「大変だ!!大変だ!!」
急いで自分の家に戻るのび太。
「・・・・・・・・。」
その頃、ドラえもんは空を見上げていた。すると
「ドラえもん!!静香ちゃんが・・・・・・・」
慌てて駆け寄るのび太にドラえもんは
「・・・・・・・・。」
「早くタイムマシーンで・・・・・。」
「ダメ。それはできない。」
「なんでだよ!静香ちゃんが死んだままでいいの!」
「過去を勝手に変えることは許されないことなんだぞ!!!」
「ドラえ・・・もん・・・・?」
「・・・・・・・・・。」
「ねえ、どうしたの?何かあったの?」
「うん。実はねえ・・・・・・・・」
「帰る!!!未来の世界へ!?」
「さっきタイムパトロールから連絡があってね・・・・時間旅行が禁止に。つまりもう過去へは行けない。僕も未来に帰らなくてはいけなくなったんだ。」
「何だよそれ!!ろくな説明もなしに・・・・!!文句を言いに行こう!」
「ダメだよ。さっき僕もドラミも二十二世紀に文句を言いに行ったんだ。でも説明はおろか、話も聞いてくれない。こんなこと初めてだよ。」
「じゃあ・・・今度はもっと・・・・・。」
「のび太くん、相手はタイムパトロール、つまり二十二世紀そのものなんだよ。」
「・・・・・・・・・・・。」
「さからえば、僕たちは犯罪者にされちゃうよ。」
「・・・・・・・・・・・。」
その頃、源家では殺人事件の捜査が行われていた。だが、事件はすぐに行き詰まってしまった。何しろ今までの事件とは違い、目撃者は愚か指紋すらでないのだから。現場には静香のご両親と警察そして・・・・
「家の周りに怪しい足跡は・・・・。」
「いや、外から入った様子はないんだ。」
何故か殺人事件の現場にいるスネ夫。何でも『名探偵』という評判を聞きつけた警察が協力をお願いしたそうだ。さっそく推理を始めるスネ夫。
「なるほど・・・・窓の鍵はしっかり掛かってる。」
「昨夜、何か変わったことはありませんでしたか?例えば、変な物音がしたとか・・・・。」
「う〜ん、特には・・・・・」
「朝になってみると、冷蔵庫の中に静香の遺体が・・・・」
そう言うと、静香の母は泣き崩れる。
「分かった!」
「本当かい!」
スネ夫に全ての視線が集まる。
「簡単な推理です。閉め切った部屋に自由に出入り出来る人が犯人です。」
「そんな人がいるのかね。」
「います。それは『どこでもドア』を持っている・・・・。」
「ドラちゃん!?でもドラちゃんがこんな恐ろしいことをするはずが・・・・。」
静香の母は堪らず声をあげた。
「いえ、ドラえもんじゃありません。犯人はドラえもんと一緒に住んでいて、いつでも秘密道具を持ち出せる・・・・。」
「まさか・・・・・。」
「そして動機はこれです。」
するとスネ夫は静香ちゃんの机の上にあったノートを取った。
「こ・・・これは・・・。」
中身を見て警察も静香ちゃんの両親も驚いた。