コンパチヒーローズ・ザ・グランドオーダー   作:鳴神 ソラ

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助けを呼ぶ声に導かれ、古代の戦士となった英雄は向かう。


外伝:ソウル・トゥ・リゲイン・アドベンチャー
第0節:呼び声


 

 

 

ほむ姉「ありがとうねアステリオス。また大きい荷物あったらお願いね」

 

ティガ「テア」

 

お礼を言うほむ姉にティガは頷いてから歩き出す。

 

また新たな戦いが起き、次なるロストベルトが見つかるまで、ティガはしばらくあけみ屋で荷物運びなどをしていた。

 

ー……………-

 

ティガ「?」

 

ふと、自身の耳に何かが入る。

 

それが何なのか知る為に耳を澄ませる。

 

ー助けて…助けてください…-

 

ティガ「!」

 

聞こえてきた声にどこから聞こえるかを辺りを見渡す。

 

そして見つけた…弱弱しい光りを放つ穴を…

 

ティガ「!ティア!!」

 

それを見たティガは一瞬考えた後にすぐさま飛び、その穴へと飛び込んだ。

 

最初のロストベルトの事があり、守理から離れるのは駄目かもしれない。

 

だが、助けを呼ぶ声を無下に扱う事などティガには…アステリオスには出来なかった。

 

守理もまた助けを呼ぶ声を無視は出来ない事を知っている。

 

声の主を助ける為、ティガは飛んで行く。

 

 

 

 

とある遺跡の中

 

そこでは1人の女性が黒い稲妻により出来た結界に閉じ込められていた。

 

必死に祈り、どこかへと呼びかけてる様子だが、目的の人物へと届いてない様で、段々と顔を伏せていた時だった。

 

辺りを強い光が照らした後に女性の前に降り立つと両腕を引いた後に素早く両腕を前方で交差させて体を光らせた後、左右に大きく広げてエネルギーを集約し…

 

???「タァッ!!」

 

L字型に腕を組んで白色の超高熱光線を女性を閉じ込めている結界へと放つ。

 

しばらくぶつかり合い、光線を放つ者はさらに力を強め…

 

パキン!!

 

女性を覆っていた結界を打ち破った。

 

やがて光りが収まると…ティガの姿が現れる。

 

女性「あなたは…光の巨人…ウルトラマンティガ?」

 

ピコンピコンピコンピコンピコンピコン!

 

自分をみつえる女性にティガは頷くとカラータイマーが赤く点滅を始め、ティガは膝を付く。

 

女性「私を助ける為に…それにここに来るまでエネルギーを消費してしまっていたのですね…」

 

それに女性は手を突き出すと手の表面から光りが出て来て、ティガのカラータイマーに注がれるとカラータイマーは青に戻る。

 

女性「ありがとうございます。ウルトラマンティガ…別の世界にいるあなたには私の声が届いたのですね」

 

その言葉に立ち上がったティガは少し考える。

 

確かに声を聞いて彼はここに来た。

 

だが、目の前の女性と自分が聞いた声は違うと感じた。

 

そんなティガの様子に女性も察したのか納得した様子を見せる。

 

女性「どうやらあなたは私ではなく、他の誰かの助けを呼ぶ声を聞いて来たんですね。ですが、そのお蔭で助けられました。私の名前はメローラ、実体を持たない意識の集合体…」

 

礼を述べた後に名乗ったメローラにティガはジャックを思い浮かべる。

 

メローラ「実は今、どんぶり島と呼ばれる島に災いが起きようとしています」

 

ティガ「!?」

 

災いと聞いてティガは魔神柱やクリプターを思い浮かべ、まさか奴らの仕業かと考える。

 

メローラ「私はその事を、どんぶり島の戦士であるツインビー、ウインビー、グインビー達に知らせようとしたのですが…私が思念を送る事も、すでに邪悪な力によって阻まれてしまった様です。今となってはもう災いを避ける事は叶わないようです…」

 

ティガ「………」

 

悲しげに語るメローラの言葉にティガは手を握り締める。

 

思い出すのは自分が離れてる間に起こったクリプターによるカルデアの襲撃…

 

もしも自分がいれば…と考えてそれはもう後の祭りでメローラから話を聞かなければと切り替える。

 

メローラ「せめて…今からでも危機が迫っている事をツインビー達に知らせなければ…」

 

それで…とメローラはティガを見る。

 

メローラ「頼まれてはいただけませんか?邪悪なる者を打ち砕く光りの戦士であるあなたの力を貸してくれませんか?」

 

ティガ「シュッ!」

 

お願いするメローラにティガは力強く頷く。

 

元よりそのつもりで来たのだ。

 

メローラ「では、その姿では目立ってしまいます。私の身体をお貸しするのでツインビーに危機が迫っている事を伝えて下さい。大丈夫、ちゃんとあなたに合わせた姿に変わりますので」

 

ティガ「……ティア」

 

確かにウルトラマンの姿では目立つ、かと言って自分は他のウルトラ戦士と違い、ティガの姿で固定されている。

 

申し出と付け加えはありがたかったのでティガは安堵して素直に頷いた時だった。

 

メローラ「!?いけない!逃げてください!」

 

何かに気づいて切羽詰まったメローラの叫びの直後、黒い稲妻が降り注いでティガの視界を奪う。

 

辺りは煙に包まれて何も見えない。

 

しばらくして煙が治まると…倒れ伏したメローラの姿があった。

 

ただ、髪が白くなっていて、服も少しボロボロになっていた。

 

ティガの姿がなく、しばらく静寂が続いた後にうっ…とメローラは呻いた後に頭を押さえて体を起こす。

 

メローラ?「…う、今…の、は………!?」

 

呟いた直後に慌てて自分の喉を抑えた後に手を見てから体を見て、恐る恐る主張してるのに触れる。

 

ふにゅん…

 

手に伝わる感触にしばらく固まった後に体を震わし…

 

メローラ?「お、女の子の体のままぁぁぁぁぁぁ!?メローラぁぁぁぁぁ!?」

 

メローラ…いや、()()()姿()()()()()()()()()()()()()は絶叫する。

 

声に導かれたウルトラマンティガ(アステリオス)…彼に待ち受けるのは…

 

 

 

 


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