え、いや、良いんですか?こんなに評価されて?
ありがたいですけど。
いやぁ、キス島は強敵でしたね。
そんなこんなで終わったキス島攻略。一切期待はしてないが、大本営に結果を送りつける。
なんか、快挙みたいな扱いだけど、この程度のことはいつもしている。最近じゃ、遠征のついでに海域を開放してきた、とか皆んな言うし。
今じゃ皆んな、一端の戦士だよ。
それとこれとは全く関係ないんだけどさ、
「……金剛?この、俺の紅茶にさ、媚薬、入ってない?」
「…………気のせいデース!」
金剛、ニッコリ。
「いや、今の間は何なの?確信犯だよね?」
「気のせいデース!!さあ、グイッと!飲んで欲しいデース!!」
「まあ、良いけどさぁ?」
紅茶を一口飲む。……アールグレイか。しかも、結構良いやつだ。淹れ方も練習したんだな、相当に美味い。
「うん、おいしい!」
「…………あ、あの、何とも無いんデスカ?」
え?ああ、媚薬か。長年の旅の途中、毒だのウィルスだのを盛られることは多々あったしね。だから俺、薬とか効きづらい体質になっちゃってさあ?
「まあ、そうだな、媚薬の分味が薄まるから、少し濃い目に淹れてみたらどうかな?」
「……うーん、ちょっと良いデスカ?」
金剛は、俺のティーカップを手に取り、一口飲む。……ご丁寧に、俺が口を付けた部分に唇を合わせて。
「…………即効性の筈なの、に?あっ、ああっ!」
急にゾクゾクと身体を震わせ、顔を赤く染める金剛。エロいなぁ。
「おーい、大丈夫ー?かなり媚薬飲んじゃったみたいだけど?」
「て、提督、提督❤︎提督❤︎❤︎❤︎」
あーあ、脚、ガクガクじゃんかよ。
「全く、どんだけ入れたんだか。ほら、立って?」
そう言って手を取ったら、
「だ、駄目!今触られたらっ!あ、あ、あああああっ❤︎❤︎❤︎」
あらら、腰抜かして気絶しちゃった。
……薬よりこっちの方が興奮するわ。良いな、発情金剛。このままベッドインしたい欲求をぐっと堪えて、何故か部屋中に隠れている金剛型の皆んなに声をかける。
「と、言う訳でさ、金剛が倒れたから、介抱してあげてね、皆んな」
「…………いつから、バレてました?」
恥ずかしそうにクローゼットから出てくる榛名。
「部屋に入った時」
「さ、最初からじゃないですかぁ!!」
普通は気付くんだよなぁ。
「そうだね、榛名ちゃん、いつも柑橘系の香りのシャンプー使ってるでしょ?でも、金剛はローズヒップの香りのシャンプーを使ってるんだよね。……なのに、金剛のクローゼットから柑橘系の良い香りがするんだ、おかしいだろ?」
「え?!そんなので分かるんですか?!」
普通は匂いで人を判別できて当然なんだがなぁ。
「後は、心音と呼吸音かな。……最終的には勘だけど」
「そ、そんな……」
「あ、押入れの比叡とバスルームの霧島も気づいてるから。……じゃあ、俺、行くね?サラダバ-」
「「?!!」」
なーんか驚いてるけど、気付くから。普通。つー訳で金剛型の部屋から出て行く。
「はい、提督、愛宕の手作りチョコレートですよ〜!」
休憩室、愛宕と摩耶にエンカウント。ん、この匂い、また媚薬か。流行ってんの?媚薬?ノースティリスかな?
「ほ、ほら!あたしからも、やるよ!」
摩耶もくれた。……これも媚薬入り。何で?
「うん、ありがとう(釣りキチおばさん感)。早速食べて良い?」
「うふふ、どうぞ〜?」
……ふむ、外側はガラナチョコ、中にはオレンジジャム(媚薬入り)か。中々良いな、頭使ってる。チョコに水は溶かせないし、中身のジャムに媚薬を入れたのか。
「ガラナチョコなんて久しぶりだわ。オレンジジャムちょっと甘さ強いね?媚薬の分だけ濃い目に作ってる?それとも、最初から甘めに作った感じ?甘いの好きだし良いんだけど。うん、OC!!」
「なっ?!何で分かむぐっ?!」
「……うふふっ、何のことかしら〜?」
摩耶の口を素早く塞ぐ愛宕。
「いや、別に、俺は困らないから良いけどさ」
うん、美味いわ。やっぱり俺も甘党だなぁ。
「……な、なあ、提督?その、さ、か、身体は大丈夫か?」
「え?うん、大丈夫だけど?どうかした?」
媚薬なんて効かないんだよなぁ。
「(な、なあ、ちゃんと入れたんだよな?アレ!)」
「(い、入れた筈なんだけど〜?)」
小声で話しても聞こえてるよ〜?
「愛宕は食べないの?」
「い、いえ、私は……、いや、やっぱり、一つだけ……」
「お、おい、愛宕?」
「(確認の為よ。……一つくらいなら……)」
「はい、あーん」
「あーん❤︎」
大きく口を開く愛宕。何を、とは言わないが、ぶち込みたい。ぱくり、とチョコレートを食べるが、ついでに俺の指ごといった。
ほう、可愛いことしやがる。
「うーん、美味しっ!……あ、あら?こ、これ、は、あ、あらあらぁ❤︎」
何てことだ、ただでさえエロい愛宕が更にエロく!
……いつもお姉さんぶって誘惑してくるからなぁ。たまには仕返ししなきゃ(使命感)。
「おっ、大丈夫か大丈夫か?」
近付いて耳に息を吹きかける。いっつもやられてるし、多少はね?
「はぁぁぁん❤︎❤︎❤︎だ、駄目ぇ!!」
ああ^〜、いいっすね〜。
いつもの余裕は全くなし、俺の目の前で蕩けている。おおう、すっごい雌の匂い。良いね!
「う、うわ、だ、大丈夫か?愛宕?!」
「んうぅぅぅ❤︎ま、摩耶!さ、触らないで!」
「あ、ご、ごめん?!」
「おやおやおやおや?なーんだか具合悪そうですねぇ?大丈夫?お兄さんが部屋まで送る?」
これも、毎回やられてる。事あるごとに、「お姉さんが○○する?」みたいに聞いてくるのよ。これすっごく下半身に悪い。
「だ、大丈夫よ〜❤︎」
「ほんとぉ?(狂気)」
優しく、肩に手を置く。
「あっ❤︎あっ❤︎あっ❤︎あっ❤︎❤︎❤︎駄目、駄目駄目駄目駄目ぇ❤︎❤︎❤︎」
大きく痙攣。すると、そのままダウン。
善きかな……。
「あ、愛宕?!愛宕?!!」
「大丈夫、気を失っただけ。……今は敏感だから、触らないであげてね」
「お、おう!」
いや〜、良いもん見れたわ。チョコレートの残りは持って帰ろう。
「あはは、じゃあね!」
「あ、ああ、またな!」
「あら?羽黒ちゃん?どうしたの?」
珍しい。いつもは気配を消してこっそり俺を見つめてるのに。
「あ、あっ、あの、あの、その」
「んー?大丈夫だよー?ゆっくりで良いよー?」
羽黒ちゃんは普段、緊張しやすい子だ。だから、焦らせちゃならない。
「は、はい……。ご、ごめんなさい、わ、私、焦っちゃって……」
ん?この匂い……、香水か?しかも媚薬入り。まーた媚薬か。何なん?
にしても、これは、ランバンか?てか、足柄の使ってるやつじゃね?
「え、えっと、わ、私、その、特に用って訳じゃないんですけど、その、司令官さんと、あの、お、お話でも……」
「そっかー。良いよー」
効果音をつけるなら、そうだな、パァっと、って感じ?すごーく笑顔になった。この笑顔なら、知り合いのプロデューサーが一発でスカウトするレベル。良い、笑顔です……。
羽黒ちゃんはグイグイ攻めてこないから、いつも街でナンパするみたいにすると良い反応を返してくれる。
さあどう口説くか……、そうだな、香水の話かな?お話をしたいと言ってるけど、羽黒ちゃんはあんまり喋らない、自己主張が弱い子。こっちから聞いてあげよう。
「そう言えば、羽黒ちゃん、珍しく香水つけてるね?ランバンのエクラ・ドゥ・アルページュ?良いね、似合ってるよ!大人っぽくて素敵だね!」
「え、えへへ、う、嬉しいです!」
取り敢えず褒める。髪型、服装、メイク、香水、全部だ。
……て言うか、足柄、ランバンばっかりだな。あいつ、この前はマリーミー!付けてたっけ。
多分、結婚を引き寄せる、とか、恋を呼ぶとか、そう言うのに釣られたんだろうなぁ。
うーん、でも、羽黒ちゃんのイメージならこっちかな?
「羽黒ちゃんには、こっちも似合うと思うよ!」
否定はしない。絶対に、泣きながら謝られるから。
渡したのはエンジェルハート。ハート形のボトルと同じく、キュートさが際立つ香水。
「あ、可愛い……。匂いも、甘い香りで……」
いっやー、可愛い!!羽黒ちゃん見てると、なんと言うか、若い頃を思い出す!こう、ね?初々しさと言うか、ね?
……いや、ちょっと待った。なんかさらっと流したけど、これ、媚薬!媚薬の匂い!媚薬入りだよ!
うーん、羽黒がやったのか、足柄が仕込んだのか?分からんな。
「にしても、羽黒ちゃん、なんだか、香水以外の匂いもするね?」
「えっ!あっ!あの、その!こ、これは!」
……あー、羽黒ちゃんか。追加で媚薬も振りかけた感じ、ね?
面白いじゃないの、乗ってやろう。
「うーん、何だか、身体が熱くなってきたなぁ……」
胸元のボタンを更に外す。鳩尾くらいまで外す。……羽黒ちゃん、ガン見である。
「は、はぅぅ……」
追撃しまーす。羽黒ちゃんに近寄ってぇ?抱き締める!
「可愛いよ、羽黒……」
「んぅぅ❤︎」
おやおや、耳まで真っ赤。こうすると、体温が上がって、香水の香りが強くなる。そして、媚薬もまた同じように、強く散布される。よって、
「はぁ、はぁ、な、なんだか、私、私……!」
効いてきたな?
さーて、堕とすか。物理的に。
ちょっと強めに抱き締めて……、
「いけない子だなぁ、羽黒は……。それ、何の薬か分かってるんでしょ?」
「あっ、わ、私は……」
「そんな風に男を誘惑する悪い子はね、俺みたいな、もっと悪い男に食べられちゃうよー?」
とか適当なこと言って、頬にキス。
「……きゅう」
はいダウーン。……羽黒ちゃん、本当に悪い男に騙されないか心配だわ。このまま抱っこして、部屋まで送る。
いやあ、段々と誘惑にも慣れてきたなぁ。
……もうね、お触りパブかなんかだと思えば良いのよ。人生で最も大切なこと、それは、「楽しむこと」だ。
挿入禁止が何だ?超一級の美女達に囲まれて、お触りOKキスOKだぞ?その上、混浴もあり。普通に最高。
どうしてもヤりたい時は、そこらの風俗か、普通にナンパでOKだし。いっそ、音成鎮守府の子達でも口説くか?それもアリだな。
うちの子達は、どうにかして俺を誘惑したいみたいだが、まだまだ甘いね。俺が今までの人生で、どれだけ口説いて、どれだけ口説かれたか知ってるのか、って話。
さぁ、今日も楽しむか。
金剛
恋する乙女。四六時中旅人のことを考えている。
愛宕
おっぱい。意外と腹黒。
羽黒
鎮守府で最高の隠密性を誇る。趣味は旅人のストーキング。
プロデューサー
目付きの悪さと図体のデカさが特徴。スカウト時に良く職質を受ける。
旅人
大体慣れた。