我々は機械生命体トランスフォーマー。
私の名はオプティマスプライム。
我々の星、セイバートロン星は長きにわたる戦争によってボロボロとなり、住めるような星ではなくなっていた。我々は宇宙に放ったオールスパークを回収するために地球へ向かった。
だが、我々はその道中に異世界の人間と接触をしていた。
その者の名はハヤテ・インメルマン。我々が住む宇宙とは別の宇宙から期待世界の地球人である。
彼の協力もあり、我々は彼を通じて地球の潜伏を行った。そしてアーチボルト・ウィトウィッキーの子孫、サム・ウィトウィッキーを見つけ、オールスパークの在りかを示した眼鏡の回収をするはずであったがそこで地球人の一部の人間が我々の仲間であるバンブルビーを拉致。そして地球に降り立ったディセプティコンとオールスパークを巡る戦争をした。
深手を負いながらもサムの勇気ある行動によりメガトロンを倒すことができた。その後ハヤテはアメリカの特殊部隊NEST兼サイバトロン戦闘員として行動を起こした。私は仲間に向けメッセージを送った。二年間で多くの仲間が増えたと同時に、地球に新たなディセプティコンも来た。
そして私は蘇ったメガトロンによって一度殺された。次に目が覚めた時にはサムが私を生き返らせてくれた。しかしザ・フォールンにより私を生き返らせたマトリクスが奪われ、地球は消滅の危機に瀕した。ジェットファイヤーが自らの命と引き換えに命と力を与え、地球の危機と救い、ザ・フォールンを倒した。
更にその三年後、我々は地球人に大きく裏切られた。地球人の一人が代表して説明を受けた。我々が地球に降り立つよりも前に、地球人は我々という存在を直接知っていた。そして月面へ行き、センチネルプライムを見つけた。私はセンチネルを地球に連れて帰り、そしてマトリクスで生き返らせた。その際にスペースブリッジの発生装置も回収した。
しかし彼はディセプティコンに寝返っていた。彼はアイアンハイドを殺そうとしたがハヤテの助けもあり、彼は左腕を失うだけで済んだ。
そしてディセプティコンは地球を侵略、我々オートボットは地球外へと退去せざるを得なかったが我々はブースターに身を潜めた。案の定スタースクリームが船を破壊。そして我々はシカゴを占領したディセプティコンへ、自由と平和のために反撃を開始した。
だが反撃もそう上手くは行くものではない。バンブルビーとキューが圧倒的敵の戦力に一時は二人とも殺されかけた。だが我々の仲間であるNESTとハヤテが彼らを助けてくれた。そして私はセンチネルと戦った。勝つ出を失い、殺されるかと思われたがそこへメガトロンがセンチネルを攻撃した。私はその気を逃すまいとメガトロンを殺し、そしてセンチネルを殺して戦いに終止符を打った。
そして我々はセンチネルが残したスペースブリッジの技術を活かし、別宇宙へのスペースブリッジの建設を成功させた。
「オプティマス、アンタとも今日でお別れだな。」
「仕方ないことだ。君には君の帰るべき宇宙がある。我々は地球人と共に、この星を守り続ける。」
「そっか・・・・」
小型宇宙船に腰掛けながらハヤテはオプティマスと話す。そこへキューが来た。
「ハヤテ。君に渡したいものがある。」
「俺に?」
「ああ、これだ。」
キューはそう言うと袋を渡した。袋の中を見るとそこにはキューお手性の武器が入っていた。だが一つだけスティック状の機械があった。
「キュー、これはなんだ?」
「そいつは私の自信作でな。名前をまだ付けていないんだ。」
「ふーん。で、どんなもんなんだ?」
「そいつをマシンに差せばどんな奴もお前の思う通り動かせるトランスフォーマーに変えることができる機械だ。」
「こいつが?」
ハヤテは信じられないと思いそれを見る。
「更に面白い機能としてオートボットとディセプティコンのトランスフォーマーのデータを入力してある。名前を叫べばそのトランスフォーマーの機能が使えるというわけだ。」
「すごいな・・・・・オールスパークでも使っているのか?」
「察しがいいな。その通り。それにはオールスパークの欠片を使っている。」
「いいのか、それ?」
「問題はない。それに、今の我々には手に余る代物だからな。せめてもの選別だ。」
「そっか。サンキューな。」
ハヤテはそう言うと袋の中に戻す。
「そろそろ時間だな、ハヤテ。」
「ああ。」
ハヤテはそう言うと小型艇へ乗り込もうとする。すると立ち止まり、オプティマスの方を振り返った。
「どうかしたのか?」
「さっきのアレの名前、サイバトラーってのはどうだ?」
「サイバトラーか・・・・いい名だ。」
「へへ、そうか。」
ハヤテは笑顔でそう言うと小型艇に乗り込んだ。
「オプティマス、元気でな。」
「ああ、君もな。」
ハヤテはオプティマスにそう言うと小型艇を発進させ、スペースブリッジを通り自分のいた宇宙へと帰った。
それから数年が経った。ハヤテが過ごした六年間はこちらではたったの二年しか経っていなかった。本来であれば17のハヤテではあるが、実年齢は21であった。
そんなハヤテは惑星ラグナの宇宙湾で事務所にいた。
「リストラ・・・・ですか。」
「ああ。悪いな。」
「気にしないでください。
ハヤテはそう言うと事務所を出た。ハヤテははるか遠くの空を見ながら黄昏る。
(オプティマス、俺はお前らといた方がまだやりがいがあるって感じるよ。)
ハヤテはそう思いながらワークロイドに乗り、タンカーを踊りながら運ぶ。危なっかしい運転でありながらも腕は確かであった。
「今更だが、オプティマスたちとヴァルキリーってどこか似てるよな。でもまぁ・・・・オプティマスたちの方が自然と風景に溶け込めるけど。」
ハヤテはワークロイドを操縦していると別の歌声が聞こえてきた。
「歌?しかもコンテナから・・・・・・」
ハヤテはコンテナを置き、中を確かめる。するとそこにはリンゴの上でリンゴを食べている一人の女の子がいた。
「お前・・・・」
「ご、ごめんなさい!見逃してくれんかねぇ?」
土下座をする女の子にハヤテは戸惑った。
(なんでこんなところに・・・・・・・・・・・そういやさっき見後者がどうたらって話があったよな?あれか・・・・)
ハヤテはワークロイドに乗る前に耳にした話を思い出した。
(見たとこずっとこればっか食ってるぽいな。さすがに可哀そうだし・・・・・・・・・仕方ない。)
ハヤテは腹を決める。
「なんか知らんが黙っててやるよ。」
ハヤテがそう言うと女の子は涙と鼻水を流しながら事情を話した。
要約するにリンゴ農家の次男と結婚しろと勝手な縁談を持ち掛けられたのだ。
「・・・・・苦労してるな。」
「そーなんよー。あ!申し遅れました。私、フレイア・ヴィオンって言います。この度は、本当に、本当に・・・・・・・・・・・腹減った。」
ハヤテはガクッと前に倒れかけた。
人気のない倉庫。ハヤテはキューから貰ったフィールド発生装置を起動させ、フレイアに食事を与えていた。フレイアは飢えた獣のようにおにぎりを食べていた。
「落ち着いて食べろ。行儀悪いぞ。」
「むぐむぐ・・・・・んっ!ありがとうね。おにぎりまでいただいて。」
「むしろリンゴだけで生活していたお前に尊敬するわ。それだったらカレーじゃないとだめだし。」
「なんで?なんでカレーなん?」
「どこでも持ち運べるスパイスとどんな野菜とかも一辺に食べられるから必需品なんだよ。最も、ちょっとした教官にみっちり教え込まれたせいなんだがな。」
ハヤテはNESTのある人物を思い浮かべる。
「しかし家出で密航ってスケールデカいな、お前。」
「それだけじゃないんだよー。ジャッジャジャーン。」
フレイアはそう言うと小型デバイスを取り出し起動させる。デバイスからはワルキューレの音楽が流れた。
「ああ、ヴァールを鎮静させるあのワルキューレか。」
「そう!そのワルキューレの新曲“恋!ハイテンショ THE WAR”。」
「ふーん・・・・で?」
ハヤテがそう言うとフレイアはニヒヒと笑い、懐から神を出す。
「来週この惑星ラグナで新メンバーのオーディションがあるんよ。」
「そのために?」
「ほいな。」
それを聞くなりハヤテは言った。
「喜んでいるところ悪いがここはハル・シャハルだ。惑星ラグナは三十光年先だぞ。」
「え!」
フレイアの表情は一気に絶望へと変貌する。
「まぁ・・・・・・・ここに居ろ。少し強硬手段だが俺がこの湾からお前を出して、ラグナ行きの船に乗せてやるよ。」
ハヤテの言葉を聞くとフレイアの表情はパッと明るくなった。
「ほんまなん?ほんまにほんまなん!?」
「ああ。その代り、この装置から離れるなよ。ジャミングが今働いてはいるが下手に離れたらお前見つかるからな。」
「うんうん、わかった!」
フレイアは嬉しそうにそう返事をした。
ハヤテは脱出のルートを検索し、乗り物の準備をした。
「後は強硬手段だが・・・・・・ゲートの親父に金掴ませときゃいいか。」
ハヤテはそう言うとゲートの方へ行き、係員に金を掴ませる。
「んじゃ、俺はお前がしでかすタイミングの時に休憩に入るな。」
「ああ。裏切るなよ。」
「わかってるって。」
ハヤテはそう言うとフレイアを迎えに行った。
「フレイア、ちょっと荒っぽいが行くぞ。」
「うん!」
フレイアはこの後後悔した。言葉以上に荒っぽく湾を脱出するのであるから。
「きゃああああああああああああああああああ!」
断末魔の叫びの様なものを上げてたがハヤテは無視した。その場に居合わせた者にも気付かず。
湾から離れた街の路地裏。人気のない場所でありながらも見通しがいい。
「あんな強引だなんて思わなかったね!」
「仕方ないだろ。お前を無理やり連れて行ったってイメージの方が後々いいからな。」
ハヤテはそう言うと壁に背を預ける。
「で、どうしても行くのか?」
「やる!命がけでやる!」
「命がけ・・・・・・・・・・か。本当に命かけているな。人生って意味で。」
ハヤテは皮肉交じりに言う。
「バカにしとるん?」
「かもな。俺の場合、どこに行ってもリストラ。ま、不景気もあるけどな。けどそこにやりたいって気持ちよりも、生きてる実感がなかった。前にいた場所が生きてるって感じは舌が今の俺は死んでる。どうしたらいいのかわからないし、誰もその答えは教えてくれない。」
そんなハヤテにフレイアは言った。
「そりゃそうだよ!行きたいとこに行かんきゃね!」
フレイアはそう言うと近くにあった木箱から建物の突き出しに飛び移り、橋へ飛び移った。
「アタシは好きな歌を歌いたい!一分でも、一秒でも長く!だから絶対、帰らない!」
夕日をバックに言うフレイアの表情にハヤテは見とれる。
が、その時フレイアの足元が崩れ、フレイアが落ちる。
「おい!」
ハヤテはフレイアを受け止めようと欠け負った。だがどこをどうしたらそうなったのか、ハヤテがフレイアを押し倒す形になった。フレアはそのことに気付くと頭の触覚が光り、ハヤテを殴る蹴るする。
そこへタイミング悪く一人の女が銃を向けた。
「動くな!」
「へ?」
突然の事態にハヤテは間抜けな声を出す。
「この・・・・・・変態!」
「ちょ!ま!」
ハヤテの言葉を聞く間もなく女はハヤテを押さえつける。
「密航犯確保!」
「なんでだ!どこにその証拠がある!」
「じゃあ婦女暴行犯って呼ばれたい!?」
そんな状況にフレイアが挙手をして宣言した。
「はい!密航犯はアタシです!」
女はその言葉を聞いて間抜けな声を出す。
事情を説明して・・・・・
「すみませんでした!」
見事なまでに頭を下げる女。
(こういう人ってすごいよな・・・・・・・素直に自分の非を認める女性って惚れそうだな。)
ハヤテは女を見てそう思った。
「ちなみにどちら様で?」
「ケイオス、ラグナ第三航空団Δ小隊所属、ミラージュ・ファリーナ・ジーナス少尉です!」
「え!Δ小隊!」
フレイアはミラージュの言葉を聞くと反応する。
「苦情でしたら広報に―――」
「で、Δ小隊ってひょっとしてワルキューレと一緒に飛んどる?」
フレイアがミラージュに質問する。
「ええ、そうですが・・・」
「はぁ~!ゴリゴリ~!」
フレイアは触覚が光らせながら喜ぶ。そんな状況に戸惑ったミラージュはハヤテに問う。
「な、なんですか?」
「ファンなんだって。」
ハヤテの言葉を聞いてミラージュは納得する。
そんな時ハヤテのバッグから何かが振動した。
(これってもしかして・・・・)
ハヤテはバッグの中からある道具を取り出した。そして英語でこう表記されていた。
—―――Danger, get ready action.
「っ!」
その直後であった。ヴァール警報が発せられた。
「君たち、すぐシェルターに避難して下しさい!」
ミラージュはそう言うとその場を去った。
「え?どういうことなん、ハヤテ?」
状況が呑み込めないフレイアにハヤテは一言言った。
「ここが戦場になるって事だよ。」
数分後、平和な町は一変した。
賑やかであった町は一気に火の海へと変貌。町にはヴァールによって暴走した兵士たちが操縦する106式リガードが破壊活動を行っていた。
「走れ!」
「待って・・・・体力が・・・・」
「ああ、クソ!ワルキューレ目指すんなら体力作れ!」
ハヤテはそう言うとフレイアを抱きしめる形で走る。
(せめて乗り物があったらいいんだが・・・・・・・どれも壊れてサイバトラーが・・・・)
ハヤテがそう思っていると歌声が聞こえてきた。
「虹色の、声?」
フレイアはその歌声を虹色の声と表現する。
激化する戦場に一人、女性が立っていた。
「やっとあったまってきたわね。」
すると女性はサングラスと帽子を放り投げ、叫ぶ。
「It’s show time!」
は、神秘!」
その女性を見てフレイアは叫んだ。
「やっぱり!美雲さん!」
すると飛行機の音が聞こえてくる。四機のVF-31 ジークフリートが旋回しシグナスが射出される。黄色いVF-31は足を出して急停止するとコックピットが開き、一人地上へと降りてくる。
「歌は、愛!」
レイナがそう叫ぶと続くようにマキナ、カナメが続く。
「歌は、希望!」
「歌は、命!」
そして三雲が言う。
「聞かせてあげる、女神の歌を!」
『超時空ヴィーナス!ワルキューレ』
美雲、カナメは両手でWを作り、レイナとマキナは二人でWを作る。
『♪~~~~♪~~~~』
ワルキューレは歌でヴァール化した人たちを静め、その隙にΔ小隊が無力化する.
「本当に・・・・歌で・・・・・」
ハヤテはワルキューレの行動に驚きを隠せなかった。
だがその時、またしてもハヤテのバッグから振動がした。
―――NEXT danger, coming!
ハヤテは警戒を強める。するとΔ小隊が急に空へ上昇した。ハヤテも上昇する方を見ると未確認のヴァルキリーが飛行していた。
「・・・・・・・もしかして・・・・・そう言う展開か?なんで敵ばっかりそんな都合よく揃ってんだよ。戦力も、状況も。」
ハヤテは心底経験上からそう思った。
ヴァールを鎮圧化していた状況から一変。謎のオンノウンによってワルキューレが襲撃され、再び暴走が始まった。
ワルキューレの美雲が襲われるが彼女はどんな状況でも歌を歌う。そんな状況にフレイアの触覚は光る。
「ルンピカー!」
フレイアは戦場を歌いながら走り始める。
「バカ!くそ・・・・・・せめてなんか乗り物が・・・・」
ハヤテが周りに何か乗り物が無いか探す。するとパイロットだけを除いたVF-171 ナイトメアプラスが放置されていた。
「ナイスなタイミングだな、おい!」
ハヤテはナイトメアプラスに乗り込む。
「基本は同じか。これなら!」
ハヤテはナイトメアプラスを操縦士動かす、コックピットからはフレイアがスーパー・グラージに踏みつけられそうになっていた。
「させるかよ!」
ハヤテはナイトメアプラスのスラスターを吹かしスーパー・グラージを抑えるとそのまま押し倒した。
「このバカ!考えて行動しろ!」
「その声・・・・・ハヤテ!?」
フレイアはハヤテがナイトメアプラスを操縦していることに驚く。ハヤテはフレイアを掴むとコックピットに乗せる。
「もうちょっと考えろ、馬鹿!」
「バカって何ねバカって!」
「バカだから言ってんだろ!」
ハヤテはそう言いながらサイバトラーを取り出した。
「なんね、それ?」
「必要になる武器だ・・・・よ!」
ハヤテはナイトメアプラスにサイバトラーを突き刺す。するとトランスフォーマー独特の変形音が響き渡り、ナイトメアプラスの表面に電流が走る。
「バンブルビー!」
ハヤテが叫ぶとナイトメアプラスの色が黄色となり、バトロイドの姿も変わり始めた。
格闘選手の様にポージングを取ると腕が一回り大きくなり、可動範囲が大幅に広がる。
「隊長、あれは・・・・」
「俺も初めて見る。なんだあのヴァルキリーは?」
VF-31Cを操縦しているミラージュがVF-31Sを操縦しているアラドに話しかける。
「さあ・・・・・いっちょファイトしようか!」
ハヤテはバンブルビーのバトルスタイルを真似てスーパー・グラージに接近すると背中に備え付けている二の砲台を殴って曲げ、使えなくする。スーパー・グラージは両手の武器でナイトメアプラスを攻撃しようとするがハヤテは両手で掴むと胴体に膝蹴りを食らわせる。スーパー・グラージは両腕を失いながら宙を舞い、そして地面に落ちる。
そこへミサイル重武装のリガードがビームで攻撃を仕掛けてくる。
「これも使ええるよな?」
ハヤテはキューを信じ、ナイトメアプラスの右腕を変形させる。右腕は銃砲へと姿を変えた。ハヤテはナイトメアプラスの右腕をリガードの砲門へ放ち、破壊すると続けて片足を破壊し戦闘能力を奪う。一騎を倒すと二機目も同様にするがそこへ両腕のあるリガードがナイトメアプラスの足元を撃ってくる。
「しつこい!」
ハヤテがそう言うとナイトメアプラスのアイカメラにマスクが降りる。ハヤテはナイトメアプラスで足払いをすると片足でリガードを押さえつけ片腕を引きちぎり、右腕の砲でもう片方の腕を破壊した。
「このリズム・・・・」
ハヤテの戦いのリズムにフレイアは気づいた。
「また・・・・風の色!」
フレイアがそう言うとフレイアの触覚が光った。
しかしその直後、ナイトメアプラスの後ろから攻撃が来る。ナイトメアプラスは倒れそうになるが空中で姿勢を保ち後ろを振り向く。目の前には無数のミサイル。そしてその上に輝く星々にはそれは無かった。
「スタースクリーム!」
ハヤテがそう言うとカラーと形が一変する。色は灰色になり、背中に追加のスラスターが付き、腕は細くなり、足のスラスターの威力が上がった。
「うぉおおおおおお!」
四つのスラスターを吹かしハヤテはナイトメアプラスを急上昇させミサイルを回避する。そしてバトロイドからファイターへと変形する。飛行しているとフレイアが歌い始める。その瞬間、ハヤテは不思議な感覚に見舞われた。
(この歌・・・・・・・風!)
そんな時間を邪魔する様に真上から攻撃が繰り出される。
「くっ!」
ハヤテは操縦桿を操作し回避すると敵を確認する。攻撃してきたのはあのアンノウンの一機であった。
「舐めるなよ、イカトンボ!」
ハヤテはそう言うとナイトメアプラスをきりもみ回転させながらアンノウンの後ろを取るとバトロイドに変形し左腕を丸鋸に変え斬りかかる。アンノウンは両翼に取り付けていた小型機を飛ばし回避するが二機ともハヤテの手によって破壊された。
「フレイア、歌ってるところ悪いが吐くかもしれないぞ。」
ハヤテはそう言うとナイトメアプラスをファイターに変形させ、アンオウンを追撃し始める。アンオウンはハヤテを振り切ろうとするがハヤテは逃がさないように喰い付き、攻撃をする。すると今度は後方に別のアンオウンが取り付いて来た。
「くそっ!厄介だなこのイカトンボは!」
ハヤテはそう言うと期待を上に向けナイトメアプラスの足を出し後ろに大きく回転。回転しながらバトロイドに変形し左腕を変形させミサイルを放つ。ミサイルはアンオウンに直撃するがピンポイントバリアによって大きな破損を逃れた。だがそれでもまともな飛行は出来ない状態になり、バトロイドで地上に着地した。ハヤテはナイトメアプラスをバトロイドへ変形させると対峙するように立つ。
「オプティマスプライム、トランスフォーム!」
ハヤテが叫ぶと舞止めアプラスの色と形が変わってゆく。
足は太くなり、胸部もそれに合わして拡張。上半身を赤、下半身を青と主調としたカラーリング。そして顔がナイトメアプラスの顔からオプティマスの顔へと変形した。
「さあ・・・・・・・・・・・戦いの始まりだ!」
ハヤテはナイトメアプラスをアンノウンに向け走らせると右手をナックルガードにする。アンオウンはガンポッドを放つがハヤテは前転して回避すると胸部をえぐるように殴る。アンオウンはバランスを失い倒れそうになるがハヤテは頭を掴むと右手を大型のヒートソードに変え、突き刺し、頭部をボディから抜き取った。アンノウンは糸が切れた人形のように倒れる。
すると今度は後ろからガーウォーク形態の別のアンオウンが攻撃してくる。ハヤテはナイトメアプラスの腕を十字に組んで防ぐ。
「ちっ!やっぱ銃がいるな。なにか・・・・・あった!」
ハヤテはパイロットがいない別のナイトメアプラスを見付けるとケーブルを伸ばし、無理矢理合体を始める。ナイトメアプラスの別のナイトメアプラスを合体させ、強襲用フライトパックに変形させる。
「さあ、出撃だ!」
ハヤテはバックパックの追加スラスターを吹かし、急上昇。旋回しながらアンノウンに接近し、左腕に備え付けられたキャノン砲を放つ。キャノン砲はアンノウンを破壊する。
「さあ・・・・・次はどいつだ!」