旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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あのね、俺ね、最近クソ忙しくてI.Qが低下してるんだー!たっのしー!

俺はあまり知能指数が高くないフレンズなんだね!すっごーい!

サーバルちゃんとキタキツネちゃんと交尾ごっこしたーい!3P!えっろーい!



もう誰か俺を殺してくれ。


98話 のけものフレンズ

「……いやさ、確かに、新入りの子達から目を離してたのは認めるよ?でもさー?」

 

「あ……、だ、駄目、ここにいて、寂しいのは嫌、独りは嫌……。提督、提督、大好き……。ずっと、一生、側にいて……?」

 

「よぉ、司令!俺、司令の為に頑張ってるぜ!最近は、やっと出撃を許してもらったんだ!司令の邪魔をする悪者は、俺が全員倒してやるからな!!」

 

「大丈夫、僕は、僕だけはまともだ、まともなんだ。提督のことを助けられるのは僕だけなんだ……。なあ、提督?お前は、もっと僕に頼って良いんだぞ?そ、その代わり、僕もお前に頼るから、さ?」

 

「(病むのが)早過ぎませんかねぇ?」

 

おかしい、こんなことは許されない。

 

俺はただ、浜風の大きなおっぱいとか、ナイスバディの鹿島とか、かわいい野分とかとデートしていただけだ。

 

あと舞風と添い寝した。いやー、かわいい。予想通り闇を抱えていらっしゃったね。何でも、艦の頃を思い出して怖い、だとか。まあ、時間が解決してくれる系のやつだね。少なくとも、俺が近くにいると安心するらしいし。

 

と、このように、俺に特に落ち度はありません!

 

艦娘が勝手に病んだんです!!

 

……まあ、それもしょうがないことなのよね。

 

艦娘は、この世界に生まれても、親も友人も何もない。持って生まれた記憶は、戦争の時の陰惨なもの。そして、その使命は、深海棲艦などという未知の化け物相手に戦うこと。

 

そんな状態じゃ、少しでも自分を愛してくれる相手に依存するのはおかしくない話だろうよ。

 

例えば、音成鎮守府だって同じだ。

 

あそこの提督の守子ちゃんだって、まるで母親か何かのように甘えられているそうだ。

 

艦娘とは、愛に飢えた生き物なんだなぁ。

 

まあでも、音成はマシだよね。守子ちゃんは母性くらいしか求められてないもん。

 

ところがどっこい、ウチは違います。父性愛も兄弟愛も色恋も友情も……、艦娘個人個人によって異なるが、多種多様な愛情を求められるのよ。

 

例えばさ、あそこでこっちをじっと見つめている陸奥。

 

陸奥は、俺に、恋人としての愛情を求めているんだ。

 

あそこでお茶を淹れている鳳翔なら、旦那として寄り添って欲しいと思っているし、多くの駆逐艦は俺に父親になって欲しいと心のどこかで感じている。

 

まあ、女性が愛情を求めるのは当然のことだし、綺麗どころばっかりの艦娘を愛するのは良いんだよ。実際、楽しいしな。

 

でも、艦娘は……、

 

「……ねえ、提督?新入りの子達ばかりじゃなくて、私も構って欲しいわ?それとも、私はもう用済みなのかしら?」

 

際限無く、愛情を求めるんだよ……。

 

「いやいや、そんなこと無いさ。陸奥も近くにおいで?」

 

「うふふ、嬉しいわ……❤︎」

 

愛情は劇薬だよ。無尽蔵に注ぐもんじゃない。要は、リハビリだ。今まで愛されなかった分を埋めてやる、それだけ。過剰にやると壊れちまうからな。

 

段々と量を減らして、真っ当な恋愛を楽しみたいんだがねー。中々、上手くいかないな。

 

でも、このまま皆んなで楽しい思い出を作ったりさ、一緒に楽しく暮らしていくうちにさ、どうとでもなるよ。多分。

 

「な、陸奥」

 

「え?、何が?」

 

 

 

 

 

と、まあ。

 

綺麗な綺麗事を並べておきました。

 

こう言うカッコいいこと言っとくと女の子にモテモテだぞ!覚えておこう!

 

さーて?どうしましょーか?新入りの子達にも、なんだかんだでセクハラは済ませたしー?鹿島のおっぱいの触り心地最高だったしー。

 

正直言ってウルトラ暇。最近は、深海棲艦もかなり強く、それでいて賢くなってきたけど、それ以上にうちの子達が強いんで、日本の近海からはほぼ追い出せたんだよね。

 

あとは、ちょこちょこ攻めて、深海棲艦の総数と支配領域を減らす感じかなぁ。日本海はほぼ開放で、ロシアや中国との海路が繋がったし、太平洋も大分攻略が進んで、オーストラリアまで到達したし。そろそろ、アメリカまでの海路を本格的に開放してみようかな。それとも、オーストラリアへの海路を盤石にするか。ま、そのうちね?

 

あー、暇だ。順調過ぎて暇。

 

 

 

あー。

 

 

 

あーあーあーあー。

 

 

 

よし。

 

 

 

農場に行こう。よく考えたら、最近、首輪付きに任せっきりだったな。

 

いかんいかん、DIY精神が錆ついちまいそうだ。あ、そうだ。夏野菜を丸かじりしたいから、マヨネーズと味噌持って行きましょうかねー。

 

あとはやっぱり、酒だな!

 

いやー!碌に働かずに昼間から飲む酒は最高だなー!!!

 

 

 

 

×××××××××××××××

 

僕は、首輪付き。

 

首輪付きけもの。

 

物心つくときには、森にいた。

 

お父さんと、お母さんは、いない。

 

覚えているのは、桜の木。

 

桜の木の下にいた。

 

桜の木が、僕のお母さん。

 

僕は、小さいから、他のけものに狙われて。

 

でも、僕は、強いから。

 

殺して、殺して、殺して……。

 

やがて、山の中。

 

山の中で、一人きり。

 

色々、考えて、木を植えて、果物を植えて、野菜を植えて……。

 

山は、僕のお城になった。

 

でも、僕は一人きり。

 

 

 

ある日、強い奴が来た。

 

ぷらいまるあーまーも、くいっくぶーすとも、全部通用しない。

 

僕は、生まれて初めて、負けた。

 

けれどそいつは、僕を殺さなかった。

 

何故かは分からない。

 

……面白い奴。

 

そいつは僕よりも賢くて、色んなことを教えてくれた。そいつに着いて行ったら、友達もできた。

 

山の下にある建物に行けば、摩耶とか、ビスマルクとか、色んな子が遊んでくれるんだ。

 

そいつは、美味しい食べ物もくれるし、遊んでくれるし、面白いお話もしてくれる。

 

僕の、親友。

 

名前は、旅人、と。

 

そう、名乗った。

 

……最近は、会ってないな。つがいなのか、なんなのか、沢山のメスに囲まれて大変そうだし。

 

 

 

「うらやまパークにようこそ!!」

 

 

 

?!!

 

「君は農業が得意なフレンズなんだね!すごーい!!」

 

きゅ、急に、空から……。

 

相変わらず、行動が読めない奴だ。

 

「おいおい!てめーこの首輪付きよぉ!!お前そこは歓迎しろよなー!!例えば、そう、「ふわああぁ!いらっしゃぁい!よぉこそぉ↑裏山へ~!」みたいな?」

 

何言ってんだこいつ。

 

「と、言う訳で、夏野菜の収穫ついでに、ソーラーパネルの増設をします」

 

……まあ、陽射しが強いから、ソーラーパネルの増設は悪くないかもしれない。

 

「あ、司令官」

 

「よー、調子はどうだミカァ!!」

 

「良好です」

 

あ、そうだ。

 

僕の農場に、よくいるこいつ。

 

名前は、三日月。

 

農業を手伝ってくれるし、僕の言葉もなんとなく分かってくれる、いい奴だ。こいつも、僕の友達だ。

 

それと……、

 

「おーい!急にどうしたんだ司令ー?!」

 

「ま、待ってぇ……!」

 

赤くてうるさいの、あと、緑色のうじうじしてそうなやつ。見ない顔だな。新しいつがいを捕まえて来たのかな?まあ、良いや。旅人の連れてくるメスは、悪い奴じゃないから。

 

他にも、また、見ない顔が増える。

 

明るい銀色と暗い銀色が一人ずつ、黄色いやつ、紫のやつ……。

 

青白いのと、赤くてうるさいのがもう一人、それと、銀色で大きいのも一人。

 

黒いの二人、茶色いの一人。

 

……また、沢山連れて来たんだな。

 

つがいって、そんなに沢山必要なのかな?

 

「「「「提督ー!!」」」」

 

「ふわああぁ!いらっしゃぁい!よぉこそぉ↑裏山へ~!どうぞどうぞ!ゆっぐりしてってぇ!いやま゛っ↓てたよぉ!やっと艦娘が来てくれたゆぉ!嬉しいなあ!ねえなんにぃのんむぅ?色々あるよぉ、これね、ビールサーバーって言うんだってぇ明↓石に教えてもらったンの!ここからビールが出るからそれを使ってにぇ」

 

「「「「提督?!!」」」」

 

「はっ?!す、すまない、I.Qが著しく低下していた……。よかったら、ソーラーパネルの設置を手伝ってくれない?」

 

「「「「は、はい!」」」」

 

……それと、なんだか知らないけど、あいつが連れてくるメスは強い。人じゃないのかもしれない。

 

今も、大きなソーラーパネルを軽々と運んでいるし……、なんなんだろう。

 

でも、ソーラーパネルは重要だからな。ほっとこう。

 

 

 

「あー、終わったー!!さー、ビール!ビール!冷えてるかー?」

 

いや、持って来たのはお前だろ。酒が冷えてるかなんて、僕に分かるわけないだろ?

 

「ぐう正論。……おっ、味噌美味え、やっぱり、この鎮守府に来た時から寝かせておいた味噌を引っ張り出して来て正解だったな。そろそろマムシ酒と……、果実酒もいけるな……、持ってこよ」

 

梅酒は?

 

「来年だなー。二年は漬けたい。その方がコクが出るしー」

 

ふーん。……あ、マヨネーズ美味い。自家製だ、これ。

 

「そ、その、昼間からお酒なんて……」

 

「いーのいーの!休みでしょ?たまには羽目外さなきゃね!!」

 

お前、羽目外してない時なんてないだろ。

 

「シッ、言わなきゃバレないから」

 

「……?、提督?その子とお話しですか?ふふっ、かわいい……、かわいい……、ワンちゃん?、いや、猫、です、か?」

 

あー、僕自身も、僕が何なのか分かってないし。強いて言えば、首輪付きけものって種族、かな。

 

「首輪付きは首輪付きだよ。それ以上でもそれ以下でもない。……ささ、鹿島も飲んで、どうぞ」

 

「じゃ、じゃあ、少しだけ……」

 

 

 

「ふへ、ふへへへへへ、提督ー?貴方の鹿島ですよー❤︎」

 

「ありゃー?司令が二人いるー?えへへへへー、二人いるのかー!えへへへへー!」

 

「提督ー!どこー!あたしの側にいてー!うえええええん!!」

 

「ん、美味しいですね、これ。苺の果実酒ですか」

 

おい、どうするんだこの状況。

 

「よしよし!山風ー、俺はここだぞー!あ、鹿島、おっぱい揉ませて!嵐、今は、俺は一人しかいないぞー!」

 

あー、もう。

 

なあ、三日月も何とか言ってやってくれよ。

 

「こちらのオレンジの果実酒も甘酸っぱくて中々……、あら?どうしたんですか、首輪付きさん?……ああ、なるほど。司令官ですか?大丈夫ですよ」

 

えー。

 

「司令官は、艦娘に付きまとわれていつも大変ですから。ストレスの発散は重要です」

 

……お前は違うのか?お前も、その、艦娘なんだろ?

 

「私は、司令官に全てを預けているだけです。命令を頂ければ、全霊で実行する、それだけです。自ら率先して言い寄ろうとは思っていません。……もちろん、求めて頂ければ、喜んで抱かれますけど」

 

ふーん、愛の形は人それぞれ、ってことか。

 

僕には分からないな。

 

分からないけど……。

 

「おう、首輪付き!飲んでるか?!飲めよ!!かなり良いリキュールで漬けたからなこの果実酒!!!美味い!飲んで!!!」

 

……やっぱり、こいつは面白い。

 

 

 

 




三日月ルプスレクス
君は、戦闘が得意なフレンズなんだね!すっごーい!新しく付けたテイルブレードの調子は最高なんだって!

秋月
いつの間にか病んでたねー!たっのしー!

首輪付きけもの
もふもふでかわいいフレンズだね!でも、何の動物のフレンズかは誰にも分からないんだって!えー!すっごーい!

旅人
人間性が死んでて、女の子が大好きなフレンズなんだ!新入りの子達もほぼ完全に堕としたねー!わーい!

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