MEMORY01 『二人の叢雲』
叢雲 「あんたが司令官ね。 ま、せいぜい頑張りなさい! 」
エドワード 「ケンウェイ船長だ」
叢雲 「は? 」
エドワード 「いや、いい」
叢雲 「何あんた寝ぼけてるの!? 」
エドワード 「書類仕事は向いてないんだ」
叢雲 「私が秘書艦になったからには深海棲艦殲滅までそんなこと言わせないから」
エドワード 「殲滅か・・・ 」
叢雲 「それが全人類の全艦娘の悲願よ!」
エドワード 「勇んでいるとこ悪いが、今のところ1人で訓練ぐらいしかやれることがない」
叢雲 「書類仕事は? 」
エドワード 「終わった」
叢雲 「建造は? 」
エドワード 「申請は出した。こっちに配属されるのは明日だ」
・・・・・・
エドワード 「なあ、叢雲」
叢雲 「なによ」
エドワード 「呼んだだけだ」
叢雲 「何よ突然気持ち悪いわね」
エドワード 「まあ、今日の仕事は終わりだ」
船員 「よう船長、お勤めご苦労様です」
エドワード 「収監されてたわけじゃないんだがな」
--ジャックドー船長室
エドワード 「なあ、叢雲」
叢雲 「なによ」
エドワード 「呼んだだけだ」
叢雲 「愛を語りたいならベッドの中にしてくださる? 」
エドワード 「な?」
叢雲 「一体何の同意を求めてんのよ? って何か有るでしょ!? 鎮守府に着任初日なんだから」
エドワード 「第一艦隊旗艦を秘書艦と呼ぶらしいが、そいつが叢雲だ」
叢雲 「私なの!? 」
エドワード 「お前じゃないお前だ。 会ったばかりの頃と同じ顔、同じ服に同じ艤装」
叢雲 「今は服も艤装もだいぶ変わっりゃってるけどね」
エドワード 「顔つきも凶悪になった」
叢雲 「誰のせいで! 」
叢雲 「私じゃない私と聞くとホラーみたいね」
エドワード 「死者が蘇ってるんだ。最初からホラーだよ」
叢雲 「一緒の艦隊とかになったら、うまくやれるのかしらね? 」
エドワード 「同じ鎮守府にはなっても同じ艦隊にはならない規則がある。命令とかややこしいだろ」
叢雲 「なら別にコードネームを付ければ良くない。プリスティンとかみたいに」
エドワード 「さあな? 意味があるんだろ。無意味なことをするような奴らじゃない」
木曾 「ああ、おかえり船長。それとも司令官とか提督って呼んだほうがいいか」
エドワード 「船長のままのほうが落ち着くよ」
瑞鶴 「導師様ってのもあるけど」
エドワード 「それは本気で呼ばれるとかなり恥ずかしいな」
エドワード 「そのプリスティンは姿を見せないが? 」
木曾 「ああ、金剛かそう呼ぶのは船長かラダぐらいだから忘れそうになるぜ」
叢雲 「潜入チームだからオリジナルの艤装に戻すから。アンと別れを惜しんでるのよ」
エドワード 「今生の別れというわけでもないがな」
瑞鶴 「寂しいんでしょ。 2年間ずっといに居たんだし」
木曾 「それで潜入のため準備って今どうなってるんだ? 」
叢雲 「艤装の方はだいたいリビルドが終わってるみたいだけど」
エドワード 「偽造書類のほうはまだだな」
木曾 「まともなやつがボスだといいんだがな」
叢雲 「優秀すぎても、バレたら死ぬんだけどね」
瑞鶴 「私だけ仲間はずれ・・・ ふてくされるぞ~」
エドワード 「今はまだ待ってろ。翔鶴型の空母はまだ存在も確認されてないんだ」
叢雲 「それに切った髪も伸びるまで待たなきゃよね」
瑞鶴 「じゃあ、他の人とかになりすますっていうのは? 」
木曾 「瑞鳳とか、龍驤とかか? 」
エドワード 「へえ、その心は? 」
叢雲 「ひん-
瑞鶴 「言わせないわよ! 」
金剛 「船長~ 帰ったなら一番に教えてほしかったデース」
エドワード 「お別れ会でもやってたんじゃないのか? 」
金剛 「それは置いてもこれデース!」ババーン
叢雲 「これは艦娘の調査票よね? 」
瑞鶴 「あれ? それぞれ艦娘の癖とか好みとかが書いてあるやつよね」
木曾 「潜入工作の必需品だな」
エドワード 「・・・別におかしなところはないはずだ。 おかしいかどうかも俺には分からないが」
金剛 「Burning Love!!とか 提督のハートを掴むのは、私デース! とか」
エドワード 「それが? 」
金剛 「そんなの言えまセーン」
叢雲 「・・・ え? 言ってたじゃない最近は聞かなくなったけど」
金剛 「誰でもいいわけじゃないんですよ?」
瑞鶴 「よくわかんないんだけど船長さんならいいの? 好きになる要素がないんだけけど、サディスティックなとこが好きとかじゃあるまいし」
木曾 「だから俺をマゾみたいにいうな! 」
金剛 「What・・・ 顔」
エドワード 「否定できないなそれは」
叢雲 「普通優しいところとかそういう事言わない? 」
金剛 「優しい人はFire Shipなんて戦術を考えまセーン」
エドワード 「それは俺の目の前でする話か? 」