元奴隷がゆくIS奇譚   作:ark.knight

40 / 57
今宵の話と月

 

日も完全に落ちてもう夜である。日が出ている時は本音や簪、シャルロットやらクラスの女子と遊んでいた。海には入らなかったがそれでもかなり遊んだと言えるだろう。今は夕食でクラスごとで別れているため簪は4組のところで食べている。昼食は天ぷらそばで夕食は海鮮盛りの豪華な夕食だ

 

「相棒、この緑色をした山はなんだ?」

 

「山葵だ。ホースラディッシュという呼ばれ方もしているがこれは国産のものだ。海外で売られているものなんて比較にならない程に辛味があるから注意しろ」

 

「分かりやすい説明をありがとう」

 

本当に辛いから注意だ。だが俺はあの鼻にくる感じが好きで多少多めにしている。刺身に少し多めに山葵を乗せ醤油に少しつけて食べる。美味いな

 

「ほう・・・その位でもいけるのか。では私も」

 

物を口に含んでいるので喋れないが、その最中にラウラが全く同じ量の山葵を乗せ、しょうゆにつけて食べる。この量は慣れた人ならいいが、そうでないやつはどうなるかというと

 

「っ!?」

 

答え、涙目になる。俺はこれでちょうどいいが慣れていないやつでは大変なのだ。涙目で悶えている姿はかわいらしく感じた。普段から表情が崩れることなく氷を彷彿させるが今の姿はそんなんではない

 

「ほれこれでも飲んどけ」

 

俺がお茶を渡すとそれを奪うかのように取り、一気に飲み干す。だから注意しろと言ったのに

 

「なんだこの山葵は!鼻にくるではないか!」

 

「だから注意しろと言っただろ」

 

「うんいい手本だったよラウラ。それにしても凄かったね」

 

隣で食べているシャルロットはラウラの反応を見てから刺身を食べ始める

 

「相棒が普通に食べているから大丈夫だと思ってしまったではないか」

 

「俺はあれでちょうどいいぐらいだ。個人差という感じだ」

 

「そうか、ではもう少し注意してみるとしよう」

 

その後も少しずつ少量にしていくがその度に悶えるラウラの姿が目の前で繰り広げられることになるとは思わなかった。夕食中はずっと簪に睨まれていたが、こればかりは運としか言いようが無いだろう。だからそう睨んでくるな。夕食も終わり部屋へ戻り一息つく。さすがに疲れたな。夕食前にはなかった畳んである敷布団と掛布団を重ね、その上に座る

 

「楽しかったが・・・疲れた」

 

山田先生は明日の打ち合わせでまだ部屋に戻ってきていない。ただ1人でここを使えるというのはいいが広すぎる。そんなことを考えていると襖をノックする音が聞こえてくる

 

「どちら様ですか?」

 

『ななみん~遊びに来たよ~』

 

円華に聞いたのか本音がやってきたようだが入れていいものなのか。悩んでいるうちに本音は襖を開けて入ってきた。その奥には簪とシャルロット、ラウラまでいた。髪が多少なりと湿気が見られるということは温泉に入ってから来たんだろう

 

「遊びに来たよ~」

 

「二度も言うな。というよりも勝手に入ってくるなよ、一応ここは教員室って名義なんだからよ」

 

「まやまやいないから大丈夫だよ~」

 

「おい・・・簪もここにいるってことは止めることができなかったってことか」

 

「そう・・・誘惑に負けて」

 

一切止めていないことが分かった。そこは止めてくれた方が俺としても助かったんだが

 

「ほれ戻った戻った。いつ山田先生と鉢合わせするか分かったもんじゃないしな」

 

「大丈夫だって~、ほらトランプでもしよ~?」

 

本音は浴衣の袖からトランプのケースを出しているうちに簪やシャルロット、ラウラも中に入ってしまった。少し広いかなと思った部屋の中が多少狭く感じる。暇ではあったが流石にもう遊ぶ気力は無いに等しい

 

「んじゃ適当に遊んでてくれ、俺はもう無理だ。疲れた」

 

「なんだ相棒、あれしきでへばったのか?」

 

「昔から体力がないんだよ。だから疲れてんの」

 

「昔が昔だったから・・・そうだよね」

 

簪と本音は昔の事を知ってるがシャルロットとラウラにはまだ教えていない。それもあって2人して首を傾げてしまった

 

「昔とは?」

 

「具体的には言えないが、今の比じゃない程に大変だったと言っておく」

 

毎日のように殴られ蹴られ、仕舞いには殺されかけられた。人間の闇を1つに小さい体に一身に受け、結果として死に目に遭い、五体不満足に至った。真実は俺が話さなければ誰にも知ることは無いはずだ

 

「そうだったのか。相棒も大変だったな」

 

「ああ、そう思うなら帰ってはくれんか?」

 

「それとこれはまた別だよね?」

 

誘導に失敗したか、適当に浴場に行って汗流して明日の為に早く寝たいんだが

 

「悪いが後20分もしたら俺は浴場に行くぞ」

 

「そういえば七実はまだだったね。それまででいいから遊ぼ?」

 

「はぁ・・・少し待ってろ。茶ぐらいは用意する」

 

人数分の湯飲みを用意してそれぞれに配る。わりかし適当だがな。それぞれ座っているが俺は特等席というよりか畳んである敷布団の上に座る

 

「ありがと」

 

「はいよ。んで何すんだよ?話すなら話すでいいけどよネタは無いし、遊ぶ気なんか一つも無かったから何も持ってきてないぞ?」

 

「トランプでもしよ~!ババ抜き~?、七並べ~?、それとも大富豪~?」

 

「そもそも俺はルールなんて知らんぞ」

 

「相棒と同じく。ポーカーとかブラックジャックなら知っているが」

 

呆れたような表情で俺とラウラを見んなよ。そもそも友達と呼べる人間なんてそうはいなかったし、遊ぶにも体が動かなかったんだよ。なんなら簪がやってたゲームぐらいしかできないぞN64のバン〇ズとかスター〇インズだとかなら見てたし

 

「なら少し話でもしよ~。お題は・・・何にする~?」

 

「適当でいいだろ。過去の話をできる奴なんてそうはいないだろ?」

 

簪は微妙なところがあるが本音は詳細を話せないらしい。理由も聞けなかったが楯無の命令だそうだ。シャルロットも同じく、雰囲気が重くなるのでNG。同じ理由で俺もダメ。残るはラウラだがどうなんだろうか

 

「すまんが私もできない。雰囲気を重くしてしまうかもしれない」

 

「やだっ・・・過去バナできない人多すぎ」

 

「そんだけ大変なことを経験してるってことだ」

 

「ななみんが言っちゃいけないよ~」

 

別に俺に限った話じゃないはずだ。IFの話をさせてもらえるのであれば簪だってありそうな話だ。ちょっとしたことが原因で楯無と喧嘩して仲違いとかな

 

「不幸自慢ってわけじゃないが、IS学園に来るまでは碌に手足が動かなかったしな。8年もその状態だったせいかまともに外に出たって記憶はないな」

 

どうして動けなくなったかの詳細は忘れたが本当の話だ。電流を流して神経に刺激を与えるだとかそう言った治療方法も試したが一切治ることが無かった。それは置いておいて海を見るのは初めてじゃないが実際に間近で見て感じたのは初めてだ

 

「手足が動かなかったの!?」

 

「知らなかったのか?」

 

「今の相棒では考えられん姿だな。どういう治療をしたのだ?」

 

「あれをなんて言ったらいいんだろうな」

 

別に恍ける訳じゃない。ただISに触れたら治ったとかいう突拍子もないことを言ったら信じれるだろうか?答えは否、摩訶不思議なこと程、信用ならん物は無い

 

「あー・・・ある意味凄かったよね」

 

「勿体ぶらずに言ったらどうだ?」

 

「わかったわかった。信用ならんかもしれないがISに触ったら全身に電流が走って体が動けるようになった、なんて信じられないだろ?」

 

俺としては何一つ嘘を言っていないのだが信用されることは無かった。ラウラとシャルロットは呆れた顔で俺を見るが今回ばかりは証人がいる

 

「嘘だと思う?・・・これほんとだよ」

 

「いや、疑っているわけではないのだが些か信憑性に欠けているから、なんとも言えないな」

 

「僕も同じかな。ISが完全に解明できていないことがあるからって、正直なところ本当に聞こえない」

 

「なんとなくは知ってたが本当の事だ。そのことを知ってるのは織斑先生に山田先生、簪に本音、楯無、虚だな。実際入学当初は車椅子だったし、お前らが編入する直前までは松葉杖だったぞ」

 

入学する前の方が大変だったと思う。何をするでも他人の手を借りねばいけなかったからな。もしIS学園に入学しなかったらもう簪達の手を借りることなんて無かっただろうしな

 

「今ではこうして五体満足ということか。よかったな相棒」

 

「ああ、親父と母さんに報告したかったが・・・それも叶わないとはな。今じゃそっちの方が辛い」

 

「ななみんのお母さんとお父さん優しかったもんね~」

 

あんな風に接する人なんて初めてだったもんで泣いたのはいい思い出だ。だがもう会えないと思うと少々くるものがある

 

「私にはそういう経験が無いが・・・それだけ相棒の事を思ってくれる人がいたんだな」

 

「そうだな、孝行させてもらえなかったのが唯一の心残りだな。さて俺の話は終わりだ」

 

「戻りましたよって、どうしたんですかみなさん?」

 

話し終わった直後に山田先生が部屋に戻ってきた。さすがに招き入れてしまったのはマズかっただろうか

 

「すみません、勝手に入れてしまって」

 

「いえいえ、良いですよ。清く正しく節度を持っていれば言うことはありませんよ」

 

案外あっさりと許されたな。話が分かるというよりもある程度許容しているんだろう

 

「ですが入浴時間も忘れないでくださいね。もう過ぎてますよ?」

 

「ありがとうございます。それじゃお開きか」

 

俺はバスタオルやタオルを持ち部屋を出た。それと同じく簪達も部屋を出たが隣の部屋で箒や鈴、セシリア、円華が襖に耳を当てて聞き耳をしていた

 

「・・・お前ら何やってんだよ」

 

「あ、七実。あんたの部屋千冬さんの隣だったのね」

 

「そうだが・・・なんかしてんのか?」

 

聞き耳を立てているが何してんだか。なぜだろう、悪戯心というものは突如沸き起こるものだ。襖に手を伸ばし思いっきり引いてやると雪崩のように倒れて部屋の中へと入っていった

 

「あんた何してくれんのよ!」

 

「聞き耳立てるくらいならと思ったまでだそれじゃあな」

 

俺はその場から離れ浴場へと向かった。ラウラは隣の部屋の主が織斑先生ということで3人を連れて中に入っていった。小銭は多少持って来たし、風呂上りになんか飲むか

 

 

 

円華サイド

 

くそぅ・・・七実にしてやられた。ちー姉ちゃんと一兄さんの部屋の中でマッサージをしているのを卑猥な何かと勘違いした3人で遊んでいたんだけどしてやられちゃったな。今は一兄さんを外に追いやって簪や本音、ラウラ、シャルロットも部屋に招かれていた。招かれたというよりもラウラに無理やり入れさせられたという感じだ

 

「おいおい、葬式か通夜か?いつもの元気の良さはどこに行った?」

 

部屋に入るなり全員が黙ってしまっている。それも仕方ないのかもしれない簪はセシリアの事を苦手に思ってるだろうし、箒の事だっていいようには思ってないと思う。そんな中に入れさせられて空気が悪くなるのは必然かな

 

「まったく・・・ほれこれでも飲んで少しは機嫌を直せ」

 

ちー姉ちゃんは部屋に備え付けられてある冷蔵庫の中から人数分の缶ジュースを取り出し放り投げ、渡してくる。気前がいいのは良いけどなんか裏がありそうなんだよなー。渡された私達はプルタブをを開け1口飲む

 

「飲んだな?」

 

「そ、そりゃ、飲みましたけど・・・」

 

「な、何か入っていましたの!?」

 

「失礼な事を言うな。ちょっとした口封じだ」

 

またしても冷蔵庫の中から缶を2,3つと取り出した。よくよく見るとそれは缶ビールだった

 

「あー!?ちー姉ちゃん、何飲もうとしてんの!」

 

「だから口封じと言っただろう?円華も飲んでるじゃないか」

 

「ぐっ・・・」

 

今回ばかりはしてやられたかな。でも来月のお小遣い、少し減らすからね。缶ビールを勢いよく一気飲みする姿はどこかオッサン臭いよ?

 

「さて、そろそろ肝心の話をするか。お前ら、あの2人のどこがいいんだ?」

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

急な話題に対して箒、鈴、シャルロット、簪、本音の5人は一斉に噴き出した。幸い何も飲んでいなかったのが救いかな

 

「ふふふ、やはり篠ノ之と凰は一夏か?」

 

「わ、私は別に・・・以前より腕が落ちているのが腹立たしいだけですので」

 

「あたしは・・・」

 

鈴は煮え切らない反応を示し、回答をどもってしまった。前から一兄さんの事が好きだったのは知っているが、今の一兄さんの状態をどう思っているのかはさすがに分からない

 

「確かに一夏の事が好きです。でもなんか変わったように感じて・・・」

 

「・・・変わったか。人は変わる生き物だ、よくも悪くもな。だが正すことはできるぞ」

 

確かにIS学園に来てから一兄さんの様子は変わることは無かったけど、やり方が変わってしまったように思える。今日、七実から聞いた話だと暴力を振るい我を通そうとしたんだったけ

 

「更識妹と布仏妹は鏡野か。あいつの何がいいんだ?」

 

「え、あ、その・・・」

 

「んー、口は悪いですけど~なんだかんだで助けてくれたり~優しかったり~。ね~かんちゃん」

 

「うん、あと悲観とか卑屈になりますけど・・・七実は優しいですし、何よりお姉ちゃんとの縁を取り持ってくれて・・・それ以外にもありますが恥ずかしいので・・・」

 

最初こそは七実の印象は微妙と思ってたけど、日が経つにつれて七実の印象はいい方向に向かったと思う。学園中の反応は悪いかもしれないけど、一切悪いことはしていない。それどころか身体を張って箒やラウラを助けたりした。簪や本音の反応は頷ける

 

「確かに鏡野は偏屈かもしれんが中々に筋は通っている。しかし体を張りすぎてあの身でよく持ったと思うぞ。そこは注意しなければならんな。デュノアはどうなんだ?」

 

「えっとですね・・・な、七実です」

 

「誰よりも真っ先に動いてくれた、とかか?」

 

「酷いかもしれませんが一夏は何もしてくれませんでしたし、その分七実は誰にも言わずにただ1人で出来るだけの事をしてくれて・・・ごめんね簪に本音」

 

「別にいい・・・七実は旗が好きなの?」

 

旗と書いてフラグという心境なんだろう。本音は笑顔を絶やさないがどこか怖くも見える。簪はジト目でシャルロットを睨んでいる

 

「オルコットはどうなんだ?」

 

「わたくしはそういった感情は持てませんの。既に相手はいますし将来も決まってますわ・・・でも心残りでしたら入学当初のことぐらいですわね」

 

「貴族には貴族なりの事があるんだな。あいつも気にはしていたが・・・どうなんだ?」

 

「水に流していただきましたわ。背中のあれの事も教えていただきました」

 

背中のあれってなんだろう?もしかして本当は泳げないんじゃなくてセシリアの言う背中のあれを見せたくなかったのかな?

 

「そうか、関係の回復は難しいからな。そこは頑張れ。で、ボーデヴィッヒはどうだ?」

 

「清く正しく、相棒であります!」

 

「まぁ、鏡野自身も自称していたからな。一番対等な間柄はもしかしたらボーデヴィッヒかもしれんな」

 

学年別トーナメントの事で色々あったみたいだしね。本当に相棒と言える存在になれたんだろう

 

「円華はどうだ?一夏は無理にしても鏡野なんて「いい加減にしないと来月のお小遣い、半分にするよ?」・・・すまなかった」

 

「でも苦労は絶えない・・・」

 

簪が珍しく愚痴のような言葉を発した

 

「苦労って何よ?」

 

「ああ見えて家事が完璧だし料理は美味しいし手際いいし・・・女として負けた気がする」

 

「「あー・・・そっちも?」」

 

私と鈴は声を合わせて言う。七実って確か身体が動かなかった時期があったんだっけ?なのに家事スキルが完璧なの?この後、色々と発展して最終的に愚痴のような何か、本当に女としての嫉妬(愚痴のような何か)だったからね?そんな話をしていた。時間も過ぎそろそろ就寝時間が近づいてきた

 

「そろそろか、お前らここで解散だ。そろそろ一夏が戻ってくるだろうし部屋に戻れ。円華は少し残れ、話がある」

 

「あ、うん」

 

それぞれが部屋に戻り私とちー姉ちゃんだけとなった。多分一兄さんの話になるだろう

 

「帰ったか」

 

「そうだね。それで話って一兄さんのこと?」

 

「ああ。ここ最近鏡野から話があってな」

 

やっぱりその話か。七実から全容は聞いているからある程度、物言えるかな

 

「内容は七実から今日聞いた。シャルロットにも関わる話でしょ?」

 

「そうだ。確認だが前はこんな暴力沙汰は一切なかったんだよな?」

 

「一切と言えば嘘になるかな。でもちゃんと理由も目的もあったし誰かを守る為にしか使ってなかったはずだよ」

 

流石に七実の時のようにしたらマズイ場合もある。相手の目的が判明せず、聞き出せなかった場合とかは本当に危ない。実は手伝う気がありました、とか言われたら目も当てられないし信用を損なう原因でもある

 

「誰彼構わずという感じではなさそうだが、現状だと一夏にも鏡野にも悪影響となりかねん。夏休みにはまとまった休暇もある。そこで3人でキチンと話し合うとしよう。そろそろお前たちにも明かさねばいけないこともあるしな」

 

「分かった。なるべく一兄さんに逃げられないようにしなくちゃね」

 

夏休みには必ず判明させて、七実に謝らせなきゃ。約束したことはちゃんと守らなきゃね。その後私も部屋に戻ってすぐに寝ることにした。周りも明日から何があるか分かってるから部屋に戻った時には電気はついておらず暗く、寝静まっていた。さて明日はISの訓練か・・・こんな夏の中でやりたくないな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

次回は・・・兎か。若干原作より白いかもしれません

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。