『ウワアアアアア!!!カエレ!!カエレ!!!頼ムカラカエッテクレ!!!!』
「チッ、やるわね!」
「こうも艦載機を出されると、水圧カッターのチャージができませんね……」
サラの言う通り、chargeができないとMeのrail gunも使えない……。
chargeの長さは唯一の弱点ね。そこを突かれるとは……。
「ラプターも出してるけど……、敵の数が多過ぎて!」
……サラのラプター、押されてるわね。ラプターも相当な量出てるけど、それでも駄目。
他の子も足止めされてるみたいだし、チマチマ倒すしかないのかしら。
『ワタシガ何ヲシタッテ言ウンダ!!』
「うるさいわね、深海棲艦。貴女、存在そのものが悪なのよ」
Admiralに逆らう奴は全部悪党なのよ。Admiralは誰よりも正しいの。
『フザケルナ!!ワタシハ、ワタシハ何モシテナイ!ナノニドウシテ!!』
「だから何?見逃せって?」
随分腑抜けてるわね。
『戦ウ理由ガナイ!』
「あるわよ」
『ッ……!!命令カ?!ソンナモノノ為ニ!!!』
foolishね。命令だけじゃないわよ。Meもサラも同じ。命を懸ける理由はもっとsimpleなの。
「familyを、Admiralを守る。その為なら、何だってやってみせる。少しでもAdmiralに危害を加える可能性があるものは……!!」
Admiralはね、Me達にfamilyをくれた。帰ってくる場所をくれた。それをほんの少しでも脅かすなら、その可能性があるなら……!
「排除するわ!!!」
『……!!』
蹴散らす。文字通りに。
Meは戦艦、艦載機くらい、ただの蹴りで十分。
敵の艦載機を少しづつ破壊して、一歩前へ。やっぱり、艦載機を出している大元を叩かなきゃ、終わらないわ。
『ヒッ?!』
「行くわよ、サラ」
「……無茶じゃないかしら?」
確かに、この艦載機の包囲網の中、突っ切るのは無茶かもね。でも、良い加減埒があかないわ。それにね、サラ?
「やってやれないことはないわ!!」
「……ふふっ、そうね!やりましょう、アイオワ!」
日本のキギョウセンシ?には不可能って言葉はないらしいわ。やってやれないことはない、気合いの問題、無理と言うのは嘘吐きの言葉!なら、Me達にだって出来るはず!!
無茶は通してこそ、よ!
「「おおおおお!!」」
機銃?爆撃?そんなものじゃ死なないわ。戦艦と空母がその程度で墜ちるとでも?攻撃を受けながらも前へ!
『クルナ……』
「「邪魔!!」」
腕を振るって、進行ルート上の艦載機を弾き飛ばす。前へ!
『ク、クルナ!』
「「行っけええええ!!!」」
包囲網を突破!突っ切るわよ!
『クルナァァァァァ!!!!』
届いた!!!
「go to hell!!!!」「墜ちなさい!!!!」
『ア、グゥ、アアアアアアア!!!!』
深海棲艦の小さな身体に、Meとサラの蹴りが突き刺さる!
『コノ……、悪魔、メ……!!』
最後に一言、言い残した深海棲艦は、蹴りを受けた部分を押さえながら、前のめりに倒れた。
見れば、Admiralももう片方の深海棲艦の姫クラスを倒していたわ。
終わり、ね。
いつも通り、Me達の勝利よ!!
×××××××××××××××
………………ん。
どこだ、ここは……?
ワタシは、確か、黒井鎮守府に敗れて……。
「はい、BGM、よーい、スタート」
「ヲッ、リョーカイ」
「……ってこれ、我が栄光じゃねえか!誰が鬼畜戦士だ!!」
「イヤー、提督ニモアンナ風ニナッテ欲シイナー、ト思ッテ」
「なる訳ないだろうが!!」
「ナラナイノカ……」
声、声が聞こえる……。
忌々しい、あの男の声、それと女の声だ……。
「お、おはよう!気分はどうだい?」
「………………最悪ダ」
瞳を、開く。
目の前にはあの男、恐らくは深海棲艦であろう女が三人。
……裏切り者か。
「……ワタシニ、何ヲスルツモリダ」
「コスプレ」
……は?
「いやあ、君、スタイル良いしさ。楽しみだわ」
……よく見ると、深海棲艦の女は三人ともメイド服を着ている。
何なのだ、これは。どうすれば良いのだ。
まあ、少なくとも。
「断ル。何ガ嬉シクテオ前ラノ着セ替エ人形ニナラナキャナランノダ」
言いなりになってやる気はない。
「あーあ、良いのかなー?そんなこと言っちゃってー?そんな態度だと、ほっぽちゃんが……?」
「ホッポ……、北方棲姫カ?!ヤメロ!アノ子ハ関係ナイ!!!」
人質か……!!
なんて卑怯な!!
「ふふふ、ほっぽちゃんの声を聞かせてやろうか?」
そう言って、手元のスマートフォンで電話をかけるあの男。すると……、
『ヤメロ、ヤメロ!!港湾棲姫!助ケテ!!助ケテヨ!!!イヤアアアアアア!!!』
「北方棲姫!!!!」
「おっと、通話はここまでだ。……あとはどうすれば良いか、分かるよね?」
くっ……!!
「……分カッタ。何デモ言ウコトヲ聞ク。ダカラ、ダカラ北方棲姫ダケハ……!!!」
「ん?今何でもするって言ったよね?(お約束)」
「北方棲姫ハ大切ナ妹分ナンダ……。頼ム、手ヲ出サナイデクレ……」
「まあ、それは君の態度次第だね。逆らうと、ほっぽちゃんはもっと酷い目に遭うぜ……?」
この、下衆め……!!
「ウッワ、キッツイ。着セテオイテナンダケド、ブラジル水着ハヤベーワ」
「チ級、水着ヨリボンテージノ方ガ良イワヨ」
「ヲッ、ナース服……」
くっ、屈辱だ。
だが、北方棲姫のことを思えば、こんな辱め……!!
「エロ下着ダ!」
「シースルーノブラヨ!」
「ティーバックヲ!!」
こ、こんな辱め!
「内腿ニ正ノ字……」
「電動マッサージ機……」
「搾乳……」
こ、こんな、こんな、こんなああああ!!!
「モウ勘弁シテクレエエエエ!!!」
限界だああああ!!!
慰み者にするなら早くやれ!
「あれあれ?良いのかな?そんな態度だとほっぽちゃんが……」
『ヤメロオオオオオ!!!!』
「ウ、ウウ、ヤメロ!ソレダケハヤメテクレ……!!」
北方棲姫……!!
「もう遅い。やれ、離島棲姫!!」
『ハーイ、了解ヨー』
『ピーマンハイヤダアアアアア!!!!』
「………………エ?」
『ハイ、アーン』
『苦イイイイイイ!!!』
あれ、なんかワタシが思ってたのと違う。
「だから、ピーマンを残すと関東野菜連合にシメられるって言ってるだろ!」
「何ノ話?!」
こう、拷問とか……。
「嫌いなもの食べさせるって充分拷問だと思うんだよね」
「イヤ、モットコウ、爪ヲ剥ガシタリトカ、鞭デ叩イタリトカ……」
「えっ、何それ怖っ……。どうやったらそんな思考回路に至るの?残虐超人かよ」
ええー?
「ヤダ、拷問ダナンテ……」
「怖イナ……」
「ヲッ、ソンナ酷イコト、ヤラナイ……」
「エッ、拷問ジャナイノカコレ。ジャアワタシ、何サセラレテルンダ?」
「え?いやなんか、ノリで」
「暇ダッタカラ」
「新シイオモチャデ遊ボウト」
「皆ンナニ着イテキタダケ」
じゃあ、何だ?
「……ワタシハ、遊ビニ付キ合ワサレテイタ、ダケ……?」
「うん」
「……コ、殺シテヤルウウウウウ!!!!」
アイオワ
根性論を持ち出す。
港湾棲姫
意味もなく搾乳された。
深海棲艦's
変態。
旅人
がはは、グッドだ。