艦隊これくしょん:ブラックフラッグ   作:水晶のドクロ

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新キャラ追加


MEMORY03 『君の名は?』

エドワード 「帆をたため! 係留するぞ」

 

船員 「了解だ! 船長! 」

 

 

 

 

ドーンドン

 

 

エドワード 「射撃か」

 

金剛 「Burning Love!! 」ダダダッ

 

スッ 

 

 

金剛 「Oh~ 今のを避けますカ」

 

エドワード 「向かってきたら殺すか、避けるかだろ? 」

 

 

 

エドワード 「で・・・ 何で今銃を持ってるのがドクターなんだ? 」

 

 

ドン ドテッ ハハハハハ

 

 

叢雲 「そんなに腰が引けてたら当たり前よ」

 

ドクター 「やっぱり私はインドア派だから」

 

 

 

 

 

 

 

 

??? 「ご注文は? ラムでいいよね? 」

 

ダンッ

 

??? 「エールもワインもないんだけどね」

 

 

エドワード 「お前は? 」

 

??? 「アリサ。 そこの親父が適当につけてくれた」

 

エドワード 「浜で銃を撃ってるがやらなかったのか? 」

 

 

アリサ 「あ~、あれね~ 何ていうか。 軍艦の記憶ってやつ? 全然ないんだ」

 

エドワード 「ただの記憶喪失ってことか」

 

アリサ 「そうそう! 撃ってみたら何か思い出すかなと思って、一発ぶっ放してみたけど何にも」

 

エドワード 「それで酒場の娘か」

 

アリサ 「まあね。 ベットでボーッとしてるのも趣味じゃないみたいだし」

 

 

 

 

グビグビ

 

 

??? 「死にそうな顔してお酒飲でる人も船員さん? 」

 

エドワード 「船長だ」

 

??? 「じゃあ、あなたが提督さんってこと? 翔鶴型航空母艦2番艦、妹の瑞鶴です。

幸運の空母ですって?そうじゃないの、一生懸命やってるだけ…よ。

艦載機がある限り、負けないわ! 」

 

 

エドワード 「エドワード・ケンウェイ。海賊だ。 その意味不明な自己紹介はなんだ? 」

 

瑞鶴 「それは、言わなきゃいけない気がして」

 

エドワード 「記憶と意識の整理ができていないってやつか」

 

 

瑞鶴 「冗談だと思ってたんだけど、ほんとに海賊なんだ」

 

エドワード 「ジャックドー、美しい船だろ? マストの黒旗ただの飾りじゃない 」

 

瑞鶴 「犯罪者じゃん! 爆撃されたいの!? 」

 

エドワード 「やってみろ・・・ 」

 

瑞鶴 「うっ・・・ 助けてくれたのはそりゃ感謝もしますけど・・・ 」

 

 

エドワード 「海賊に手はかせないか? 」

 

瑞鶴 「誇り高き帝国海軍の翔鶴型の名前にかけて」

 

 

エドワード 「・・・ それでもいいさ。海賊稼業は開店休業中だからな」

 

瑞鶴 「深海棲艦とかのせい? でもそれって秘宝とかを手に入れたから出なくなってって話じゃないの? 」

 

エドワード 「一つだと誰が言った?」

 

 

 

瑞鶴 「そ、それって、秘宝を全部手に入れるまでこの島で籠の中の鳥! いや鶴になっちゃうわけ!? 」

 

 

 

 

 

--翌朝

 

 

チュンチュンチュン

 

 

??? 「おはよう。船長さん」

 

 

エドワード 「ん・・・ あ? 誰だ・・・? 」

 

??? 「フフ、なんて呼びたい? 」

 

エドワード 「その答えは予想外だな・・・ そうか・・・」

 

??? 「そうみたいね」

 

 

エドワード 「・・・ お前も艦か? 」

 

??? 「さあ? でも、みんなそうだからそうなんじゃない? 」

 

エドワード 「キレイな黒い髪だ。 ラ・ダマ・ネグラってのはどうだ? 」

 

??? 「耳慣れない響きの言葉ね」

 

エドワード 「スペイン語だ。The Black Lady、黒い淑女って意味だ」

 

 

??? 「いいかもね///  フフフ・・・  アッ」

 

エドワード 「あ? 」

 

 

金剛 「ギギギギギ・・・ 」

 

エドワード 「あっ」

 

 

金剛 「FUCKIN' BITCH!! 」

 

 

金剛 「ずるいデース! ワタシも船長に名前をもらいたかったデース!」

 

エドワード 「自分で名乗った名だろそいつは」

 

 

金剛 「ムキムキみたいなimageよりキレイな名前のほうがGoodデース! 」

 

 

エドワード 「そうか? ・・・なら、金剛・・・ エル・インポルート」

 

金剛 「どういう意味ですカ? 」

 

エドワード 「The Pristine、無垢なもの、傷のないもの」

 

金剛 「WOW! ワタシのimageにぴったりデース! 」

 

 

ラダ 「へ~。 いい名前ね。 でも、長いからこれからはインポって呼ぶわね! 」

 

金剛 「じゃあワタシはBITCHをエネマグラって呼んでやるデース! 」

 

 

ラダ 「・・・ まあいいわ、私は仕事場に戻るわ」

 

金剛 「そうは問屋が卸しまセーン! 一緒に訓練デース! かわいがってゲマース!」

 

 

 

ラダ 「あれは志願制のはずじゃ!? 」

 

 

 

 

 

??? 「フン! ハッ! ハアアアア!! ・・・ハァハァ」

 

 

エドワード 「どうした? 続けろ。 カトラスは両手で振るうもんじゃないがな」

 

??? 「・・・ お前が噂の船長か? 」

 

エドワード 「どんな噂は知らないが、エドワード・ケンウェイ船長だ」

 

 

??? 「木曾だ。お前に最高の勝利を与えてやる」

 

エドワード 「ふん・・・ 勝利は自分で勝ち取りに行くさ」

 

木曾 「そうか、噂通り自信家だな」

 

エドワード 「そういいそうなのは1人しか思いつかないが、そんな丁寧な言い方でもなかっただろ」

 

 

木曾 「『自信過剰ですごく偉そう! 』 だそうだ。 でも、一流の船乗りだとは言っていたぞ」

 

エドワード 「フフッ・・・ なるほどな」

 

木曾 「だがな、指揮官としてはどうだ? お前艦隊を率いた経験は?」

 

エドワード 「お前らが寄り集まって艦隊と呼べるのかは疑問だが・・・ ジャックドーを除いて最高で15隻ってところか」

 

 

木曾 「水雷戦隊と同じぐらいか・・・ 期待はさせてもらえそうだな」

 

 

 

木曾 「ついでだ、手合わせを頼めるか」

 

エドワード 「手加減はしてやる」 シャッシャッ

 

木曾 「二刀流かよ。よほど腕に覚えがあるみたいだな。 行くぜ! 」

ダッ

 

「え」 カン

 

 

「え・・・」 カキン

 

 

「え!?」 キン バシュッ

 

 

エドワード 「筋は悪くない・・・ これからだろう」

 

木曾 「え・・・ 」ゾクッ

 

 

エドワード 「分前の先払いだ持っていけ」

 

木曾 「いいのか? 」

 

 

エドワード 「代わりの剣は飾っておくほどある」

 

 

 

 

 

 

エドワード 「やれそうか? 」

 

叢雲 「あっ・・・ 訓練はするけど、やる気の向かう先がよく分かってないって感じかしら」

 

エドワード 「敵が必要か? 」

 

叢雲 「そう! いや・・・ まあ、そうか もね? 戦ってたはずのアメリカはどうなってるかもわかんないし」

 

 

エドワード 「・・・ 軍艦だからか」

 

叢雲 「逆に名前も思い出せない子たちはそういうのに引きずられないみたい」

 

エドワード 「何人か話してみたが、そうらしいな」

 

 

エドワード 「お前の方は? 」

 

叢雲 「深海棲艦に、秘宝とかアサシン教団とかテンプル騎士団・・・ よく分かってないけど、アンタって危なっかしいから」

 

エドワード 「そういう生き方しかできないんだ」

 

叢雲 「ほんと落ち着きが無いわね」

 

 

エドワード 「一つところで落ち着いて居られればいい父親にだってなれると、言われたな」

 

 

 

叢雲 「そう言えば金剛が沈んでたけどなにかあったの? 」

 

エドワード 「さあ? 娼婦と寝たことか? 」

 

叢雲 「金剛のアレは冗談だと思ってたんだけど」

 

エドワード 「俺もだ」

 

 

 

 

 

エドワード 「こいつを見てもらえるか」

 

船大工 「ピストルソードですかい! 懐かしい! いつものカトラスは? 」

 

エドワード 「やる気に満ちた若人に譲ったよ」

 

船大工 「変わっちゃいるがこいつもいい剣だ。 その辺のパーツで少しいじってみても構いませんか? 」

 

 

エドワード 「やれるだけやってみてくれ」

 

船大工 「すっげえのにしてやりまさあ」

 

 

エドワード 「だが、休んでから触れ」

 

 

 

 

 

金剛 「Hey! 船長~! 」

 

エドワード 「眠れないか? 」(英語)

 

金剛 「Oh~ ・・・・・・そっちのほうがいいですか? 」

 

エドワード 「生まれてから死ぬまで使ってた言葉だからな」

 

金剛 「私はほとんど日本語の中で ・・・生きて? 」

 

エドワード 「生きてでいいだろ? 今を生きてるお前の記憶だ」

 

金剛 「今を・・・ ほんとに生きてるんでしょうか? 」

 

エドワード 「哲学的な話だな。 二日酔いより辛そうだ」

 

金剛 「フフ。 まあ、そうですね」

 

 

金剛 「記憶のない子達のほうが今を生きてるって感じがしますね」

 

エドワード 「叢雲も似たようなことを言っていたな」

 

 

エドワード 「アサシンの血統と同じだな。 不幸にもテンプル騎士団はのさばったままだがな」

 

金剛 「血統? 」

 

エドワード 「親父はただの農夫だったが、先祖がそうだったように俺もアサシンさ。聖書の時代から続いてる」

 

金剛 「使命のようなものですか、放り出したいと思ったことはないんですか?」

 

 

エドワード 「ないな。奴らが存在する限り」

 

 

エドワード 「叢雲はお前が思い詰めてた理由を娼婦と寝たせいだと勘違いしたままになるな」

 

金剛 「それはそれ、これはこれです・・・ 」

 

エドワード 「ん・・・? 」

 


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