旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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明石の元ネタはまだしも、夕張の元ネタは分からないでしょう。

本当はネオトピアに行く予定でしたが、明石が喜ぶのでやめておきます。



追記:誤字報告くれた人、すみません。今回、旅人の日本語がちょくちょくおかしいのは「ブロント語」だからです。……これが世代か。


126話 何でも斬れる剣でバラバラに引き裂いてやろうか?!(デートその六)

「ははははは!!取るに足りませんねぇ!!チェインデカッターーー!!!!」

 

おーっと?一人だけスパロボと有名な明石ネキの強烈な一撃!!!深海棲艦はバラバラに引き裂かれたぁー!!!

 

「うわー、強いですねぇ明石さん……」

 

「ねー、ヤバイよねー」

 

実際ヤバイ。

 

俺、出撃してるのに戦ってないわ。

 

バ火力に超装甲のスーパー明石の戦力はA+と言ったところかな。

 

お陰様でこちらにタゲがこない。

 

艦隊のメイン盾である俺がタゲを取れないなんて、ちょっとsYレならんしょこれは……。

 

明石は、敵の深海棲艦を「なんだこれは?」と破壊しまくるし、

 

『グルルァァァアアア!!!!』

 

たまに危ない深海棲艦も、

 

「あら、こっちへ来たんですか?深海棲艦の分際で?では、ご褒美に、0.08秒で分子レベルまで分解してあげます」

 

『ギィィィ………ィィ…………!!』

 

「ほう……」て(夕張が)分解する。

 

もう旅人いらないんじゃないかな。

 

「流石の火力ですね、戦闘開始から219秒で敵艦隊の75.85%を殲滅……。素晴らしい効率です、私も負けていられません!」

 

「激しく同意ですね」

 

「さあ、新兵器のテストも済ませましたし、後片付けをして帰りましょうか!」

 

夕張が駆け出し、すれ違った深海棲艦がチリに変換されていく。

 

そして飛んでくる深海棲艦の肉片。まさに地獄絵図と言ったところかな?

 

いっそもうメイン盾やめて忍者になろうかしらん?

 

「……あれ?ちょっと待って?デートに行くって言ってなかったっけ君ら?なんで出撃を?」

 

そういえば、昨日からデートだデートだと大喜びしていた筈なのにな。

 

「何を言ってるんですか?これもデートですよ?さ、次は陸でデートです!」

 

遂には出撃をデートと宣うか……。俺達は、強くなり過ぎた……!

 

 

 

さて、返り血を風呂で流して、デートの始まりだ。もちろん、今回もデートとは言ってないが、デートと解釈された。謎である。

 

風呂?もちろん、混浴でしたよ。(逃げることを)諦めてます。明石も夕張も華奢で女の子らしい身体してました。……パワーは俺以上なんだがなぁ、どうなってんだ一体。

 

「デート……、デート……。すみません提督、私達、戦闘能力にはある程度の自信があるんですが……、女子力はちょっと……」

 

知ってた。

 

「秋葉原は頻繁に行きますし……」

 

「んー、じゃあ、久々に北海道に行く?」

 

「良いですね! ……ミーくんにも会いたかったところですし!」

 

「あのサイボーグ、少し弄ってみたかったんですよ!」

 

「良し、決まりだな。俺も丁度、ちくわと鉄アレイの補給が必要だったし。近くのヴァナディールに寄るけど、許してね」

 

「「(ちくわと鉄アレイ……?)」」

 

やっぱりおやつはちくわでござるな〜!

 

 

 

 

 

「……で?ちくわを買うだけで何でこんなことに?」

 

「さあ、分からんね。いつものことだし」

 

「ブロントォォォ!!!ここで会ったが百年目だ!!!死ねぇ!!!!」

 

「さんを付けろよ……、デコ助ーーー!!!!」

 

いやー、懐かしいな、ヴァナディール。

 

「……て言うか、提督?次元的に近い空間軸のことを近いとは言わないのでは?」

 

「そう?中継地点の経由なしでテレポ出来る土地は、一律近い言っていいと思うぞ?」

 

ヴァナディール直通のテレポストーンあるし、近いでしょ?次元転送については詳しいだろ、夕張。

 

「……確かに、世界軸的な距離は比較的近い?この程度の距離なら、簡単な次元転送装置でも十分……。すみません提督!やっぱり近いと言っても過言ではありません!」

 

な?常識的に考えれば分かるだろ?

 

「……にしてもあれ、かなりやりますね。人間にしては」

 

「そうだろうよ、ありゃ、人間でも結構できる方だからな。白い方はエルヴァーンだが」

 

明石の言う通り、連中は人間の中でも結構上。その上、アーティファクト級の装備……。総合的に見れば、うちの最大戦力と同等以上かもしれん。

 

「ハイスラァ!!」

 

「俺様の迅のダメージに注目ゥ!!」

 

この二人、ヴァナディールでもトップクラスの冒険者なんだよな。片やナイト、片や忍者、両方とも前衛のタンク。俺と同じポジションだ。参考にしたい。

 

「手裏剣!」

 

「下段ガードを固めた俺にスキはなかった!」

 

異常な防御力のナイト。素晴らしいガードだ素晴らしい。その防御力はまさに鉄壁と言ったところかな(スパロボ話)。

 

「メガトンパンチ!!」

 

「当たらねぇよバーカ!!」

 

対して忍者はとんでもない回避力だ。先程から指一本たりとて触れられていない。

 

「……まだ時間かかりそうだな。特上スシをおごってやろう」

 

「あ、そう言えばお昼まだでしたね」

 

「わーい!いただきます!」

 

 

 

「ぐあああああ!!!か、勝ったと思うなよおおおおお!!!!」

 

「もう勝負ついてるから」

 

「……あ、終わった?」

 

いやあ、惜しいな。また勝てなかったか。

 

「ようノブオ。生きてる?」

 

「ほ、本名はやめろ……」

 

おーおー、酷えな、ズタボロだわ。ポーションでもかけとこ。

 

「約束通り、忍具とちくわ買いに来たんだけど」

 

「痛ててて……、おう、あるぜ、ついて来い」

 

「ん、ありがとよ。……あ、こちら、忍者兼ちくわ屋の笠松ノブオさんだ」

 

「「よろしくお願いします」」

 

アイサツは大事だ、古事記にもそう書いてある。

 

「だから本名はやめろ!」

 

 

 

「ほらよ、約束の忍具と……、ち く わ だ 」

 

「……確かに。代金はこれで足りるか?」

 

ケースを開いて、忍具、ちくわの確認。素晴らしいちくわだ素晴らしい。

 

「……良し、足りてるな、十分だ」

 

取引完了である。

 

これで、当分の忍具とちくわは大丈夫だ。

 

「……手裏剣はまだ分かりますけど、ちくわ?」

 

「ちくわはボーナスステージで使うから。あとおやつ」

 

「「(ボーナスステージ……?)」」

 

 

 

×××××××××××××××

 

笠松さんと別れ、ヴァナディールから転移して車で二時間。目的の北海道の桜町に到着です。

 

久々に来ましたね、北海道。

 

ミーくん……、ミーくんに会わなきゃ。

 

私もサイボーグ猫とか作りたいんですけど……、素材がありませんから。生命工学は苦手ですし。

 

生き物って脆いですからねー。どこまで加工して良いのか、加減が分からなくって。

 

「明石さーん、ミーくんは……、こっちですね」

 

夕張ちゃんの優秀なレーダーをもってすれば、サイボーグ猫の一匹や二匹、簡単に見つかりますとも。

 

「はーい!」

 

ふへへへへ、ミーくん!

 

「うー、クロったら、また本気で殴ったなー?痛ててて……」

 

……いた!!

 

「ミーくーん!」

 

「あ、あ、あ、ああー!!明石お姉さん!!!うぁぁぁあああ!!!」

 

あー、可愛い!素敵なモーター音!軋みやエネルギーのロスが最小の駆動系!優秀な排熱システム!!可愛いー!!

 

「放してー!放してよー!!」

 

んんー!良いですねー!

 

「さあ、ミーくん!私がオーバーホールしてあげますからねー!」

 

「ご、剛くんにやってもらうから!ちょ、ちょっと!あ、ああーーーっ」

 

「オイ、ミーくん!人ん家の前でうるせーぞ!!…………じゃ、邪魔したな」

 

「ああっ!クロちゃん!クロちゃんも私がオーバーホールしてあげますねー!!」

 

「うっ!く、来るなイカレ女!!来るなぁーーー!!!」

 

あ、逃げちゃった?もー、可愛いなー!

 

「おーい、明石ー?ミーくんバラバラのまんまだぞー、戻してやってくれー」

 

「うわーん!戻してよー!」

 

あ、そうでしたそうでした。ミーくんのオーバーホールがまだでした。仕事を途中で投げ出すのは良くないですね。

 

クロちゃんを弄れないのは残念だったけど、まあ良いか。

 

ミーくんの方が優しくて可愛いもーんだ。

 

「さ、ミーくん!私が綺麗にしてあげますね!」

 

「頼んでないんだけどー!」

 

「すまんな、諦めてくれミーくん。全ては、明石の好きそうなボディのミーくんが悪いってことで」

 

「納得いかないー!」

 

ふへへ、良いから良いから!オーバーホールオーバーホール!ついでに新しい機構も付けちゃおう!

 

「あ、ミーくん、新作の武器のテスト、お願いできる?」

 

「うん、いいよ夕張お姉さん。……カタログスペックは?」

 

夕張ちゃんったら、また武器ですか。

 

「でも、本当にもらっちゃって良いの?いつもうちに武器を届けてくれるけど……」

 

「ああ、私はデータの蒐集が目的なので。いつも通り、テストを終えた武器は好きにしてもらって構いません」

 

まあ、夕張ちゃんは外部に委託できない兵器のテストは自分でやってるみたいだし……、私から言うことは特に無いかな?

 

提督も何も言わないし。

 

「ミーくん、右腕のここんところのギアの磨耗が激しいんだけど、どうしたの?」

 

「さっき、クロと喧嘩して……」

 

「この荷電粒子砲のスペックなんだけど……」

 

「ふむふむ、威力を上げるために態と大型にしたんだね」

 

「リミッター解除して良いかしら?!」

 

「絶対ダメ!!」

 

うふふ、良いですねー、こう言う雰囲気!楽しいです!普通の女の子みたいなデートは得意じゃなくって……。提督と、夕張ちゃんと、皆んなで機械弄りが一番楽しいですねー。

 

 

 

「うーん、やっぱり凄いや、エネルギー出力機構が良いパーツのせいなのかな?5%くらいパワーが強くなったよ、ありがとう!……でも、急にバラすのはやめてね……?」

 

「はーい!またね、ミーくん!」

 

やっぱり、持ち主に愛されているメカは可愛いですねー!ミーくん、前会った時よりも性能が良くなってました!きっと、何度もアップデートを繰り返してもらっているんでしょうねー!

 

同じ道具として憧れますね!

 

私の提督も、私のことを大切にしてくれますから❤︎

 

道具として、パートナーとして、こんなに嬉しいことはありませんよ❤︎

 

「さて!それじゃあ、次はクロちゃんの番です!」

 

「………………」

 

「ふふふ、近くにいますね?隠れたって無駄ですよー?レーダーに反応があるんですから!」

 

「………………!!」

 

「うふふふふふ、逃げてもだーめ!待て待てー!」

 

「やっ、やめろおおおおお!!!」

 

 

 

「……提督、あれ、良いんですか?」

 

「良いんじゃね?破壊のプリンスが破壊されるのも、インガオホーってことで」

 

「オ、オイラの側に近寄るなーーー!!!」

 




明石
旅人の道具兼パートナーを自称するマッドサイエンティスト。機械工学、エネルギー工学、物質工学などに詳しい。スーパーロボット派。

プロフェッサー夕張
両腕の高速万能器具で相手を瞬時にバラバラにする、武器フェチのマッドサイエンティスト。化学、情報工学、電子工学、量子力学などに詳しい。リアルロボット派。

通りすがりの古代からいるナイト
ヴァナのイチローですねと呼ばれこともある。

ノブオ
ち く わ だ。

サイボーグ猫
かわいい。

旅人
果たしてこれはデートなのだろうか?

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