イシュタル「んーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
衛宮邸の縁側でイシュタルは唸っていた。
守理「どうしたの凛?」
ルビー「なに唸っているんですか凛さん?」
刹那「そうそう、さっきも唸っていたよね?」
そんなイシュタルへと話しかけた2人と杖にイシュタルは頭を掻いた後に私だけじゃあ無理かぁ……と呟いてから唸っていた理由を話し出す。
イシュタル「ほら、昨日の夕飯で教えてくれた本当の桜が出て来たでしょ?それなら本当の私、つまり本来の遠坂凛はどこにいるのかな…と思ってさ」
守理「あー…」
刹那「そう言えばそうだね…」
ルビー「確かに桜さんがいるなら本当の凛さんもいる可能性がありえますね」
そういう事とイシュタルは頷いてからはぁー……と青空を見上げる。
イシュタル「こう見上げてたらポーンと出てこないかしらね…」
守理「いやいやまさか……」
刹那「そう簡単に見つかるわけ……」
ルビー「そうですよ~流石のルビーちゃんでもポーンと現れるなんて流石に……」
呟きに対して2人と杖は笑って否定して同じ様に見上げ……
???「さあシェロ!行きましょう!!」
アーチャー「なんでさ!?」
ポーンと飛んでる人物と捕まってるアーチャーの姿があった(爆)
しかも捕まえている人物は魔法少女みたいな赤い服を身に纏った凛であった。
それに誰もが固まった後…
イシュタル&守理&刹那「い、いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ルビー「しかもちゃっかり士郎さん攫われてますよ!?」
絶叫し、なんで捕まってるの!?と思っていると慌てた様子のヘラクレスとイリヤが来る。
イリヤ「ちょっと!魔法少女の凛がいきなり現れてお兄ちゃん攫って行ったんだけど!」
ヘラクレス「彼女は確か……ルビー、あなたによって魔法少女方向に暴走してカレイドルビーとなった凛ですね」
イシュタル「マジ?」
ルビー「いやー並行世界の私自身のを話されても困りますね~」
そう言ったヘラクレスのにルビーは羽部分を肩を竦める様にした後に守理は我に返る。
守理「と、とにかく追おう!もしかしたら桜ちゃんの事も分かるかもしれない…筈!」
刹那「あと先輩も助けないと!」
誰もが慌てて後を追いかける。
刹那「どっちに行った!?」
イリヤ「えっと……あっち!!」
見渡して聞く刹那にイリヤは見つけて指す。
イシュタル「確か……あっちは遠坂邸ね」
守理「元々の家に向かってる?」
刹那「取りあえず行ってみよう!」
疑問が出るがアーチャーの安否を考えて向かう。
そして遠坂邸に辿り着くが2人の姿が見えない。
守理「いないね…」
ヘラクレス「家の中に入ったのでしょうか?」
誰もが確かめようと近づき…
???「私をお探しかしら!」
イシュタル「!上から!」
イリヤ「 凛、士郎を拐って何考えてるの!」
聞こえて来た声にイリヤは叫ぶとノンノンノンと返された後に一同の前に凛が降り立つ。
カレイド凛「お待たせ!私は魔法少女カレイドルビー、ここに参上!」
守理「あ、概念礼装の!」
刹那「カレイドルビーだ!」
ポーズを決めて言うカレイド凛に守理と刹那は手に入れてた中であった奴を思い出して指さす。
イシュタル「な、何この感じ!この全身を駆け巡る悪寒と鳥肌は!」
ルビー「えーそうですか~ルビーちゃん的におもしげふん。テンション高い感じが魔法少女らしいですよ」
イリヤ「で、なんで士郎を攫ったのよ!」
そんな名乗り口上と決めポーズに思わず肩を抱き締めて後ずさるイシュタルとルビーのやり取りを無視してイリヤが問う。
カレイド「ふふふ、それは秘密よ弟子一号ちゃん」
イリヤ「で、弟子一号……?」
刹那「目的を話す気なしか…」
守理「こうなるといつも通りかな……」
目をパチクリさせるイリヤの隣でうーーーんと刹那と守理は唸る。
これだけ守秘義務が進むと虎聖杯がどこにあるのか全然見当がつかないのだ。
イシュタル「とにかく、士郎は返してもらうわよ!」
ヘラクレス「行かせてもらいますぞ!」
ズビシッと指さすイシュタルの言葉と共にヘラクレスは突撃する。
カレイド凛「なんの!私が普通に来ると思ってたら間違いよ!」
そう言ってカレイド凛はある物を取り出す。
それは……サーヴァントカードであった。
カレイド凛「
コードと共にカードが輝いて、それはヘラクレスの斧剣となってヘラクレスの攻撃を受け止める。
守理「うえ!?」
刹那「サーヴァントカード!?」
イリヤ「と言うかバーサーカーのをなんで!?」
驚いている間に撃ち合いを続けてお互いに距離を取るとカレイド凛の使っていたのが消える。
ルビー「おやおや?もしかしてイリヤさんが持っていたのを盗んだのですか?」
イリヤ「え、えええ!?」
ヘラクレス「ならば返してもらいませんとね」
慌てて確認し始めるイリヤを背にヘラクレスがそう言うとノンノンとカレイド凛は否定する。
カレイド凛「さっきのはある人から貰ったのよ。あなたのは取ってはないわ」
守理「ある人?」
イリヤ「ある人って一体…?」
誰もがその言葉に聞きたかったがカレイド凛は魔力弾を放って来たのでヘラクレスはそれを防ぐ。
イシュタル「ええい!流石にこのままにしておけないわね!」
ルビー「やっちゃいましょうイリヤさん!同じ魔法少女として負けられませんよ!」
叫ぶイシュタルのに乗ったルビーは気合を入れて言う。
守理「え、大丈夫なの;」
刹那「また暴走したりしない…?」
イリヤ「う、けどあの凛に対抗するには…」
イシュタル「いいえ、イリヤ。あんたはならなくていいわよ」
心配する2人にイリヤも不安そうだがイシュタルが止める。
イリヤ「え?……まさか凛、あなた……!」
ルビー「おお!まさか凛さん、目には目を!歯には歯を!カレイドにはカレイドですねがふ!?」
興奮したルビーの脳天にイシュタルはチョップを叩き込んだ後にあるものを取り出す。
それは、ゲーマドライバーだった。
イシュタル「勘違いしないでよね。私がなるのは…こっち!」
マイティアクションX!!
そう言いながら取り出されたのはプロトマイティアクションXであった。
守理「って、それライダーの!?」
刹那「いつの間に!?」
イシュタル「借りたのよ。休んでる間に本人からちゃんと許可を貰ってね。そんじゃあ変身!!」
ガシャット!
レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?
アイム ア カメンライダー!
驚く2人にそう返してからイシュタルはガシャットをゲーマドライバーに差し込み、パネルを蹴り飛ばして戻って来たのを潜り抜け、その姿をゲンムレベル1へと変える。
マジカル凛「んな、何そのデフォルメ生命体!?」
ルビー「おや、レベル1のようですね」
イリヤ「あ、けどこの後に…」
ゲンム「そう!グレート2!」
ガッシャーン!
レベルアップ!
マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~~~~アクション!X!!
驚くマジカル凛へと見せつける様にゲンムはレベルアップして8頭身のレベル2へとなる。
マジカル凛「ちょちょちょちょちょい!なんで普通に扱えるの!?なんで普通に機械類使い慣れてるの!?同じ私なら苦手な筈でしょ!」
ルビー「おや?この世界の凛さんは機械苦手なんですか?」
守理「そう言えば…苦労してるのを見たな……」
それに思わず素で驚くマジカル凛にルビーは珍しそうに言って守理はカルデアでの日常も思い出して呟く。
カルデアでもなにかと機械のに戸惑ってたりしていた光景を思い出す。
ゲンム「ふ……そんなもん、めっちゃしこたま扱かれたからよ!」
ヘラクレス「見事な魂の叫びですな」
刹那「確かに……;」
イリヤ「ライダー……苦労したんだろうな…」
集中線が付きかねない叫んだゲンムのに誰もがうわーとなる中でマジカル凛は気を取り直す様に顔を振る。
マジカル凛「ま、まあ、どんな姿になろうとこの私には勝てないわ。成敗してあげるわ♪」
ゲンム「それはこっちのセリフよ。行くわよバーサーカー」
ヘラクレス「了解です凛殿!」
ガシャコンブレイカー!
武器を取り出して同時に向かって来る2人にマジカル凛はフッと笑い…
マジカル凛「甘い!」
そう言って…
それに2人は慌てて跳び退って避ける。
ルビー「なんと!?まだそんなに時間が経っていないのに同じカードの限定召喚を!?」
イリヤ「それだけあっちが強いって事…!?」
マジカル凛「このカードは
そう言って斧剣を消して今度は剣を取り出して縦に振るうと黄金の斬撃が放たれる。
守理「こ、今度はセイバーの!?」
刹那「エクスカリバー!?」
マジカル凛「分かったかしら?攻略するのは難しいわよ」
慌てて退避しながら驚く2人へとマジカル凛はニヤリと笑う。
ゲンム「はん、勝ち誇るのはまだ早いわよ」
ヘラクレス「そうです。いくら様々な宝具を使えたとしてもそれを使いこなせなければ意味がありません」
イリヤ「た、確かにそうね!」
ルビー「凛さんならうっかりしそうですもんね~」
ゲンムとヘラクレスに続いたイリヤとルビーのに言ってくれるじゃない……と言った後に次のカードを取り出し……
マジカル凛「こういう言葉を知ってる?数うちゃ当たるって…」
その言葉と共に武器が大量に射出される。
ゲンム「のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
守理「王の財宝!?」
刹那「それ、英雄王の真似じゃん!」
放たれたのにヘラクレスに慌てて抱えられながら刹那は叫ぶ。
マジカル凛「言った筈でしょ。限定召喚は使えるって」
守理「だからってそんなんあり!?」
ルビー「いやー、ホント色々やりますねこの凛さん」
イリヤ「感心してる場合じゃないわよ!」
ゲンム「調子に乗るな!」
そう言うマジカル凛に守理は叫び、相棒にイリヤが叫ぶ中でゲンムは途中にあったブロックを壊すとエナジーアイテムが飛び出す。
高速化!
ゲンム「ようし!」
それにより得た効果でゲンムは武器の合間を通り抜けてマジカル凛へと接近して掌底をかます。
マジカル凛「ぐっ!やってくれたわね!」
それに対してマジカル凛は魔力弾を放ってゲンムを吹っ飛ばす。
ゲンム「ぐう!」
ヘラクレス「大丈夫ですかッ!」
体勢を整えるゲンムにヘラクレスは声をかける。
ゲンム「なんとかね!だけど強敵になってくれたものねホント!」
ヘラクレス「ですが相手は凛どの。同じ凛殿ならこの後相手が何をするか分かるのでは?」
そう言ったヘラクレスにゲンムはんーと唸り…
ゲンム「……調子に乗って大技を使う?」
イリヤ「あーありそう…」
そう言ったゲンムのにイリヤは納得してからマジカル凛を見て言葉を失くす。
何と彼女はエクスカリバーとエアを持っていた。
守理「オウフ」
刹那「まさかの最悪の二刀流……!」
それには守理は息を漏らし、刹那は顔を青くする。
マジカル凛「ふふ、要望通りの大技よ」
ゲンム「ノーセンキュー!」
ルビー「大技過ぎますよそれ!?」
イリヤ「ってかそれだと街が吹っ飛ぶ!?」
誰もがそれに慌てる中でマジカル凛は言う。
マジカル凛「大丈夫大丈夫……貴方達を吹っ飛ばす位に抑えるから」
ゲンム「抑える気なしじゃん!」
刹那「ちょ、まずいよあれ!?」
うえぇ!?と誰もがやばいとなる中でマジカル凛は振り翳す。
マジカル凛「さあ!行くわよ!エクス…!」
???「そこまでだぜ嬢ちゃん!」
放たれそうになった所、マジカル凛の左腕に何かが巻き付き、それによりエアを思わず手放し、右腕に何かが当たってエクスカリバーを落とす。
誰もが声の方を見ると、クー・フーリンとカレンがいた。
マジカル凛のエクスカリバーを落としたのはクー・フーリンの投げたゲイボルグであった。
ゲンム「ランサー!」
刹那「カレンさん!」
カレン「ごきげんよう。デタラメな魔力を感じて来ました」
クー・フーリン「おいおい、とんでもねえ状況だな」
挨拶するカレンの隣で呆れた感じに呟いてからマジカル凛へと投げた槍を手元に戻したクー・フーリンは改めて構える。
ヘラクレス「助かりましたお二人とも」
イリヤ「気を付けて2人とも!凛は今、皆の宝具を使えるから!」
クー・フーリン「はあ!?なんだよそれ!?」
マジカル凛「ふふん!そういう事!だから食らいなさい!」
その言葉と共に王の財宝が発動される。
刹那「危ない!」
クー・フーリンへと向けて放たれたのに刹那は叫ぶ中でクー・フーリンは笑ってから駆け出す。
カレンは横に避ける中でクー・フーリンは武器の合間を駆け抜けていく。
クー・フーリン「甘すぎるぜ嬢ちゃん!金ぴかならもうちょい早めに撃つぞ!」
守理「おお!?」
イリヤ「全部避けてる!これなら…!」
駆け抜けるクー・フーリンに守理達は感嘆の声を上げてる中でマジカル凛は数を増やして激しくするがクー・フーリンに当たらない。
ゲンム「ランサーに夢中になり過ぎて…」
ヘラクレス「こっちへの注意を掻きましたな」
そこにゲンムの蹴りとヘラクレスの斬撃が横から命中する。
マジカル凛「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
そのままマジカル凛は吹っ飛び、地面を転がる。
クー・フーリン「ようし!このまま捕まえちまえ!」
カレン「指図しなくてもそのつもりです」
その後にカレンが布を振るう。
布はマジカル凛を拘束しようと迫った直後…
斬!
それより前にマジカル凛の前に現れた存在が布を切り払う。
その人物はライダー少女となった桜ランスロットであった。
守理「桜ちゃん!?」
イリヤ「何時の間に!?」
刹那「ってかやばい!今回こそゲンムだから!」
現れた桜に刹那達が慌てる中でクー・フーリンはニヤッと笑う。
クー・フーリン「第二ラウンドって事か、面白れぇとことんやってやろうじゃねえか」
ゲンム「色々と聞きたい事もあるしね!」
ヘラクレス「三対二であれば片方を捕獲することにすればよいでしょう。お2人方、気を抜かない様に!」
誰に言ってんだとヘラクレスのにクー・フーリンは笑って返した後に桜ランスロットが駆け出して戦闘が再開される。