そして毎度のことながら誤字報告いつも感謝しています。
俺は今女装している・・・・・
「いや~なかなか似合っているね!」
そう笑顔でグッジョブしているのは俺に女装を施したリンナさん
「女装してるとなのはさんに似てるな」
兄妹の中じゃ俺となのは姉さんが母さん似だし年も年だからそこはしょうがない。
「とてもお似合いですわ!」
なぜアイリンさん・・・・・もうアイリンでいいや。アイリンがテンション上げるんだよ
「本当によくお似合いですよ。写真に収めて兄に送ってもよろしいですか?」
「やめろ!エドガーに見せたら絶対ヴィクターやジークにいくだろ!」
これ以上恥の上塗りは勘弁してほしい!
「とりあえず、俺はもういくぞ。この格好なら俺だってバレないはずだしな」
そうして念の為サングラスも着用して洞窟内に入る
お、いたいた。ちょうどいいし敵だって思い知らせるためにユミナには犠牲になってもらおうかな。
俺はユミナにバインドを掛ける
「はれー!?」
はれーってどんな悲鳴だよ・・・・・すかさず俺はアインとリオに攻撃を加える
さて声色を変えて・・・・
「君たちが試練に参加する人たちかな?ここは私が相手になるよー」
おお、声色変えると姉さんっぽい声になるな。今度この声で物真似してみよう
「・・・・・・もしかして紫苑くん?」
即バレ!?ユミナの観察眼舐めてたっぽい・・・・・
「(とりあえず静かにしてくれ!あと今は紫苑じゃなくてただの番人だからさ・・・)」
「(あ・・・・うん・・・・その恰好似合っているよ・・・・)」
「(感想なんて求めてないから!)」
小声で話していると2人が好戦的になる。よかった2人にはバレてないっぽい
「にゃはは♪返して欲しかったら1人ずつかかっておいでよ。怪我が怖いなら逃げてもいいけどさ・・・・」
「絶対逃げません!」
そうしてリオがこちらに特攻してくる。
「(なるほど前見たときよりスピードが上がってるな。)あははは♪その程度じゃ相手にならないよ!」
俺は冷静にリオの特攻に対処する
「じゃあこのまま攻撃に専念しなよ。少しの間だけ攻撃しないからさ。どうせ私には傷1つ付けられないだろうしね♪」
「その言葉後悔させてあげますよ!」
5分後
「はぁ・・・はぁ・・・なんで・・・」
「あれ?もう御仕舞?ならそろそろ攻撃するね♪」
「絶招・・・「だから遅いって」!?」
俺は技を発動させる前に攻撃を加える。
「キミの技は珍しいだけあって初見じゃ対応しづらいのも強みだね。けど以前ハリーとの対戦でキミの技は多くの選手が知った。研究されれば技の隙も分かりやすい。さっきのようにね・・・・・キミのこれからの課題は技の速度と制度をもっと上げることかな?」
「貴女は・・・・・?」
「ちょっと参考までに見せてあげるね♪・・・・虎心掌」
そうして俺はリオに掌底をぶつける
「カハッ!・・・・」
見えない掌底がリオを襲い壁に叩きつけられる
「今の速度を目標にね♪・・・・・・・まぁ、これからは今まで以上に基礎トレと反復練習をこなしていけ。強くなっていく実感は感じにくいけど、去年の世界チャンプの言うことだ。信用していいぞ」
俺はサングラスを外した。
「・・・・・・・はい!あれ?でもなんで紫苑さんが・・・・?しかもなんで春光拳を?」
「そのことについては後でな」
さて、お次は・・・・
「そこのキミだね♪」
「はい!」
俺はアインのもとに歩いていく
「キミはそのままでも充分強い。普通に練習しててもいずれ世界の頂点を取れるだけの才覚もある。そんなキミに足りないのは・・・・・純粋なパワーだよ」
アインは呆けるようにこちらを見る。
「意外かな?パワーには自信ありそうな顔してるもんね♪」
「い、いえそんなことは・・・・」
「キミの技には威力があるっていうのはあくまで並の選手と比較してのことなのさ♪・・・・お前の拳に眠る本来の威力はお前が思うよりずっと上の場所にある。」
俺はカツラも取った。本来ならバレたくなかったが身元不明のやつの言うことなんて聞きたくないししょうがないよね
「さて、それを今から教えてやるよ」
俺は断空拳の構えを取り、アインにぶつける。
「断空拳。ここまでは誰でも練習すればやれる程度の技だ。しかし断空の神髄はこんなもんじゃないらしい。今までお前がいたのは覇王流の入り口にすぎなかったってことだ。でも今のお前なら断空の神髄に少しは近づいているはずだ」
あれ?なにを呆けてるんだ?
「どうした?どっか怪我しちゃったか?」
「いえ・・・・紫苑さんの格好に驚いて・・・」
「今更か。この格好についてはどうでもいいよ」
「似合ってますよ」
「嬉しくないしもう触れるな」
「今度その恰好で抱いて「言わせねーよ」」
リオなら誤魔化せるけどユミナは無理なんだからあんま迂闊な事は言って・・・・・ユミナなんか超こっち見てるー・・・・・
「とりあえず先に進むか。歩きながらでも話せるし」
「「はい」」
「・・・・・」
「他の試練ってどうなってるんですか?」
「あーそれぞれ俺と同じように試練を出す人が向かっているよ。心がリンナさん。技がアイリン」
「アイリン来てるんですか!?」
「ああ、少し話したよ。礼儀正しい良い子だった」
「アイリンというのはどなたですか?」
「えっとですねー。ルーフェン武術はそれぞれ流派があってですね・・・・その中の1つに華凰拳というのがあってそこの道場の1人娘なんです。」
「なかなか強そうな子だったぞ。恐らくアインと同等かそれ以上に感じた」
「それは戦ってみたいですね」
「で、さっきから黙っているユミナは何かあるの?」
「え・・・・ううん・・・・」
やっぱりさっきの発言だけで理解したのか・・・・・観察力が優れてすぐに察せるのも考え物か
「(とりあえず今は普通にしとけ後輩に心配かけるマネはするな。とりあえず後で話すから待っとけ)」
「(うん・・・・)」
俺達は扉の前についた。
「さて、力ルートの宝はこの扉を壊した向こうにあるらしい。誰がいく?」
「はい!私やります!」
そしてリオは魔力砲で扉を壊す。
「やりました~」
「うん、偉いぞリオ。おっと、もう一枚あるみたいだし・・・・アインやってみ」
「はい」
断空拳で扉を壊した。
その向こうに宝箱があったので開けてみると
「魔力バンド・・・・」
アインは喜んでるけどリオは微妙だな・・・・嫌ではないんだろうけど喜びづらいのは分かる。
そして他のところに行ったみんなと合流すると、そこにはシャンテ、イクス、ジーク、エドガーもきた。
「あ、紫苑~!」
俺はジークが抱きついてこようとしてるのでそれを避けた
「なんで避けるん!?」
「当たり前だろ。で、なんでお前らがここに?」
「華凰拳道場に用があったんやけど相手してくれる子がこっちに来てるらしいからや」
「ああ、アイリンのことか」
最後にじーちゃんがやってくる。どうやら立場を明かさず案内をしていたのでリンナさんやリオが軽く窘める
「師範クラス3人おるし3人と1本交代の乱取り戦といこうかの」
そうじーちゃんが言ってみんな準備を始める
「じーちゃん俺もいいか?その・・・・勝ち負け気にせず和やかにやろうぜ?」
俺は軽くそう言ってみる。
「そういう言葉は闘争心を押さえて言ってほしいのう、今は子供たち優先じゃからまたの機会にの」
「ちぇー」
「あ、あの紫苑さん・・・・?さすがに総師範に失礼ではないのですか?」
アイリンが俺を窘めるように言う
「ああ、じーちゃんから許可は取ってるし問題ないよ」
「分かりました。しかし他の人間の前では・・・・・」
「身内だけでしか使う気ないよ。アイリンも俺の友人だし問題ないよね?」
「友人ですの!?それに今アイリンって・・・・・!」
「あれ?嫌だった?」
「そんなことはありません!これからも呼び捨てで呼んでくれれば!」
どうやらよかったらしい。
「折角だしアイリンもさん付けじゃなくて普通に呼んでよ。友達なんだしさ」
「そ、その・・・・・うぅー・・・・すみません、これからも紫苑さんで・・・」
「残念だな。まぁ、少しは仲も深まったし今日はこれでいいか。今度はちゃんと呼び捨てで呼ばせるようにしてみせるよ」
「お、お手柔らかに・・・・」
そのやり取りを見ていたアインハルトは
「(初めて会ったときの私と同じパターンですね。基本は離れているとはいえ油断できませんね)」
そして乱取りが始まったがじーちゃんには誰一人クリーンヒットが与えられない。あのジークですら子ども扱いで終わった。
「(想像以上だな。ジークならせめて一撃を・・・・・と思ったけど甘くないか)」
そうして乱取り戦は終了。コーチ陣以外は汗を流す為風呂に向かう。俺は汗もかいてないのでコーチ陣とお茶会をする。
「じーちゃんから見てみんなをどう思った?」
「どこの子も良い子じゃのう、全員自分の流派をしっかり納めておるし、完成度でいえばミカヤ嬢が一番じゃった」
「天瞳流の師範代だしね。」
「そういえば紫苑くんに聞きたいことがあったんだけどいいかな?」
「なに?リンナさん」
「リオから聞いたけど虎心掌使ったらしいじゃない。しかも完成度がリオよりも高いってどういうこと?紫苑くんてどこかの拳法も使ってるらしいけどルーフェンと何か関係が?」
「あーそのことか。そうだなぁ、まず俺が虎心掌を使えたのは不思議じゃないんです。だって俺の使う拳法とルーフェン武術は根っこの部分で同じなんだから」
俺が一同が驚く
「みんなもまだ風呂からあがるまで時間あるでしょうし話しましょうか」
そして俺は説明を始める
「俺はリオのルーフェン武術を見たときから不思議でした。俺の使う拳法と似ているから。それだけならまぁ、無くもないんですけど、ルーフェンという国自体俺の知ってる国とあまりにも似すぎていた。だから俺は俺の知ってる国の歴史と、ここに来たときにここの一番古い歴史を調べてみました。そうするとある1つの事実が分かりました」
「その事実って・・・・?」
「ルーフェン武術が作られたのは三千年前。その三千年前に俺が使う中国武術の起源である中国で武術家が行方不明になってました。本来なら三千年も前の行方不明者なんて歴史書に載るはずはないですけど彼は中国拳法の神様とまで呼ばれた人物です。名前はソウ・パイレン。ルーフェン武術の創始者ソウ・パイレンと同性同名です。」
「ちょっと待って・・・・・それはおかしいよ。じゃあなんでルーフェン武術なんて言われてるの?彼がほんとに中国武術の神様なんて呼ばれてるなら・・・・」
「中国武術と呼ぶはずだって?そもそも中国なんて国名は最初からそうだったわけじゃない。色々変化もあったよ。で、彼の手記がここの書庫にあったんだ。そこにはこう書いてあった。『知らない土地であったがみんなは心優しく私を受け入れてくれた。私は腕っぷしにしか自信がない。だからこの技でみんなの役に立ちたいと思う。この技で敵を倒しこの技を後世に残すことが私に出来る恩返しだ。』ってね。実際彼は技を後世に残し、後にルーフェン武術の神様として拝められている」
「確かに彼の名はルーフェン武術を使うもので知らない者はいないほどじゃ・・・・それにしても手記なんてよく読めたのう。誰も読めなかったはずじゃが・・・」
「そこは彼が中国からきた証明になったよ。あの文字は当時中国で使われた文字だからね。誰も読めないし知らないのは当然だよ」
なんせ管理外世界の古語だからな
「それに、彼が広めたのは武術だけじゃない。他にも色々あった。しかし細かい部分で言えば色々違う。その1番の要因になったのは魔法の存在だ。」
「魔法?」
「魔法の有無は世界に与える影響は大きいってこと。この星では当然のように使っても地球ではありえないことだからね。ああ、地球は中国がある管理外世界の星の名前ね」
「紫苑くんの話では他にも色々あったって言ったけど・・・・?」
「さっきは省いたけど、服装なんかもそうだし料理なんかもそう。彼は一番強く最も尊敬されてたからね。真似る人が多かったみたい。彼についての逸話は色々あった。彼1人の存在でルーフェンそのものを変えるほどに・・・・。さて、武術の話に戻ろうか」
そして俺は続きを話す。
「彼はここに武術を伝えたのは間違いない。しかしこの星には彼が知らない・・・魔法のことだね。それが存在した。しかし彼は『折角だし魔法を取り入れた拳法に変えてみよう』と言ったのがきっかけでルーフェン武術が生まれた。名前に関しては中身が似てはいても心機一転の意味を込めて自分が現れたここの土地の名前を使ったらしい。手記読んで思ったけど彼のメンタルは凄まじいね。」
異世界で1人ぼっち。しかもすぐに魔法を受け入れて今まで自分を支えてきたであろう武術すら変化させることに微塵も躊躇はなかった。それだけで彼が凄いのは分かる。
「で、後は歴史通りだね。ルーフェン武術もそれぞれ春光拳だったり華凰拳だったりに派生して今に至る・・・・と。最初に戻るけど俺が虎心掌を使えるのは似た技が中国武術にあるからだよ。中国武術もルーフェン武術と同じようにそれぞれ派生していったし」
「凄まじいのう。ソウ・パイレンの登場には色々な説があった。神の遣いと言われたり浮浪者だったり創作とまで言われることもあった。しかし正体が次元漂流者とは・・・・」
「細かいところで見ると魔法を想定してるルーフェン武術と対人のみを想定してる中国武術では色々違うからどっちが上とかはないんだけどね。まぁ、あくまで起源は同じようなもんだよーって話。それに俺も全部読んだわけじゃないしどっか違うかもしれないから話し半分に聞いてよ。文字からみて彼が古代中国から来たのは間違いないけど」
「今まで謎だったことが分かったのは素晴らしいことですわ。紫苑さんって知能にも優れていらっしゃるんですね」
「どこからどうみても知能派ですけど?」
「「「「「それはない」」」」」
ひどい。
そして俺達は子供たちが来るまで話こんだ。
夜。俺は待ち人が来るのを裏門で待っていた。
「もうすぐ約束の時間だな・・・・・少し気が重い」
奥から人の気配がやってくる。相手は・・・・
「ごめん、待った?」
「大丈夫。さて早速話をしようか?ユミナ」
待ち人はユミナ。内容は洞窟内でのアインとの会話について・・・・・だ
フィクションです。捏造設定です。想像です。矛盾あるかもです。本気にする人はいないでしょうが、念の為タグに「捏造設定アリ」と追加しときます