旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ロングヘア加古ーーーッ!!!


546話 梅雨バージョン加古可愛すぎんか?

「梅雨だなあ」

 

「はい?私のおつゆはビシャビシャですが?」

 

「うん、俺のしっとりした哀愁の気持ち返して????」

 

「私のお股もしっとりしていますよ」

 

うーん!

 

いやあ、黒井鎮守府は平常運転です。

 

さて、現在は六月後半。

 

梅雨ももう終わるかな?

 

ってところで台風がー、と言った感じ。

 

俺は執務室で、大淀と台風に備えての物資確保などの指揮をしていた。

 

だが、それもすぐに終わり……。

 

「ヨシ!じゃあ、あとは今日の昼食と、もしもの時のための保存食作りをしようか」

 

「はい!」

 

 

 

俺のお料理シーンとか見ても誰も得しないからなあ。

 

料理描写とかを見たいなら、異世界転移した料理が得意な高校生が恋人と一緒に屋台を引いて異世界生活してる感じの世界とか多分あるだろうから、そっちを見ればいいんじゃないかな。

 

さてさて、色々と料理を作ったぞ。

 

ペミカンとか!

 

……ペミカンはバターで作るのがコツだよ。インディアンが作っていた獣脂を使う方式だとあんまり美味しくないからね。

 

たっぷりのバターでキノコと鶏肉と玉ねぎ辺りを炒めたものを冷やして完成だ。油分が多いから、鶏肉はささみとかでいいんじゃないかな。これを、シチューにして食べると美味しいよ。最近じゃ登山の時のお供にされてるみたいだね。

 

まあこれは、余れば他所にお裾分けすれば良いだけだし、作り過ぎるくらいでちょうどいい。

 

にしても、だいぶ頑張ったからなあ。

 

料理スキルをフル稼働して、スタミナが削れちゃったぜ。

 

しばらく休憩しよう。

 

休憩と言ったらやっぱりこれ!

 

ワイルドターキー(ウイスキー)だよ。

 

え?

 

いやほら、燃料みたいなもんでしょ?

 

後は……、あー……、ほら、そうだよ!コロナ的な?

 

殺菌だよ殺菌!喉の殺菌!

 

アルコール消毒だよ!

 

……まあ、この世界は、普段からコロナなんかよりよっぽどヤバいウィルスがその辺にあるので、コロナ如きのよわよわウィルスは一瞬で撃滅されましたが。

 

そうなんだよ、最近はE型特異菌ってのが……。

 

………………。

 

……すまない、イーサン。

 

……助けられなかった。

 

BSAAはなんだかきな臭いし……、どうなってるんだ最近は……。

 

とは言え、俺もあまり外部の組織に手出しはできないし……。

 

とりあえず、BSAAを問いただすために友人が色々と行動してるみたいなんで、それに手を貸すことにしたんだが……。

 

死ぬなよ、クリス……!

 

 

 

さて、現状では俺にできることはない。

 

そして、俺には俺の仕事がある。

 

いやもう本当に働きたくないけど、最近は俺が働かないと世界がヤバいと言うことに気が付いた。

 

表社会のシェアは10%も握れてないんだけど、裏社会のシェアは30%以上握ってるからねうちは。

 

特にうちが強いのは量産型のロボットだね。

 

他にも、自社製品の魔導具の類に魔導書の写本、銃火器なんかも売ってるよ。

 

常に何かしらの侵略者やら何やらに狙われているこの地球では、軍事産業は非常に儲かるんだよね。

 

どの国も、よほど国土が小さい国でもない限り、戦闘ロボットが配備されるのが普通なんだ。

 

まあそんな訳で、国防の要たるロボット兵器の開発及び販売をする黒井鎮守府は、各国から注目されているってこと。

 

俺がサボって業務が滞ると、割とマジで地球がヤバい。

 

確かに、ロボット兵器は他にも存在する。

 

安価な作業用ロボットとして使える『レイバー』に、安価な軍用ロボットの『アームスレイブ』、超高価で環境を汚染する粒子を撒き散らす超兵器『NEXT AC』……。

 

そこに、黒井鎮守府は、そこそこに安価で中々に高性能、かつ環境を汚染しない上に、整備が楽でパイロットが死ににくく、更に学習型コンピュータを搭載した、『対侵略者用』の戦闘ロボットを量産して、この業界のトップシェアになったのだ。

 

各国の主力兵器に選ばれるほどに出来がいいうちのロボット兵器は、多くの人に愛用されている。

 

……とはいえ、中国あたりは、うちから買った量産型アシュセイヴァーを分解して解析して作った劣化版を「我が国固有の新兵器」とか言って配備してるらしいけどね。

 

まあ別にそれはどうでもいいんだけど、とにかくヤベーくらい売れてますってこと。

 

それだけじゃなくって魔導具の類も凄いね。

 

魔導具って普通、裏社会の職人が小規模に生産する感じだったんだけど、うちは工業製品が如く大量に生産してるから……。

 

大量生産によりコストを下げてるから、品質面は『そこそこ』止まりだが、値段は格安だった。

 

もちろん、プロ用のハイエンドモデルもあるにはある。

 

まあ何だ、黒井鎮守府は、いつのまにか世界になくてはならない大企業になっていた訳だ。

 

はい、仕事終わり!

 

あとは鎮守府の見回りを……、んん?

 

見慣れないロングヘアの美女が……、って。

 

「加古?」

 

「あ、提督!」

 

ほ、ほわあ……?!

 

ロングヘア加古だと?!

 

普段の活発なイメージとは打って変わって、清楚系美女になってる!!!

 

ワシは女の子が髪型変えてイメチェンするところに弱いんじゃよ。

 

女の子の色んな姿が見たい欲求、あるでしょ?

 

「どう?似合うかな……?」

 

不安げな瞳でそう言った加古を……。

 

「サイコー!カワイー!毎秒結婚してくれ!!!」

 

俺は全力で抱きしめた。

 

「きゃっ♡もー!提督〜!」

 

加古も抱き返してくる。

 

内面は活発な女の子である加古のままだ。

 

外見が清楚系なのに、内面がやんちゃ系……。

 

素晴らしい……。

 

俺には理解(わかる)……、美少女として鍛え抜かれたオシャレ力……。

 

「恋人として手合わせ(意味深)願いたい」

 

「もー♡しょーがないなあ♡」

 

こーんなんもうイチャイチャックスしかないよなあ?!!!

 




加古
即ハボですわこんなん。

旅人
登山とか遠足とかに誘うとノリノリでお弁当を作ってきてくれるおじさん。

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