鋼鉄の極緑神   作:ルフト

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第二話 運命の舵輪は廻る

「…長。艦…。艦長!」

誰かに呼ばれているような気がして朦朧としていた意識が覚醒する。

「ここは.....どこだ」

「しっかりしてください艦長」「ここは荒鬼の第一艦橋です」「早く起きてください」

声がする方向を見ると二頭身程の妖精のような生物が三体いた。

「何者だ。」

「「「妖精です!!」」」

「そうか。」

「「「反応薄くないですか!!」」」

妖精達は荒鬼が自分たちの正体をしってもあまり反応を示さないことを疑問に思った。

「この世の中何が起こっても不思議じゃない。現に俺が実体化してるしな。」

荒鬼達超兵器の意思は人工知能として存在していたが、今では体が存在しているのだ。

「それはそうとして、ここは何所なんだ。それと君たちは何故この船に?」

「それは私たちがこの船の乗組員だからですよ。ちなみに私が副長です。」「そして私が砲雷長です。」「最後に私が航海長です。」

「そうか。それで、この船には何人乗っているんだ?」

「総勢で三千人はいますね。」

荒鬼がそんなに乗っているのかと感心していると

「場所は、緯度経度はあの穴が開いた場所と同じなんですが、この辺りの海域をスキャンしたんですがどうにもあの場所と一致しないですよね~超兵器もいませんし。」

それを聞いた荒鬼の頭に一つの考えが浮かんだ。

 

 

「つまりここは、異世界ってことか........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ートラック泊地ー

「提督ー!加佐見提督ー!」

「どうした大鯨。」

俺の前にいるのは秘書艦の大鯨だ。

「遠征に出ていた娘達が帰還しましたよ。」

こいつはいろいろ手伝ってくれるしほんとに感謝している。

「本当にいつもありがとな大鯨。」

「いえいえ、当然のことをしているだけです。」

褒められた大鯨はどこか照れくさそうにしていた。

「いや、本当に頑張ってくれているよ大鯨は。」

「フフ、ありがとうございます提督。」

「それでは遠征チームを出迎えるとするか。」

「はい!」

そして俺と大鯨は波止場まで移動した。

 

 

 

 

 

 

「司令官ー!」

波止場に着いてしばらくすると俺を呼ぶ声がした。

「お、帰ってきたか。暁何かあったか。」

「こんなのレディの私にかかればなんてことないわ。」

「それにしても結構多いな。」

暁・雷・電・響から運び出されている資材などが異常に多かった。

「それが、深海棲艦と全く遭遇しなかったから取り放題だったのよね。」

深海棲艦遭遇しなかった?あの海域には少なからず深海棲艦がいたはずだが・・・

「まあ、無事に帰ってきてくれてよかった。さあ、鎮守府に戻ろう。」

『う、』

「どうした急に頭をおさえて。」

俺の前に頭をおさえている大鯨たちがいた。

「急に頭の中にノイズが・・・」

「ノイズ?」

そして俺はあたりを見まわした。

すると水平線の向こうから巨大な影を見とめた。

その影はとても巨大でとても速かった・・・・

 

 

 

 

 


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