コンパチヒーローズ・ザ・グランドオーダー   作:鳴神 ソラ

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再び守理達の前に現れたバーサーカー桜。

姉妹との戦いが始まる。


弓女神&槍二節:姉妹

ゲンムへと突撃する桜ランスロットにクー・フーリンが前に立つ。

 

クー・フーリン「おっと、嬢ちゃんの相手は俺がさせて貰うぜ!」

 

刹那「クー・フーリン、サポートするよ!」

 

サンキューと返しながらガシャコンスパローを受け止めながらクー・フーリンは立ち回る。

 

カレン「ガンバですよランサー」

 

守理「応援だけ!?」

 

イリヤ「うわっと!?」

 

それにカレンは小旗を振って応援するのに守理がツッコミを入れた後にイリヤは飛んで来た矢を避ける。

 

カレン「いや、私は捕縛専門なので……一応戦う武器ありますけど」

 

イリヤ「あるならそれ使いなさいよ!」

 

刹那「そうそう!」

 

そう言ったカレンに早く早くと3人は催促するとカレンはでは……と服を掴み……

 

バサッ!!!

 

今着てるのを脱ぎ捨てた。

 

それに何してるの!?と3人は叫ぼうとして、絶句する。

 

なんとカレンはピンク色のドレスに頭に赤色のリボンを身に着けた可愛らしい姿になっていた。

 

……傍にある赤いモーニングスターがなければまさに綺麗な人である。

 

カレン「はい、変身完了。マジカルカレン、参上です」

 

守理「何が起こったの?」

 

刹那「早着替え……?」

 

イリヤ「ま、マジカルカレン?」

 

唖然とする3人を後目に少し恥ずかしかったのか頬を赤らめて誤魔化す様に咳払いした後にモーニングスターを構える。

 

カレン「では、援護を頼みますよ刹那、守理」

 

刹那「あ、うん」

 

守理「ア、ハイ」

 

そのまま駆け出すカレンに刹那と守理は良しと気合を入れ直す。

 

クー・フーリン「その姿でやるのか!?」

 

カレン「だまらっしゃい。口よりも手を動かしなさい」

 

合流したカレンのに驚くクー・フーリンに本人はモーニングスターを振るいながら言う。

 

桜ランスロット「!」

 

刹那「武器をとられないように気をつけてください!」

 

カレン「勿論です。流石に振るわれたらたまったものではないので」

 

注意する刹那にカレンは返しながらモーニングハンマーでガシャコンスパローのを弾き返す。

 

カレンも加わった事でゲンム&ヘラクレスVSマジカル凛、クー・フーリン&カレンVS桜ランスロットの2対1の構図になっているが桜ランスロットとマジカル凛の姉妹は余裕で相手をしている。

 

守理「強い…!」

 

刹那「この姉妹、まだ余裕があるの…!?」

 

サーヴァント2人と魔法少女1名と仮面ライダー1人を相手にして戦えてるのに守理と刹那は息を飲む。

 

ゲンム「ちい、厄介ね」

 

マジカル凛「ふふん、シェロは絶対に渡さないわよ!あの人の為にも!」

 

イリヤ「あの人って誰のことよ!」

 

出て来た言葉にイリヤは聞く。

 

マジカル凛「だ、誰が話すもんですか!」

 

クー・フーリン「……………」

 

カレン「どうしましたランサー?」

 

そう返すマジカル凛のに考えるクー・フーリンにカレンは気づいて声をかける。

 

クー・フーリン「いや、とにかく今の状況を打破しねぇとな」

 

刹那「そうだよね。でもどうやろうか…」

 

捌きながら呻くクー・フーリンに刹那と守理も考える。

 

守理「ガントで動きを止めれるかやる?」

 

刹那「取り敢えずやってみようか」

 

聞こえない様に小声で提案する守理に刹那は了承して桜ランスロットに狙いをつけ……

 

守理&刹那「ガント!!」

 

同時に放つ。

 

2人に夢中になっていた桜ランスロットは気づいて動こうとするが行動するのが遅かったので2人の放ったガントが命中する。

 

桜ランスロット「!」

 

イリヤ「命中した!」

 

ルビー「今がチャンスですよ!」

 

クー・フーリン「おう!サンキューな!」

 

カレン「では、合体技行きますよランサー」

 

動きが止まった桜ランスロットをみつえてそう言ったカレンはモーニングスターを振り上げ、クー・フーリンは意図を理解して飛び上がるとモーニングスターに足を付け…

 

カレン「行きなさい!」

 

勢いに乗ったスイングでクー・フーリンを飛ばし、クー・フーリンは回転を加える事でドリルの様になり、桜ランスロットの胸へと直撃する。

 

ガリガリガリガリガリ!!!

 

桜ランスロット「!!?」

 

守理「まるでドリルの様に!」

 

刹那「削っていく!これなら…!」

 

いける!と思った時、横から飛んで来た矢がクー・フーリンの持つ槍の先に当たる。

 

それにより体制が崩れてクー・フーリンは横に吹っ飛ぶが体勢を立て直す。

 

膝を付く桜ランスロットに手に弓を持ったマジカル凛が駆け寄る。

 

マジカル凛「桜!大丈夫!今はこの場から退散するのよ」

 

声をかけるマジカル凛に桜ランスロットは頷いて先にその場から離脱する。

 

マジカル凛「やってくれたわねカレン!」

 

カレン「そちらが何をしたいかは知りませんが、今起きてる事の原因ならば片付けなければなりませんので」

 

イリヤ「そうよ!この事件、絶対私たちが解決してやるんだから!」

 

そう言った2人の言葉にマジカル凛はふうと息を吐く。

 

マジカル凛「そうね……貴方達にとっては今の事態は事件でしょうね。けどね、あの人にとっては……大切な事なのよ」

 

守理「またあの人?」

 

刹那「ホントどういう人なの…?」

 

真剣な顔で出て来た言葉に誰もが戸惑う中でマジカル凛は飛び上がってから再びエアを構える。

 

マジカル凛「だからこそ邪魔はさせないのよ!」

 

ゲンム「!また!」

 

ヘラクレス「お嬢様、私の後ろに!」

 

イリヤ「だめ!間に合わない!?」

 

誰もがやばいと思った時…

 

???「いーかげんにしろ!」

 

パシーン!

 

マジカル凛「あいた!?」

 

誰かが後ろからマジカル凛の頭をハリセンで叩いた。

 

誰もが驚いているとその人物…スワードホーリーソードゲーマーは着地する。

 

ゲンム「士郎!」

 

マジカル凛「んな!?シェロ!?なんで!?」

 

刹那「何時の間に変身を!?」

 

???「どうやら間に合った様ですな」

 

驚く守理達の前にハサンが現れる。

 

守理「あ、アサシン!」

 

ハサン「飛んで連れ去られて行く士郎殿を見かけたのでこっそり付いて来てました」

 

イリヤ「そっか。アサシンが隙を突いて士郎を助けたのね」

 

スワード「ああ、縛られて放置されてたのをアサシンに助けられたんだ」

 

そう返した後にスワードはマジカル凛を見る。

 

スワード「どうする遠坂?話を聞きたいから大人しくして貰えると嬉しいけど……」

 

マジカル凛「悪いけどシェロのお願いでもそれは聞けないわ」

 

守理「とことん黙る感じなんだね」

 

刹那「そんなに大事な人なの?」

 

その言葉にマジカル凛は悲しい顔をする。

 

マジカル凛「違うわ。けれど、答えられる事は1つ、私は()()()()()()()()()()()()()()()()()()。言わばこれは罪滅ぼしよ」

 

クー・フーリン「何?」

 

ゲンム「罪滅ぼし?」

 

イリヤ「原因を作ってしまった?」

 

出て来た言葉に誰もが驚く中でマジカル凛はさらに高く舞い上がる。

 

マジカル凛「やめやめ、今回は引くけど、今度会った時は容赦しないわ。シェロもその時貰うわよ!」

 

ゲンム「あ、待ちなさい!」

 

イリヤ「逃げるなんて卑怯じゃない!」

 

叫ぶがマジカル凛はそのまま飛び去ってしまう。

 

カレン「逃げられちゃいましたね」

 

守理「うん……だけど、ますます気になるね……」

 

ヘラクレス「彼女たちが言うあの人……一体何者なんでしょうか」

 

飛び去った方を見て呟く守理のにヘラクレスも頷きながら呟く。

 

ガ・シューン……

 

アーチャー「………」

 

守理「あれ?先輩どうしたの?」

 

イリヤ「シロウ?」

 

変身を解いて考える仕草をしているアーチャーに守理とイリヤは話しかける。

 

アーチャー「あ、いや……なんでもない。とにかくありがとな、助けに来てくれて」

 

イシュタル「ま、結局はアサシンが助けたけど」

 

刹那「ありがとねアサシン。助かったよ」

 

ハサン「いえいえ、しかし、私の勘ですが、もしかすると決着が近いかもしれませんね」

 

礼を述べる刹那にハサンは手を振った後に真剣な様子でそう述べる。

 

守理「決着が近いと言うと…総力戦な感じになるかもしれないって事?」

 

ハサン「ええ、士郎殿を攫おうとしたのもそれがあるからかと」

 

刹那「う~ん……まだ分からないことが多いのに……」

 

ヘラクレス「そうですね…敵の目的、虎聖杯の有無、そして敵のメンバー構成……一応こちらは桜さんや凛さんがいる事は確定していて、後は謎のサーヴァントですな…」

 

唸る刹那にヘラクレスも続くとそこだよね…と守理は頭をガシガシ掻く。

 

守理「あのサーヴァントが何者かだよね…見ていた時間は短かったけど、クラスは剣を使ってたからセイバーなのかな?」

 

刹那「でも剣使っているけどセイバーじゃないのたくさんいるよ?」

 

そこだよねー……と刹那のに守理はさらに唸る。

 

いかんせん、出会ったサーヴァント面子で剣を持ってるけどセイバーじゃない面子が多いのだ。

 

他にもクラスが当て嵌まりそうで当て嵌まってないメンツがいるからカルデアからのサポートなしで初見でクラスがこれだと言うのが当たってない可能性もあるのだ。

 

だからクラス判明とかがそう言うのに長けてるダ・ヴィンチ達と通信できればもう少し絞れたかもしれないが通信妨害でいまだに出来ていない。

 

クー・フーリン「なんだかわからねえけど、新手のサーヴァントとなると普通の聖杯戦争なら絞れたかもしれねえが…聖杯戦争じゃねえからな…」

 

アーチャー「…………俺は、セイバーだと思う」

 

会話の流れから知らないサーヴァントに出会ったと判断してそう呟くクー・フーリンの後のアーチャーの言葉に誰もが顔を向ける。

 

守理「先輩?」

 

刹那「え…?」

 

イリヤ「シロウ……?なんでセイバーだと思うの?」

 

イリヤは聞くがアーチャーは無言で歩き出す。

 

無言を通すアーチャーに誰もが戸惑う中でクー・フーリンは困った様に頭を掻く。

 

カレン「ランサー、もしかするとあなたも彼女達は出会ったサーヴァントのクラスがセイバーだと思ってるんじゃないですか?」

 

クー・フーリン「……わりぃが、俺も話す気はねえ…ただ言える事は…坊主の問題って所だな」

 

追求しようとするカレンのを蹴ってクー・フーリンもアーチャーを追いかける様に続く。

 

イシュタル「何よあの言い方!」

 

ハサン「まあまあ…ただ、ランサー殿の言う通り、士郎殿が鍵なのではないでしょうか」

 

イリヤ「シロウが鍵…?」

 

刹那「一体、どういう事…?」

 

憤慨するイシュタルを宥めながら言ったハサンのに守理達は戸惑いながら先を歩く2人の背を見る。

 

マジカル凛の言った大事な人を奪った原因…そして話さない2人は…

 


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