旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

377 / 593
俺「喉乾くしトイレ近いし、糖尿か?やばいこわい」

医者「喉風邪ですね」

俺「」

草生えました。


377話 くずおとこ道草日記 後編

「にゃあ!お魚にゃ!」

 

「お肉もあるっチよ!」

 

「お野菜もいっぱいぴょん!」

 

んー!

 

「語尾があざとくて可愛い!百点!」

 

聞いたところ、語尾はどうしても出てしまうものらしい。

 

えー、猫又の天音、鼬(てん)の来夏、妖怪兎の美未。

 

天音は、長めの黒髪にキャミソールと短いジーンズ。露出が多くていいね!顔も整ってるし!中学生くらい?胸ぺたん。

 

来夏は少し鋭い眼の、栗毛ショートカットの美少女。白いワンピースと麦わら帽子がグッド。小学生くらい。

 

美未は……、セーラー服だぜおい。白髪ロングがバッチリだ。ちょっと薄幸そうなところがまたグッド。おっぱい大盛り高校生くらい。

 

その上、今は全員獣耳と尻尾が生えている!!!

 

気を抜くと耳や尻尾が出てしまうらしい。あざとい!可愛い!!二百点!!!

 

年齢は百歳しないくらいの若い妖怪なんだって。

 

 

 

「………………」

 

「時雨?どうかしたか?」

 

「いや、僕は提督を改めて尊敬するよ」

 

はあ。

 

「あれは人外だ、僕達と同じ、人ならざるものだ。そんなものにも本気の愛を注げる提督は、心が広いね」

 

「いや見た目が良いから……」

 

「『瞳』で見れば簡単に人外だと気付けるだろうに」

 

「いやあ、妖怪って変幻してると表面的には人間に見えるじゃん?耳とか尻尾は萌えポイントになるし……」

 

「それはつまり、僕も耳や尻尾を生やした方が良いってことかな?」

 

「いや時雨はクールキャラだからそういうあざといことは……、いや、クールキャラがそういうことをやるギャップ萌えか?上級者だな?」

 

「今度までに用意しておくよ」

 

「おう」

 

そして。

 

「「「ご馳走さまでした!」」」

 

お腹いっぱい食べた妖女達は、俺にじゃれついてきた。

 

あざとい!可愛い!!

 

「お兄さん、にゃーん」

 

「兄さんー」

 

「兄様ー、ぴょーん」

 

あざといぃ!!!

 

「君達、この家に住んで良いよ」

 

「えっ?!本当にゃ?!」

 

「ああ、居間に時空間転移装置を取り付けて、黒井鎮守府にも行けるようにしてあるからね、いつでもおいで」

 

「よく分からないけど嬉しいにゃ!」

 

 

 

天音達を引き連れて、家の周りの探索に。

 

因みに、今日は日曜なので、制服姿の高校生に見える美未を連れて歩いても問題はない。

 

イクゾー(デッデッデデデデカーン)!

 

「時雨はどうする?」

 

「僕もついていくよ?護衛だからね」

 

「そーなのかー」

 

構わんけども。

 

「田舎の風景を見て回るだけだから、面白くはないかもよ?」

 

「君と一緒にいられるだけで幸せさ」

 

言うねえ?

 

 

 

森の中を歩く。

 

「おっ、綺麗な川だな、あとで釣りしに行こう」

 

「お、あけびじゃん。食べよ」

 

「ん?あれは……?」

 

神社、か?

 

山奥に神社を見つけた。

 

人の手が入っていない、朽ちた社。

 

お供え物もない。

 

「ふむ」

 

俺は、皿といなり寿司をアイテムボックスから出して、社に供えた。

 

すると。

 

「のじゃあ?!!ひ、久し振りのお供え物なのじゃ!!しかも、大好物のおいなりさんじゃあ!!!」

 

その辺から、三本の尻尾と狐耳を生やした少女が、素早くいなり寿司を頬張る。

 

「うーん、可愛い!百点!」

 

そりゃもう百点あげちゃうでしょ。

 

のじゃろり狐娘だぞ?

 

某幻想世界で会った九尾狐も美人で良かったけど、のじゃろり狐娘も良きかな。

 

いなり寿司を食べ終わった狐娘に温かいお茶を渡す。

 

「おっ、気が利くのぉ」

 

お茶を飲み干した狐娘は、溜息を吐くと、あ、と呟いて。

 

「あ、あわわ、妾の威厳が?!」

 

「まだ行けるまだ行ける」

 

「ほ、本当じゃろうか?まだ取り繕えるじゃろうか?!」

 

「平気平気」

 

「よ、よしっ!うぉっほん!妾はこの山の守護者、蓮華と言う!ひれ伏すのじゃ!ふははははー!」

 

「ははーっ!」

 

「「「「………………」」」」

 

「おっ、そこの男はノリが良いのお!良いぞ!」

 

「提督、僕の愛する君が小学生程の少女に傅く姿は、その、あまり見たくないんだけど」

 

「いやだってリアルのじゃろり狐娘やぞ」

 

「たかが三尾の小物妖怪じゃないか……」

 

「だ、誰が小物じゃ!妾の妖術で痛い目に」

 

時雨が一瞬で刀を召喚し、狐娘の首筋に添える。

 

「あ、え?……ひ、ひええええ?!!や、やだぁぁぁ!!死にたくない、死にたくないのじゃあああ!!!」

 

うん、弱い!

 

 

 

俺は泣き喚く蓮華ちゃんをあやす。

 

「よしよーし、良い子良い子」

 

「ふえぇ、怖かったのじゃ……」

 

はー、すこ。

 

可愛けりゃなんでも良い派。

 

「可愛いねー、蓮華ちゃーん」

 

「ふぇ、そ、そうか?」

 

「蓮華ちゃん、新しく社を作ってあげるから、お引越ししようか?」

 

「い、良いのか?妾は弱いのじゃぞ?白面の者が怖くて、田舎の山奥の寂れた社に逃げ込んだ木っ端妖怪じゃぞ?」

 

「良いよ、大丈夫。白面も封印されたし」

 

「な、なんと!そうなのか?!」

 

「だからお前安心して引っ越しして良いぞ」

 

「わあい」

 

うちの前に新社を建てる。

 

ついでに黒井鎮守府の裏山にも建てておこう。

 

「な、なんと!こんな立派な社を建ててくれるとは!嬉しいのじゃ!」

 

「君が喜んでくれて何よりだよ」

 

さあ、次は黒井鎮守府の裏山に行くか。

 

「ここ、うちの裏山なんだけど、いつでも来て良いからね」

 

「転移の外法まで使いこなすとは、そなたは術師としてもできるのじゃな!」

 

こんな感じで、黒井鎮守府に愉快な仲間がまた増えました、と。

 

『もふ』

 

ん?どうした首輪付き?

 

『もふもふ』

 

裏山のボスは僕だ?おっ、そうだな。

 

ボスなら部下を守ってやれや。

 

『もふっ!』

 

っと、そんな感じ。

 




旅人
次の話で死ぬ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。