前回の2日後、守理と刹那はメドゥーサとアイリと共に買い物に出ていた。
昨日、カレンの教会を調べに行ったが虎聖杯もなく、またカレンが暗躍していると言うのは見ていてなさそうだったとクー・フーリンの証言もあり、カレンは白と判断されたのだ。
メドゥーサ「それは大変でしたね」
アイリ「まさかそんなことになっていたなんてね」
刹那「大変だったよ本当に…」
守理「ホント、餓死しかねなかったもんね…」
買い物袋を持ちながらそう言うメドゥーサとアイリに刹那と守理はしみじみと言う。
メドゥーサ「しかし、そんな事もあるからには虎聖杯は誰かが持っているのは確実ですね」
刹那「一体誰が持っているんだろうねぇ」
うーむと唸る刹那にメドゥーサもふむ…思った後…ふと、横を見る。
目に入ったのは…見覚えのある紫髪であった。
そんなメドゥーサに守理は気づいて声をかける。
守理「どうしたのライダー?」
メドゥーサ「…すいませんちょっと!」
刹那「え、ちょっと!?」
そう言って荷物を置いてメドゥーサは走って行く。
守理「ど、どうしたの?」
クー・フーリン「あん?どうしたそんな所に突っ立てよ?」
目をパチクリさせた守理達に散歩に出ていたのかクー・フーリンが近づいて来て聞く。
守理「あ、ちょ、丁度良かったランサー!これ、衛宮邸に運んでおいて!」
刹那「これもお願い!」
そう言ってお願いしてクー・フーリンに返事を待たずに荷物を預ける。
クー・フーリン「あ、おい!」
なんなんだよ…とぼやきながらクー・フーリンは衛宮邸に向かう。
クー・フーリン「あ、変な猫、丁度良いからお前も手伝え」
ネコアルク「唐突!?」
途中で歩いていたネコアルクを巻き込んで運ばせたのは些細である。
☆
メドゥーサ「確かこっちに…」
周りを見ながら呟いた後にどこに…とメドゥーサは周りを見る。
守理「ライダー!」
刹那「一体どうしたの!?」
そこに守理達が追い付き、声をかけられた事でメドゥーサは気づいてからすいませんと謝ってから訳を言う。
メドゥーサ「先ほど、桜の姿が見えたのです」
アイリ「え?桜ちゃんの?」
守理「けど、確か桜ちゃんは家に…」
いえ…と2人のにメドゥーサは首を横に振る。
メドゥーサ「私の言う桜は…
刹那「本当のってまさか!?」
その言葉に誰もが驚く。
神妙な顔でメドゥーサは頷く。
メドゥーサ「ええ、遠目でしたが雰囲気が私の知る桜、間桐桜でした…」
守理「けど、そうなるとなんで衛宮邸に来ないのかな?」
刹那「なんか事情があるとか?」
うーんと唸った後にアイリが言う。
アイリ「じゃあこれから探してみましょ!」
刹那「え?」
戸惑う2人に提案したアイリはメドゥーサを見て話しを続ける。
アイリ「桜ちゃんを探して、どうして来ないのか直接聞けば良いのよ。それにもしかしたら独自に虎聖杯を探してるのかもしれないし」
守理「な、成程…」
刹那「それは良いね……どうする?ライダー」
一理あるとアイリの推測に2人は頷いた後に刹那はメドゥーサに行くかどうかを聞く。
最初に見つけたメドゥーサに決める権利があると言う刹那のに守理もどうすると見る。
メドゥーサ「勿論探します。すいませんが手伝ってくれませんか?」
本人としても桜と話してなぜいなかったのかを問いたいのでお願いする。
守理「勿論!」
刹那「手伝うに決まってるじゃん!」
アイリ「そうそう、行きましょうかライダー」
ありがとうございますと快く引き受けてくれた3人に頭を下げた後にメドゥーサは周りを見る。
メドゥーサ「確かにここら辺りでまで来たのは見えたのですが…」
刹那「ん~何処かな?」
守理「姿が見えないね…」
どこだろう…と見渡す。
見渡しているが人影が全然ない。
アイリ「この近くで桜ちゃんが行きそうな場所しらない?」
そうですね…とメドゥーサが言おうとした時…周りの雰囲気が変わる。
メドゥーサ「!」
守理「うわ、何!?」
刹那「なんか雰囲気が変わった…?」
誰もが驚いているとメドゥーサは自分達に向けられた殺気に気づいて顔を殺気が来てる向ける。
そこには…黒い姿のキャスターのジル・ド・レェの姿があった。
メドゥーサ「シャドウサーヴァント!?」
守理「うえ!?」
刹那「しかもあれキャスターのジルのだよ!?」
なんでここに!?と思ったがメドゥーサはすぐさま察する。
メドゥーサ「彼は第4次聖杯戦争で冬木にいた…だから現れてもおかしくない?」
守理「シャドウサーヴァントなのは不完全に召喚されてるから?」
刹那「じゃあもしかして他にもいるってこと?」
なぜいるかの理由を話すメドゥーサに他にもシャドウサーヴァントがいるかもしれないと言うのに刹那は呟く。
おそらく…と呟いた後にシャドウジルは海魔を出す。
メドゥーサ「!3人は下がってください!」
アイリ「マスターたちのことは私に任せて!」
すぐさま前に出るメドゥーサにアイリも刹那と守理の前に立つ。
刹那「って、あの数大丈夫なの!?」
守理「そうだよ。アイリさんも今本調子じゃないのに!」
そう言う2人にメドゥーサは何とも言えない顔をし…
メドゥーサ「少し使うのに気が滅入りますが…状況が状況ですし…」
そう言ってメドゥーサはゲーマドライバーを装着して、あるガシャットを取り出してスイッチを押す。
ゴッドマキシマムマイティエーックス!!
メドゥーサ「グレードビリオン…変身!」
マキシマムガシャット!
ガチャーン!ふーめーつ!!
その音声の後にメドゥーサの後ろの頭上に巨大な物体が出現。
最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!
何あれ!?と刹那と守理は驚き、アイリもあらあらまあまあと目を丸くしてる間にメドゥーサは仮面ライダーゲンムに変身した後にガシャット底面部のスイッチを押して飛び上がる。
ゴッドマキシマーム!エックス!!
そのまま物体、ゴッドマキシマムゲーマに格納された後に人型に変形させる。
ゲンム「ふっ!」
その直後にゴッドマキシマムゲーマーから分離して前に立つ。
守理「そんな変身もあったの!?と言うか何さっきの音声!?」
刹那「えっと、あれなに?ゲンムの強化形態?と言うかライダー、ゲンムに変身できるの!?」
えええええ!?と驚く守理に刹那は聞く。
守理「あ、うん。そうなんだ。んで、あの姿はあたしも見たの初めて」
ゲンム「一応最終形態だそうですよ」
そう返した守理や刹那にゲンムは補足した後にシャドウジルへと突撃し、ゴッドマキシマムゲーマーは刹那や守理達へと襲い掛かろうとするジルが召喚した海魔の集団を腕を伸ばして薙ぎ払う。
アイリ「はあっ!」
逃れた海魔に対してはアイリが魔力弾を放って吹き飛ばす。
ゲンム「たあ!」
シャドウジルにゲンムはメドゥーサ自身の武器で攻撃を仕掛けて行き、魔力弾も切り裂く。
その後にシャドウジルが召喚した海魔も切り裂く。
守理「なんとかあのマキシマムゲーマーの黒い奴のお蔭でアイリさんの負担は少ないね」
刹那「そうだね……と言うかライダー、なんでゲンムなの?」
そう言う守理に刹那は聞く。
守理「えっと、ライダーの特徴から選ばれたじゃないかって知ってる先輩達は言ってたね。ライダー自身、チャカリキスポーツを思いっきり気に入ってたから気にしてなかったけど」
刹那「へー、そうなんだ。ゲンムってあまり良いイメージないから変身した時驚いたよ」
そう答える守理に刹那はそう返す。
だって彼女の知るオリジナルのゲンムは本当に良いイメージが全然ないからだ……特に物語の後半。
守理「あー、そう言えば永夢さん達もなんとも言えない顔をしてたな…あたしはライダーのを見ての印象しかないからさ…(他にもあるけど、関係ないし良いか…)」
刹那「んであの形態ってどんな風に強いの?」
思い出して言う守理に刹那は聞く。
守理「あたしも初めて見るけど…ビリオンっていくつ?」
アイリ「日本語でだと…10億よ確か」
その言葉に守理と刹那は顔を見合わせてゴッドマキシマムゲーマーやシャドウジルと戦うゲンムを見る。
守理「レベルインフレし過ぎ…」
刹那「製作者はまともなのじゃないね」
そう呟いている間に海魔も少なくなり、シャドウジルを押していたゲンムはガシャコンブレイカーを取り出して剣モードに変えた後にプロトマイティアクションXを差し込む。
ガシャット!
キメワザ!
マイティ!クリティカルフィニッシュ!!
ゲンム「はぁぁぁぁぁぁ!!」
飛び上がった後に連続回転斬りを浴びせて行く。
バ・コーン!!
最後にハンマーモードでぶっ飛ばす。
会心の一発!!
倒れたシャドウジルは四散して行き、海魔も召喚主であるシャドウジルがいなくなった事で消えて行く。
守理「やった!」
刹那「あっという間に終わったね」
ゲンム「刹那の言う通りですね。あれはどうも…誰かに力を取られてた状態でした」
喜ぶ守理だが刹那は縁に落ちない顔でそう呟くとゲンムが肯定してそう返す。
守理「取られてた?」
ゲンム「ええ、使い魔を出せますがマトモに戦う力はそれ程残ってなかったみたいですね」
刹那「でも一体誰が力を取ったんだろ?」
アイリ「確かにね…力を吸い取ると言う事は自身の力を上げるか…もしくは…」
手ごたえのなさからそう言うゲンムに刹那は唸る中でアイリは真剣な顔で考える。
ゲンム「とにかく言える事は…もしも桜も巻き込まれてるなら彼女と合流するのを早急にした方が良いかと」
守理「そうだね」
刹那「んじゃまずどこ探す?」
提案するゲンムのに刹那はシャドウジルが現れる前に聞けなかった事を聞く。
ゲンム「んー…大橋の方に行ってみますか?」
刹那「大橋の方か、良いね行ってみようか」
無難にそう言うゲンムに刹那は頷く。
ガシューン!!
変身を解きながら戻ったメドゥーサは考える。
メドゥーサ「(桜…あなたは何を探してるんでしょうか…)」
アイリ「ライダー、早くしないと置いていくわよ」
あ、すいませんとアイリに呼ばれてメドゥーサは追いかける。
???「…………」
だが、そんなメドゥーサ達をある人物が見ていたのを見られてる本人達は知らなかった。