ドラえもん のび太の僕たちだけがいない街    作:雛月 加代

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第一章:過去を勝手に変えることは許されないことなんだぞ

「大変だ!!大変だ!!」

 

急いで自分の家に戻るのび太。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・。」

 

その頃、ドラえもんは空を見上げていた。すると

 

「ドラえもん!!静香ちゃんが・・・・・・・」

 

慌てて駆け寄るのび太にドラえもんは

 

「・・・・・・・・。」

 

「早くタイムマシーンで・・・・・。」

 

「ダメ。それはできない。」

 

「なんでだよ!静香ちゃんが死んだままでいいの!」

 

「過去を勝手に変えることは許されないことなんだぞ!!!」

 

「ドラえ・・・もん・・・・?」

 

「・・・・・・・・・。」

 

「ねえ、どうしたの?何かあったの?」

 

「うん。実はねえ・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「帰る!!!未来の世界へ!?」

 

「さっきタイムパトロールから連絡があってね・・・・時間旅行が禁止に。つまりもう過去へは行けない。僕も未来に帰らなくてはいけなくなったんだ。」

 

「何だよそれ!!ろくな説明もなしに・・・・!!文句を言いに行こう!」

 

「ダメだよ。さっき僕もドラミも二十二世紀に文句を言いに行ったんだ。でも説明はおろか、話も聞いてくれない。こんなこと初めてだよ。」

 

「じゃあ・・・今度はもっと・・・・・。」

 

「のび太くん、相手はタイムパトロール、つまり二十二世紀そのものなんだよ。」

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

「さからえば、僕たちは犯罪者にされちゃうよ。」

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、源家では殺人事件の捜査が行われていた。だが、事件はすぐに行き詰まってしまった。何しろ今までの事件とは違い、目撃者は愚か指紋すらでないのだから。現場には静香のご両親と警察そして・・・・

 

「家の周りに怪しい足跡は・・・・。」

 

「いや、外から入った様子はないんだ。」

 

何故か殺人事件の現場にいるスネ夫。何でも『名探偵』という評判を聞きつけた警察が協力をお願いしたそうだ。さっそく推理を始めるスネ夫。

 

「なるほど・・・・窓の鍵はしっかり掛かってる。」

 

「昨夜、何か変わったことはありませんでしたか?例えば、変な物音がしたとか・・・・。」

 

「う〜ん、特には・・・・・」

 

「朝になってみると、冷蔵庫の中に静香の遺体が・・・・」

 

そう言うと、静香の母は泣き崩れる。

 

「分かった!」

 

「本当かい!」

 

スネ夫に全ての視線が集まる。

 

「簡単な推理です。閉め切った部屋に自由に出入り出来る人が犯人です。」

 

「そんな人がいるのかね。」

 

「います。それは『どこでもドア』を持っている・・・・。」

 

「ドラちゃん!?でもドラちゃんがこんな恐ろしいことをするはずが・・・・。」

 

静香の母は堪らず声をあげた。

 

「いえ、ドラえもんじゃありません。犯人はドラえもんと一緒に住んでいて、いつでも秘密道具を持ち出せる・・・・。」

 

「まさか・・・・・。」

 

「そして動機はこれです。」

 

するとスネ夫は静香ちゃんの机の上にあったノートを取った。

 

「こ・・・これは・・・。」

 

中身を見て警察も静香ちゃんの両親も驚いた。

 


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