旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ゴーストオブツシマ、クリアしました。

雰囲気はめっちゃ良かったです。


506話 値札(略)の結末

さあ、いよいよ大詰め。

 

何だかんだで高額商品を回避しつつもここまで来たが、どうだろうか?

 

六品中四品が高額商品。

 

利根の番だ。

 

「う、うあー、怖いのじゃ〜!」

 

などと言いながら、時計を手に取る利根。

 

「むー、これは……、かっこいいのう」

 

時計を弄る……。

 

「時計……、そんなに高くもなかろうかのう……?」

 

チラチラと俺の方を見る利根。

 

「た、高くないよな?な?」

 

「ピプー」

 

俺は吹き戻し……、お祭りとかで売ってる紙のくるくるした、吹くとくるくるが伸びて戻るやつを吹いている。

 

「うわ……、吾輩、提督のことは心から愛しておるが、そのようなイラッとする態度をとられると流石に怒るぞ……?」

 

「いやー、俺のアドバイスとか聞いちゃダメだよ、反則反則」

 

「むむむ……、おっぱいを揉ませてやると言ってもか?」

 

「えっマジ?」

 

っと、いかんいかん。

 

色気に異常に弱いのは良くないな。

 

俺は長男だから我慢できるのだ。

 

「……まあ、ふぇあ、な勝負をしなくてはならんしのう」

 

「ってか、君ら金持ってるでしょ?」

 

「いやいや……、確かに蓄えは過分なほどにあるが、金銭感覚は人並みなんじゃぞ?提督のように億単位の借金を方々に作ったりはできぬわ」

 

「なるほど」

 

「ふう……、まあ良い。この時計を買うぞ!」

 

そうかい。

 

さて……。

 

「こちらの商品は!」

 

デン!

 

「100円ではございません!」

 

「うあー……、やっぱりかのう?では、いくらじゃ?」

 

「こちらの商品は!」

 

デン!

 

「三十七万四千」

 

「う、高いが……、そんなものじゃろうな」

 

「ポンドです」

 

「……んん?」

 

「三十七万四千ポンド」

 

「ポンドとは?」

 

「一ポンドは、百三十八円くらい」

 

「んんー?んんんんんー?」

 

「日本円では、五千三百六十万円だね!」

 

L.U.C オールインワンという時計です。

 

「か、か、か、加減しろ莫迦!!!!」

 

 

 

利根は、アシスタントの大淀から借金をして、約五千万円支払った。

 

次は翔鶴の番だ。

 

五品中三品が高額商品。

 

「これにします」

 

「早いね」

 

翔鶴が持ってきたのは……。

 

途方もない価値の金塊だ。

 

「どうしてこれを?」

 

「理由ですか?そうですね……、もしこれが本物の金塊なら、すぐに売ってしまえばお金は戻ってきますよね?」

 

んー?

 

あ、そうだな。

 

金の値段は時によって変わるけど、すぐに手放すなら、買った時の値段と売る時の値段が違うってことはないだろう。

 

金の価値は、中古とか関係ないからな。

 

「そして、もしも偽物なら、高価ではない……、のかな、と」

 

ふむ。

 

「それに何より、持ってみると分かるんですけど、これ……、凄く軽いんです。多分偽物かな、と思います」

 

「なるほど、では、こちらの商品は!」

 

ピッ!

 

「100円ではございません!」

 

「そうですか……、では、おいくらでしょうか?」

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ!

 

「ゼロ円です」

 

「はふぅ……、良かった……」

 

「これは、『途方も価値のない錆びた偽物の金塊』です」

 

「どこから拾ってきたんですか?」

 

「ノースティリスに出張してた摩耶が、ダンジョンの壁から拾ってきた。値段はノースティリスでもゼロ円だ」

 

 

 

四品中三品が高額商品。

 

金剛の番だ。

 

「うーん、どうしまショウ……?」

 

金剛は、車のキーを手に取った。

 

「これは……、車のキーデスネ?」

 

「そうだよ」

 

「うーん、まあ、そうデスネ……、多分、車なら高額商品でも、使えるだけマシデスネー!百万円くらいなら払っても良いデース!」

 

そう言って、車のキーを俺に渡してきた。

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ。

 

「百円ではございません!」

 

「まあ、そうでショウ。でも、車なんて大体、百万円くらいで」

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ。

 

「四億円です」

 

「ほげええええ?!!!!」

 

どうした金剛?キャラが崩れてるぞ?

 

「よ、よっ、四億円?!?!!?!」

 

「ランボルギーニ・ヴェネーノだ」

 

「えっ、え……、四億円?!?!!」

 

「四億円だよ」

 

 

 

金剛がアタッシュケース数個分の金をスタッフの大淀から泣きながら借りた。

 

三品中二品が高額商品。

 

吹雪の番だ。

 

「四億円……、四億円かあ。怖いな……、四億円って言えば、私の稼ぎの2、3ヶ月分だよ……」

 

そんなことを言いつつ、物色する吹雪。

 

「あっ、これは……、金ピカのWiiだ」

 

お、どうだ?

 

「うーん、Wiiって古いゲーム機だし、まさか本物の金ってことはないだろうし……、これにします!」

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ。

 

「百円ではございません!」

 

「……えっ?ま、まさか」

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ。

 

「五千万円です」

 

おーっとお?吹雪氏、膝から崩れ落ちるゥ。

 

 

 

スタッフ大淀から借金する吹雪。

 

次は天龍の番だ。

 

「お、これは……」

 

天龍は、銀ピカのガンダムフィギュアを手に取った。

 

「あー、えっと、確か、ガンダムの合金製フィギュアが二十万くらいで売ってるとか、ツイッターで見たかもしれねーな……。二十万くらいなら痛くねえや!」

 

と、ガンダムを渡してくる天龍。

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ!

 

「百円ではございません!」

 

「ハハッ、まあ良いぜ、二十万くらいなら」

 

「こちらの商品は!」

 

ピッ!

 

「二千五百万円です」

 

「は?え?はあ?はああああっ?!!!」

 

「これ、純プラチナ製で、目の部分にはダイヤが埋め込まれてるんすよ」

 

「えっ、ちょっ、いや、は?はぁあああ?!!!」

 

 

 

因みに、残った百円の商品は、俺がタイで買った仏像型の文鎮であった。

 

結果は、高額商品を引かなかったのは、翔鶴だけ。

 

まあほら、うちの艦娘って、何十億円も貯金してるから、どんどんお金使った方がいいと思うよ。

 

なお、海外艦はガンガン金を使う。

 

ファーストクラスで旅行、高級車、お高いドレスと豪遊してる。

 

経済回すために、金は使わなきゃな。

 




翔鶴
人生の勝利者。

金剛
貯金の三割がこれで消し飛んだ。

旅人
借金が数千億円あるので何も怖くない。

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