新約、とある提督の幻想殺し(本編完結)   作:榛猫(筆休め中)

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綾波と申します…。

前回は現在の呉鎮守府の現状のお話でした。

今回は司令官が一年ぶりに帰ってくるお話になります!


幻想殺しの帰還

side上条

 

 

「モウ行ッチャウノ?」

 

北方棲姫が名残惜しそうに聞いてくる…。

 

 

「あぁ、流石にそろそろ戻らないと加賀姉達が心配しちまうからさ…」

 

もう一年くらい深海の姉さん達の所にいるからな…そろそろ戻らないとヤバそうだ…。

 

 

「本当ハモウ少シココニイテモライタカッタノデスガ仕方アリマセンネ…」

 

そう言って中枢さんは苦笑している。

 

 

「コウシテ一年モ居テクレタノデスカラコレ以上ノ要求ハ我侭トイウモノデショウ…ネ級、彼を呉鎮守府ニオ送リシテクダサイ」

 

 

「ハイ…デハ上条サンオ送リシマスモデコチラヘ…」

 

 

「あ、あぁ、よろしくなネ級」

 

こうして俺は港湾姉さんやホッポ達と別れを告げ、ネ級の案内のもと、呉鎮守府へと戻っていくのだった...。

 

 

 

 

 

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「着キマシタ、呉鎮守府デス」

 

 

「おぉ、ありがとうなネ級、助かった」

 

俺はネ級から降りてお礼を言う。

 

 

「イエ、ソレデハ私ハモウ戻リマス上条サン…ゴ武運ヲ」

 

それだけ言うとネ級はそそくさと帰っていってしまった…。

 

 

「さて、そろそろ戻るかな…」

 

ネ級が帰っていくのを見届けた後、俺は鎮守府内へと入っていった。

 

 

 

 

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「提督!?ようやく帰ってきたのね…」

 

中に入ると驚くほど顔は笑っているが眼が笑ってない加賀姉と目が合った…。

 

 

「あ、あぁ…ただいま、加賀姉…」

 

 

「色々と聞きたいことがあるけれど、その前に皆さんが待っているから顔を出してあげることね、こっちよ…。」

 

 

「お、おう…。」

 

有無を言わさぬ口調で言われ、俺は黙って着いて行くしかなかった…。

 

 

 

 

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「ここよ、入ってちょうだい」

 

連れてこられたのは食堂であった。

 

加賀姉に言われる通りに扉を開ける…。

 

恐る恐る中に入ると中で待ち受けていたのは呉鎮守府の面々の他に、大阪鎮守府や江ノ島鎮守府の面々が集まっていた…。

 

 

「お帰り上条君、深海での生活は楽しかったかな?」

 

そう聞いてきたのは大阪鎮守府の司令長官である何時も通りの髭眼帯である吉野さんだった。

 

どうして吉野さんがここにいるのかはこの際置いておく... 

 

 

「え、えぇ…楽しむというより遊ばれてましたけど…」

 

 

「そうかい、それはよかったね、総員!歓迎準備!!」

 

吉野さんの号令で大阪鎮守府の艦娘以外も一斉に拳を作り構え始める…。

 

 

「全艦!一斉にかかれぇ!!」

 

吉野さんの号令とともに、呉、江ノ島、大阪の艦娘達が一斉に俺に襲い掛かってきた…。

 

俺は迎え撃つわけにも行かず、そのまま受けに回るしかなかった…。

 

 

「え、ちょっ、待っぎゃあぁぁぁ!!!不幸だぁぁぁ!!!」

 

帰ってきて早々、俺はボコられながらも揉み苦茶にされ、絶叫を上げるのだった...。




呉鎮守府に戻ってきた俺を待っていたのは大量の書類の山と残った仕事だった...。

必死に終わらせているときに元帥から連絡が入り…?


次回、新約、とある提督の幻想殺し

元帥からの贈り物

幻想殺しと艦娘が交差する時、物語は始まる…。

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