ポケットモンスターXY 道中記   作:鐘ノ音

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恐怖の順位がガバガバな者

蝉ドン事件から一週間が経過し、本日は人里を見て回っていた。

 

紫が結界のメンテナンスの件で藍と話している間に散策していると、アリアの家で働いているサクヤに似た十六夜咲夜という女性と目が合い軽く会釈をして……

 

「ファッ!?」

 

何が起きたのかいつの間にか洋室で椅子に座らされており、目の前で蝙蝠のような翼を持った少女が興味深そうに見ていた。

 

「ふふ」

 

「やだ、凄く可愛い……」

 

「あらありがとう」

 

「それよりいったい何が……」

 

「とりあえず紅茶をどうぞ。喉を潤してからお話しましょう?」

 

いきなりすぎて考えが纏まらず、戴きますと目の前に用意されたカップを手に取り飲んでいる。

 

「あ、美味しい」

 

「でしょう? それより貴方、此方側に来て怖かった事とかあるのかしら?」

 

「蝉ドンが怖かったです。リアルにされると思わなかったし、出来るものだったんだなぁ……」

 

夢で見て魘されるくらいトラウマになっており、早苗を見かけると隠れて通り過ぎるの待ちする程。

 

尚、残り香を地図に見つけ出される模様。

 

 

「せ、セミドン? ……とりあえず改めて自己紹介させてもらうわ。私はレミリア・スカーレット、この紅魔館の主よ」

 

「ご丁寧にどうも、シラカワ ツカサです。それで私は何用で招かれたんです?」

 

「この前門番と何かしていたでしょ? それを窓から見ていた咲夜が貴方に一目……」

 

「ファッ!?」

 

いきなりレミリアの姿が消え、誰もいない部屋に一人きりになっていた。

 

「これも何かの能力なのか。俺もかっこいいのが欲しい」

 

いつの間にか自分の前に山盛りになっているクッキーに手を伸ばしながら呟き、でもやっぱりいらないなと考え直してサクサクと食べていた。

 

「ゾワゾワする何かを感じる。レックウザ以外のボールが震えてるなぁ……婆ちゃんより全然マシで笑える。こっちが攻撃に使った霊力吸った挙げ句に若返ってフルボッコにしてくるんだもん」

 

 

しばらく寂しさから独り言を呟いていたが飽き、勝手に出歩く訳にもいかず仕方なく鞄から先日買ったばかりの本を取り出して読み始めた。

 

「これマニアックすぎるな。ベトベトン写真集とか俺以外に誰が買うんだろう」

 

ポケモン関係のあらゆる新書の取り置き取り寄せをミアレの大きな書店で頼んでいて、月の終わりに支払いと受け取りに行くようになっていた。

 

今ではかなりのお得意様になり、ちょいちょいサービスでポケモン関連のグッズのおまけが付いたりして喜んでいる。

 

「ドレディア写真集はあまりの良さに二冊買い増し……何か直後みんなもそれ持ってレジに向かってたけど」

 

モロバレチャンピオンが二冊も買っていく本が気になって購入したらしく、それが広まり重版出来となって今でも売れ続けている。

 

他にもツカサが軽く立ち読みして買った雑誌や漫画や小説が飛ぶように売れ、チャンピオンとしての自覚が皆無なツカサは自身の影響力を理解していないと怒られていた。

 

スーパーで大好きな少しマイナーなお菓子を箱買いしてそこを目撃され、みんなそれを買い始めてメーカーの生産が追いつかなくなったりもしている。

 

最近は麩菓子を取り扱っているスーパーを見つけ、発注ミスで在庫過多になって怒られているのを盗み聞きしてこれ幸いと全部買い占めて帰ったりもしていた。

 

 

「……やっぱり下の方からピリピリ感じる。名前を呼んでガチモードになったトンカラトンとやり合わされた時よりはマシ……なのかわからないけど」

 

継承者(強制)故に妖力等には敏感で背筋がゾクゾク、肌がピリピリして落ち着かなくなっていた。

 

トンカラトンとは激闘の末にズッ友になり、呼べばチャリで駆けつけてくれるイカした怪異である。

 

 

「ごめんなさい、少し席を外してしまって」

 

「大丈夫ですか? 疲れているように見えますが」

 

「ちょっと従者と色々あったのよ……」

 

「はぁ……」

 

「そうそう、八雲紫に話は通したから数日泊まっていってちょうだい」

 

「何かピリピリするので遠慮したいんですが……」

 

「これに慣れないと他の場所に行けないわよ」

 

「……とりあえず美鈴さんに鍛えてもらいます。すっごいピリピリしてますし、強くならないと対面したら漏らしそうですし」

 

 

初日に紫の制御しない妖力全開状態を体験して意識が飛びそうになり、余りの圧に呼吸も出来なくなって粗相をしてしまっている。

 

心臓が停まるだろうと予想していた紫と蘇生の為に控えていた藍は耐えた事に驚き、妖力を抑えると同時にその場に崩れ落ちたツカサを介抱していた。

 

そんな目に遭って怯えたり罵声を浴びせるでなく、ただ粗相をしてしまった事と二人の服が汚れてしまう事を謝りながら気を失ったツカサを見て二人は苦笑しながら世話をしたらしい。

 

「あー……漏らす程度ならいいけど心臓停まるかもしれないのは危ないわ」

 

「なにそれこわい」

 

「いざとなったら連れて逃げると言い出し……私が従者に言っておいたから安心なさい」

 

「それは漏らしてからだと手遅れなんですが」

 

「大丈夫、ありのまま全てを受け入れて逃げてくれるわ」

 

「それが女性だと男としての尊厳がズッタズタになるんですが。てかそれ絶対メイドさんですよね? さっきからチラチラと視界の端に映るのに見えない謎の」

 

「それよ」

 

………

……

 

あれから五日程が経過し、ピリピリに関してはあっさりと解決していた。

 

「霊力での受け流しが出来るようになったからピリピリしなくなった」

 

「まさか受け流さないで全部受け止めているなんて思いませんでしたよ」

 

「受け流さないで受け止めて慣れろって婆ちゃんに言われたから……死ぬかと思ったから帰ったら絶対文句言いに行く。美鈴さんに鍛え直してもらってるし、きっと勝て……ないよなぁ」

 

「強くなればその方も見直してくれますよ!」

 

「強くなったら呪霊錠をされるから程々に強くなりたいです。あれ霊気を全力で巡らせてやっと動けるかどうかになるから絶対嫌なんです」

 

「き、厳しい方なんですね……」

 

「美鈴さんが天使に見えるレベルでキッツイっす。道場破りみたいな感じで来た仮面付けてたスズキさんは顔面ジャガイモみたいにされてましたし」

 

殺気や威圧は慣れて平気なツカサも慣れない妖気の圧等は恐怖心が刺激されてしまうらしい。

 

地味な弱点だが幻想郷では致命的な弱点だった。

 

仲間になったポケモン達は幻想郷で暮らしていて妖怪達とやり合う事もあったらしく、本当に危ない時はボールから飛び出しツカサを抱えたり咥えたりして逃げるつもりらしい。

 

 

「うわぁ……」

 

「何か嫌な予感もしますしこの話はやめましょう」

 

 

それから慣れる為に受け流さずに美鈴の妖気を少しずつ強くしてもらい、歯がガチガチいうくらいの強さをキープしてもらい共に身体を動かしていた。

 

「お疲れ様でした。はい、お膝にどうぞ。 ちょっと汗臭いかもしれないですけど……」

 

「やだ、優しくされて好きになっちゃう……」

 

美鈴は終わって動けないツカサの頭を膝に乗せ、強がっているが震えているツカサの頭を撫で撫でして落ち着かせていた。

 

「お話してくれた魔王とかのが怖いんじゃないですか?」

 

「魔王達は仲間が強いから怖くないんですよ。仲間にも魔王達がいますし」

 

モンスターは怖くないが妖怪達は怖いというガバガバなツカサである。

 

尚、妖怪達よりも魔王達のが圧倒的な死の恐怖を与えてくる模様。

 

「魔王が仲間……それならツカサさんは大魔王ですね」

 

「あ、大魔王も仲間に居るんですよ」

 

「えぇ……」

 

 

そして昼にはレミリアと食事をするも自慢の従者は姿を見せず、メイド服を着た女性という情報だけで見たいのに見れないのが残念で仕方がなかった。

 

「レミリアさんのゴルバットはそろそろ進化すると思いますよ」

 

「えっ、まだ進化するの?」

 

「はい。トレーナーに懐いて自ら進化したいと望むと進化しますから、ゴルバットのままのトレーナーは愛が足らないだけです」

 

ちなみにツカサくらいのブリーダーになると一週間でクロバットに進化させる事が可能。

 

「へぇ……」

 

「やっぱりポケモンは可愛いなぁ」

 

「ツカサはマッサージとかもやるの?」

 

「やりますねぇ!」

 

「え、本当に?」

 

「やりますやります」

 

人へのマッサージは未熟だがポケモン達なら即堕ちする程の腕前になっており、岩だろうが鋼だろうが関係なく施せるようになっている。

 

 

「しゅごい……」

 

ポケモン関係なら一人で何でも出来てしまうので世話役に欲しいなと本気で考えているが、何故か紹介する前からツカサのファンになっていたパチュリーに本気で怒られるので勧誘はやめようと諦めていた。

 

 

蒐集されるあらゆる本の中にハチクマンシリーズの解体新書的な分厚い本があり、たまにはとパチュリーが暇潰しに読んでドハマリしてしまい今に至る。

 

関連本を使い魔である小悪魔に集めさせ、その結果どうしても映像が見たくなり恥も承知で永遠亭へ向かったりもしていた。

 

尚、永遠亭組は重度のファンだったらしく仲間が増えた喜びで月一で鑑賞会が開かれるようになっている。

 

 

「うーん……そろそろ撮影するって話もあるみたいだし、紫に話をしてしばらくカロスに居なきゃ」

 

映画の前に二時間の二代目リオルガールの前日譚をやるらしく、ツカサは日常パートで悩むヒロインにアドバイスをする前作主人公の役割を負う予定である。

 

メインの事件をリオルガールとして初解決、そのまま終わりに向かうと思いきや怪盗事件が発生。

 

怪盗姿で仮面を付けリオルガールをビルから見下ろし嗤うリオの姿が映し出されて終わり、劇場版の予告が入る仕様。

 

 

「それパチェには秘密にしてね。大興奮して大変な事になるだろうから」

 

「パチュリーさん、握手したら気絶されましたしね。倒れそうになったのを慌てて抱えたら意識が覚醒、自分がどんな状態か見て鼻血を出してまた気絶って大惨事でしたし」

 

「あれは酷かったわね。それより酷いのはこの五日、ツカサに一度も姿を見せないあの子だけれど」

 

「視界の隅にチラッと映ったりはするんですけどね」

 

「あ……ねぇ、言いたくはないと思うけど女性の身体でどこが好き?」

 

「ナチュラルなセクハラパネェっす。あ、ちなみに太ももが好きです」

 

モテたいと言っている割にはポケモン以外からどう思われようがどうでもよく、平然と性癖を暴露していた。

 

「てっきり胸とかだと思ったわ。門番と仲良くしているみたいだし」

 

「サッパリしてて一緒にいて気楽なんです。それに勝負で勝てたなら胸を見てても何も言わないって言われて勝ちに行きましたし」

 

「勝てたの?」

 

「31を言ったら負けのゲームで全勝しましたよ。揺れるのをジーッと見てたら恥ずかしそうに両腕で隠す姿にキュンと来ました」

 

体育座りで準備運動を観察していたらしく、脳内のフォルダに保存して亀の爺ちゃんに話してあげようと考えていた。

 

 

「……1!」

 

「2」

 

「3、4、5!」

 

「6」

 

「7、8!」

 

「9、10」

 

「11!」

 

「12、13、14」

 

「15!」

 

「16、17、18」

 

「19、20、21!」

 

「22」

 

「23、24!」

 

「25、26……はい、俺の勝ちです」

 

「……あっ」

 

先行を取られて焦ったがルールを把握される前だったのが幸いし、そのまま勝ちに行っていた。

 

「ちなみにこれ分かっていたら先行なら絶対勝てるゲームなんですよ」

 

 

そんな話をしているとツカサのモンスターボールの一つがガタガタ動き始め……

 

「ツカサ、そろそろお昼の時間ニャ。ニャーは今日もツカサの料理がいいのニャ」

 

「おっ、そうだな」

 

「……やっぱり慣れないわね。ツカサが捕まえたニャースだけ自然な二足歩行で普通に喋るなんて」

 

「ニャーが話しかけてもツカサだけは逃げなかったのニャ!」

 

「寧ろ妖怪、神様、吸血鬼等が跋扈している幻想郷では普通だとばかり」

 

 

そのままレミリアの部屋を後にしてキッチンでニャース達のお昼を用意し、ついでに自分と美鈴の分の簡単なサンドウィッチを作り鞄に入っていたバスケットへ詰めていく。

 

おいしいみずやサイコソーダ、ミックスオレが鞄に大量にあり飲み物はそれでいいかと門の方へと足を運んだ。

 

「毎日ありがとうございます」

 

「いいんですよ」

 

「あのシュワシュワした甘味もいいですねー」

 

「大丈夫ですよ、バッチェ冷えてますよ!」

 

姿を見せないメイドに興奮しすぎて倒れる魔女の二人とは親交が持てず、必然的に美鈴やパチュリーの使い魔である小悪魔との仲がどんどん深まっていく。

 

最後の仲間であるニャースも皆と馴染み、仲良くツカサの用意したご飯を食べている。

 

「食べ終わったらまた膝枕してあげますね」

 

「やったー」

 

「あ、でも昨日みたいにお腹に顔を埋めるのはダメですからね」

 

「はーい」

 

互いに相性がかなり良く数日で仲良くなりすぎて越えていいラインが曖昧になってきていた。

 

………

……

 

「……毎晩お風呂から戻ってくるとベッドの上の掛け布団がこんもりしてるんだよなぁ」

 

「暖めておきました!」

 

「小悪魔さん……」

 

パチュリーの介抱をしてから悪い事をしてしまったと小悪魔の手伝いをしてから妙に懐かれている。

 

「えへー」

 

「普通に可愛いから困る」

 

「ツカサ、毎晩同じ事を言ってるニャ」

 

ニャースは基本的にボールから出ており、仲良く一緒に寝るくらいツカサに心を許していた。

 

「仕方ないんだ。手伝い中に事故で胸を鷲掴みにしちゃった時も土下座して額を地面に擦り付けて謝ったら、笑って許してくれて額の治療をしてくれた心の広さとかも」

 

「ツカサ! 気をつけないとニャー達が路頭に迷うニャ!」

 

「あれは事故だったの! 人生初タッチが事故とか情けないし、小悪魔さんに申し訳なさすぎるしで泣ける」

 

「パチュリー様にご報告しましたら血涙を流して悔しがってましたよ。何で触られるのが私じゃないのズルい!ってベッドでジタバタしてました」

 

「これがモテ期か」

 

「違うと思うニャ。ニャー達にばかり構うツカサじゃ普通に考えたらモテないニャ」

 

「……うへへ、小悪魔すぁーん!」

 

ニャースの容赦ない指摘を無視し、九割冗談で服はそのままでルパンダイブを敢行していた。

 

「きゃー」

 

「……えっと」

 

そして逃げないどころか両手を広げてウェルカムな小悪魔に逆に動揺している。

 

 

そんな事があった翌朝。

 

「昨日はいい雰囲気になってキスしそうな空気になったと思ったら、ベッドから小悪魔さんが消えたんだよなぁ。何か唇が瑞々しく感じたけど」

 

「今日はニャーとアシマリがカロスに初めて行く日ニャ」

 

「ピカチュウ達と仲良くしてね」

 

「ニャーと同じ女の子だったら仲良くなれるニャ」

 

「……え?」

 

「ニャ?」

 

ツカサはずっとニャースが♂だと思い込んでいたらしい。

 

喋れるからオンにしていなかったが改めてオンにしてみると……

 

「どうしたの? 私が女の子なのは知っているでしょ」

 

「Oh……吹き替えみたいで面白いくらい可愛い声になってマックス大草原」

 

ただ既に普通の喋り方に慣れてしまって違和感しかないので即座にオフにしていた。

 

………

……

 

いつものようにカロスに戻され、その時に改めて様々な撮影やらで一ヶ月近く行けない事を伝えていた。

 

紫も忙しく同じくそれくらいの時間迎え入れられないと言われ、お互いがんばろうとハグをしながら励まし合って別れている。

 

そして……

 

「ツカサが最近冒険ばかりしてるから私の女子力が上がって大変よ」

 

「女子力高い子は人のベッドに下着姿で入ってたりしないんだよなぁ……布団干そうとして捲って目が合った時は俺の心臓が止まるかと思った」

 

「ツカサの周りには癖のある女の子しか集まらないニャ」

 

「えっ、ニャースが喋ってる……まぁ、ツカサが連れて来たなら喋るくらい普通よね」

 

セレナも伝説幻を飽きるくらい見て麻痺しており、喋るニャースくらいでは動じなかった。

 

「ピッカァ!」

 

「ピカ子まで一緒に居るのか……」

 

「このピカチュウ変態ニャ!?」

 

「知ってる」

 

「いいのニャ!?」

 

「……害はないから」

 

「声が震えてるニャ」

 

常識が通用しない世界に居た筈のニャースが一番常識を持っており、ツカサの癒し枠にランクインしていた。

 

「ツカサ、似合ってる?」

 

「こっちも変態ニャ!?」

 

服を着る事もせずにセレナの中ではセクシーなポーズをし始めたのを見て、ニャースが的確な突っ込みを入れていた。

 

「これあれなんだよね、隣のご両親に相談したらグルだったのが一番心に来た」

 

ツカサも誘惑されるのは嫌な訳ではないが、どう転ぼうとセレナが16になるまでは受け流すしかなかった。

 

「とりあえず今期でコンテストの番組は終わりってカルネさんが言ってたわ。今の1コーナーじゃなくて、新しくツカサをメインに据えた番組を作りたいんだって」

 

「やだなぁ……あまり喋りたくないし。カルネさんとか居てくれないかな」

 

「ゲストを招いてトークしたり、改めてコンテストのテクニックやポケモンとのコミュニケーションの取り方を教える番組になるんじゃない? スペシャルだとコンテスト大会を見に行ったり」

 

「ぶっちゃけ逃げていいならチャンピオン辞めて引きこもるわ」

 

尚、カロス歴代最強のチャンピオンの名をこれから数十年欲しいがままにする模様。

 

 

「ダメよ」

 

「それより早く服を着るニャ! ツカサの目を塞ぎ続けてるニャーの身にもなるニャ!」

 

ニャースは肩車状態でツカサの目を覆っており、平然と会話をする二人に痺れを切らせていた。

 

「いや」

 

「肉球が気持ちいい。もうこのままでいいんじゃない?」

 

「ウニャー!」

 

 

結局セレナが渋々服を着た事で肉球アイマスクが外されていた。

 

「さぁ、セレナゆっくり脱いでみようか」

 

「馬鹿な事を言うんじゃないのニャ!」

 

「もう……」

 

「素直に脱ごうとするんじゃねーのニャ!」

 

肉球アイマスクの感触がたまらなかったようでセレナに脱ぐよう要求、何故かセレナも頬を赤らめながら脱ごうとしてニャースが荒ぶっていた。

 

 

渋々二人で布団を干し始め、ニャースはその間にピカ子にも説教をしていた。

 

「ニャースの肉球柔らかかったなぁ」

 

「最近猫ポケモンカフェとか鳥ポケモンカフェとかあるみたいよ」

 

「それは……行きたいな」

 

「だから今度一緒に行きましょうね」

 

「やったぜ」

 

基本的に森が娯楽になっているツカサを引っ張り出すのはセレナ達であり、最近では寝ている間に車に乗せて連れて行く連携プレイを覚えていたりもする。

 

 




これでこの世界での話はおしまいで今後は気まぐれに行ったり来たり。

紅魔館の彼女とカロスの彼女はそっくりさんなだけで別人。

喋るニャースをどうしても手に入れる為の世界。
cvはアニメと同じだけど、ツカサが変換して聞くとくぎゅ的なボイスになる模様。




去年は始めたばかりで引けなかった水着マルタ。

一年間欲しくて仕方がなかったから引けるまで回す予定。

アガルタクリア記念の10連で欲しかったディスガイアのアサシンは引けたけど、一番欲しかったレジスタンスのライダーがピックアップされないのが不満。

アンリの宝具が2になって、高難易度ヤドカリは二度とやりたくない。

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