学戦都市アスタリスク ~六花の星野七瀬~   作:ムッティ

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皆さんこんにちは!

昨日に引き続き、【刀藤綺凛の兄の日常記】の作者である綺凛・凛綺さんとのコラボ作品をお届けします。

今回は昨日投稿した物語の、綺優視点ver.になります。

綺凛・凛綺さんに書いていただいたのですが、こちらで載せてほしいとのことでしたので、こちらの方で載せたいと思います。

以下、原文ままです。





皆さん初めまして、知っている方はこんにちは。今回はムッティさんとのコラボ企画で、書いた日記です。自信は……いつも通りありません……(許して下さい!!)。

それではよろしくお願いします。


【刀藤綺凛の兄の日常記】×【学戦都市アスタリスク ~六花の星野七瀬~】兄の異世界記その1

「__綺優今度は何をするおつもりなのですか…?」

 

 

 

 

 

 

 

ここは星導館学園側に存在する砂浜。

そこで綺優はある実験をしようとしていた……当然綺優が問題児である以上、それを監視するべき者が必要だ。だからこそクローディアはこの場にいた。

クローディアが今綺優が何をしているのか問う、

 

 

 

 

 

「……いや、天霧綾斗みたいに俺の封印を無理矢理解いたらどうなるのかなって」

 

 

 

 

 

 

「はい!?ま、待ってください綺優!」

 

 

 

 

 

嫌な予感がしたクローディアは、阻止しようとしたが、時すでに遅し。

綺優の身体を縛る鎖が出現し、綺優がそれを無理矢理に引きちぎった次の瞬間…空間が裂けた(・・・・・・)

クローディアが声にならない驚きを露わにする。

それを他所に綺優はどんどん星辰力を放出して行くが、

 

 

 

 

 

 

「ッ…!?」

 

 

 

 

 

 

裂けた空間が修復しようと辺りの空間事引き寄せた。当然それを引き起こした張本人の綺優も引き寄せられる、それに抵抗するが鎖が再び綺優の身体を縛った。

 

 

 

 

 

 

「綺優!!」

 

 

 

 

 

 

反動で力が入らない綺優は、その場で留まれず裂けた空間に吸い込まれ消えて行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

***************************

 

 

 

 

 

☆月*日

 

 

 

 

 

異世界に来ちゃった……うん書いてて意味不明。

天霧綾斗が封印を無理矢理解いてたのを見て、俺もできるんじゃね?…と思ってやったら、なんかああなってこうなって、気を失った。

…気がつくと知らない天井…ならぬ知らない顔が、

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、起きた。気分はどうだ?」

 

 

 

 

 

 

 

………爽やかイケメンが俺にそう聞いてきた。

すっっっごいフレンドリーだったから、もしかして知り合いか?…と思って誰か聞いたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「高等部一年の星野七瀬だよ」

 

 

 

 

 

 

 

…ん?…高等部一年?同級生?。いやいや、流石の阿呆の俺でも、オーフェリアみたいに星辰力が異常に多くて、これ程の存在感を放つ奴がいれば気づく。…でも嘘は言ってないよな?……。

俺は知らないと言ったら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「マジで?ってか、同級生で俺のこと知らないヤツとかいるのか・・・《鳳凰星武祭》じゃ、ずいぶんと悪い意味で目立ったんだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

………は?鳳凰星武祭?ついこの前終わったばかり…てか、悪い意味で目立った?……絶対後で書類案件だわこれ…最悪コイツを斬ろう…よしそうしよう。

 

そんなことを密かに心に決めた俺。

すると七瀬が俺の名前を聞いてきた、

 

 

 

 

 「俺の名前は…刀藤綺…」

 

 

 

 

 

 

 「七瀬さん、例の人は目を覚まされましたか?」

 

 

 

 

 

 

俺の自己紹介の途中で綺凛が入ってきた。

……いつの間にこんな男と?…よし斬ろう…もう決めたこの場で、悪・即・斬だ。

 

 

 

 

 「おぉ綺凛、ちょうど今目覚めたとこだぞ。どうやら俺の同級生らしい」

 

 

 

 

 

 

 

 「本当ですか?」

 

 

 

 

 

そう思って隣にかけて合った『天夜叉』を抜刀しようとしたら、綺凛が笑顔を俺に向けた……ただその笑顔は俺の知っているものと何処か少し違った。

取り敢えず今何時か綺凛に聞こうとしたら、俺の身に長らく無縁だった『絶望』が訪れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「七瀬さんの同級生ということは、私の先輩ですよね?お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

……いや冗談だろ?…冗談じゃない…あの顔まじだ…いや俺の聞き間違いそうに違いない

 

 

 

 

 

 「き、綺凛…?」

 

 

 

 

 

 

 「あれ?私の名前をご存知なんですか?」

 

 

 

 

 

知ってるも何も…お前の名付け親は俺だぞ…?…。

もう悪ふざけはやめてくれ…そう思った。

七瀬が何か言っていたけど、気にする程の余裕が俺にはなかった。

それに気づいた七瀬が俺の正面にきて、

 

 

 

 

 

 

 「なぁ、お前の名前・・・さっき何て言った・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

自己紹介の途中だった事を思い出したから、今度こそ俺は自分の名前を言った。

 

 

 

 

 

 

 

 「…俺の名前は刀藤綺優(・・・・)。そこに居る刀藤綺凛の……実の兄だ」

 

 

 

 

 

 

二人とも驚愕した表情で、まるで信じらないとばかり。七瀬が俺に動けるか聞いてきて、少しショックが大きすぎて無理だと答えた。すると七瀬は医務室からでて、綺凛もついて行くと、少ししてクローディアがやってきた。

 

七瀬と綺凛が皆に説明する……どこか可笑しい……俺の知るクローディアはもっと……妖艶ていうか……エロい。

 

 

 

 

 

 

 「刀藤さんのお兄さん・・・ですか?」

 

 

 

 

 

 

 「本人はそう言ってるんだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

皆の視線が綺凛に向く。さぁ綺凛…正直にな?…もう冗談はやめて…ね?

 

 

 

 

 

 

 「刀藤さん、本当なんですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 「いえ、私に兄はいません」

 

 

 

 

 

 

……ふぅー……これは悪夢だ…そう決まっている。

皆が騒いでいる、慌てて口を押さえる綺凛。

もういいんだ綺凛……俺はこの悪夢から目覚める。そして天使()に会うんだ。俺が『天夜叉』を抜刀して胸に刺そうとしたら、七瀬が俺を抑え込んだ。

 

 

 

 

 

「離せっ!離せえええええっ!これは悪い夢だっ!目が覚めたら、まいぷぅぁーふぇくぅとぅーしぃすぅとぅぁぁぁの綺凛が天使のような笑顔で出迎えてくれるんだっ!」

 

 

 

 

 

「落ち着けえええええっ!?そんなことしたら本物の天使が迎えにきちゃうから!あの世に逝っちゃうから!」

 

 

 

 

 

 

 

うるせ!そっちの方が百倍マシだわ!!てかコイツ地味に力強いな!?。

みっともなく喚く俺達を見て、クローディアや皆が呆気にとられていた。

 

ムキになった俺は自殺の目標から、コイツに腕力で勝つ事に変わってた。

ふっ、こう見えて俺は強いぞ?…そう思って本気でやるけど……ナニコイツ…山?…ピクリともしないんすけど。

 

夢中になってた俺だけど、クローディアの一言で一気に力が抜けた。

 

 

 

 

「星導館のデータベースを調べたのですが・・・彼のデータが何一つ無いんです」

 

 

 

 

 

 「「…は…?」」

 

 

 

 

 

 

俺と七瀬は同時にポカンとしてしまう。

いやいや、アンタが特待生枠で俺を招いたんだよ?…それなかったら俺別の学園行こうとしてたからね?…そうしたらこんな胃痛に悩まされてなかったからね?

 

それじゃあ俺は星導館学園の生徒では無いのか?と、クローディアに問う七瀬。

それにクローディアは、

 

 

 

 

 

 「そうなるのですが、制服だけならともかく校章まで持っていますから・・・調べたところ、本物の校章でした」

 

 

 

 

 

 

いや確か校章って、

 

 

 

 

 

 

 「あれ?確か校章って、個人データが記録されてるんじゃなかったっけ?」

 

 

 

 

 

 

そうそれ。俺の聞きたかった事を代わりに聞いてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「えぇ、それで調べてみたのですが・・・データが破損してしまっているようです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おいおい脆すぎだろ!。この前も星辰力の余波で破損してたけど、ほんとありえない

 

 

 

 

 

 

 「破損?」

 

 

 

 

 

 

 「えぇ。恐らく、磁場等の影響によるものだと思われます」

 

 

 

 

 

 

ん?磁場?……あ、多分あれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 「どうかされましたか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多分力を無理矢理解放したあの時空間が裂けて、それに吸い込まれたんだろうな。

だから俺はその空間を通ってきた事を、クローディアに教えたら、

 

 

 

 

 

 

 

 「空間の歪み・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

おーい才女様?空間歪む→引きずり込まれる→今に至る。あんだーすてん…?。

そう、つまりここは平行世界の1つで、俺はその1つにやって来たんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・スミマセン。訳が分かりません」

 

 

 

 

 

 

 

 

……何…このポンコツクローディア。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…俺の知るクローディアはもっと頭の良い奴だったのに…」

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・七瀬、彼を生徒会長権限で処刑して良いですか?」

 

 

 

 

 

 

ほらまた意味の分からない事を言い出したよ。

もう来なくていいよ、意味不明day。

どうやら七瀬は頭は回る方だった……よかった筋肉馬鹿だと思ったよ。

 

 

 

 

 

 「えーっと、綺優って言ったっけ?お前の世界では綺凛はお前の妹で、クローディアはもっと頭が良かった・・・間違ってないな?」

 

 

 

 

 

 

そうまさにそれ。

 

 

 

 

 

 

「今の私の頭が悪いみたいな言い方止めてもらえます?」

 

 

 

 

 

 

 

もうポンコツクローディアは黙ってていいよ。

 

 

 

 

 

 

 

 「つまり・・・アレだな。お前はパラレルワールドから来たってことか」

 

 

 

 

 

 

 「パラレルワールドって・・・いわゆる、平行世界ってやつですか?」

 

 

 

 

 

 

信じられないといった表情の綺凛。いや俺も信じたくないよ……帰りたい……帰って綺凛に抱きつきたい。てかこんな事はいそうですか…って信じらないよな。

 

 

 

 

 

 

 「疑いたくなるのも分かるよ。でも、もし綺優の言ってることが本当なら・・・そうとしか考えられない」

 

 

 

 

 

……いや疑えよ。俺だったら疑うぞ?こんな怪しいヤツ。そう思ってたら予想外の更に予想外、ポンコツクローディアがそれを否定した。

 

 

 

 

 

 

 「彼が嘘をついている可能性は?」

 

 

 

 

 

 

 

そうそう、それでこそ俺の知るクローディアだ。

あれ?なんで俺納得してんの…納得したらダメでしょ…(書いてて悲しくなった)。

するとさ、また七瀬くんがね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そもそも嘘をつく理由がないだろ。それに校章は本物なのに、データベースには載っていない・・・こんな矛盾が生じる状況、他にどう説明できる?」

 

 

 

 

 

 

 

何俺の事庇ってんの?普通ならそこの言葉に詰まるクローディアと同じ様に、警戒するべきだよ。

七瀬が俺の方に向くと、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「綺優、お前は元の世界に戻りたいか?」

 

 

 

 

 

 

それは当然勿論戻りたい。けど戻り方が分からないんだよね〜。どしましょ。

どうすれば戻れるか考えていたら七瀬が、

 

 

 

 

 

 

 

「俺も手伝うよ。お前が元の世界に戻れる方法を探す」

 

 

 

 

 

 

 

 

は?何故?お前が手伝う理由なんて無くね?。

そもそもこんなわけの分からない奴手助けして、大変な事になったらどうすんのさ?…てか、なんで俺はこんなに自分をディスってんの?…まさか…無自覚のドMなのか?……(濡れた跡がある)…。

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

先程のクローディアと同じ様に呆気に取られた七瀬。いや何度も(似た事)言う(書く)けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なんでお前は俺の言葉を信じられる?普通なら、綺凛やクローディアの反応が正しい。なのにお前は、なんで俺の言葉を疑わない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

コイツを見極めよう。俺の世界には七瀬は存在しない。でもまだ会ってないだけで、これから出会うかも知れない。なら今ここでコイツを見極めておいて損はない筈だ。

そう思ってたんだけど、いやもうこの世界では予想外だらけ、

 

 

 

 

 

 

 「んー・・・勘?」

 

 

 

 

 

 

 

 

は?…多分この時の俺の顔は、沖田先生が5秒で10人前の団子を食べ去った時みたいに、ポカンとした表情だったと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 「さっきクローディアに言った根拠もあるが・・・一番はやっぱり勘だな。お前は嘘をついていないし、信用できる・・・俺の勘がそう言ってる」

 

 

 

 

 

 

 

 

前言撤回……コイツは頭が回るんじゃなくて、ただのお人好し…つまり馬鹿だ。

だからお前馬鹿か?って言ったら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「バカで結構。俺の勘を舐めんなよ?当たる確率は驚異の五十パーセントだ」

 

 

 

 

 

 

いや半分ハズレやん。ツッコミを入れようとしたけど、綺凛が呆れた顔でツッコミをしてくれた。

……仲いいんだね。クローディアと綺凛も言った、底なしのお人好しだと。

そんな三人にも確りと存在する絆を見れて俺は、ホッとした。

 

こっちの世界のクローディアにも、ちゃんと心から信頼出来る仲間が居るんだって知れて。

俺がそう耽っていたらクローディアと綺凛が、過去に似た事例は無かったか、調べると医務室を出ていった。

 

先程まで俺の事を警戒していた二人…なのに俺と七瀬を二人っきりにさせた……

 

 

 

 

 

 

 

「……お前はあの二人に、ずいぶんと信頼されているんだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「綺凛もクローディアも、大事な友達だからな。俺もあの二人を心から信頼してるし、あの二人の信頼にいつだって応えたいと思ってるよ」

 

 

 

 

 

 

…これが演技なら大した奴だ。こう見えて俺は勘違いを余りしない(いやいや何言ってんの勘違いだらけだから)、それに別の世界とは言え、クローディアと綺凛の根本的な部分は変わらない。

そんな二人がコイツを信用するんだ…なら俺も、

 

 

 

 

 

 

「…なら、俺もお前を信じてみる……あの二人が信じているお前を…な」

 

 

 

 

 

 

 

そう答えた俺に七瀬は、笑顔で応えてくれた。 

その後俺は七瀬が連れてきたい奴が居るっていって、一度出てその連れてきたい奴を、連れてきたんだけど……うん……期待してなかった…って言えば嘘にはなるけど、予想は出来たよ……だって主人公みたいな立ち位置だし?ハーレム王でタラシ野郎だし?……天ァァァ霧ィィィ綾ァァァ斗ォォォクゥゥゥン!!

 

 

そう七瀬が連れてきたのはユリスと天霧綾斗だった。今に至るまでの事を、簡単にユリスに説明すると、

 

 

 

 

 

 

「パラレルワールド?馬鹿も休み休み言え」

 

 

 

 

 

 

あっ…(察し)…この世界でも友達少ないんだね。

 

 

 

 

 

 

 

「空気読めや人間発火装置」

 

 

 

 

 

 

何それ…人間発火装置がこの世界での、ユリスの異名なの?面白すぎでしょ。

でも違ったみたいでユリスが、

 

 

 

 

 

 

「今日は私に対してやけに辛辣すぎないか!?」

 

 

 

 

 

 

そう叫んでた。コイツはどの世界に行ってもうるさいのか?…てか天霧綾斗そんなに俺の事を見るな!近寄るな!失せろ!。

それはそうと……ヒユリは入院してるのか?

すると天霧綾斗が、

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ、それが全て本当だったとして・・・帰る方法にアテはあるのかい?」

 

 

 

 

 

 

 

え?…コイツなんでこんな協力的なの?あ、他人が居る時は地味に優しいもんな……俺にも。

そんな天霧綾斗の疑問に七瀬が心底困った声で、

 

 

 

 

 

 

 

「そこなんだよなぁ・・・でもこっちに来れたってことは、戻る方法もあるはずだろ」

 

 

 

 

 

 

 

頑張れ七瀬!俺は思考を放棄した!(笑)。いや笑い事じゃないんだけどね?。二度と帰れなかったらどうしよう(濡れた跡がある)。

するとっっっさっっっ、まーた人間発火装置(ハマった)が、

 

 

 

 

 

 

 

「いや、そもそもパラレルワールドなど空想上の話・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

もうコイツほんといや。融通きかないし、真実はいつも1つとか抜かしやがるし、なんでこう否定的なの?…来たもんは来たんだよおバカちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

「雨の日は無能なユリスは黙ってろや」

 

 

 

 

 

「私は焔の錬金術師かっ!」

 

 

 

 

 

 

 

あ、この世界にもメタルの錬金術師があるんだ…てかユリスがツッコミ役って……似合うな。

そんな事を考えている俺が気になったようで七瀬が、

 

 

 

 

 

 

 

「綺優?どうした?」

 

 

 

 

 

 

 

って聞いてきた。素直に思った事を言ったよ。

ユリスがツッコミ役なんてびびったって。

こんどは、

 

 

 

 

 

 

 

「こっちじゃいつもこんな感じだけど?そっちのユリスはどんな感じなんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

って聞いてきた。

そうだな〜……問題書製造機……花火屋……いやここで馬鹿正直に答えると、ガチの花火大会が始まるから…えっとそうだな…

 

 

 

 

 

 

「……無駄にプライドの高い女?」

 

 

 

 

 

 

って答えた。うん、何とか乗り切った。

七瀬もうんうんと頷いて、

 

 

 

 

 

 

「何だ、こっちと一緒じゃん」

 

 

 

 

 

 

 

あ、やっぱり?。何処に行ってもユリスは同じなんだな。

 

 

 

 

 

 

 

 「おい!?」

 

 

 

 

 

 

 

ユリスが抗議の声を上げるけど……さてと……触れるか、

 

 

 

 

 

 「ユリス…ヒユリという名前に心当たりはあるか?」

 

 

 

 

 

俺は聞きたかった。ユリスを誰よりも大切とし、心から忠誠を誓っていて、文字通り命の代わりになる覚悟を持った、最強の兵士…そして俺のパートナー……頼む…俺はこの時そう願った…だけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ヒユリ?いや、知らないが?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…そ…うか」

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒユリと沖田先生はこの世界には存在しないんだな……いや、余りこの世界に情を残さないで置かないと…帰る時しんどくなる……そして俺はこの時もう1つ気づいた、シルヴィ(・・・・)はどうなってんだ…?…。

 

七瀬達に聞こうとしたけどそれは叶わなかった…何故?…それは俺にとってある意味『絶望』である、厄災が襲ったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 「えーっと・・・綺優くん?」

 

 

 

 

 

 

 

 「呼び捨てにして下さいお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

なんだコイツは……本当にあの天霧綾斗か?……いや違う偽物だ……いやでも遥さんの封印が…あれ?コイツまだ全部(・・)解けてないのか?。

いやそんなことよりも、

 

 

 

 

 

 

 

 「お前に『くん』付けされるとかホント無理。生理的に無理」

 

 

 

 

 

 

いやまじで死ぬよ?あと二回君付けしたら、ショック死できる自信あるよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そこまで!?君の世界の俺ってどんなヤツなの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだな……全部語るのはいろいろ無理だから、

 

 

 

 

 

 

 

 「一言で言うと……出会って間もない俺に、『君とは仲良くなれそうにない』とか平気で言えるようなヤツだな」

 

 

 

 

 

 

一時の静寂…そして天霧綾斗が腹の底から驚いた声を出した。

 

 

 

 

 

 

 

「えぇっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

さっきまでパラレルワールドなんて、空想上だとか何とか言ってたユリスが苦い顔で、

 

 

 

 

 

「綾斗…お前というヤツは・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「マジ引くわー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言って天霧綾斗から距離を取る二人……明らかに七瀬は巫山戯てたな。

天霧綾斗は焦った顔と声で、

 

 

 

 

 

 

 

 「ちょ、ちょっと待ってよ!?本当に俺がそんなこと言ったの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

………調子狂うなぁ……忘れるわけないだろ

 

 

 

 

 

 

 

 「間違いなく言われたぞ。あとは会う度に毛嫌いされたり、いきなりぶん殴られたり、人の妹の胸を触ったり……」

 

 

 

 

 

 

 

少しだけ暴露してやった。

するとね、ユリスと七瀬が

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・最低だな。男の風上にも置けんヤツだ」

 

 

 

 

 

 

 「・・・マジ引くわー」

 

 

 

 

 

 

 

あ、ガチなやつに変わった。さっきまで巫山戯てた部分があったけど、あれガチの奴だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何で俺がそんな目で見られてるの!?俺はそんなことしてないからね!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もお前がしたって言ってないだろ。あくまでもこっちのお前だ。

……二人ともそこまでにしなよ、天霧綾斗は根本的には優しい奴なんだし。

…だからできることなら俺は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まぁ確かに、今のところ天霧綾斗とは犬猿の仲だけど……俺は別にアイツのことが嫌いなわけじゃないんだよ……いずれは和解できたらいいな……そう思ってる」

 

 

 

 

 

 

 

 

…シルヴィを口説いた事と、綺凛の胸を触った事はいつまで経っても許さないけどな?

そんな俺に天霧綾斗が近づいて来て、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「綺優くん・・・」

 

 

 

 

 

 

 

ふっ………天霧綾斗何度も言うが……

 

 

 

 

 

 

「だから『くん』付けは止めろおおおおおっ!」

 

 

 

 

 

天霧綾斗の顔面に飛び膝蹴りを喰らわせた……

 

 

 

 

 

 「ぐはっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

へぇー……ちゃんと受け身は取ってるし、わざと避けなかったなアイツ……罪滅ぼしのつもりか?。

他の世界のお前がやった事なのに、難儀なやつ。

 

 

 

 

 

 

 

 「当然の報い・・・と言いたいところだが、こっちの綾斗は無実だしな。ユリス、綾斗の回収と介抱を頼む」

 

 

 

 

 

 

 

 「了解した。七瀬はどうするのだ?」

 

 

 

 

 

 

 

七瀬に視線が集まる。こうなった以上、俺は下手に動かない方がいいと判断した。

 

 

 

 

 

 

 

 「とりあえず、綺優を連れて学園の外に行ってみようかと思う。何かヒントが見つかるかもしれないし。ってか、紗夜は何処行ったんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ紗夜居たん?気づかなかった……やっぱりこっちの紗夜も、背が低いのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「沙々宮なら、銃の専門店に行くと言っていたぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 「いや、綺優の心配しろよアイツ・・・そもそも方向音痴のアイツが一人で出かけるとか、迷子になる未来しか見えないんだけど」

 

 

 

 

 

 

 

あっ…(察し)……やっぱり

 

 

 

 

 

 

 

「こっちの沙々宮もそんな感じなんだな」

 

 

 

 

 

 

 

絶対苦労してるよな七瀬……俺は同情した……まじで可哀想…てかその気持ち分かるよ。

早速二人で散歩に、出た俺達。……コイツ本当に無防備だな〜、今この瞬間俺が『天夜叉』で抜刀したら速攻で殺されるのに。

 

 

 

 

 

 

「それにしても何だか不思議だなぁ…」

 

 

 

 

 

 

口に出したつもりは無かったけど、口に出ていたみたいで、七瀬が何が?と聞いてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 散歩がてらに色々と歩き回った俺達は、《商業エリア》にあるファストフード店で昼食を食べていた。

 

 

 

 

 

 

 「この街の風景は、いつも見ていたものと何も変わらない。景色だけ見れば、違う世界に来たという感じは全然しないくらいだ」

 

 

 

 

 

……だって紗夜が壊した噴水が、こっちでも壊されて、一度修理したみたいだし? でも訓練所は壊れてなかったなぁ〜…こっちの世界のは上部なのか…。

 

 

 

 

 

 

 「へぇ・・・そういうもんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん。けど俺のことを知っているはずの人が、俺のことを知らないと言う…俺の知っている人が存在しない…何だか不思議な感覚だ」

 

 

 

 

 

 

 

やばいらしくない……七瀬が悲しみを顕にして、俺の事を気遣ってくれた。

全くグズだな俺。

そう考えてたら、俺が今一番会いたいと思った…けど会いたくもなかった女性の声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 「だ~れだっ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綺麗な茶髪…澄んだ声…多くの人を魅了する容姿…。

俺は知っている…その茶髪の下には綺麗な紫色の髪が靡いている事を……。

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、こんにちは!ななくんのお友達かな?」

 

 

 

 

 

 

 

何処か期待していた……違う世界でも彼女だけは俺の事を知っているんじゃないかって…でも現実は甘くない…重々理解しているつもりだったのに、

 

 

 

 

 

 

 

 「あれ?おーい?」

 

 

 

 

 

 

俺は君の名前を知っている……君の名は

 

 

 

 

 

 

 

 

「シルヴィ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

驚くシルヴィ。あぁ…これかなり心にくるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何で私の名前を・・・何処かで会ったことあったっけ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうだね……君とは初めましてだね」

 

 

 

 

 

 

 

理解出来ないシルヴィ。本日二度目になる説明を終えた七瀬。

ユリスとは違って、水を差す事もなくすんなりと受け入れたシルヴィ。

 

 

 

 

 

 

「へぇ・・・じゃあ君は、別の世界から来たんだね?」

 

 

 

 

 

 

 

 「……あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

その際、あっちの世界では俺とシルヴィはどんな関係なのか、説明することになってしたんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そっちの世界では、私と君が婚約してるって・・・ホント?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁこればっかりは信じられないわな。

 

やぁ初めまして!僕違う世界の君と婚約してるの!信じて!……そんな奴俺の目の前に現れたら、速攻『天夜叉』で斬り伏せる。いやまじでキモイ。

 

少し気まづくなったシルヴィと七瀬……黙っとくべきだったか?…そんな気まづい空気をシルヴィが変えてくれた、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『ちょっと複雑だな・・・俺の女が他の男とデキてるなんて・・・』とか考えてたでしょ!や~ん、ななくんったら~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

……子供っぽい所も同じだ……本当に困った…何もかも瓜二つだ。

そんなシルヴィの心境を知った七瀬は、

 

 

 

 

 

 

 

 「人の心を読むなアホ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あたっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流れにのってシルヴィの頭にチョップをお見舞いした…。本当に仲がいいのな…良すぎて殺s…じゃなくて嫉妬しちゃうよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほら、とりあえず何か注文してこいよ。時間無くなるぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そうだった!ちょっと行ってくるね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

この気まづい空間を完全に無くそうと、七瀬がシルヴィをこの場から退出させた。

当然その意図を分かっているシルヴィは、愛想笑いを浮かべてレジへと向かった。

シルヴィが行ったのを確認した七瀬は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・ゴメンな」

 

 

 

 

 

 

 

 

別に謝んなくてもいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「その・・・自分の婚約者が、他の男と仲良くしてるのを見るのは・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ……コイツの心は硝子で出来てるのか?なんでこんなにお人好しなんだ。シルヴィが惚れるわけだよ。

 

 

 

 

 

 

「七瀬……この世界のシルヴィと、俺のいた世界のシルヴィは違う。だからそう気を遣うな」

 

 

 

 

 

 

 

 

これはただの強がり……人間である以上気にしないことなんて無理だ……だから何とか誤魔化そうとしたけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いや、でも・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱりコイツには分かっちゃうか。

はぁー…めんどくさいなぁ……人の気持ちを理解しすぎてもダメなんだぞ七瀬くん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…まぁ確かに、少し複雑なのは認める。けど……さっきのシルヴィは、とても楽しそうに笑っていた。七瀬と一緒に過ごせるのが、幸せなんだと思う。それだけアイツはお前に惚れているということだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

…俺と居る時にシルヴィがあんな笑顔を見せた事はあったか?……自信ないなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「綺優・・・」

 

 

 

 

 

 

 

ちくしょう〜……まじで七瀬……この世界のシルヴィのこと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ちゃんと幸せにしてやれよ。絶対に泣かせるな」

 

 

 

 

 

 

 

俺のせめてものの強がりの願いに、七瀬は強く頷いてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

「約束するよ。必ず幸せにする」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん、それで良い。んじゃそんなわけだから、早いうちに婚約しろよっと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃないとこの世界とは言え、あのタラシ野郎に口説かれるぞ?

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!?いや、それはまだ早くないか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何顔赤くしてんの……初々しいな……なんだもしかしてまだ童貞か?(勝ち誇った顔)。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こういうのは早い方が良い色々と。さっきも言ったけど、俺達はもう婚約してるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

勿論初夜もね?初夜もね?初夜も!ね!初・夜・も・ンンンんっね!……ごめんなさい。

これで勘違いしてたら死のう…黒歴史入だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そんなこと言ったって・・・ちなみに、どういう流れで?」

 

 

 

 

 

 

 

 

七瀬が気になったみたいだ。

やれやれ、教えやるか俺の輝かしい偉業を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「《王竜星武祭》で優勝した時の優勝者インタビューで公開プロポーズした」

 

 

 

 

 

 

 

 

七瀬くんがビックリ仰天!ふふ、そうだろうそうだろ…なんせワタクシ覇王ですからV。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「マジで言ってんの!?ってか《王竜星武祭》で優勝!?《孤毒の魔女》は!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、こっちの世界にもオーフェリア居るんだ。

時間あったら会いたいなぁ。

それから勝った事を七瀬に教えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええええええええええ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ごめんなさい…本当は勝ったのは俺じゃなくて、暴走状態の俺です……でも勝ったのは俺なのか?いやわからん。でも素の状態じゃ、オーフェリアには勝てない…それは事実。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…まぁそんなわけだから、お前も《星武祭》で優勝してプロポーズしてしまえ」

 

 

 

 

 

 

 

 

冗談で言ったんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・検討しとくよ」

 

 

 

 

 

 

……失敗したらごめんね…間違いなく黒歴史入だよ!頑張れ!ファイト×4!

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何を検討するの?」

 

 

 

 

 

 

 

何といいタイミングでシルヴィが帰ってきた。

いきなり声をかけられて、焦る七瀬。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「べ、別に何でもないぞ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あー!怪しいー!ねぇ綺優くん、ななくんと何の話をしてたの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

……気遣ってくれての名前呼び…か……でも俺の知ってる君はくん付けじゃないんだよね……。

 

 

 

 

 

 

 

 「……ガールズトークならぬ、ボーイズトーク。いずれ分かる時がくるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「えー、私だけ除け者ー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言ってシルヴィは俺に口パクである事を聞いてきた、

 

 

 

 

 

 

 

『もう大丈夫?』

 

 

 

 

 

 

 

っ!!……ほんと君にはいつまで経っても適わないよ。目で大丈夫だと伝えた。

これ以上この世界でのシルヴィと仲良くなったらダメだ……七瀬に悪い。

 

 いじけるフリをするシルヴィ、俺は七瀬に指示した…シルヴィとイチャつけ…この馬鹿野郎!!

どうやら伝わったようで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・シルヴィ」

 

 

 

 

 

 

 

うわっ…シルヴィって、こんなに悪い笑を浮かべられるんだ……俺に顔を背けて七瀬に向き直る

 

 

 

 

 

 「ふーんだ。除け者に構わないで、綺優くんと男同士で話を・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・愛してる」

 

 

 

 

 

 

 

 「ふぇっ!?ちょ、こんなところで急に何を言い出すの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

な、なんて野郎だ……愛してる…だと!?…コイツやるな。

にしてもほんと嫉妬しちゃうぐらいに、

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりお似合いのカップルだよ、お前達は」

 

 

 

 

 

 

 

照れる二人を見て俺は久しぶりに笑った。

その後シルヴィと別れて、散歩をしていると、クローディアから連絡が来た……

「過去の文献を調べた結果、この場所は空間の歪みが何度か確認されていることが判明しました。恐らく綺優は、ここの上空に出来た空間の歪みから降ってきたと推測されます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

って。早速移動すると……あぁ……モーセさんもビックリの海ね。

……いや呆れちゃうよ。そんな俺を他所に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「つまりこの場所は、空間の歪みが発生しやすい環境にあるってことか?」

 

 

 

 

 

 

 

 「恐らくそうだと思われます。推測に過ぎませんが、ここで行なわれた度重なる実験の影響かもしれません」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そういやここ、実験用の場所なんだっけか」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の世界の方もそうだったと伝えた。

んで、どうすればいいか分からなかったんだけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「色々と調べた結果なんですが・・・この場所でより大きな力を解放した時、空間の歪みが発生しやすいようです」

 

 

 

 

 

 

 

 

「大きな力?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成程。んじゃ『天撃』三発+『天夜叉』で正真正銘の全力の黒い斬撃でも放ってみるか?。

そう考えていたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「七海、聞こえるか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【どうされましたか?マスター?】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うぉ!?何あれ!かっけぇ!話してるよ!?純星煌式武装?だよね!すげぇ!。

もしかしてアーネスト同様シンクロ率100%なのか?

 

 

 

 

 

 「とりあえず、全力の雷を出してみたいんだけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 【了解です】

 

 

 

 

 

 

 

 

おっ、いいなそれ。んじゃ俺も一緒に…と思ったら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやダメですよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

綺凛が慌てて止めに入った。止めないでくれ妹よ…俺は帰りたいんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「すぐ側は海ですからね!?魚が大量死しますよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

………ごめん……あっちの世界ではもう釣りが出来ないんだ…どうしてかって?……魚達がここは危険だって判断して消えたからだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、そっか・・・しばらく魚料理には困らないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「七瀬さんに人の心は無いんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「冗談だってばよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「何で急にナ●ト!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな綺凛と七瀬の漫才を聞き流しながら、どうすればいいかな〜って考えてたら、思い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そうだ。同じことすれば良いじゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

皆を代表して七瀬がそう聞く、

 

 

 

 

 

 

 

 

「同じこと?」

 

 

 

 

 

 

 

いや〜、言うの忘れてた。

 

 

 

 

 

 

 

 「いや…ね…実は向こうの世界のこの場所で全力を出してみたんだけど…空間が歪んで引きずり込まれて、気付いたらこっちの世界にいたんだ。だから同じことしたら戻れんじゃね?…って」

 

 

 

 

 

 

 

静まり返る一同……そしてその静寂を七瀬が破った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「完っ全に原因お前じゃねーかああああああああああっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「しかも何でそんな大事なこと今まで言わなかったんですかああああああああああっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 絶叫する七瀬と綺凛。いや本当にごめん。

すっかり忘れてた…てか無理矢理力使ったせいで、身体もだるかったし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いやぁ、すっかり忘れてた…てへぺろチュッパチャプス!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の渾身のボケ。背後から絶対零度の視線を感じた。振り返るとクローディアが、ハイライトの失せた目で、

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…七瀬、生徒会長権限で彼を処刑して良いですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 「許可する。殺れ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いや、ツッコミ放棄すんなよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでずっとツッコンでたのに、ここだけツッコまないの?俺死んでもいいの?

ま、もう過ぎた事はいいや…さてと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んじゃ、とりあえずやってみる」

 

 

 

 

 

 

 

 

身体が怠い…多分全部の鎖は解けないけど…ま、行けるっしょ!。1回大きく息を吸って吐いた…そして俺は漆黒の星辰力を放出した、

 

 

 

 

 

 

 「なっ・・・何ですか!?この星辰力の量は!?」

 

 

 

 

 

 

 

 「七瀬さんに匹敵する・・・いや、それより多い!?」

 

 

 

 

 

 

 

まだ…もっと力を求めるんだ…そろそろか……ッ!きた……俺は身体を縛る鎖を無理矢理解いた…そして限定的に俺の力が半分近く戻る、

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・力を封印されてたんだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだ…やっぱり気づいてたのか…ほんと感の良い奴はこれだから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 「綺優!」

 

 

 

 

 

 

 

七瀬が声をかけるけど、ちょっと要件早く言って!吸い込まれるから…ッ!

 

 

 

 

 

 

 

 「お前の世界では、綾斗のお姉さんは見つかってるのか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天霧綾斗を見てわかったけど…やっぱりこの世界でもか…首を横に振って俺は答えた。

この世界でも(・・・・・・)遥さんを見つけられるとしたら……やっぱりアイツだけだよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「天霧綾斗に伝えておけ。絶対に遥さんを見つけろ…って」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして完全に空間が裂けた。同時に俺の身体を鎖が縛る…あぁくそ…また力が一気に抜けていく。

またスカイダイビングすんのかな…死ぬなよ俺。

そう覚悟を決めた…最後に二つだけ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……七瀬…約束…しっかり守れよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「っ!…あぁ…必ず守る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 よかった。もうこの世界でシルヴィに思い残す事は無いな…最後に綺凛。

 

 

 

 

 

 

 

 「…向こうの世界の父さんは、俺が助け出した」

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「だからこっちの世界の父さんは…綺凛…お前が助け出してくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!はいっ!『兄さん』!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っ…あぁもう……最後の最後にこの妹は。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…頼んだぞ…『妹』」

 

 

 

 

 

 

 

綺凛が涙を流すのを最後に俺の意識は消えた。

これが俺の異世界での日記……ほんと退屈しないよこの世界は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クローディア…ッ!…綺優は!綺優はどうなったの!?」

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィアが焦った声でクローディアに問い詰める、現在医務室にクローディア達と、シルヴィに気を失った綺優がいた。

 

綺優が消えてから数時間後、再びあの砂浜で漆黒の星辰力が確認された。

クローディアは急いで現場に向かうと、砂浜にクレーターが出来ており、その真ん中に綺優が倒れていた。

 

すぐに病院に運ばれた綺優…無事だったが突然の事態に彼女等は焦っていた。

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

「…帰ってきたのか?」

 

 

 

 

 

 

『(刀藤)綺優(兄さん)!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

突然の事に驚く綺優。綺凛とシルヴィは涙を流していた。それをみて綺優は自分は戻って来たと確信した。皆に当然説明する事になる、時間を掛けて説明が終わると、

 

 

 

 

 

 

 

 

「パラレルワールド?馬鹿も休み休み言え」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……だから人間発火装置って呼ばれるんだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!?だ、だれが人間発火装置だと呼ぶんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

声を荒らげるユリス…そんなユリスに綺優が笑って答えた…誰が?そんなの決まっている、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星野七瀬(・・・・)しか居ないだろ?」

 

 

 

 

 

 

 

『星野七瀬?』

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ俺がそこで誰と会って、何を見て来たか話すよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

この出会いは偶然か……それとも運命だったのか……それを知る者は誰も居ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ……今度皆で行ってみる…?」

 

 

 

 

 

 

 

………彼らの青春(波乱)はまだ始まったばかりだ

 

 

 

 

 

 

 

 




とまぁ、こんな感じになりました!!いやぁお互いに他作品の主人公だから、口調とか性格とか難しいですねLol。見逃して下さい。

それからムッティさん!!これを機に投稿頑張ってください!(まじで)。あといつかまたコラボしましょう。今度は大勢で押しかけますLol(調子身勝手)。
それでは僕はこれで失礼します…皆さん最後まで読んで下さりありがとうございました!





綺凛・凛綺さん、ありがとうございました!

昨日の昼に投稿したら、夕方にはもう出来上がったものが送られてきて、あまりの早さに本気でビックリしました(笑)

今回コラボすることができて、本当に楽しかったです!

また是非コラボしましょう!

それでは以上、ムッティでした!

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