あと、皆さんが書けって言うからエロssを投稿しました(半ギレ)。
いつぞやの艦娘キャバクラは楽しかった。
やっぱり俺はどうしようもねえくらいに、夜の街って奴が好きなんだな。
………………。
そうだな、艦娘達も、夜の街って奴を体験して良いんじゃねえのか?
俺が久々に、夜の男になるのも悪くねえんじゃねえか?
今日の俺は最高にギラギラ、夜の王だ。
「鳳翔!居酒屋鳳翔を借りるぜ!」
「え?はい」
改装、そして!
こんなんなりましたー!
白を基調とした上品なホストクラブ風!!!
「て、提督?これは、つまり?」
「黒井鎮守府ホストクラブ編、始まります!」
白髪をいつも以上に綺麗にセットし、ブランド物の白スーツにこれまたお高い時計に小物。
うーん、ホストだ。どっからどう見てもホストだ。
ホストやってた期間は短かったけど、ナンバーワンになったこともある。
俺は見た目だけならパーフェクトイケメンだし。
小さな気遣いだってできる。目星<80>で。
目星<80>、言いくるめ<80>、説得<80>で天下無双の落としっぷりを見せたっけかな。
ホストの心得はギラギラしたおっさんと夜の王目指してる人に習った。
夜の商売はかなり性に合っていて、結構稼いだ記憶がある。
さて……。
「旅人さん、じゃなかった、マオさん!指名です!」
またもやボーイをやらされている守子ちゃんの声を受けて、俺は立ち上がった……。
「ご指名ありがとうございます、マオでーす!」
「は、はい!大鳳です!」
ンッンー、たぁいほー、大鳳かぁ。
テンアゲでゴリ押しっすわ。
「ハロー、大鳳ちゃん!取り敢えず座ってよー!」
「は、はい!」
んー、緊張してるな。
席に案内して大鳳を座らせる。
なお、大鳳の動きは壊れたブリキの玩具のよう。
「あ、キンチョーしちゃってる?OK OK!ウチの店では女の子は皆んなお姫様だから!リラックスして自然体でいーよ!」
「分かりました……!」
「まあ、でも……、大鳳ちゃんみたいなカワイイ娘は俺だけのお姫様にしたいなー?」
「そ、そんな!私なんかが!」
「駄目駄目ー、大鳳ちゃん、私なんかー、なんて言っちゃ駄目だよー?大鳳ちゃんは良い子なんだから、もっと自信を持たなくちゃ!」
「そ、そうですか?」
「そうそう!」
事実、大鳳は可愛い。
「ちょっと喋ったら喉乾いちゃったね、何か頼んでも良い?」
「あ、はい!」
「はい、メニュー」
「ええと、ええと、どれを頼めば良いんでしょうか?」
「大鳳ちゃんが好きなやつでいいよー」
「特に好みは……」
「じゃあこれなんかオススメかなー?」
「で、では、それを」
「 OK、注文入りまーす!」
カフェ・ド・パリを注文。
これなぁ、ホストクラブだと原価の10倍とかザラだかんねー。怖いよねー。
一応俺は破産させるまで注文させたりはしないけど、世の中のホスト狂いのお姉様方はどうしてるんだかね。
「それじゃ、大鳳ちゃん、乾杯!」
「はい!乾杯です!」
うむ、酒が美味い。
「……美味しいです」
「そっか、良かった。んー、大鳳ちゃんはお酒飲んでる姿も様になるなー」
「も、もう、お上手なんですから!」
いつも言っているが、褒めるのは人間関係の基本だ。それはホストモードでも変わらない。
「……なんだか提督、フランクですね」
「もー、違うでしょ?今はマオって呼んで?」
「そっ、そんな!私なんかが提督のお名前を……!」
「俺、大鳳ちゃんの可愛い声で名前を呼んで欲しいなー?」
「ふえっ?!わ、分かりました、では、マ、マオさんと!」
「呼び捨てでいーよー?」
「そそそそ、そんなこと!恐れ多いです!!」
「もー、大鳳ちゃんは俺のお姫様でしょ?お姫様は自分の騎士(ナイト)を呼び捨てにする権利があるんだよ?」
「う、うう……、マ、マ、マオっ!」
顔を真っ赤にし、手を胸元で握りしめて、目を瞑って呟く大鳳。
俺は笑顔でこう返す。
「なーに、大鳳ちゃん!」
「ふわぁぁぁ❤︎」
幸せの絶頂、と言った様子で蕩ける大鳳。
「えと、それで、俺がなんかフランクな態度だって?気のせいじゃない?いつもこんなだよー」
嘘だ。
ホストモードだからテンション高めだ。
「そ、そうですか?」
「そだよー」
さて。
「それで、大鳳ちゃんは何で俺を指名してくれたのかな?」
「それは、マ、マオが、好きだから……」
「わー、ホント?嬉しいな!俺も大鳳ちゃんのこと大好きだよ!愛してる!」
「そ、そんな、えへへ❤︎」
と茶番を入れつつ。
一般的な会話に移行する。
……一般的な会話っつっても、大鳳はファッションやゴシップに興味がない模様。
攻め所はどこだろうか。
「そ、そう言えばですね!私この前、サーカスを見に行ったんですよ!」
「へえ」
「何でも、世界を救ったサーカスとか言う……」
あ、知ってる。
「それって、仲町サーカスでしょ?」
「知ってるんですか?」
「知ってるも何も、昔そこでお世話になってたんだよー!」
「ええー!」
これはマジ。
「じゃあ、世界を救ったって……」
「ホントもホント、大マジだよ!」
「どんなことをしたんですか?」
「まあ、俺はちょっと戦ったくらいでさ、あんまり凄いことはしてないんだけどね」
ギイさんもジョージも皆んな死んだ。
ヴィルマさんと阿紫花の野郎は何か死ななかったけど。代わりに俺の胴体に風穴が空いた。
「それでも凄いですよ!」
「そうかな?あっ、そうだ、ダーツやらない?大道芸で鍛えた投擲術を見せてあげるよ!」
「はい!」
ダーツを見せる。
「凄い!百発百中です!」
「大鳳ちゃんもやってごらん」
「はい……、あ、あら?全然当たらない」
「コツ、教えてあげるね?」
手を優しく握ってと。
「あっ、手を……❤︎」
大胆なボディタッチはホストの特権ってね!
耳まで真っ赤になった大鳳を帰し、次の指名。
「えへ、来ちゃった」
山風?
ちょーっとばかし、夜遊びするには早いんじゃ……。
まあ、良いか。
うちの店では女の子は皆んなお姫様。
それ相応の対応をしなきゃなぁ?!!
「指名ありがとう、俺のお姫様!」
「えへ、えへへへへ」
「席に案内するねー」
「うん」
良いのだろうか、山風を席に座らせる。
「ねえ、提督……。名前で呼んでも良いの?」
「 OKだよー」
「えへへ、じゃあね、マ、マオ?」
「なあにー?」
「えへ、呼んでみただけー」
「んもー、カワイイなー、山風ちゃんはー!」
実際可愛い。
いやあ、艦娘は口説きやすくって良い。
火傷やリストカット痕のような所謂地雷もないし、顔も良いから容姿を褒めやすい。
だが逆に、一般の女性らしい話題には疎いという一面もある。
女性らしい話題についてこれるのはリシュリュー、アイオワ、サラ、金剛、陸奥、足柄……と、まあ、数える程だ。全体の半分にも満たない。
そして、白露型はどうか。
白露型が興味を持つ話題といえば、宇宙、神秘、魔術とオカルト関連。それと医療と狩りくらいか。
「……?、マオ、ちょっと、若い?」
お、バレたか。
祝福された鈍足のポーションで若返っておいたのだ。
ホストといえば若者だろう。いつもの二十代後半ボディではちと荷が重い。
「そうだよー、ちょっと若返ってみたよ!どう?山風ちゃんは今の俺、好き?」
「マ、マオ、はね、どんな姿でもカッコいい、よ?」
可
愛
い
。
流石俺の天使、言うことが違うぜ。
「ホント?アリガトねっ!」
「マオ……」
「なあに、山風ちゃん?」
「ぎゅっ、てしてぇ……」
「良いよー、ほら、ぎゅー」
「んぅ……」
温い、ぬくぬくだ。
「山風ちゃんはあったかいね」
「マオも、あったかい……」
さて、一頻りいちゃついた後。
「そう言えば、俺の知り合いに狩人がいるんだけどさ」
「うん」
「その人、今は狩りを全うして上位者になったんだけどね……」
「へえ」
山風の好きそうな会話を続ける。
「マオは、上位者なの?」
「んー、そうとも言えるし、違うとも言えるね。でも、神格としては雑魚も良いところだよ」
「そうなの?」
「うん、知り合いの狩人さんと一緒に月の魔物を、青ざめた血を倒したせいか、身体ってか、魂の一部が上位者になっちゃって」
「そう、なんだ。じゃあ、やっぱりマオは人じゃない、ね?」
「うん?人だよ?」
「え?」
「心があるんだ、人間と変わりないよ」
「そう、かな?」
そうだ。
「だから、山風ちゃんだって人間だよ!優しい心があるんだからね!」
「優しい心?」
あるでしょ、優しい心。
「あたしには、別に、そんなものないよ?」
「あるってば!」
「そうかなあ?」
山風は優しい子だ。
誰がなんと言おうと優しい子だ。
「……マオは、人間であることに、拘るね。何で?」
「人間は素晴らしい生き物だからさ」
「そう?人間なんて、野蛮で、愚かだと思う、よ?」
「それも、確かに、人間の一面だけれどもね。俺は、絶望に、邪悪に立ち向かえる素晴らしい人々のことを知っているんだ」
俺は旅の中、様々な人間に会ったが、やはり人間は素晴らしいと思った。
困難や理不尽に対して立ち向かえる、そんな人間達は大好きだ。
「……でも、あたし、人間は、嫌い」
「そっか。でも、人間の中にも、良い人はいるってこと、ちゃんと知っておいて欲しいな」
「……うん」
マオ、か。
名前で呼ばれるのそんな好きじゃないんだけどな。
たまには恋人気分で本名呼ばれるのも悪くないかも。
さて、次は、と。
大鳳
ウブ。
山風
妖しい魅力。
旅人
ホストモード。神室町でホストやったらトップスリーくらいを維持できる。