IS<インフィニット・ストラトス> 魔法使いは、何度も死す 作:proto
♢操真晴人
あぁ、もうダメだ。
体が思う通りに動かない。
負の感情が、増大しすぎたせいで、
魔力の質が、根本から変わったのか。
魔力は、復活した・・・のに、ここまで
なの・・・・か。いや!まだだ!何としても
元に戻る。でも、意識が消え・・・てい・・く。
♢更識刀奈
晴人君のアーマーが、
キラキラと輝いたダイヤモンドから、
ドス黒い闇へと染まっていった。
「晴人君!大丈夫?」
私は晴人君に駆け寄ろうとしたが、
「ウワァァァァァ!」
と急に晴人君が叫び、
闇のオーラの様なものに、
体が持っていかれ、
そのまま、吹き飛んだ。
その後、レギオンを瞬殺した晴人君は、
・・・・・・IS学園から姿を消した。
♢更識簪
お姉ちゃんの彼氏さん。
えーと、確か晴人さん。
うん、操真晴人さんだったかな。
彼がが居なくなってから、3日位
お姉ちゃんの元気が無い。
どうやら、行方不明らしい。
正直いつも、あの某有名エナジー
ドリンクの様な元気ハツラツ感が
完璧に消え失せているのだ。
「あんな、元気の無い
お姉ちゃん。初めて見た。」
私は考え事をして居たせいで、
人にぶつかってしまった。
「あの、ごめん、なさい。」
私はぶつかった人の顔を見ずに
謝ってしまった。
「あは、見ーつけたゲートの女のコ。
君、悪いけど絶望してもらうね。」
私は腰を抜かして居た。だって、顔が
・・・・死んだ父の顔。
そのものだったのだから。
♢更識刀奈
「キャァァァァァァ!」
聞きなれた声。その声で
発せられる慣れない悲鳴。
簪ちゃんだ。早くいかなきゃ。
私は校則を無視して、全速力で
廊下を走った。
そこに居たのは、死んだはず。
いや、正確には行方不明になり、
死んだ事になって居た父の姿だった。
でも、纏っている雰囲気が父とは、
違って居た。おそらくファントムだろう。
なんとか、校舎から引き離さなければ。
一般生徒にも危害が加わる可能性がある。
でも、ファントムには、ISの攻撃は、
通用しない。でも、簪ちゃんが・・・。
ん?まさか、簪ちゃんが、ゲートなの?
でもあの時、襲われなかったのは何故?
♢更識簪
異様な雰囲気を纏った、お父さんの
顔をした何かが、私に近づいてくる。
「さて、お前も絶望してファントムを生み出せ。」
「いや、来ないで。やめて。」
「簪ちゃん!!」
私のポケットの中から、
私の大切な、写真が二枚取られた。
一つは昔の家族写真。
もう一枚は、心の支えの片割れである
大好きな特撮アニメの写真。
それがどちらも、破かれた。
♢更識刀奈
私は、自分の妹を守れなかった。
簪ちゃんの体にヒビが入っていき、
ファントムを、生み出そうとしている。
こんな時、晴人君なら、最後の希望と言って、
カッコよく助けてくれるんだろうな。
もう、私にはどうする事も・・・。
いや、絶望を、止めればいい!
私は、こう叫んだ。
「簪ちゃん、絶望しちゃダメ!
私が、お姉ちゃんがついてるから。」
「うぅ、お姉・・・ちゃん。」
私はひたすら簪ちゃんを励まし続けた。
はい、どうも主人公が、闇堕ちしてしまったので、
簪ちゃんを救えないprotoです。
さて、黒ミッチーと言ってわかる方は少ないかな?
まぁ、ともかく簪ちゃんのピンチ
さて、それではまた次回!