IS<インフィニット・ストラトス> 魔法使いは、何度も死す   作:proto

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第107話 VSグレムリン(後編)/本当の敵

俺が大人しくして居ると、使い魔が一斉に俺の元に戻って来た。

つまり、他のみんながピンチって事だ。

「行かなきゃ、仲間は誰一人として死なせない。

みんなが信じてる俺を裏切るわけにいかないからな!」

「晴人君。これ付けて貰える?」

そう言って刀奈は青い腕輪を差し出した。

「刀奈・・・これは、お守りなんだよな?」

「そうよ。ほら、私にも色は違うけど付いてる。」

刀奈の腕には四元素と無限(インフィニティ)カラーの腕輪がつけてあった。俺は刀奈から腕輪をもらうと、即座に右腕につける。

「刀奈、ありがとう。」

そう言って俺は、刀奈を抱き寄せおでこにkissをした。

「さて、刀奈。最終決戦だ。一緒に来てくれるか?」

「もちろん、いつ如何なる時もあなたの側にいるわ。」

そう言って俺たち夫婦は決戦の地へと足を踏み出した。

 

使い魔達に案内されてグレムリンの元へ向かうと、千冬姉がグレムリンの攻撃を受けきれず、変身が 解除された瞬間だった。俺は自分の判断を信じて行動を起こした。

『コネクト プリーズ』

体の左側に魔法陣を展開し、ウィザーソードガンをガンモードで魔法陣から引き抜き、そのまま流れるように回転して銃弾を放つ。その弾は吸い込まれるかのように全ての弾がグレムリンに命中する。

「よう、待たせたな(ス〇〇ク風)」

「晴人!」「一夏!」「先輩!」

多種多様な呼び方で呼ばれたが、こう返す。

「みんなは下がってろ。こっからは俺と刀奈で

あいつの、グレムリンの相手をする。」

「ええ、グレムリン!

あなたの中の賢者の石、返してもらうわ!」

「これは僕の物だよ?渡すわけないじゃん!」

『メロンエナジー ロックオン ソーダ

「変身!」メロンエナジーアームズ』

『ドライバーオン プリーズ

シャバドゥビタッチヘンシーン!

シャバドゥビタッチヘンシーン!』

俺はゼロの指輪をドライバーにかざした。

『シャバドゥビタッチヘンシーン!

「変身!」エラー』

エラーという音声が鳴り、ゼロの指輪が使えなくなっていた。指輪を見てみると指輪にヒビが入っていた。おそらく笛木との一戦で指輪に攻撃が当たってしまっていたのだろう。俺は再度レバーを操作した。『シャバドゥビタッチヘンシーン!

シャバドゥビタッチヘンシーン!

「変身!」インフィニティ プリィーズ!

ヒースイフード ボーザバビュードゴーン!』

「さぁ、ショータイムだ!」

「悲しみの連鎖は・・・終わりよ。」

「あはは、やれるもんなら、やってみな。」

「くっ、刀奈はバックアップに回ってくれ。」

「了解したわ。」

「グレムリン、お前を止める!来い、ドラゴン!」

俺はアックスカリバーを呼び出し、グレムリンの

頭目掛けて剣を振り下ろした、が奴の二刀の剣で防御され、賢者の石の力で強化された身体能力で思い切り蹴られ俺は吹き飛ぶ。

その間刀奈はソニックアローで敵を牽制しつつ、

簪達が完全に撤退するまでの時間を稼いでいた。

俺は体制を整え、再びグレムリンの前に立ちはだかる。

『ターンオン!』アックスカリバーをアックスモードに

切り替え、強力な一打を繰り出すも奴の二刀はそれを

難なく弾く。そして今度は拳で俺を殴り、吹き飛ばした。

『バシュ! バシュ! メロンエナジースパーキング!』

「ヤァァァァ、ハァ!!」

刀奈が必殺技の蹴りを繰り出すが手で足を掴まれ、

投げ飛ばされる。そして刀奈の変身は解除された。

「マズイ!刀奈逃げろ!」

『インフィニティ』

再度インフィニティリングをドライバーにかざし、

高速移動で刀奈に振られかかっている剣を背中で受けた。

「晴人君!!」「一夏ぁ!」「先輩!!!」「晴人ぉ!」

「刀奈、怪我・・・ないか?」

「うん、晴人君が庇ってくれたから。」

「あはは、割と全力だったんだけどな。

普通の姿に戻るだけで終わっちゃった。」

俺はまだなんとか立っている。だがインフィニティが

解除されフレイムスタイルに戻っている。

「でも、これで決めるよ。」

「あいつ、なにを!」

似藤が反応したがあそこからでは援護も届かない。奴は二刀で突きの構えを取り、俺の頭目掛けて突きを繰り出した。

(これが、最後のチャンス。)

俺は剣を紙一重で避け、グレムリンのボディに一発

右ストレートをお見舞いする。すると、ちょうど賢者の石

がある場所に拳が届いた。

「これで終わりだぁぁぁ!!」

「やめろ!それは僕のだぁ!!」

「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」

グレムリンが俺の手を攻撃する前に、みんなの声援?が

響き渡り、グレムリンから賢者の石を取り出せた。

すると、元の姿にグレムリンが戻っていく。

「これで、フィナーレだぁ!」

『ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!

ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!

チョーイイね! キックストライク! サイコー!」

俺は体操選手のような捻りを加えた蹴りをグレムリンに

お見舞いする。その光景は全ての四元素と俺自身の

魔力を表した魔法陣からドラゴンの力を借りた

最大威力の一撃だった。その蹴りはグレムリンに

クリティカルヒットし、奴を倒すことに成功した。

これでこの長いようで短かった戦いが終わった。

 

 

 

 

 

 

・・・・・そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

取り出した賢者の石は勢い余って少し、

吹き飛ばしてしまったので、それを探していた。

その時だった。最も会いたくない相手が・・・

“篠ノ之 箒”が賢者の石を持って不気味な笑みを浮かべていた。

「なんだ、一夏。ふふ、待っていろ。今すぐ

あの女を倒して、お前の洗脳を解いてやるからな。」

「な、なんでお前がここにいるんだ!」

「紅椿のコアは中破してしまったが、これを

コアの代わりにISに埋め込めば紅椿はまだ使える。」

「やめろ篠ノ之!人に戻れなくなる!!」

俺の忠告は馬の耳に念仏。あいつは予め展開してあった

紅椿に賢者の石を埋め込み、それを纏ってしまった。

 

そう真の敵はファントムでも、魔法使いでもない。

欲望に身を任せ暴走した同じ人だったということ。




はい、なんか最近やたらと文書が長い
protoです。えー、次回対篠ノ之戦の前に
篠ノ之が色々やらかします。

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