捻くれた少年と強がりな少女   作:ローリング・ビートル

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 サクラクエスト、エロマンガ先生、恋愛暴君。
 春アニメも面白いです。

 それでは今回もよろしくお願いします。


HOWEVER ♯3

 

「あ、八幡。今、電話大丈夫?」

「……こんばんは。大丈夫ですよ」

「もしかしてもう寝る所だった?」

「はい、そんな所ですが」

「むう……そういう時は『いや、絵里の事を考えて眠れなかったよ』ぐらい言いなさいよ」

「いや、絵里の事を考えて眠れなかったよ」

「今、棒読みしたわね」

「そ、それよか、どうかしましたか?」

「八幡、この前はごめんね」

「何の事ですか?」

「バレンタインの事よ」

「いや、大丈夫ですよ。ラブライブに集中しといてくれれば」

「お詫びに今度、体中にチョコレートを塗りたくってくるわ」

「いや、それは本気で止めてください」

「冗談よ。そんな事をしたら、八幡は色々とおかしくなっちゃうものね」

「てか、随分余裕ですね。ラブライブは5日後じゃないんですか?」

「だからこそ、恋人に電話をかけたのよ。鈍感、捻くれ、八幡」

「八幡が悪口になってんだけど……」

「むしろ八幡から電話してきてもいいのに」

「す、すいません。邪魔しちゃいけないかなと……」

「ふふっ。言ってみただけよ。八幡のそんな所はわかってるから」

「……悪い。観に行けなくて」

「大丈夫よ。その代わり、しっかり祈っていてね」

「は、はい」

「そして、優勝が決まったらステージ上でプロポーズを……」

「ほ、本当にごめんなさい。行けなくて申し訳ないです」

「い、いえ、私も本音が出すぎたわ。さすがにプロポーズはまだ早かったわね」

「いや、問題はそこじゃ……」

「な、何よ!こ、子供は女の子と男の子が一人ずつが希望だけど何か!?」

「それは俺もそう思います……じゃなくて。何か話が際限なくずれていってんですけど」

「いつも通りの流れね」

「自覚はあったんですか」

「最近、学校はどう?」

「いきなり話変えて来ましたね……しかも質問が母ちゃんじゃないですか」

「あなたに学校で悪い虫がつかないか警戒しているのよ」

「悪い虫とかつきようがないですよ」

「どうかしらね。八幡だし。それに、八幡はよく騒ぎを起こすから」

「その騒ぎの9割以上に絵里が関わっている件について」

「……あ、そろそろ眠くなってきたから寝るわ」

「そ、そっか。ラブライブの前日は電話大丈夫ですか?」

「もちろんよ。待ってる」

「じゃあ、おやすみ」

「ええ、おやすみなさい」

 

 

「あ、お姉ちゃん。もう寝るの?」

「ええ、そうだけど」

「……あの事、お義兄ちゃんに言わなくていいの?」

「……ラブライブが終わってから言うわ」

「そう……お姉ちゃんがそう決めたなら、私はそれでいいよ」

 





 読んでくれた方々、ありがとうございます!

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