コンパチヒーローズ・ザ・グランドオーダー   作:鳴神 ソラ

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聖女の拳が誘拐犯に炸裂する。


第5節:鉄拳制裁

 

 

前回、アーラシュと香子と合流した刹那達。

 

マルタも加わってアンドロメダの能力を使ってセイバーのランスロットを探していた。

 

ビートマ「まだ姿が見えねえな」

 

アンドロメダ「こっちなのは確かなんだが」

 

刹那「早く見つからないかな?」

 

そう言って刹那は後ろからビシバシ感じるマルタの殺気にうへぇとなる。

 

マルタ「全く、マスターに合いそうなのを見つけて着せようと帰ったら出てて、しかも攫うなんて…あのヒトヅマンランスロットは殴ってやらないと…」

 

マシャンタ「こ、怖いです;」

 

イリヤ「こ、怖すぎる…」

 

アーラシュ「そういや、姐さんがマスター関連でああなる理由を黒髭の旦那から聞いたな」

 

ヒロインXオルタ「そうなんですか?」

 

ぶつぶつと言うマルタに怯えるイリヤとマシャンタの隣で苦笑していたアーラシュがふとそう言い、ヒロインXオルタも気になったのでアーラシュを見る。

 

アーラシュ「えっとな、聞いた話によると茨木の嬢ちゃんがお酒で狂った事件でよ。マシュの嬢ちゃんが酔っ払った時、ウチだとマルタの姐さんも酔っ払ったんだってさ、んでそれを切っ掛けに姐さんはマスターに世話しまくる様になってマスターに何かあればもう鉄拳聖裁をする様になったとか、マルタの姐さんってマスターと契約してる中で初めて契約した高レアのサーヴァントだからな」

 

刹那「へーそうなんだ」

 

説明するアーラシュのに刹那は感心する。

 

アーラシュ「まぁ、俺はマスターと契約したのは第6特異点のキャメロットからだから、言った通り、黒髭の旦那から聞いた話なんだよな…んでマルタの姐さんは最初の特異点からの長い付き合いで、確かマスター自身が召喚したんじゃなくて現地でキャスターの青髭が召喚したジャンヌオルタにバーサーカーとして呼ばれたけど、大地とウルトラマンXのお蔭でバーサーカーになる要素を消して貰って契約が切れた後に再契約したんだってよ」

 

イリヤ「第一特異点ってオルレアンのこと?」

 

刹那「へー、オルレアンで契約したんだ」

 

話を聞いて思い出すイリヤの後に刹那は感心する。

 

アーラシュ「そうらしいな。とにかく、今の姐さんは触らぬ神に祟りなしだな」

 

ジャンヌオルタ「確かにそうね。もし触ったら殴られるわね」

 

刹那「そうだね」

 

アーラシュのに同意した直後、メンバーの耳に何かが聞こえて来る。

 

ティアマト「A~?」

 

ワイバースト「なんだ?」

 

イリヤ「あっちから聞こえる?」

 

誰もがした方へと向かうと音は銃撃音だと分かり、さらに近づくと隠れたSモリアーティを見つける。

 

刹那「あ、教授!」

 

Sモリアーティ「おお、マスター!無事だったか!」

 

声を掛けられて気づいたSモリアーティに駆け寄ってから刹那達は彼が見ていた方を見る。

 

そこではセイバーランスロットとファンタジーゲーマーの姿となったブレイブが戦っていた。

 

ただ、ブレイブは格闘戦で仕掛けている。

 

アーラシュ「あれは!」

 

刹那「セイバーランスロット!」

 

イリヤ「やっと見つけた!」

 

マルタ「フン!」

 

ズドォ!!

 

次の瞬間、メンバーの横を通り抜けたマルタがセイバーランスロットの脇腹に強烈な一撃を叩き込んだ。

 

セイバーランスロット「ぐあっ!?」

 

それにマルタが弱体化しているとはいえ、セイバーランスロットは不意を突かれたので地面に倒れる。

 

マルタ「み~つけた☆」

 

アーラシュ「うわ、すげぇ野性的な笑み」

 

Sモリアーティ「なんか恐ろしい顔になってないかい彼女!?」

 

刹那「まー、大切な人奪われたからね」

 

怒気をも纏ってセイバーランスロットへと笑みと言う名の睨みを放つマルタに合流したブレイブと共に刹那達は思わず後ずさる。

 

ブレイブ「むく、マルタも来てたのは心強いが…守理殿関連か?」

 

アーラシュ「正解」

 

刹那「セイバーランスロットが誘拐してね」

 

アンドロメダ「それでマジギレしているってことだ」

 

誰もがマルタを見る中でセイバーランスロットは立て直すために距離を取る。

 

セイバーランスロット「まさかこれ程の気迫とは…」

 

マルタ「弱体化なんて関係ないわ。あんたをぶん殴る!それだけよ!」

 

カッ!と集中線が付きそうな勢いでマルタは叫ぶ。

 

その気迫にセイバーランスロットは怯むがすぐさま立て直す。

 

セイバーランスロット「だが私もただではやられぬぞ!」

 

イリヤ「ルビーを返して!!」

 

そんなセイバーランスロットへと向けてイリヤは氷のクナイを投げる。

 

セイバーランスロット「ハッ!」

 

ガシャン!ガシャン!

 

向かって来るのにセイバーランスロットは自前の剣で打ち砕く。

 

ザガリアン『やはり一筋縄じゃいかねえな』

 

イリヤ「それなら…氷砲撃(アイス・フォイア)!!」

 

クナイが無理ならとイリヤは手に収束させて氷の砲撃を放つ。

 

セイバーランスロット「はぁああ!!」

 

ズバァアア!!

 

迫る氷の砲撃に対してセイバーランスロットは剣で両断する。

 

マシャンタ「普通に斬りました!?」

 

モーリィ「どっしぇぇ!?」

 

アンドロメダ「ならこれならどうだ!」

 

ジャラララララララララララララ!!

 

Sモリアーティ「あ、武器を使っては駄目だ!」

 

驚く2人の後にアンドロメダが鎖を投げ飛ばし、Sモリアーティが慌てて止めようとするが遅く…

 

セイバーランスロット「その武器、貰うぞ!」

 

その言葉と共に鎖を掴むと鎖は黒く染まる。

 

刹那「あ、また!」

 

ジャンヌオルタ「成程、これは厄介ね」

 

それに刹那は叫び、初めて見たジャンヌオルタは毒づく。

 

セイバーランスロット「はっ!」

 

ジャラララララ!!

 

自分の物にした鎖を投げ付けるセイバーランスロットの攻撃にそれぞれ避ける。

 

モーリィ「余計にやりづらくなった!!!」

 

刹那「もう!なんで投げたの!?」

 

アンドロメダ「すまん、忘れてた」

 

必死に避ける中で事前に教えていたのに!と叫ぶ刹那にアンドロメダは謝罪する。

 

ギンガード『いかんな。先ほどよりもやりづらくなったぞ;』

 

刹那「うわっと!?」

 

それぞれ避ける中でマルタが接近してセイバーランスロットへと再びパンチを叩き込む。

 

マルタ「かったいわね…」

 

セイバーランスロット「くっ……」

 

手をブラブラさせながらぼやくマルタにセイバーランスロットは鎖を振るうがマルタはそれを最小限の動きで避けて行く。

 

アーラシュ「うわお、ボクサーな動きで避けてるな姐さん」

 

刹那「プロだね」

 

Sモリアーティ「アラフィフ紳士もビックリだよ!」

 

そう言ってる間にセイバーランスロットは今度はSモリアーティが使っていた棺桶を取り出して銃撃を開始し、マルタは走って逃げる。

 

ザガリアン『持ってねえからまさかと思ったが…』

 

イリヤ「奪われてたの!?」

 

モリアーティ「いや~出した瞬間に奪われてしまってね」

 

それに驚くイリヤにモリアーティは申し訳なく頭を掻く。

 

刹那「にしても出した瞬間に?」

 

Sモリアーティ「ああ…だからこそおかしい。彼は手に持ったなら分かるが、いきなりだ」

 

確かにと誰もがおかしいと気づいた所でアンドロメダはああと、思い出した様に声を漏らす。

 

アンドロメダ「もしかしてあのメモリの力か」

 

ビートマ「何かあるのか?」

 

モーリィ「そこんとこ一言!」

 

ヒロインXオルタ「答えてください」

 

すぐさま見る一同にアンドロメダは思い出した事を言う。

 

アンドロメダ「ああ、ウェポンスティールメモリって言うんだが相手の武器をすぐさま奪えてしまうと言う他のメモリとはまた別に厄介な武器だ」

 

刹那「ランスロットの宝具と似たメモリだね」

 

ギンガード『距離が離れていても奪えると言うのは厄介だぞ』

 

ポセイホーン「たしかーに、やばいな、これは」

 

肩を竦める刹那の後にギンガードとポセイホーンが呻く中でマルタは弱体化がなんのその!と果敢に攻めて行く。

 

セイバーランスロット「はあっ!」

 

マルタ「っ!」

 

銃撃を止めて再び鎖を振るうセイバーランスロットにマルタは避けられないと思った所でブレイブが割り込んで念動力による防御壁で守る。

 

ブレイブ「大丈夫か?」

 

マルタ「助かったわ」

 

刹那「色々使うから厄介だよね」

 

ホントどう攻略しようかと刹那は考える。

 

するとワイバーストがアンドロメダに質問する。

 

ワイバースト「そう言えばそのウェポンスティールメモリは武器を盗む以外に特徴とかは?」

 

アンドロメダ「んー、あまりないな」

 

ザガリアン『つまり、武器を一瞬で盗む以外は奴の素のステータスだけになるって訳か』

 

イリヤ「だとしても…」

 

刹那「強すぎだよねランスロット」

 

答えられた事に呟くザガリアンだがイリヤと刹那はブレイブと互角の戦いをするセイバーランスロットを見て言う。

 

ビートマ「とにかくあいつに武器を使わせる隙を作らない様に連続攻撃を仕掛けるしかねえな」

 

刹那「それしかないかな?」

 

ジャンヌオルタ「んで、あの鎖のを避けないといけないわよね」

 

行けるの?と聞くジャンヌオルタに愚問だなとビートマは返し…

 

ビートマ「気合と根性で行くだけだ!」

 

ワイバースト「それヴァローゼのセリフ!」

 

イリヤ「行こう!」

 

ビートマを筆頭にそれぞれセイバーランスロットへと向けて駆け出す。

 

セイバーランスロット「む、来るか」

 

それにセイバーランスロットは鎖を振るう。

 

ビートマ「おりゃあ!」

 

ワイバースト「てえい!」

 

それにビートマとワイバーストが横に避けた後にパンチと蹴りで別の方向に弾き飛ばす。

 

すぐさま鎖を手放してモリアーティの棺桶で銃撃に入ったセイバーランスロットのを刹那が顔を庇いながら前に出て腕で防ぐ。

 

ギンガード『少し我慢してくれ刹那!』

 

刹那「これぐらい大丈夫!」

 

声をかけるギンガードに刹那はそう返した後に後ろから飛び出したロボが棺桶を咥えてセイバーランスロットから離れる。

 

セイバーランスロット「む!?」

 

イリヤ「返してもらいます!」

 

続けざまにルビーで攻撃しようとしたのをマシャンタが手刀でセイバーランスロットのルビーを持つ腕に攻撃し、手放した所をイリヤが取り返す。

 

キメワザ!

 

そこにレーザーレベル2になったアーラシュと跨ったブレイブが突撃する。

 

爆走!クリティカルストライク!!

 

ブレイブ&レーザー「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

セイバーランスロット「!」

 

連続攻撃で身動きが出来ない所で2人の突進が炸裂する。

 

会心の一発!!!

 

セイバーランスロット「ぐぅぅぅ!!」

 

イリヤ「オマケの砲撃(フォイア)!」

 

それにより吹き飛んだセイバーランスロットにイリヤも砲撃を放ち…

 

マルタ「タラスク!!!」

 

タラスク「はい2度目!!!」

 

最期にマルタのタラスクの叩き付けが炸裂した。

 

それによりセイバーランスロットの体から光が溢れ出す。

 

セイバーランスロット「うぐ…追い打ちが凄すぎじゃないか…」

 

マシュ『先輩を誘拐したお父さんが悪すぎです』

 

刹那「んで守理ちゃんは何処にいるの?」

 

呻くセイバーランスロットにマシュはビシッと言った後に刹那が聞く。

 

セイバーランスロット「……彼女なら我らの主の所にいる」

 

マルタ「成程ね」

 

ガシューン

 

アーラシュ「そうなると救出はしばらく先になる訳か…」

 

刹那「んでその主は何処にいるの?」

 

答えられた事にマルタは頷き、変身を解いたアーラシュが呟く中で刹那が問う。

 

セイバーランスロット「……最上階だ。行くなら早く行った方が良い」

 

最上階と言う言葉にアーラシュはうへぇとなる。

 

アーラシュ「道が分かり難い中で登ると言うのはやってくれるな」

 

イリヤ「そうですね…」

 

ルビー「どっかに隠し通路とかないんですかね?」

 

ザガリアン『お、戻ったか』

 

同意するイリヤの隣で元に戻ったルビーを見た後にセイバーランスロットは消えていく。

 

ブレイブ「最上階を目指す事になったが…」

 

モーリィ「道が遠そうだね」

 

刹那「まあ少しずつ進んでいこうよ」

 

ティアマト「A~」

 

顎を摩るブレイブの後にうへぇとなるモーリィを刹那とティアマトは励ます。

 

誰もが頷いて歩こうとした時…

 

「Aaaaa…」

 

ティアマト「!?」

 

何処からかティアマトにしか聞こえない声がティアマトの耳に入り、それにティアマトは驚く中でロボがどうした?と目を向ける。

 

ティアマト「Aaaa~」

 

ロボ「ウォン」

 

なんでもないと返すティアマトにロボはそうかと顔を前に向ける。

 

セイバーランスロットを倒し、守理が捕まっている場所を聞いた刹那達。

 

ティアマトの耳に入った謎の声は…

 

 


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