魔法少女リリカルなのはvivid~氷結の拳~   作:園部

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更新しないと言ったな。あれは嘘だ


第7話

「これが俺のチームか」

 

朝になり姉さん方からチーム分けの発表があった。

 

青組

・なのは

・スバル

・エリオ

・ルーテシア

・ヴィヴィオ

・リオ

・コロナ

 

赤組

・フェイト

・ティアナ

・紫苑

・キャロ

・ノーヴェ

・アインハルト

 

数はこっちのほうが少ないのか。でも戦力的にみればイーブンか?

この構図ならどう攻めるか・・・・・。

 

「じゃあ早速作戦会議しようか」

 

フェイト姉さんが青組のみんなを集めて対策会議を行う。

 

「じゃあ俺から早速いいか?」

 

「うん、いいよ」

 

「序盤で早速だけどエリオとの1on1させてほしい」

 

みんなが興味深そうにこっちを見る。

 

「昨日なにかあったの?」

 

フェイト姉さんがこちらの発言の意図を聞いてくる

 

「エリオからの宣戦布告受けたからさ、そうしたいなって」

 

「でも上手く1on1に持ち込めるの?数はあっちのほうが多いのよ。」

 

「俺がエリオを挑発する。そもそもあっちからの宣戦布告だったんだ。絶対乗ってくるよ。」

 

「そう、なら任せるわ。ただし!こっちの指示は聞くこと。これはアンタ達だけの戦いじゃないんだからね。」

 

「分かってる。じゃあ次に性格的に開幕特攻してくるであろうスバルを誰が止める?」

 

「アタシが止めるよ。姉を止めるのは妹の役目だぜ」

 

「ノーヴェなら適任か。じゃあ次にキャロ。」

 

「はい」

 

「いつも通りでいい」

 

「え!?あたしだけいつも通り!?」

 

「いつも通り的確な支援を頼む。状況的によってはルーとやり合うかもしれんがそれまでは支援に集中。お前がいるだけでこっちは心強いんだ。頼りにしてるよ」

 

「うん!」

 

「次ティア・・・・は、俺が言わなくても自分で把握してるよな?」

 

「基本は遠距離からの援護とルーとの騙し合い。後は状況によっては変化するけど」

 

「そうだな。ティアは赤組の心臓で頭脳だ。お前がやられたらチームが崩壊する。立て直す隙は与えてもらないと思っていい。」

 

「うん、理解してるつもりよ」

 

「なら問題ないな。一番キツイポジションだが、頼むよ」

 

「任せて」

 

「アインは子供3人の相手を頼む。」

 

「分かりました。」

 

「言っとくが、絶対侮るなよ?リオはテクはまだまだだがパワーに関してはお前よりもあると言っていい。コロナのゴーレム操作も初見だと対応が遅れるだろうし、その隙をヴィヴィオに突かれて瞬殺は勘弁してくれよ。」

 

「絶対に油断はしません。自分よりも強者のつもりで挑みます。」

 

「OK.その精神状態なら問題ないだろ。」

 

改めて全員に向けて言う

 

「さて・・・・今言ったことはあくまで序盤についての方針だ。中盤からは状況を見て指示を出す。ルーも序盤は様子見だろうし何かしらの策を用いてくるのは中盤からだろう。しかしうちは特に策を出す気はない。その代わり相手の策を読み切って逆手にとる予定だ。恐らく望み通りに行くことは少ないだろうし混戦になるかもしれないし自分にとって想定外が起こるかもしれない。その時はすぐティアか俺に連絡して指示を仰げ。何かする時も報告・連絡を忘れるな。ティアの負担が大きいが中盤からは俺もフォローに周る。それでいいか?」

 

「「「「はい」」」」

 

「さて、じゃあそろそろ・・・・フェイト姉さんどうした?」

 

うずくまって目に生気がないフェイト姉さんがいた

 

「うん・・・・・チームリーダーが紫苑っぽくなってるのは別にいいんだけど私の存在忘れられてないのかなーって・・・・・」

 

・・・・・・・・・ホントに忘れてたとは言えない

 

「いや別に忘れてたわけじゃないよ。フェイト姉さんはうちのエースだからね。ホントに忘れるわけないじゃないか。ただ、俺があれこれ言うよりフェイト姉さんの場合は自由にしてほしいから俺は何も言わなかったんだよ?」

 

「自由に?」

 

「そ、うちで最もスピードがあってみんなのフォローにも回れるし単騎でもかなり強い優秀な魔道師だもん。状況に応じて必要な場所に行ってほしいなーって・・・・フェイト姉さんなら俺が何も言わなくてもどこ行ってほしいか分かるもんね?だって俺のお姉ちゃんだもん。すっごく強くてすっごくカッコイイ自慢の姉だもん」

 

「自慢の姉・・・・」

 

目に生気が戻ってきた。もう少しだ。

 

「そう自慢の姉。・・・・ちょっと耳貸して」

 

「?」

 

「・・・・実はなのは姉さんよりもフェイト姉さんのほうが姉として一番大好きなんだよ・・・・」

 

「!?」

 

「恥ずかしいからみんなの前では言わないけどね。俺の自慢の姉さんの活躍する姿みたいなー」

 

「任せて紫苑!お姉ちゃん頑張るから!」

 

チョロイ(笑)。復活ついでにモチベーションも上がったみたいでなにより

 

「さて、じゃあそろそろ行こうか」

 

「(相変わらずのタラシっぷりね)」

「(相手が身内であろうとあのタラシっぷりは逆に尊敬するわ)」

「(紫苑は天然+計算で相手を籠絡しますから。アインハルトも気を付けなよ?)」

「(え?あの・・・・その・・・・・)」

(((手遅れだったか・・・)))

 

そう言って歩き出す俺達。後ろについてはスルーだ。タラシじゃないし・・・・・・

 

 

 

 

 

試合会場につく俺達。既に青組はスタンバっていた。

 

「遅かったわね。赤組さん。こっちに勝つ秘策でも思いつかなかったのかしら?」

 

ルーが開幕一番挑発してくる。

 

「時間には間に合っただろう。むしろ俺達より早く来たお前らは潔いな。大した策は作れなかったから早く来たんだろ?無策で挑むなんて愚かとしか言いようがないな」

 

「(スゴイわね。自分のチーム棚上げして罵ってダメージないのかしら?)」

「(凄いブーメランを見ました。)」

 

後の先を取ることに特化しただけですし。策を思いつかなかったと策を作らなかったとじゃ意味が違います・・・・・言い訳じゃないよ?

 

「お互い挑発はやめなさい。せっかくなんだから楽しくやりましょ?」

 

今回観戦するメガーヌさんに注意される。まぁ、本気の挑発ではないとはいえあんま気持ちの良いものではないか。

 

「まぁ、腹の探り合いはここまでにしとくか」

 

「そうね。後は試合の中でね」

 

そういって俺たちは自分のチームに戻った。

 

 

 

 

「さてじゃあ始めるわよ~」

 

各々配置に付き、開始のゴングがガリューによって鳴らされる

 

「アイスロード!!」

 

俺はゴングが鳴らされると同時にエリオの前まで氷の道を作った。

 

「さて、エリオ。俺に勝つのが望みなんだろ?最短距離で道を作ってやったんだ。俺とやり合いたいならお前から来い!」

 

「道作ってもらってありがとう。じゃあ早速行かせてもらうよ!」

 

そういってソニックムーブを使い槍を構え最速でこちらに向かってくるエリオ。俺は二刀の小太刀を構えそれを迎撃する。

 

「は!前やったときよりも身体能力は上がってるみたいだな!」

 

「当然!今まで漫然と日々を過ごしていたわけじゃないよ!」

 

さて、正直体力のほうはエリオに軍配があがる。長期戦はこっちが不利か・・・・・

 

「エリオがスピード自慢なのは知ってる。しかし・・・・・俺の方が早い!」

 

相手へと突進しながら、神速からの4連続の抜刀斬撃

 

「御神流奥義之六・薙旋」

 

エリオは想定以上のスピードと4連撃からくる威力に驚愕したが・・・・

 

「く・・・・は!」

 

「へぇ、3つ食らったが初見で1撃は防いだか・・・・」

 

「あまり舐めないでよね。」

 

「舐めてないさ。(やっべテンション上がりすぎてつい神速使っちゃった。)」

※神速は1日2回の制限付き

 

「舐めてるよ。だって、今の攻撃に魔力は纏っていなかった」

 

「様子見だと言ってくれ。さて、エリオ一つ教えてやる」

 

「?」

 

「さっきのスピードは俺はもう使わない」

 

「やっぱり舐めて「違う」・・・・」

 

「単純に回数制限があるんだ。まぁ、使えなくても・・・・」

 

その瞬間エリオは寒気が感じてその場から後ろに飛んだ。

 

「速さでも力でも俺の方が強いけどな」

 

エリオはゾっとした。あの場にとどまっていたら本気で斬られていたことに。なにより、動作が見えなかったことに。

 

「直感。動物的な本能か?・・・・・どちらでもいいか。それよりも俺の攻撃を防げるかな?」

 

紫苑VSエリオ 戦いはまだ始まったばかり

 

 

その頃別の戦いが各地で行われていた。

 

 

さて、私は3人を相手ですか。リオさんとコロナさんの実力が不透明である以上最初は様子見をするべきか・・・・・・そして3人の姿が見つかる。

 

 

「「「アインハルトさん!」」」

 

「さて、お三方。一手どうです?」

 

「「「喜んで!」」」

 

よかった。素直な良い子達です。こちらの提案を無邪気な顔で承諾してくれました。

 

「では、3人でどうぞ!」

 

「行くよ!ヴィヴィオ!コロナ!」

 

初手はリオさんですか。彼女は春光拳という武術を使うんでしたね。それと炎と雷の変換資質ですか。

 

「雷神装!そして雷神炮」

 

雷を纏っての身体強化ですか。そしてそれを纏った蹴り。

 

「さすがに当たるわけには行きませんね。」

 

それを避けると次はヴィヴィオさんが来る。

 

「次はアタシです!」

 

リーチを生かしたラッシュ。この間よりもスピードが上がっていますが

 

「アクセルシューター!ファイア!」

 

何発かの魔力弾が襲ってきますが私には関係ありません。

 

「覇王流・旋衝破」

 

私は襲ってくる魔力弾を受け止めて投げ返した。

 

「次は私です!」

 

どうやら詠唱が終わってたみたいですね。それにしてもゴーレム操作とはマイナーですが油断できませんね。

 

「叩いて砕け!ゴライアス!」

 

ゴーレムがこちらにチョップを仕掛けてくるが・・・・

 

「覇王・断空拳!」

 

それと相打ちになるが問題ない。スピードはこちらのほうが・・・・!?

 

「雷龍!」

 

リオさんが操作する龍がこちらに襲う。

 

「(早く避けなきゃ・・・・ってヴィヴィオさんも!)」

 

「一撃必中!ディバインバスター!」

 

さすがにキツイですね・・・・別に舐めてるわけではありませんが、コロナさんとリオさんが予想以上です。

 

「(とはいえ、泣き言を言うと紫苑さんに笑われますね。)」

 

再度気合いを入れなおしてそれぞれ迎撃しようとするがあまりに手が足らない。

しかしそこへ女神の助っ人が来た。

 

「さすがに1対3はキツイだろうし、私も参戦させてもらうね。」

 

そこには黒のバリアジャケットを来た管理局の「金の閃光」フェイト・T・ハラオウンがいた。

 

「フェイトママ!?」

「ちょ!?フェイトさんって・・・・」

「逆にこっちが厳しいよ~」

 

「助っ人のタイミングとしては悪くないでしょ?それとも余計だった?」

 

「いえ、正直助かりました。舐めていたわけではありませんが、リオさんコロナさんが想定以上に強くて・・・・」

 

「うん、ならその2人は私が受け持つから。アインハルトはヴィヴィオをお願い。」

 

「了解しました。」

 

「(紫苑、お姉ちゃんのカッコイイところを見せるときがきたよ!)」

 

などと心の中で思ってるが自分の年齢の半分程度の少女たち相手に無双してもカッコイイどころか大人気ない大人としてしか映らないし、紫苑はそもそも、対エリオに夢中で全く見てなかったがそのときのフェイトには気づかなかった。

 

 

 

 

さて、場が動いてきたわね。序盤は想定していた通りの展開で、フェイトさんが子供たちのとこに行ったのも戦況みれば必然。さすがにアインハルトだけじゃキツイしね。

紫苑は予想通りエリオを圧倒、キャロは支援完了、ノーヴェは互角、アインハルト・フェイトさんコンビのところは優勢。フェイトさんはさすがに子供たちには本気を出さないから少し時間かかるかもね

ということは、そこを突破するのが一番早いのは紫苑かな?次いでアインハルトか・・・。紫苑とアインハルトならなのはさんの動きを封じられるかもしれない。いや、あえてなのはさんを無視してルーを叩くのもアリか?でも無視はさすがに怖いからなのはさんに紫苑、ルーにアインハルトがいいか・・・・・。指揮官として常に先を予想しシュミレーションしとかないとね。




試合は次で終了かな?旅行自体次で終了かな?
今回1つ御神流の技を出してみました。神速に制限があると出せる奥義も限られてくるのね。余計な設定だったかな・・・・・
ノーヴェVSスバルは原作通りだから書かないよ。キャロはせっせと支援の準備をしていたのさ

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