サクラクエスト、エロマンガ先生、恋愛暴君。
春アニメも面白いです。
それでは今回もよろしくお願いします。
「あ、八幡。今、電話大丈夫?」
「……こんばんは。大丈夫ですよ」
「もしかしてもう寝る所だった?」
「はい、そんな所ですが」
「むう……そういう時は『いや、絵里の事を考えて眠れなかったよ』ぐらい言いなさいよ」
「いや、絵里の事を考えて眠れなかったよ」
「今、棒読みしたわね」
「そ、それよか、どうかしましたか?」
「八幡、この前はごめんね」
「何の事ですか?」
「バレンタインの事よ」
「いや、大丈夫ですよ。ラブライブに集中しといてくれれば」
「お詫びに今度、体中にチョコレートを塗りたくってくるわ」
「いや、それは本気で止めてください」
「冗談よ。そんな事をしたら、八幡は色々とおかしくなっちゃうものね」
「てか、随分余裕ですね。ラブライブは5日後じゃないんですか?」
「だからこそ、恋人に電話をかけたのよ。鈍感、捻くれ、八幡」
「八幡が悪口になってんだけど……」
「むしろ八幡から電話してきてもいいのに」
「す、すいません。邪魔しちゃいけないかなと……」
「ふふっ。言ってみただけよ。八幡のそんな所はわかってるから」
「……悪い。観に行けなくて」
「大丈夫よ。その代わり、しっかり祈っていてね」
「は、はい」
「そして、優勝が決まったらステージ上でプロポーズを……」
「ほ、本当にごめんなさい。行けなくて申し訳ないです」
「い、いえ、私も本音が出すぎたわ。さすがにプロポーズはまだ早かったわね」
「いや、問題はそこじゃ……」
「な、何よ!こ、子供は女の子と男の子が一人ずつが希望だけど何か!?」
「それは俺もそう思います……じゃなくて。何か話が際限なくずれていってんですけど」
「いつも通りの流れね」
「自覚はあったんですか」
「最近、学校はどう?」
「いきなり話変えて来ましたね……しかも質問が母ちゃんじゃないですか」
「あなたに学校で悪い虫がつかないか警戒しているのよ」
「悪い虫とかつきようがないですよ」
「どうかしらね。八幡だし。それに、八幡はよく騒ぎを起こすから」
「その騒ぎの9割以上に絵里が関わっている件について」
「……あ、そろそろ眠くなってきたから寝るわ」
「そ、そっか。ラブライブの前日は電話大丈夫ですか?」
「もちろんよ。待ってる」
「じゃあ、おやすみ」
「ええ、おやすみなさい」
「あ、お姉ちゃん。もう寝るの?」
「ええ、そうだけど」
「……あの事、お義兄ちゃんに言わなくていいの?」
「……ラブライブが終わってから言うわ」
「そう……お姉ちゃんがそう決めたなら、私はそれでいいよ」
読んでくれた方々、ありがとうございます!