神を喰らう転生者   作:とんこつラーメン

44 / 82
なんか、来週は今週以上に忙しそうで、今から憂鬱になっている私です。

しかも、外は凄い雨だし…。

体調に気を付けながら頑張りたいと思います。


第41話 不死のアラガミ

 ライザーが撃破された瞬間の観覧席。

サーゼクスとグレイフィア、そして、ライザーの両親であるフェニックス夫妻とアーシアが試合の様子を見ていた。

普段なら夫であるサーゼクスの傍に居る筈のグレイフィアだったが、今回はボディガードのようにアーシアの傍に立っていた。

 

「なんと…!」

 

目の前に映る映像に映るのは、地面に転がって悶絶しながら苦しみ、その後に気絶してしまったライザーの姿だった。

それを見て、フェニックス卿は驚きを隠せないでいた。

 

「アイツが破れるか…」

「意外でしたか?」

 

嬉しそうに話しかけるサーゼクス。

 

「いえ…。アイツの傲岸不遜な態度には私達夫婦もほとほと困っていたのです」

「あの子には丁度いい機会なのかもしれません。これを機に少しは謙虚な態度をしてくれればいいのですが…」

 

どうやら、ライザーの性格は両親から見ても悩みの種だったようだ。

 

「しかし…あの少女は一体何者なのですか?いくら慢心していたとはいえ、ライザーはフェニックスに名を連ねる者。それをああも簡単に…」

「彼女こそ…私だけでなく、三大勢力全体にとって最大の大恩人ともいえる存在ですよ」

「それは…まさか…!」

 

フェニックス卿が驚くのをみて、ニヤリと笑うサーゼクス。

 

「ええ。あの少女が、嘗てあの大戦において我等を救った伝説の赤龍女帝です」

「「……!?」」

 

悪魔達にとって最大の恩人とも言うべき存在が、まさか目の前にいるとは思いもしなかった夫婦は、先程以上に驚いた。

 

「しかし…僕も今回のような力は初めて見る…。あれは一体…」

「アーシア様は何かご存知ですか?」

「は…はい。あれは、歴代の赤龍帝の一人であるエリザベートさんの力だと思います」

「エリザベート?」

「本名は『エリザベート・バートリー』と仰っていました」

「それは…!」

「血の伯爵夫人…!」

「かの吸血鬼『カーミラ』のモデルと言われた人間…!」

 

悪魔達の中でも彼女の存在はそれなりに有名なようで、そこ名前に全員が反応していた。

 

「けど、ならなんであんな姿に?彼女に神器以外の特別な力の類は無かった筈…」

「ドライグさんが仰っていたのですが、なんでもエリザさんにはもともと龍の血が流れていたそうです」

「なら、あの角と尾は…」

「その力が顕現した物という事か…」

「ならば、あの口から出していた超音波はブレスなのか…?」

 

マユがライザーに圧勝して見せた理由を知って、フェニックス夫婦は納得をし、サーゼクスは嬉しそうに、グレイフィアは僅かに頬を赤らめながら見ていた。

そして、アーシアは両手を胸に当てて安心していた。

 

「大きな怪我が無いようでよかったです…」

 

ライザーの様子を見て、グレイフィアが彼を転移させた…次の瞬間だった。

 

運動場の端の方から炎が立ち上がった。

 

「な…なんだ!?」

「あ…あれは…!」

 

運動場の端の方にある林から炎を纏った白い龍が出現した。

 

「馬鹿な!?いつの間にあんな奴が!?」

「グレイフィア!」

「分かりません!つい先程まで何の反応もありませんでした!」

 

全員が訳が分からなかった。

まるで、この場にいきなり発生したかのような現れ方だったからだ。

 

その時、龍がマユ達がいる方に向かって火球を吐き出した。

咄嗟にマユがリアスとレイヴェルを庇ったが、その勢いで校舎に叩きつけられてしまった。

 

「リアス!」

「レイヴェル!」

「マユさん!」

 

サーゼクス、フェニックス卿、アーシアが同時に叫ぶ。

 

「大丈夫です!三人共大きな怪我は無いようです!」

 

グレイフィアの報告を聞いて、胸を撫で下ろす三人。

だが、まだ油断は出来ない。

 

マユが二人を後ろにやって、単身で龍に挑もうとしていた。

 

「まさか…あの龍も彼女の『敵』なのか…!?」

 

サーゼクスの呟きが、静かに観覧席に響いた。

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

 

 くっそ~!背中が滅茶苦茶痛い!

制服よりも露出が多いのが原因かな…?

いや、アラガミの攻撃の前では服装の防御効果なんて意味無いか…。

 

「二人共、大丈夫か?」

「は…はい…」

「それよりもお姉ちゃん!背中が!」

「私なら問題無い」

 

嘘です。

泣きたいぐらいに痛いです。

でも我慢します。

 

後ろを見ると、ノッシノッシとハンニバルが近づいてくる。

このままじゃヤバいな…!

 

「グレイフィアさん!私以外の全員を転移させてくれ!試合は終了したから問題無い筈だ!」

『承知しました!』

 

よし…これで…!

 

「マユさん!」

「先輩!」

「お姉ちゃん!」

 

朱乃、裕斗、白音が心配そうな顔をしてやって来た。

 

「ここは私に任せてくれ」

「でも…」

「行きましょう、皆さん」

 

渋るリアスだったが、白音の発言で思いとどまった。

 

「アラガミとの戦いでは私達は無力なのは、皆さんが承知している筈です」

「そう…ね…」

「悔しいですけど…」

「僕は……!」

 

魔法陣が出現し、リアス達が転移していった。

そして、私の傍に居たレイヴェルちゃんも…。

 

「貴女は一体……」

「話せる機会が来たら、ちゃんと話すよ」

 

安心させるために優しく頭を撫でる。

既に泣きそうにしていたが、なんとか涙をこらえている。

なんとも気丈な子だ。

 

「……ご武運をお祈りしますわ」

 

その一言と共に、彼女を始めとしたライザー眷属は全員が転移していった。

 

この場に残されたのは、私とハンニバルだけ。

 

私はゆっくりと立ち上がり、ハンニバルの方を向いた。

そして、籠手から神機を取り出した。

組み合わせは、今の状態に合わせて、プリンケプス(チャージスピア)カストルポルクス(ショットガン)インキタトゥス(バックラー)だ。

 

【Reset】

 

あ、どうやらここで倍化が元に戻ったようだ。

まぁ…アラガミに超音波が通用するとは思えないからいいけど。

 

『こいつが噂に聞くアラガミね…。凄いプレッシャーじゃない…!』

『相棒…コイツは…!』

「分かってるよ」

 

ハンニバル……またの名を『不死のアラガミ』

数多いアラガミの中でも、コアの再生能力を持つ唯一の存在。

発生当初は厄介極まりなかったが、今はちゃんと対処方法が確立されていて、なんとかなる。

けど、問題はそこじゃない。

 

『何故アラガミがここにいきなり現れる…!気配もオラクルも感じなかったのに…!』

「もしかしたら…奴はここで『発生』したのかもしれない」

『なっ…!あのハンニバルはこの場所で誕生したと言うのか!?』

「それしか考えられない…」

 

俄かには信じられないけどね…。

 

『今は別にアイツの事なんてどうでもいいじゃない!問題は、倒せるか倒せないかよ!』

 

そうだった。

エリザに正論を言われてしまった。

 

「勿論やれる。苦戦は必至だけど」

 

だって、ハンニバルと言えば、アラガミの中でもトップクラスに位置するし。

一応、単独での討伐経験もあるけど…。

 

「あの時と今回とじゃ状況が違うか」

 

今は赤龍帝の籠手があるし、英霊の力もある。

一人でもなんとかなるかも。

 

ハンニバルが前方5メートルぐらいまで近づいてきた。

 

私も神機を構えて、迎撃体制をとった。

 

少しだけ静寂が場を支配した。

崩れた校舎の一部が崩れ、その欠片が地面に落ちた。

 

それが合図となって、私とハンニバルは同時に動き出した。

 

ハンニバルは炎を右手に放ち、固めてから剣状にした後、こっちに向かって投擲した。

それを回避する為に、私は敢えて懐に突撃することにした。

 

絶頂無情の夜間飛行(エステート・レピュース)!!」

 

持ち手の部分から魔力がジェット噴射のように噴出して、ハンニバルの胴体にぶつかっていった。

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

そのままの勢いでハンニバルを校舎の外に追い出した。

 

「はぁっ!」

 

外に出てから、全力の蹴りでハンニバルから離れる。

空中後方宙返りをしながら着地。

 

ちょっと後ろを見ると、炎の剣が突き刺さった場所は焼けただれて、完全に融解していた。

 

「冗談きついよ…」

 

普通の連中なら瞬殺だな…。

神機使いで良かった。

 

ちょっとだけゲンナリしていると、ハンニバルが尻尾で薙ぎ払いをしてきた。

それ程尾は長くないが、それでも広範囲攻撃なのは同じだ。

 

「ちっ!」

 

私は咄嗟にバックフリップで回避し、校舎に足を掛けて、足を曲げてから思いっきりそのまま真っ直ぐに槍を構えて突撃した。

 

その一撃はそのままハンニバルの逆鱗に命中し、反対側に着地した。

そこから振り返り、銃形態に変形させてから逆鱗に目掛けで発射した!

 

ハンニバルは攻撃力、スピード共に優れた強敵だが、その攻撃には大きな隙が生まれやすい。

故に、攻撃さえ回避出来れば反撃の機会はある。

 

奴がこっちを向く前に何回も撃ち続ける。

すると、逆鱗に罅が入り、砕けた。

 

「あ」

 

 

思わずやってしまったが、ハンニバルの逆鱗を早々に壊すのはご法度だった。

何故なら……

 

凄まじい咆哮と共に、ハンニバルの背に魔法陣のような光輪が出現し、その周囲に炎の翼が出現した。

 

「やっちまった…」

 

ハンニバルは部位破壊によって逆にパワーアップする珍しいアラガミなのだ。

しかも、それによって攻撃方法も増える始末。

 

『活性化したぞ!』

「見れば分かる」

 

もうお馴染みだしね。

 

ハンニバルは両手に炎の剣を持って、暴れながら振り回し始めた!

 

「やばっ!」

 

咄嗟に近接形態に戻して、装甲を展開してガード。

だが、その攻撃は凄まじく、装甲に当たっても自分にダメージがあり、体力が削られたのが分かった。

同時に、少しだけ後ろに下がってしまった。

 

「くっ…!」

 

少しだけ腕が痺れた…!

 

装甲を解除し、終わりの隙を狙って攻撃を仕掛ける。

狙いは左手についている籠手だ。

 

「はっ!やっ!たぁっ!」

 

スピアで連続で突きまくる。

体勢を整えたハンニバルが反撃と言わんばかりに籠手のついた方の腕を振るうが、さっきと同じようにバックフリップで回避。

着地したところでチャージグライドの体勢に入る。

神機に黒いオラクルのオーラが現れ、スピアの部分が展開されて槍の部分が大きくなる。

 

そのままの状態で立ち回り、隙を伺う。

 

ハンニバルが火球を吐き、それを回避。

次に大きく体を沈めて、こっちに突撃してきた!

 

「ちっ…!ドライグ!」

 

【Boost!】

 

このままでは回避は難しいと判断した私は、脚力を倍化して、緊急回避を試みた。

さっき以上に素早くなったおかげで、ギリギリのところで回避に成功した。

 

「隙あり!」

 

大きく隙が生まれた瞬間に、一気に突っ込んだ!

見事にチャージグライドは命中し、そのままスピアが展開された状態で連続で仕掛けた。

 

その後も展開したままでヒット&アウェイを繰り返して、籠手だけを集中的に攻撃した。

そのお陰で……

 

「よし!」

 

何回かの攻撃の後、ハンニバルの籠手の破壊に成功。

これでようやく弱体化させることが出来た。

 

が、ここでハンニバルは最大の攻撃を仕掛けてきた。

 

全身に炎を纏い、ゆっくりと空中に浮く。

 

『な…なんだこれは…!』

『周囲の温度が急上昇していくわよ!?』

 

あれこそ…アイツの最大の攻撃…『ファイアストーム』だ!

 

ハンニバルが大きく両腕を広げた瞬間、全周囲に向かって炎が撒き散らされた!

 

「くそっ!」

 

当然、私は装甲を展開してガード。

しかし、その衝撃は凄まじく、装甲越しであるにも拘らず、炎は私の体力をギリギリと削っていった。

同時に、自分のスタミナも大きく減っていったのが分かった。

 

炎が止んだ後に装甲を解除したが、私は想像以上に疲れていたようで、思わずその場で息を整えてしまった。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…!」

 

どうやら、さっきまでのレーティングゲームが思った以上に響いていたようだ。

宝具の使用で想像以上に体力を使ったようだな…。

 

だが、ハンニバルにはそんなこっちの都合は通用しない。

 

大きく隙を見せてしまった私をハンニバルが逃がすわけも無く、テイルアタックで攻撃してきた!

身動きの出来なかった私は直撃を受けて、そのまま派手に吹っ飛んでしまった。

 

「うあぁぁぁっ!!」

『相棒!!』

『マユ!!』

 

私の体は運動場の隅に設置された用具倉庫にぶつかって、そのままめり込んでしまった。

しかも、運の悪い事に、めり込んだ際に変形した金属製の倉庫が私の体を拘束してしまった。

 

「ちょ…!」

 

慌てて抜け出そうとするが、それはまた大きな隙となった。

結果、ハンニバルは追撃として火球を撃ってきた。

当然、回避不可能な私は直撃を受けた。

 

「ぐぁっ!!」

 

倉庫ごと吹き飛んだ私は、皮肉にもあいつの攻撃によって歪んだ倉庫から脱出出来た。

 

咄嗟に受け身を取るが、体中は傷つきまくりの汚れまくりだった。

しかも、なんか口の中に鉄のような味を感じた。

思わず口を拭うと、手には血がついていた。

どうやら、口から出血したようだ。

 

「痛…」

 

口の中を切るのって結構痛いな…。

 

なんとかして立ち上がった私は、籠手の中から回復錠改を取り出して服用した。

 

「ふぅ…」

 

ちょっとは体が軽くなった。

少しはマシになった筈だ。

 

周囲を見ると、どうやら私は運動場の近くにある森に突っ込んだようだ。

 

急いで森から出ると、それを見計らったように火球が飛んできた。

 

「同じ手を何度も喰らうか!!」

 

チャージスピアを振り払うようにして火球を破壊した。

 

「今度はこっちの番だ!」

 

神機を逆手に持って、全力で振り被る。

そして……

 

不可避不可視の兎狩り(ラートハタトラン)!!」

 

ハンニバルに向かって投擲した!

狙うは勿論、残った部位破壊可能な場所である頭部!

 

火球を撃った反動で僅かに隙が出来ていた為、難無く命中。

そのまま突き刺さってしまったが、構わず私も突っ込んだ。

 

そして、ジャンプして神機を掴み、両手で引き抜いた!

 

苦痛しているかのように咆哮するハンニバル。

頭部からは大量に血が噴出していた。

 

「一気に決める!!」

 

もう一回チャージグライドをセットし、タイミングよく頭部がこっちを向いた時に突撃!

さっきのダメージがかなり効いていたようで、命中と同時に頭部が部位破壊された。

 

ここまで来ればあと少しだ。

けど、油断は出来ないけどね。

 

自棄になったように炎の剣を振り回すハンニバル。

だが、さっきのような鋭さは無く、装甲を展開しなくても回避は容易だった。

バックステップ、バックフリップを駆使して回避し続けた結果、全部の回避に成功。

案の定、大きな隙が生まれたハンニバル。

この機会にチャージ捕食のカーネイジを試みた。

 

カーネイジは捕食と同時にアラガミ濃縮弾を自動的に発射する捕食形態で、隙は少々大きいが、成功した時のメリットはデカい。

 

「よし!」

 

捕食成功した私は、銃形態にしてからアラガミ濃縮弾の『パニッシュフレイム』を発射。

炎の柱が飛んでいき、ハンニバルに命中。

同じ火属性なので効果は大したことないが、それでもしないよりはマシだ。

それよりも、捕食によって自身をバーストさせることが出来た方が大きい。

 

体が一気に軽くなるのを感じる。

これなら…!

 

ハンニバルの三度のテイルアタックをジャンプで回避。

そのまま近接形態に戻してから空中からの急降下攻撃!

 

更に、銃形態に変形してから、ショットガンをハンニバルに向ける。

それと同時にハンニバルがこっちを向いた。

ちょうど、おあつらえ向きに銃口の先にハンニバルの頭部が来ていた。

 

「終わりだ」

 

そのままショットガンを連射。

OPが尽きるまで連射し続けた。

そして、最後の一発が直撃した時…ハンニバルは最後の断末魔を上げて、横倒れになった。

同時に、背中の炎の翼が消え去った。

 

「倒した…」

 

あれが消えたという事は、こいつが力尽きた証拠。

ハンニバルはようやく倒れたのだ。

 

いつものように捕食をしてコアを回収して、ハンニバルの死骸が霧散したのを確認してから、ようやく戦闘態勢を解除した。

 

気を抜いた途端、目の前が歪んできて、思わずその場に座り込んでしまった。

 

「つ…疲れた…」

 

久々に本当の強敵だった…。

マジで疲労困憊って感じ…。

 

ふと周囲を見ると、見る影も無くズタボロになっていた。

明らかにレーティングゲームよりも被害が凄いでしょ…。

 

神機を収納して一息ついていると、魔法陣が足元に展開されて、私の体がうっすらと消え始めた。

どうやら、グレイフィアさんが私を転移させてくれるようだ。

正直言って有難い。

もう移動する気力とか全然無いし。

 

戦いが終わった安心感に身を寄せながら、私は大人しく転移していった。

 

あ~…皆にまた色々と聞かれるんだろうなぁ~…。

 

なんて説明しよう…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ハンニバル撃破!

流石にハンニバル相手に無傷の勝利は難しいようで、ある意味ライザーよりも苦戦してましたね。

まぁ、当たり前だけど。

同じ『不死』でも、ハンニバルの方が明らかに格上ですしね。

では、次回。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。