新約、とある提督の幻想殺し(本編完結)   作:榛猫(筆休め中)

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加賀です......。

今回は番外編となるわ...。

今までの本編とは欠片も通じてないから、それが嫌だという方はここで戻ることをお勧めするわ......。

また、タイトルでもなんとなくわかると思うけれど、今回は暁というss投稿サイトで連載されている『提督はBarにいる』の作者。ごませんさんという方とのコラボ作品となっているわ......。

そう言ったお話が嫌いな方は気を付けてちょうだい......。

それじゃあ、外伝本編、楽しんでいって......。


【番外編】異界物語(提督はBarにいるコラボ)
とある異界の交差物語(クロスストーリー)


side上条

 

 

「不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」

 

 

「テートクゥゥ!!なーぜ逃げるデース!!」

 

 

「ほら、姉さんから逃げるな、後、私からもな」

 

(わたくし)上条当麻は、相も変わらず不幸に愛されているとしか思えない青春を送っているのだった......。

 

提督生活1095日目......。

 

俺が執務室で仕事をしていた時だった。

 

人手が欲しいと思い、たまたま遊びに来ていた金剛と霧島(金剛は霧島だと言い張ってる)に声を掛けたのが運の尽き......。

 

 

「逃がさないヨテートクゥ!バァニングゥラアァァァヴッッ!」

 

そんな叫びと共に背中に強い衝撃が走り、俺は勢いよく吹き飛ばされ、遠くの壁に叩きつけられtてしまう。

 

 

「がっはっ...!ふ...こう..だぁ...」

 

それを最後に俺の意識は暗転した。

 

 

 

 

____________________

 

 

 

 

「んん....ハッ!」

 

目が覚めるとそこは見覚えのない部屋だった。

 

 

「なんだ?この部屋...なっ!」

 

誰かの部屋に連れてこられたのだろうと、身を起こし辺りを見回して絶句する......。

 

 

「なん...だよ...なんでこの部屋が!ここはもう改装して元に戻したはずだぞ!」

 

そう叫ばずにはいられなかった......。

 

何故ならそこは、まるで.....

 

 

「これじゃあ俺が呉鎮守府に初めて来た時と同じじゃねえか...」

 

そう、その部屋とは俺がここに来る前にあった呉鎮守府の頭のおかしな(キチガイ)部屋だったのだ。

 

ラ○ホのような内装に場違いすぎる豪華な装飾の扉。

 

その部屋全てが何から何まで全て、あの時のままだった。

 

状況を確認するために机の上に置いてあった資料を見たところ、時期もそのままあの頃のままだった。

 

しかし一つ違っていたことがあった。

 

 

「あの大戦の事が...書かれていない...?」

 

そう、かつて俺や、江ノ島の艦娘達が繰り広げた大戦、そのことが一つも書かれていないのだ。

 

それどころか、深海棲艦はいまだに脅威を振りまいているという。

 

 

「ちょっと待てよ...あいつら(LEVEL5)は何してんだよ...」

 

しかしいくら調べても、超能力者組の話は出てこない......。

 

 

「どういうことだ?学園都市の事すら書かれてないなんて...」

 

その後もしばらく探してみたが、学園都市も、超能力者組の事も何も出てこなかった。

 

 

「タイムスリップ...?いや、それなら学園都市やあの時(かの大戦)のことが書かれてるはずだ、じゃあここはいったい......」

 

と、そこまで考えたところであることを思い出す。

 

 

「ここがこんな状態だったとすると艦娘達は...ッ!まさか!」

 

俺は慌てて執務室を飛び出し、鎮守府内を走り回るのだった。

 

 

 

 

____________________

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…クソッ!」

 

鎮守府内を見て回った結果、やはり艦娘達の状態もあの時の酷い状態のままであった。

 

執務室以外はボロボロ、艦娘達は傷だらけで食べている物は重油とボーキや弾薬のみ......。

 

とてもじゃないが人のやることじゃないと思える惨状だった......。

 

こんなことが許されるわけがない、許していいはずがない!

 

 

「変えてやる...あいつら(呉艦娘達)だって妹達(シスターズ)だって救われたんだ。俺があいつらを助け出す!」

 

一度はやったことだ。二度目だってできるはずだ。

 

俺はそんな強い思いを胸に、早速動き始めるのだった。

 

 

 

 

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立て直しを始めて一週間、少しずつまともな生活がおくれるようになってきたとき、新たな問題が浮上した。

 

 

「出撃...か」

 

そう、出撃である。

 

今までは俺が誤魔化してなんとかなっていた。

 

だが、ここに来て無視しているわけには行かなくなってしまった。

 

ここには代わりに戦ってくれる超能力者達はいない......。

 

しかし艦娘達はまだ戦えるような状態じゃない......

 

 

「......どうすりゃいいんだよ」

 

完全に手詰まりだった。

 

出撃させなければこの鎮守府を解体するとあるのだが、今の艦娘達にそんなことはさせられない.....

 

 

「俺が戦えりゃいいんだけど...」

 

そこまで言って気が付いた。

 

 

「そうだよ!俺が戦いに出ればいいんじゃねえか!」

 

それなら艦娘達は傷つかないし、命令も守れる。

 

今の艦娘達と俺なら確実に俺の方が強いのだ。

 

 

「なんで思いつかなかったんだ!こんな簡単なことに気が付かねえなんて!

なら早速出撃してくるか!」

 

言うが早いか、俺はすぐさま部屋を飛び出し、出撃ターミナルへと向かうのだった。

 

 

 

 

____________________

 

 

 

 

鎮守府立て直し生活より半年......。

 

捕らわれていた艦娘も無事救出し、艦娘達に笑顔が戻りつつ始めた。

 

俺は相も変わらず執務と出撃をこなしている。

 

艦娘達が少しずつ俺の事を信用してくれるようになり、今では俺の出撃中に執務を手伝ってくれるようになった。

 

以前、一緒に出撃したところ、もうしばらく海には出たくないと言われて、しばらく駆逐艦たちから脅えられるようになったのがかなりショックだった......。

 

不幸だ......

 

 

sideout

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

side中将

 

 

最近、大本営でよく噂される話がある。

 

それはある新米提督の話だ。

 

その少年は海軍学校などに属さない、一般人であった。

 

妖精が見え、会話ができるという希少な資質を持っているというだけの至って平凡な一般人だった。

 

その少年は呉鎮守府の配属となった。

 

本営の者たちはその少年を哀れんだ。

 

その鎮守府には悪いうわさが絶えなかったのだ......。

 

そこは初代の提督が謎の怪死を遂げているのだ。

 

そして、後任の者たちも次々と失踪しており、評判は最悪だった。

 

しかし、少年が配属になった後は、異例の快進撃を見せ始めた。

 

噂では、単騎で出撃してもs勝利で無傷で帰ってくるほどの強力な艦娘達ばかりがいるとか...。

 

艦娘や深海棲艦相手に表情一つ変えずに余裕で倒せる者がいる...などなど、他にも様々なうわさが流れている。

 

その証明にその少年は着々と出世への階段を上ってきているのだ。

 

本営の者たちの一部には、将来の元帥候補だと噂するものもいる。

 

呉鎮守府所属、上条当麻少佐...。

 

彼の将来がとても楽しみである......。





着々と上り詰めていく上条当麻...。

色々なうわさが流れる中で、彼はいつものように不幸に塗れながらも艦娘達と暮らしていく......

そしてその噂は本人の知らないところで広がりを見せ......


幻想殺しと艦娘が交差する時、物語は始まる...。

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