子供の頃に夢中で観てたデジモン・・・大人になった今、こうして続編が観られて本当に嬉しかったです。
また続きやってほしいなぁ・・・
それではいってみよー!
「ななく~んっ!」
「ぐはっ!?」
勢いよく抱きついてくるシルヴィ。
年が明け、俺は万理華さんと共にシルヴィと四糸乃姉を駅まで迎えにきていた。
「明けましておめでとう!今年もよろしくね!」
「お、おう・・・よろしく・・・」
「・・・新年早々、なーちゃんが死にかけてる」
若干引いている四糸乃姉。一方、万理華さんは苦笑していた。
「久しぶりだな、シルヴィ。元気そうで何よりだよ」
「久しぶり、万理華さん。お世話になります」
ペコリと一礼するシルヴィ。
「それにしても・・・万理華さんは変わらないね。二十代のお姉さんにしか見えないなんて・・・」
「フフン、美容には人一倍気を遣っているからな」
「なお、未だ独身な模様」
「な~な~せ~?」
「ギャーッ!?頭が割れるーッ!?」
万理華さんに掴まれた俺の頭から、鳴ってはいけない音がした。
アカン!マジで割りにきてるよこの人!
「私は結婚できないんじゃない!あえてしないんだ!」
「それ完全に行き遅れた人のセリフだろ!」
「行き遅れてないわ!まだまだこれからだわ!」
「自惚れんなアラフィフ!」
「アラフィフ言うなっ!」
ギャーギャー言い合う俺達を見て、シルヴィと四糸乃姉が溜め息をつく。
「・・・ねぇシノン、この二人全く変わってないね」
「二人とも、精神年齢は子供のままだからね」
「「子供じゃないわっ!」」
同時にツッコミを入れる万理華さんと俺なのだった。
*****
「・・・ななくん?」
「大変申し訳ございませんでした」
シルヴィに土下座する俺。
実家にユリスを連れてきたことを、シルヴィに話すのを忘れていたのだ。
彼氏の実家に来たら別の女の子がいるとか・・・そりゃビックリだわ。
「ふ~ん・・・彼女より先に、別の女の子を実家に連れてくるんだ・・・某バンドのボーカルみたいなことしちゃうんだ・・・」
「ちょっと待てえええええっ!?あんなキノコ頭と一緒にしないでくれる!?別に不倫してるわけじゃないからな!?やましい関係じゃないからな!?」
「しかも相手の女性がユリスさんだなんて・・・何?ロングヘアの外国人美女ってところまで寄せてるわけ?」
「それ言ったらお前もだろうが!ってか、あの人はハーフじゃなかったっけ!?」
「そんなのどうでもいいの!問題は、ななくんがゲスの極みだってことなの!」
「おいいいいいっ!?それ以上ぶっこむんじゃねえええええっ!?」
俺が必死にシルヴィを止めていると、それを見ていたユリスがおずおずと口を開いた。
「そ、その辺にしてやってくれ・・・七瀬はただ純粋に、リーゼルタニアでのお礼ということで私を招いてくれたのだから。決して他意などないはずだ」
「ユ、ユリス・・・」
俺が感極まっていると、シルヴィが溜め息をついた。
「ハァ・・・分かってるよ。ただ、事前に一言言ってほしかったかな」
「いや、ホント面目ない・・・」
これは本当に俺の配慮不足だ。反省しないとな・・・
「今回は許してあげるけど、次は気を付けてね?」
「あぁ、分かってる」
「よし。ならこれでこの話はおしまいに・・・」
「あ、そういえば七瀬・・・」
話が収まりかけたところへ、五和姉が口を挟んできた。
「一昨日の夜、ユリスちゃんと抱き合ってなかった?」
「センテンススプリングううううううううううっ!」
技名のように叫びながら、俺の顔面にグーパンをお見舞いするシルヴィなのだった。
*****
「うぅ・・・まだ痛い・・・」
「す、すまないな・・・」
「ユリスちゃんは気にしなくていいよ。悪いのはなーちゃんだから」
頬を擦る俺に謝るユリスと、呆れた様子の四糸乃姉。
十萌に夕飯の買い出しを頼まれ、俺とユリスと四糸乃姉で行くことになったのだ。
シルヴィも誘ったのだが、ご立腹だった為に拒否されてしまった。
「まぁシーちゃんも、本気でなーちゃんが浮気してるなんて思ってないはずだから。そのうち機嫌直してくれると思うよ」
「・・・だと良いけど」
シルヴィは怒ると怖いからなぁ・・・
「あ、ちょっと墓地に寄ってもいい?久しぶりに帰ってきたし、お父さんとお母さんに挨拶したいから」
「勿論」
俺も新年の挨拶でもしとくかな・・・そんなことを考えていると、ユリスがおずおずと口を開いた。
「・・・七瀬達のご両親は、どんな人物だったのだ?」
「いきなりどうした?」
「いや、少し気になってな・・・あ、無理に答えなくていいからな!?」
慌てるユリス。俺と四糸乃姉は顔を見合わせ、同時に吹き出した。
「ハハッ、そんな気を遣うなよ。ユリスらしくもない」
「なっ!?どういう意味だそれは!?」
「そもそもユリスは、気を遣えるような人間じゃないだろうに」
「失礼だなオイ!?私だって気を遣うことぐらいあるぞ!?」
「よく言うわ。俺なんて最初、『貴様と仲良くするつもりはない』って断言されたし」
「うっ・・・」
言葉に詰まるユリス。
「と、とにかく!無理に答える必要はないからな!」
「いや、無理じゃないから」
ひとしきり笑った後、俺は両親のことを思い出していた。
「んー・・・父さんはお調子者だったな。よく万理華さんと悪ふざけして、母さんに怒られてたっけ」
「そうそう。あの姉弟はホントよく似てたよね」
昔のことを思い出したのか、笑い出す四糸乃姉。
「お母さんは・・・おっちょこちょいだったよね。何もない所で転んだり、料理してる時に砂糖と塩を間違えたり・・・」
「あー、あったな。懐かしいわ」
あんな古典的な間違いする人、滅多にいないだろう。完全に絶滅危惧種だ。
「まぁでも、間違いなく言えるのは・・・本当に良い両親だったよ」
「・・・そうだね」
俺の言葉に、四糸乃姉も頷いてくれる。これは一織姉達も同意見だろう。
「・・・そうか」
微笑むユリス。
そうこうしているうちに、目の前に墓地が見えてきた。両親の墓へ向かうと、そこには既に一人の女性がいた。
墓の前に佇み、じっと墓を眺めている。
「あれ?誰だろう?」
四糸乃姉が首を傾げる。俺は足を止め、四糸乃姉を手で制した。
まさか・・・
「なーちゃん・・・?」
不思議そうな表情で俺を見る四糸乃姉。
この星辰力の流れ・・・間違いない。
「七瀬・・・?どうしたのだ・・・?」
怪訝そうに問いかけてくるユリス。と、その女性がこちらを振り向いた。
「ッ!?嘘ッ!?」
「四糸乃さん・・・?」
息を呑む四糸乃姉。ユリスは訳が分からないといった様子だ。
「・・・久しぶり、七瀬」
長い黒髪を風になびかせ、俺を見て微笑む女性。
「大きくなったわね」
「・・・まぁな」
俺は固い表情のまま、目の前の女性を見つめるのだった。
「久しぶり・・・零香姉」
どうも~、ムッティです。
シャノン「まさか本当に不倫ネタをやるとは・・・」
ノリでやりました。反省はしてません。
シャノン「開き直った!?でも大丈夫?前回の某アイドル同様、今回も某バンドのボーカルをだいぶディスってるけど・・・」
大丈夫じゃない?ファンの方がいたら申し訳ないけども。
シャノン「そしてまた新キャラ出てきたね・・・零香さんだっけ?」
そうそう。モチーフキャラは、冴えない彼女の育て方の霞ヶ丘詩羽です。
シャノン「『零』ってことはもしかして・・・」
詳しくは次回のお話で明らかになります。
それではまた次回!以上、ムッティでした!
シャノン「またね~!」