Fate/kaleid liner エドモン☆ダンテス2wei!   作:雛宮メリー

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感想を『非ログインユーザーからも受け付ける』に設定し直しました。
もうね、設定し忘れとか私はアホかと……。



6話 クロの目的

「………なっ、なんでーーー!?」

『なんかイリヤさんの出力が激減してます!!めっちゃ弱くなってますよー!!』

「ど、どういうこと…!?」

 

ルビーをガクガク振りながらあまりの弱体化に戸惑うイリヤ。

俺のことは放置ですかさいですか。

 

「ぷっ……あはははははは!

そう……弱くなってるんだイリヤ。

当然よね、だってわたしはここにいる(・・・・・・・・・)んだもの」

「………!?」

 

その物言いだとイリヤの弱体化とクロの存在は関係があるようだな……。

というか原作知識があるはずなのに何の役にも立たないな、俺は。

 

「だから安心して……さくっと死んじゃってね♪」

「簡単に死ねとか言っちゃダメなのにー!」

『親の顔が見たいですねー』

 

こちらが鳩尾を抑えながら考察を重ねている間にもクロはイリヤを殺すべく追撃を続ける。

 

「イリヤ下がって!!」

「ミユ!」

 

出力の出ないイリヤに代わってミユが前に出て、クロに向けて魔力弾を放つ。

だが、クロは頭を下げることでそれを躱すとミユの至近距離まで近づくとそのままミユの両手を封じる。

 

「くっ…」

 

クロはクス、と笑って…ミユの唇を奪った。

 

「あぁ、またか」

「んん……?」

 

艶めかしい水音から俺は目を背けた。

あーあー、やだやだ。最近の若い子ったら時と場所を弁えないでこーんな人前で魔力供給するんだから。

……うん、俺もだいぶ混乱してるなコレ。

しばらくすると一通り吸い終わったのか水音が止んだ。

 

「ふぅ……ごちそうさま」

「いっ…いやぁーー!!ミユーー!?」

『……なんでしょうこの展開』

 

振り向くとそこには昨日のメル子と同じ様にぐったりした美遊が地面に横たわっていた。

 

「ミユ!!しっかりしてミユ!!」

「イ…イリヤ…ごめん…ね…」

「ミユーーー!!」

 

ガクリ…とまるで映画のワンシーンの様に美遊は目を閉じた。

 

「おいおい、少しやりすぎじゃねぇか、これ?」

「あら?エドも戦うの?

目的を詮索しないと言った以上はイリヤを殺すことに目を瞑ってもらいたいんだけど」

「悪いがそれは出来ない相談だ。

イリヤを殺されると流石の俺も困る」

 

美遊の様子を見ると流石にこれはそろそろマズそうだと感じ、俺も戦闘に参加する。

美遊がダウンした今、イリヤを守る者はいない。

両手に黒炎を纏わせると、クロの次の一手に警戒する。

クロも干将・莫耶を構え、走り出そうとした。

 

「よくも……」

「ん?」

「よくも…わたしと同じ顔で乙女(ミユ)の唇を……!!」

「ついでに言っとくと既にメル子も昨日の時点で犠牲になってんぞ」

「!!」

 

俺の言葉にわなわなと震えだすイリヤ。

 

「えー、アレはエドも同意の上でしょ?」

「まぁ、そうだけども」

「そんなことばっかりしてたら…余計に誤解されるでしょーーー!!!」

 

イリヤの怒りの魔力弾がクロに向けて放たれた。

 

「ヘーイ」

「だぶっ!?」

 

イリヤの方に狙って打ち返したよ。やっぱりさっきの2回ともわざとじゃねぇか。

 

「クロ、お前……」

「最初の一発目はわざとじゃないわ」

「とりあえず一発殴らせろ話はそれからだ」

 


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