ドヴァキンがダンジョンに潜るのは間違い?   作:ark.knight

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初めての方は初めまして、前作から引き続きご覧になっている方はお久しぶりです
ark.knightです

今回は導入部となります


ドヴァキンが異世界に行くのは間違いだろうか?
邪神と再開


 

 

私は目が覚めるといつものつまらない生活を送る。元からいた従者やギルドメンバーは死に、入れ替わり名前ではなく称号で呼ぶようになったのがきっかけで、今は隠居して自分で家を建てそこで暮らしている。昔は結婚もして4人の養子も取っていたが、妻は死に養子は全員外に出ていった今はどうしているかはわからないが元気に暮らしてるといいな。そんなことを思い耽っていると部屋の扉にノックする音が聞こえてくる

 

「起きている」

 

『失礼いたします』

 

扉の向こうから重低音の声が聞こえてくる。今日は彼が起こしに来たのか

 

「ハイド様、朝食のご用意が出来ました」

 

彼はドレ、いつだか忘れたがウィンターホールド大学の地下にある空間にあった精霊の鋳造器具というもので気まぐれに生成してみたところ人型として出て来たデイドラ側の精霊だ。なぜか私に忠誠を誓って今もこうして一緒に暮らしている

 

「分かった。着替えてから行く」

 

そういうとドレは部屋から出ていく。それを確認すると私は刺繡が施された服に着替え部屋を出てメインホールに向かうことにした。私の部屋は3階の奥の方にある為、移動距離はそこそこあるがこれでも一応冒険者ということもあってかそんなに苦ではない。メインホールでは3姉妹のメイドとドレが待っていた

 

「おはようございますハイド様!!」

 

「うるさいエン・・・おはようございますハイド様」

 

「お、おはようごじゃいますハイド様、噛んじゃいました・・・」

 

彼女たちの名前は元気で赤い髪をしたポニーテールがエン、物静かで蒼いショートカットの髪をした子がヒョウ、恥ずかしがり屋で前髪で目を隠した紫の髪をした子がランだ。彼女たちもドレと同じく精霊の鋳造器具によって生み出した人型の精霊で忠誠を誓ってくれて今はこの家でメイドをしてくれている

 

「3人ともおはよう、さて朝食にしようか」

 

「わかりました!!」

 

長いテーブルには既に朝食が用意されており私が座るのを見た3人は私の正面の席に座ると台所からドレが現れ右端にいるエンの隣に座り朝食を取り始める

 

「今日の朝食は誰が作ったんだ?」

 

「私です」

 

「ヒョウか、今日も美味いぞ」

 

「なら後で」

 

「分かっている」

 

ヒョウは物静かだが私にとても甘えてくるのだ。仕事が終わり自由時間になると私に寄り添って頭を撫でるように催促してきたり膝枕を要求してきたりするのだ。まぁ暇であれば私とて構わないのだがそうするとエンとランも一緒に混ざろうとしてくるのは困りものだがな

 

「ずるいよヒョウ!!」

 

「わ、私もして欲しいです・・・」

 

「ではその分は頑張ってもらうぞ?そうしたら2人にもしてあげよう」

 

仕事をしたならば報酬はあって当然だ。私は奴隷は好かんし興味はないのだ

 

「絶対の絶対ですよ!!」

 

「私がお前たちに嘘を付いたことはあるか?」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

ランは恥ずかしがり屋なのは知っていたがここまで歩み寄ってくれるとは正直思わなかったな。最初はずっと遠くからエンやヒョウと遊ぶ姿を見てる子だったのにな

 

「ハイド様、本日はどのようなご予定なのですか?」

 

「今日も図書館に篭って本を読み漁ってるか、久しぶりに冒険でもしようかとは思っている」

 

「かしこまりました」

 

「ハイド様が行くなら私も行く」

 

「あぁ!!ずるいよヒョウ!!」

 

一応朝食中なのだが静かにできないものか?とりあえずドレに視線を送って注意してもらうのが手っ取り早いか

 

「静かにしろエン、ハイド様が困っているぞ」

 

「も、申し訳ございません!!」

 

「食事中だから気をつけろよエン、今度は連れて行ってやるから」

 

いつも騒がしいのはエンだが静かなこの家に音をつけてくれたのは間違いなくこの子だ。それには感謝しているがいつもこうテンションが高いのはさすがに私もついていけないのだ

 

「ではその時まで楽しみにしてますね!!」

 

「そうしてくれ」

 

さて朝食を取り終えたし少し聖堂にでも行くか

 

「ヒョウ、少し聖堂に行ってくるから待っててくれ」

 

「了解」

 

それにしても驚きだ、姿は人のそれだが実は精霊なんて誰が分かるのだろうか?もし分かるとすればそれは精霊よりも上位の者、神ぐらいのものだろうなとりあえず自分の部屋で装備を整えてから行くか。装備は暇つぶしにナイチンゲール一式とクロシスに魂縛弓、エンチャント無しのエルフのダガーにしよう

 

「さて後は仮面を取りに行くか」

 

フード込みで全身真っ黒の装備を身に纏い木の仮面を着けると仮面から奇妙な歌が聞こえてくる。しばらくすると視界が光に包まれ次に視界が晴れると自室から移動しており仮面が鎮座している空間にいた

 

「さてクロシスはこれだな」

 

かつて私を苦しめたドラゴンプリーストの戦利品である仮面の1つ、クロシスを手に取ると仮面から紙が落ちてきた。それを手に取ると差出人の名前が書かれておりその名前はシェオゴラスだった

 

「・・・何か嫌な予感がしてきたな。これはみんなに報告しておくか」

 

その手紙を握りしめクロシスをサイドバックに詰め木の仮面を取ると元いた自分の部屋にいた。メインホールに戻り右手の親指以外に付けている指輪と懐に入れている印石にマジカを込め目の前に召喚する

 

「どうかなされましたか?」

 

「総員、いつでも戦闘できる用意をしてくれ」

 

「ふぇ!?」

 

「先ほど聖堂に行っていたのだがシェオゴラスからの手紙が置かれていた。その為一応戦闘用意だけはしてくれ」

 

「わ、わかりました!」

 

「ヒョウ、一応確認のために外を見て回るぞ」

 

「了解」

 

ドレ、エン、ランの3人は自室にある武器と防具を装備しに行く

 

「さて行くぞヒョウ」

 

「任せて、ハイド様は私が守る」

 

「私を舐めて貰っては困るぞ」

 

2人は玄関から外に出ると驚愕した。外の景色が全く違うものに変わっていた気候も天候も何もかもが変わっていたのは驚きだがもっともは山奥に住んでいたはずなのに目の前には街があったのである

 

「おいヒョウ、目の前に何が見える」

 

「街が見える」

 

「モンスターはいましたか?・・・ってどういうことですかこれは?」

 

装備を整えてきた3人も外の景色をみて驚いていた。仕方ないとは思うがこれはどういうことだ?

 

「とりあえずハイド様、手に握っている手紙を読んでみてはいかがでしょう」

 

「それもそうだな。えっとなんだこれは?」

 

手紙にはこう書かれていた

 

「お前には退屈は似合わない!それではどうするか、それは適当な世界で楽しんでもらえばいい!土地?言語?金?そんなものは統一しておいた!これでお前も楽しい、私も楽しい!いいことではないか!では一期一会のトゥルットー!」

 

「あんのクソ爺め、どこまで面倒ごとに巻き込ませれば気が済むんだか」

 

「要約、異世界で生活しろ?」

 

「い、異世界ですか!?私大丈夫かな?」

 

「大丈夫、何とかなるよ!!いけるいける!!」

 

今凄くため息つきたいが心配させないためにそんなことするわけにはいかないな。主としての矜持を見せようではないか

 

「とりあえず私とヒョウで探索してくるが3人は引き続き警戒を怠らないように」

 

「かしこまりました」

 

「行ってらっしゃいハイド様にヒョウ!!」

 

「ここはわ、私たちに任せてください!」

 

こうしてハイド一行の冒険が始まるのであった

 

 




お読みいただきありがとうございます

魔法ある剣ある神様いる・・・あれスカイリムって相性いい?とか勝手に思いついたうぷ主ですがどんな形であろうと完結はさせます

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