新キャラも登場するよ!
それではいってみよー!
七瀬の実家
「こ、ここが七瀬の実家なのか・・・?」
目の前の武家屋敷のような建物を見て、ユリスが呆気にとられている。
ユリスにはリーゼルタニアで色々ともてなしてもらったので、そのお返しにと俺の実家に招待したのだ。
綺凛も誘ったのだが、自分の実家の方に顔を見せたいとのことだったので空港で別れた。
「そうだよ。リーゼルタニアの王宮と比べたら狭いだろうけど、それは勘弁してくれ」
「何を言うかっ!」
大声を上げるユリス。あれ、何か目がキラキラしてるんだけど・・・
「この風情ある外観・・・心が躍るな・・・!」
「・・・気に入ってくれたみたいで良かったよ」
苦笑しながら門をくぐり、玄関へ向かおうとした瞬間だった。
「はぁっ!」
「っ!?」
頭上から蹴りが飛んでくる。咄嗟に避けると、一人の少女が目の前に着地した。そのまま拳を放ってくるので、受け止めてこちらも拳を繰り出す。
少女はそれを避け、俺の腕を掴んで背負い投げる。空中で一回転して着地すると、少女が素早く距離を詰めてきた。
「七瀬!?」
「あぁ、心配ない」
突然の襲撃に驚いているユリスに、笑いながら答える俺。少女が放ってくる拳をしゃがむことで避け、素早く足を払う。
「っ!?」
バランスを崩して倒れこむ少女。その隙に首を押さえ、拳を構える。
「勝負あり、だな」
「・・・参りました」
溜め息をつく少女。ユリスが慌てて駆け寄ってくる。
「七瀬!?無事か!?」
「大丈夫だって。妹との軽いスキンシップさ」
「妹!?」
驚いたように少女を見るユリス。俺は少女の首から手を離して立ち上がると、上体を起こした少女へと手を差し伸べる。
「久し振り、八重」
「お久し振りです、七瀬お兄様。突然の無礼、申し訳ありません」
謝りながら俺の手を掴む少女・・・星野八重。
俺が手を引っ張ると、青く長い髪を揺らしながら立ち上がった。
「ずいぶん強くなったな」
「いえ、まだまだです。お兄様に本気を出していただけるくらいにならなくては」
「お前も本気じゃなかっただろうに」
「結構本気でしたよ。それを軽くあしらわれてしまうのですから、私もまだまだ修行が足りません」
「相変わらず謙虚だな、お前は」
笑いながら八重の頭を撫でる。
「八重はもっと強くなれるよ。だからその気持ちを忘れずにな」
「はいっ」
笑みを浮かべる八重。と、ユリスの方へ視線を移しハッとした表情になる。
「も、申し訳ありません!私としたことが、挨拶が遅れてしまいまして!」
「あ、あぁ・・・大丈夫だぞ」
呆気にとられていたユリスが我に返る。まぁ、いきなりあんな登場したら驚くよな。
「ユリス、俺の妹の八重だ。八重、この人がユリス=アレキサンダー・・・何だっけ?」
「決闘した時はちゃんと覚えてただろうが!ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトだ!」
「うん、長いから人間発火装置で良い?」
「覚える気ゼロ!?その呼び方は止めろ!」
「・・・まるで漫才ですね」
八重は苦笑すると、ユリスに対して一礼した。
「星野八重と申します。以後お見知りおきを」
「あぁ、よろしく頼む」
「八重ちゃ~ん?」
二人が握手をかわしていると、玄関からもう一人少女が出てきた。紫銀の長い髪をなびかせた、スタイル抜群の少女である。
「何だか騒がしいけど、何かあったんで・・・すか・・・」
セリフの途中で俺と目が合い、固まってしまう少女。そして・・・
「な・・・七瀬兄さああああああああああんっ!」
「うおっ!?」
勢いよく抱きついてくる少女。目には涙が浮かんでいる。
「会いたかったですうううううっ!」
「久し振りだな、九美」
抱き締め返し、少女・・・星野九美の頭を撫でる俺。
「元気にしてたか?」
「勿論です!胸も一段と大きくなりました!」
「いや、それは聞いてないんだけど」
俺の身体に押し付けられている二つのメロンの感触で、聞かなくても分かるからな。
コイツ、一年前よりさらに大きくなってやがる・・・恐ろしい子・・・
「ちょっと九美!?破廉恥ですよ!?」
「兄妹同士のスキンシップだから良いんですぅ!」
八重の抗議に反論する九美。いや、兄妹同士だからこそアウトなのでは・・・
「だ、だったら私もお兄様に抱きつきます!」
「ちょ、八重!?」
八重まで抱きついてくる。
っていうか二人とも離れて。ユリスの視線が冷たいから。まるで汚物を見るような目でこっちを見てるから。
「七瀬・・・お前、自分の妹達に手を・・・」
「出してないから!何もしてないから!」
「お兄様・・・私はいつでも・・・」
「兄さんが望むなら、私は全然・・・」
「それ以上言ってはいけない!」
危うくとんでもないセリフを言いかけた二人を引き剥がす。
危なかった・・・
「コホンッ・・・ユリス、妹の九美だ」
「白々しいほどの話題転換だな・・・まぁいい。ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトだ。よろしく頼む」
「星野九美です。よろしくお願いします」
握手をかわす二人。と、ユリスが八重と九美を交互に見てから俺に視線を移した。
「えーっと・・・順番的には、七瀬→八重→九美で良いのか?」
「あぁ、合ってるよ」
頷く俺。
「ただ、八重と九美は双子だから歳は一緒なんだ。俺達の一つ下・・・今は中三だな」
「この二人も双子なのか?五和さんと六月さんのようには似ていないが・・・」
「五和お姉様と六月お姉様は、一卵性双生児ですから」
八重が説明する。
「私と九美は二卵性双生児ですので。似ていないのはその為でしょう」
「なるほど、そういうことか」
納得するユリス。一方、九美は再び俺に抱きついてきた。
「フフッ、兄さぁん♪」
「あ、ズルいですよ九美!」
慌てて八重も抱きついてくる。やれやれ・・・
「・・・お前は姉だけでなく、妹にもずいぶん愛されているのだな」
「・・・勘弁してほしいわ」
苦笑するユリスの言葉に、溜め息をつく俺。
「ところで、姉さん達は帰って来てるのか?」
「四糸乃姉さん以外は帰ってきてますよ」
九美が答えてくれる。
「明日のカウントダウンコンサートが終わったら、そのままこっちに帰ってくるそうです。さっき連絡がありました」
「あぁ、そういや大晦日って明日だっけ。いよいよ今年も終わりだな」
「気付いてなかったのか!?」
ユリスのツッコミ。まぁ色々あったしな・・・
「とりあえず入ろうぜ。外は冷えるから」
「あ、その前に・・・」
八重と九美がニッコリと微笑む。
「「七瀬お兄様(兄さん)、お帰りなさい」」
「っ・・・あぁ、ただいま」
八重と九美を抱き締める俺なのだった。
どうも~、ムッティです。
遂に七瀬の実家へ帰ってまいりました。
シャノン「八重ちゃんと九美ちゃんかー。モチーフは・・・九美ちゃんの方は予想つくわ」
はい、デート・ア・ライブの美九です。
シャノン「名前を逆さにしただけじゃん・・・」
スミマセン、ホントスミマセン・・・
シャノン「まぁいいけどさ・・・八重ちゃんの方は?」
ラブライブ!の海未ちゃんだよ。
シャノン「へぇ・・・お兄様って言ってたし、魔法科高校の劣等生の深雪かと思ってた」
深雪も考えたんだけど、深雪の攻撃って魔法が主体じゃん?
八重は七瀬と同じで、肉弾戦で戦うスタイルにしたかったのよね。
シャノン「あー、なるほど・・・深雪が肉弾戦で戦うイメージはできないかも」
でしょ?まぁ、最近ラブライブ!を観てハマったっていうのもあるけど。
シャノン「今さら感ハンパないね・・・」
それは自分でも思ったわ・・・
まぁそんなわけで、ここからはちょっとオリジナルの話が続きますのでお楽しみに!
・・・いつになったら《獅鷲星武祭》編に入れるんだろう。
シャノン「が、頑張れ作者っち!」
それではまた次回!以上、ムッティでした!
シャノン「またね~!」