設定集みたいなの作るべきなのかな?
……離島。
黒井鎮守府の北側、少し大きめの島。
この島には、黒井鎮守府の提督が拾ってきた、深海棲艦達が生活している。
ここに住む深海棲艦達は、皆、黒井鎮守府の艦隊に半殺しにされ、提督にこれでもかと辱められ、なんだかんだで調教されきってしまっている……。
当然だろう、海を守る為、人類に警告しようと勇んで現れたら、なんかメッチャ怖い女達に囲まれてボコボコにされ、よく分からんイケメンにセクハラされた後、急に優しくされるのだ。
……堕ちてしまうのも無理はない(確信)。
そんなこんなで集まった深海棲艦達は、たまに現れる提督の指示で、密輸業者への警告や、打ち捨てられた艦娘の保護などのブラックオプス的な、なんかそう言うフワッとしたアレを担当する集団となったのだ……!!
しかし、真面目に働いてはいるが、この深海棲艦達の性癖までは、まともにならなかった……。
「提督❤︎見テ?モットワタシノ恥ズカシイトコロ、見テ❤︎」
「提督!アタシ、オ仕事頑張ッタ!!ゴ褒美ハ……、オシリペンペンデイイゾ❤︎」
「ヲッ!提督?今日ハ何スル?……何シテクレルノ……❤︎」
言わば、ナチュラルな調教が生み出した、ソドムの街!
露出とコスプレ、SMと緊縛とをコンクリートミキサーにかけてぶち撒けたここは、海上のゴモラ!!
今回、『折角水溶性のボディーペイントしたんだし、なんかそれっぽい企画立てようぜ!』
本日も、俺と天国に付き合ってもらおう!!
「さあ、やってまいりました!『ドキッ!深海棲艦ボディーペイント水鉄砲チャレンジ!!〜ポロリもあるよ!』実況はこの俺、旅人と!」
「解説ハワタシ、離島棲鬼デマイリマス!」
……ちなみに、離島棲鬼ちゃん、フリフリのゴスロリの下は荒縄で緊縛してる。自分で。……いや、確かに、倒した時に荒縄で亀甲縛りしたけどさぁ?
「さあ、今回のイベントのルールは簡単!お互いのボディーペイントを水鉄砲で溶かし合い、最後までペイントが残っていた子の優勝!」
「マタ企画モノノAVミタイナ話ネ!」
「イメージビデオです!(強調)……さあ、治療が終わり、気絶していた駆逐水鬼ちゃんが目を覚ましたようです!」
「エッ、エッ?何?何コレ?!」
「はい、スタートォォォ!!!」
「…………ねぇ?」
「…………提督?」
ん"ん"っ?!!
…………そ、そうだ、うちの艦娘もいたわ……。しかも駆逐艦。
そして、目の前には仁王立ちする木曾。
……俺より頭一つ分以上小さいはずなのに大きく見えるのは、怒りなのかなんなのか。
「いや、違うんすよ、これは」
「…………敵と馴れ合うな、とは言わない。だがな!!!」
がっしり肩を掴まれる。ひぇぇ。
「女の身体が必要なら、俺を使え!!!!」
「…………はいぃ?」
……お、思わず、知り合いの特命係みたいな声出ちまった。
「お前には、特に女の趣味がないことは聞いている!……何故だ!俺じゃ駄目なのか!!!」
あ、ああー、成る程!不安にさせちゃったか!!いや、まあ、エロ目的ももちろんあるけどさ!この子達はこう言う変なプレイ好きなんだよ!!
「ち、違うぞ木曾!!!これは、彼女達の趣味だ!!!」
「な、何だと?!!」
「……良いか、木曾、世の中は広い。裸を人に見せて喜ぶ奴だっている!俺はそれに付き合っているだけだ!!善意で!!!!」
決して俺の趣味とかそんなんではない!!!
「そ、そうなのか?!」
「……成る程、ね。世に聞く、変態さん、と言う奴だね?」
時雨がなんか真剣そうな顔で言う。
「そうだ!!変態さんと遊んでいるだけだ!!!何もおかしくはない!!!!」
「変態さんはほっといた方が……」
如月、正論はいかんぞ。
「いや、この子達は変態だが有能だ。君達にはさせられない仕事を日夜こなしている……。たまにご褒美くらい、な?」
「でも……」
夕立が不満気に言う。
くっ、ならば最終手段だ。
「あー、潮風で髪がガシガシだなー。……帰ったら皆んなでお風呂入らな」
「提督、遊んであげて?」
「うむ、好きにするといい」
「なるべく早く終わらせるっぽい」
効果覿面である!
「しゃあ!じゃあ行くぞ!!!離島棲鬼ちゃん!!バトル開始の宣言をしろ!!!」
「バトル開始ィ!!!」
「エッ、エッ?エッ?!チョ、待ッ、キャァァァァ!!!!」
たのちい。
「いやー、良いもんが撮れた。永久保存版ですわ」
「ウフフ、マタ来テネ、提督?」
「ウゥ、モウヤダ……」
あんなこと言ってるけど、結構楽しんでた駆逐水鬼ちゃん。いやぁ、楽しかった。詳しく言うとR18タグが付いてしまうから言わないけど、凄かったぞ。……また来よう。下手な風俗よりよっぽどいい。
さて、残る問題は……。
「よし、終わったな、提督」
「帰るよ」
「お風呂にするっぽい!」
艦娘ソープランドですかね。
×××××××××××××××
約束通り、お風呂だ。
「いや、服くらい自分で脱げるって」
「僕が脱がしたいの。……駄目かな?」
「構わんよ(寛容)」
よし、許可を得た。協定違反にはならない。
……他人のベルトを外すのはちょっと難しいな。でも、いつかやることだし、今のうちから練習しなきゃね。
さて、パンツを、と。
……むう、反応無し。
「何で?やっぱり、魅力が足りない?おっぱいが大きい方がいいの?」
「いやいや、常に勃ってたら病気だから。……そう言う気分じゃないだけで」
成る程、そう言うものなのかな。
「どうやったら、そう言う気分になるっぽい?」
夕立が聞くけど……、
「男の口説き方は自分で学ぶもんさ。ま、まだまだこれからさね」
はぐらかされる、か。
「あら、じゃあ、こんな感じかしら?」
如月がしなだれかかるけど、優しく肩を抱かれて、
「そうだな、上手じゃないか。可愛いよ、如月……」
「あんっ……❤︎」
髪を撫でられる。……僕も、アレをやられたら骨抜きにされる自信がある。
……やっぱり、段々と、僕達の誘惑に慣れてきている。
相手が駆逐艦だから、とかじゃない。艦種に関係なく、僕達のアプローチを悉く躱す。
でも、断り方はかなり絶妙で、絶対に相手を傷つけない。
さっきみたいに、逆に相手を口説いてノックアウトすることも多々ある。
……そもそも、女性の扱いが異様に上手いのだ、提督は。
まず、僕の贔屓目で見ても、顔とスタイルは最高。強くて優しくて仕事もできる。
その上、言葉にせずとも気持ちを汲んでくれて、マメに気に掛けてくれる。けど、子供っぽくて可愛らしい一面もあり、いつも笑顔でいて、話しかけやすい雰囲気。
…………こんな人、ほっとかれる訳ない。
多分、今までに、沢山の女と付き合ってきたんだろう。そうじゃなきゃ、説明がつかない。
提督が、僕以外の女と…………!!
「あら?どうしたの時雨?怖い顔しちゃって?……よしよし」
「あぅ……」
だ、駄目だ、こうして撫でられると、さっきまで考えていたことが凄くどうでもよくなってくる!
「何か悩み事?……ああ、いや、無理に話さなくても良いよ、詮索するような無粋な真似はしないさ。……でも、人生の先輩から一つだけアドバイス!」
「な、何だい?」
「人生を、楽しめ!」
人生を、楽しめ、か。提督がよく言う言葉。
すると提督は、僕の手を握り、しゃがんで、僕と目線を合わせてこう言った。
「時雨、俺のこと好きかい?(イケボ)」
「う、うん、もちろん!」
「そっか、俺も時雨のこと、好きだよ。……だからね、そんな怖い顔はしないで欲しいんだ!(イケボ)」
そ、そんなこと言われると……。
「う、うん、ごめんね、なんでもないんだ!」
うぅ、もう、嬉しくって……。
「そうかい?……俺はね、大好きな時雨と同じ時間を過ごせて、とっても幸せだよ?もし、時雨を不幸にする何かがあるなら、俺が必ず何とかしてみせるから!(イケボ)」
も、もう駄目!
「提督❤︎ぼ、僕もね、提督と一緒にいれてとっても幸せだよぉ❤︎❤︎❤︎」
幸せ過ぎて、どうにかなっちゃいそう……!!
……そもそも、誘惑なんてしなくて良いんじゃないかな?態々エッチなことをしなくても、こうして、提督と一緒にいられるだけで、目的は達成されている訳だし(混乱)。
この後は、普通に、一緒に温泉で過ごした。
その、普通に、一緒に、と言うのが、女の子にとって、何物よりも代え難いものだって、提督は良く知ってるから。
やっぱり、提督には敵わないなぁ……。
……でも、僕は今、幸せだ。
出撃組
意外と世間知らずで、騙されやすい。
深海棲艦
離島で集まって暮らしている。
離島棲鬼
たまたま離島に立ち寄った旅人に敗北、以降ドMのお姉さんにジョブチェンジ。
駆逐水鬼
調教完了。普段着がミニスカメイドのエロメイドに。奇しくも、自分が小間使いになった。
特命係
二人の刑事の頭脳担当の方。キレるとプルプル震える。
旅人
適応力S。大体のことにすぐ慣れる。歯の浮くような口説き文句は命を削り放っている。