Fate/XXI   作:荒風

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ACT3:『太陽』の知らない時に

 遠坂邸の切妻屋根(きりづまやね)の頂きに、一人の男が立っていた。黄金の鎧に身を包み、深紅の双眸に苛立ちを宿し、来るべき者を待っていた。

 

 男は遠坂(とおさか)時臣(ときおみ)に召喚された、アーチャーのサーヴァントである。そして、彼が待っているのは、マスターである時臣の弟子にして協力者である、言峰(ことみね)綺礼(きれい)が召喚した、アサシンのサーヴァントであった。

 時臣の計略は、戦闘力は低いが、諜報と暗殺に優れたアサシンのサーヴァントを有効に活用できるようにするためのものだった。

 まずアサシンがアーチャーに殺されたように見せかける。そして、使い魔などによってこの屋敷を監視しているマスターたちが、アサシンへの警戒を解いた隙を突き、諜報活動をさせるというものだ。

 今回召喚されたアサシンは、しぶとさに関しては並み外れており、普通なら消滅するであろう攻撃にも耐えられる。『死んだふり』をさせるのには適していた。

 しかし、アーチャーの方は、この計略が気に入らなかった。下らない些事に付き合わされる不愉快さに、表情が歪む。

 

 そうして待つうちに、庭にアサシンの姿が現れた。アサシンの方も事情は知っているので、警戒心も緊張感も見当たらない。そんなアサシンの姿が、またアーチャーにとっては、自分が舐められているような気がして、不愉快さに拍車をかけた。

 いかに芝居とはいえ、自分と相対するのにあの気の緩みはどうか。最大限の敬意を持ってやってくるべきではないか。

 

「その慢心……万死に値する」

 

 アーチャーが腕を振るう。同時に、彼の背後の空間に、幾つもの波紋が現れ、波紋の中心から何本もの剣や槍が出現した。その剣、その槍、そのすべてが、凄まじい魔力と神秘を秘めた『宝具』であった。

 普通なら、ここまで多くの宝具を持つことのできる英雄などいはしない。だが彼は特別だ。なぜなら、彼こそは人類最古の王国、ウルクに君臨した、人類最初の王にして、人類最初の英雄。世界に唯一人の王として、この世全てをその手に握った、史上唯一の存在。

 

 英雄王ギルガメッシュ。

 

 彼こそはあらゆる英雄の原点であり、彼が持つ宝具の数々は、全ての英雄の持つ宝具の原点である。宝具こそを英雄の力とするなら、アーチャーは全ての英雄の力を所有しているに等しいのだ。

 

 アーチャーが展開した濃密な力の圧力に気付き、アサシンが屋根に在るアーチャーを見上げる。アーチャーはアサシンを冷たく見下し、

 

「地を這う虫けら風情が、誰の許しを得て面を上げる?」

 

 芝居ではなく、もう本当に殺すことにして、7本の霊剣魔槍を同時に、

 

「貴様は我を見るに能わぬ。虫けらは虫らしく、地だけを眺めながら死ね」

 

 発射した。

 

 その余りにも贅沢な攻撃。その圧倒的な威力を、使い魔の視線で見ていた多くのマスターたちは、アサシンの聖杯戦争脱落を確信していた

 しかし、

 

「フン」

 

 アサシンの右手が上げられた。

 彼の顔は、余裕のままに笑みを浮かべ、迫り来た剣の一本を、右手ではじいた。

 

 ビシイィッ!!

 

 そしてはじかれた剣は軌道を変え、迫り来ていた別の槍にぶつかり、この槍の軌道もまた変える。また、最初の剣も槍にぶつかったことで軌道を変え、その軌道上でまた別の武器にぶつかる。次々とぶつかり合い、ビリヤードのように軌道を変えていく武具の群れ。

 そして、アサシンに直撃するはずだった、武具の軌道はすべて変化してしまい、放たれた7丁の必殺は、一つとしてアサシンにあたることなく、アサシンの周囲の大地に穴を穿つだけで終わった。

 

「中々手荒い歓迎じゃないか……」

 

 一歩もかわすことさえなく、ただ腕を一度振るっただけで、並みの戦士なら絶望的な攻撃を防いだアサシンは、その声に笑いさえにじませていた。

 

「『二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めたとさ……一人は泥を見た。一人は星を見た』」

 

 本来、ただの芝居であったはずが、いきなり本気で殺す気の攻撃をしかけられても、アサシンはまったく慌ても恐れもせず、ゆったりと言葉を紡ぐ。

 

「貴様、何を言っている?」

「知らないのか? 詩だよ。イギリスの詩人、フレデリック・ラングブリッジの『不滅の詩』。フフ、君の言うことは正しい。星を『見上げる』のは私の性分ではない」

 

 逆にアーチャーに対し、癇癪を起した子供を宥めるように優しい声で話しかけた。

 

「私は泥を『見下ろす』側の存在だ」

 

 その余裕の態度が、アーチャーの怒りを更に煽る。

 

「この世界の頂点に立つ『王』として、ね」

 

 その言葉が引き金となる。

 

「貴様……! 雑種でさえない、下品に血をすする『蚤』風情が……この我を前にして自らを王とぬかすか!?」

 

 アーチャーの背後に、次々と宝具が現れる。西洋の剣、北欧の鎚、東洋の槍、南洋の斧、あまりに多種多様な武具のすべてが、アサシンに狙いを向ける。その数は、先ほどの倍以上である20丁、いや、30丁、いやいや更に増えていく。

 

「その身の一欠片たりとも、この世に残さず、塵に消えよ!!」

 

 雨のように降り注ぐ宝具は、先ほどのようにぶつけ合わせて軌道を変えることができるような勢いと数ではない。それでも、アサシンの余裕は崩れなかった。

 

「無駄無駄無駄」

 

 宝具の切っ先がアサシンを抉る前に、その宝具を逞しい拳が撃ち砕いた。しかし、アサシン本人の拳ではない。

 アサシンの前に現れた、人影――『スタンド』によるものだ。その両腕から放たれる【突きの連打(ラッシュ)】の威力と速度は、宝具の弾雨にも劣らない。アーチャーの【王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)】に真っ向から張りあっている。

 

「この、『蚤』めがぁ!!」

 

 激高するアーチャーに、アサシンは見上げながらも見下した視線を向け、

 

WRYY(ウリィィ)!!」

 

 奇妙な雄叫びをあげ、アサシンのスタンドは降りかかる剣を一本、掴み取った。銃弾を指先で摘み取るような、恐ろしい精密動作を見せ、更にその剣をアーチャーの足元へと投げつけた。アーチャーの立つ屋根が爆発し、煙塵が昇る。

 その一瞬、アーチャーの攻撃が止まった。

 

「ぬう!」

 

 その一瞬の隙に、アサシンは大地を強く蹴りつけ、高く跳躍する。一跳びでアーチャーと顔を合わせられる高さまで上がり、手を伸ばせば、アーチャーの首を絞め上がられるまでの距離にまで接近していた。

 

「舐めるな『夜行性』の分際で!」

 

 アーチャーが間一髪のところで放ったのは、光り輝く矢であった。アサシンはとっさにその矢を掴み取ったが、同時に弓を掴んだアサシンの手が音を立てて焼け付く。

 

「ぐうう! これは太陽の……!」

 

 煙をあげる手から矢を放り投げる。その矢はギリシア神話に登場する、『パリスの矢』の原型。無数の英雄たちが武器を交えた、かのトロイア戦争において、最強の大英雄アキレウスを殺した武器だ。トロイアの王子パリスが、太陽神アポロンから与えられた宝具。

 太陽神の矢は、すなわち太陽の光を象徴する。太陽を大敵とする吸血鬼には、最悪の相性であった。

 

 攻撃の手を中断したアサシンに、アーチャーは更なる攻撃をしかける。次に【王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)】から取り出されたのは、複雑な文様が刻まれた、細長い金属の棺のような物だった。現れたそれは、軋んだ音を立てて開き、中からは氷混じりの冷水が溢れだす。そして、冷水の底から現れたのは、穂先が真っ赤に灼熱した槍であった。

 それは、ケルト神話において、ブリアン、ヨハル、ヨハルヴァの三兄弟が、光明神ルーの父キアンを殺してしまった償いとして求められた八つの要求の一つである灼熱の毒槍、持つ者は血を見ずにはいられないという、呪われた武器『屠殺者(とさつしゃ)』――その原形。

 神話において、ペルシア王ペーザルが所有し、常に冷水に浸しておかねば、町一つを熔かしてしまうといわれる、原子炉のような宝具だ。そして今、核兵器にも近い、その力が解放された。

 

「滅せよ!!」

 

 言葉と同時に、灼熱がアサシンに襲いかかる。もはや炎を通り越し、破壊光線となった熱エネルギーは、アサシンの姿をすっぽり覆うほどの量で、余波によって遠坂邸の庭も、かなりの範囲を焼き払ってしまった。

 熱線を放った後、すぐに宝具はしまい込まれ、後には焦土のみが残った。当然、アサシンの姿はどこにも無い。しかし、

 

「……ちっ」

 

 アーチャーにはわかっていた。アサシンが逃げ延びていることが。今の場面を見ていたマスターたちは、アサシンが滅びたと思ったであろうが、実際に手を下した本人には、仕留めたという手応えが無かったことがわかっていた。

 

(下賤な怪物にしては多少、芸を見せるようだな。その珍奇さに免じて、ここは見逃してやろう。だが、次に視界に入った時はどうあろうと殺す)

 

 アーチャーは、アサシンを蹂躙するその時を思い浮かべ、微笑をもらす。時臣を通じて綺礼の持つ令呪により、アサシンを自決させるのは簡単だが、それはさせない。アーチャーとしては、アサシンはこの手で殺したいのだ。しっかりと自分の方が、力も、王としての格も、全てが上であると、思い知らせてやるのだ。屈辱に打ち震えさせながら、首を刎ねる。それが、アーチャーが決めた、アサシンへの刑罰であった。

 

「光栄に思うがいい。たかが蚤や蚊のような虫ケラごときが、この我がじきじきに死をもたらすという栄誉にあずかれたのだから」

 

 

   ◆

 

 

「まさか……これほどとは」

『ああ……私も予想外だ』

 

 アサシンと繋がった魔力経路のパスを通じ、感覚を共有している言峰綺礼は、今アサシンのとった行動を見ていた。

 同じく、遠坂の屋敷からすぐ近くで先の戦い――もはやあれは芝居ではない――を見ていた遠坂時臣も、常日頃の余裕を保てずに、素直で安易な言葉を出さずにはいられない。

 

「いくらイレギュラーな召喚であったとはいえ、あのアーチャーとあそこまで渡り合うとは……」

 

 言峰綺礼がサーヴァントとしているアサシンは、正規のサーヴァントではない。本来、アサシンのクラスで召喚されるのは、『暗殺者(アサシン)』の語源そのものである、『ハサン・サッバーハ』の名を持つ者のうちの誰かのみとなっているが、今回のアサシンは『ハサン・サッバーハ』ではない。

 

 言峰綺礼のアサシン召喚に際し、遠坂の行ったルール破りとは、『アサシンの拡大解釈』である。

 ハサン以外の暗殺者、殺し屋、またあるいは、自身の手では殺人を行わなくても、刺客を放ち、暗殺の首謀者となった者をも、アサシンのクラスとして召喚することが可能となったのである。

 

 たとえば、幾人もの邪魔者を毒殺したという、イタリア統一を夢見た男、『チューザレ・ボルジア』。

 知略を巡らせ、多くの敵や怪物を、純粋な力より、罠や不意打ちによって倒したギリシアの英雄『オデュッセウス』。

 ラモラックやディナダンといった、自分の邪魔となる騎士を殺し、円卓を乗っ取ろうとしたアーサー王の子、『モードレット卿』。

 ユリウス・カエサルを殺害した、イスカリオテのユダと並ぶ裏切り者の代名詞、『ブルータス』。

 ケネディ大統領の暗殺犯とされ、自らも殺されてしまった『ハーベイ・オズワルド』などがいる。

 

 アサシンは『ハサン・サッバーハ』であるという常道を外し、敵マスターの思考の裏を突くことが狙いであった。更には、凄まじく強力であるものの、非常に扱いにくいアーチャーを制御しきれず失おうとも、聖杯戦争に勝ち抜けるような、諜報や暗殺だけでなく、正面からの戦いにも長けたアサシンを召喚しようとしてのことだ。

 良い媒体は用意できなかったため、強い魔力を貯め込んだ時臣の宝石を贄として使い、強い英霊を呼べる条件をできるだけ整えたうえで召喚に臨んだ結果、まったく予想もしない存在が召喚された。

 

『君が私のマスターかな……?』

 

 その時の光景は、まだ鮮明に思い返せる。

 

 心の中心に忍び込んでくるような、凍り付く眼差し。

 輝いていながらなお、闇そのものとしか思えぬ、黄金色の頭髪。

 視線を捕らえて離さない、透き通るような白い肌。

 何もかもを投げ出してしまいそうになる、男とは思えないような妖しい色気。

 

 そして、遠坂が最強の英雄として召喚したアーチャーにさえ匹敵する、王者の威光。

 

『私の名は言峰綺礼……お前は、本当にアサシンなのか……?』

 

 到底、汚れ仕事を行う暗殺者とは思えない存在に、綺礼は絞り出すように声を出していた。

 

『ああ、確かに私はアサシンだよ、綺礼……。私の名は』

 

 彼が名乗った名前を、綺礼は知っていた。かつて代行者であった頃、資料で読んだことがあったからだ。

 

『ディオ・ブランドー』

 

 それは、世界に現れた新たな神秘、『スタンド』の第一人者、及び、教会の不倶戴天の敵である吸血鬼を表す名前であった。

 

 実のところ、裏の世界で『DIO』の存在は大して重要視されていない。

 その最初の経歴としては、まず【石仮面】という道具によって、たまたま死徒になり、イギリスの片田舎の町を一つ滅ぼしたものの、死徒を狩る異能者数名によって倒された程度の存在とされていた。怪物としての能力は中々高いと言えるが、太陽の光にはまったく耐性がなく、死徒としても下位の存在と目されている。

 その後、復活して新たな能力『スタンド』を手に入れ、仲間を増やしたようだが、教会や協会が対処するより前に、別のスタンド使いの集団に滅ぼされた。そのため、やはり大した力はなかったのだろうと考えられている。

 ここ十数年の間に広まり出した、新たな力『スタンド』を生み出したということで、名は多少知られてはいる。しかし、基本的に過去を生き、古くから伝わるものを重視し、新しいものを軽視、蔑視する魔術師たちにとって、スタンド自体がさほど評価に値するものではないため、結局軽んじられていることに変わりは無い。

 

 だが、実際にその存在に触れて、綺礼も時臣も、その通常の見識を改めざるを得なかった。

 

 その基本能力、その特殊能力。太陽光という弱点があってなお、その力は凄まじい。

 戦闘者としてだけでなく、『アサシン』としても優れている。対面すれば圧倒的な黒い存在感に打ちのめされるというのに、背後に立たれても気付くことができぬほどに気配遮断能力に長け、遠く離れた場所を映し出す念写能力もそなえ、更には逆に敵からの探査を妨害することまでできた。

 

 綺礼は、机の上に置かれた写真に視線を向ける。その写真はアサシンが自らの宝具によって念写したもので、その中には彼らの敵の姿が写し出されている。

 意図したものを確実に撮れる能力ではなく、その精度も不安定だ。だが迫る敵を何の予備情報も無しに知ることができるという利点もある。その写真には、飛行機に座る二人の姿があった。銀髪に赤い目の美女は、おそらくアインツベルンのホムンクルス。もう一人はダークスーツを着込んだ絶世の美少年――男装の美少女かもしれないが、それは写真だけでは判断しづらい。後者の方は、アインツベルンを調査した時には引っかからなかった人物だ。おそらくこの者が、今回アインツベルンの召喚したサーヴァントなのだろう。

 

 そして今回の戦闘を見て、完全に理解した。

 DIO。それはまさに英霊であり、そして『王』であると。

 

「しかし……今回、アーチャーからの広範囲攻撃から逃げ延びたのは不可解です。単純な身体能力で回避できる攻撃ではありません。幻影催眠か、瞬間移動か……まだ何か特殊な能力を、アサシンは隠していると思われます。令呪を使って白状させますか?」

『……いや、あのアサシンは、思った以上に難物だ。安易に令呪を使うべきではない。まったく、アーチャーより制御しやすいサーヴァントを求めて、同じくらい油断ならないサーヴァントを召喚してしまうとは思わなかったな』

 

 魔道通信機から、遠坂の当主のため息が聞こえてくる。規格外に強力なサーヴァントを2体もそろえながら、彼らの聖杯戦争は前途多難と言えた。

 

『アーチャーは今回のことでアサシンの排除を要求してくるかと思ったが、それは免れた。しかし、アサシンを見つけた時は抹殺対象として応じるとのことだ。無意味に争わぬよう、アサシンをアーチャーに見つけさせないように慎重に動かしてほしい』

 

 その注文を最後に、時臣からの通信は途絶えた。いかにしてアサシンを動かしていくか、考えを巡らす綺礼は、気付かなかった。

 今までの人生で、いかなることにも心熱くならず、感動することも、執着することもなかった彼という男が、アサシンを失わないために、懸命に思考しているという事実に。

 アサシンの存在にこだわっている自分に、綺礼はいまだに気付いていない。

 

 アサシンを召喚して一目見た瞬間に、言峰綺礼は既に魅了されていたのだということに。

 

 

  ◆

 

 

 アサシンは言峰教会に戻ると、一人地下室で、自らの焼け爛れた手を見ていた。その傷も時間と共に治癒していくが、やはり通常の傷と比べて治りが遅い。

 

「アーチャー……英雄王ギルガメッシュか。あの多様な宝具は、やはり厄介だな」

 

 アサシンは、味方陣営にいるアーチャーを、完全に敵と見なしたうえで呟いた。

 

「我が能力を使えば、倒すことは造作も無いが……下手な行動をすれば令呪によって強制的に自殺させられる。今は大人しくしていてやるが……最後に聖杯を掴むのは、このDIOだ」

 

 世界の全てを下に見ながら、アサシンは彼の決定事項を口にした。

 

 

 

 

 ……To Be Continued

 


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