神に気に入られし人間   作:新城真宵

21 / 31

前回のあらすじ『てててて~♪』

今回は凄く急展開です。


弾幕ごっこ

 

プリズムリバー邸を後にする頃には、もう外は真っ暗だった。

 

「はぁ~、夜は冷えるね~」

 

私は家に歩いて帰っていた。

何故、飛んで行かないかと言うと寒いからだ。

それと近くから友人の気配が……

 

「まぁ、今日は月も出てるし道には迷わないかな」

 

月が出ていて道もはっきりと見える。

 

「早く帰ろう、ん?歌?」

 

何処からか歌が聞こえると、さっきまで月が出ていた筈なのに周りが暗くなってしまった。

 

「……この歌は夜雀…?……みすちーかな?まぁ、とりあえず……種族を妖怪に変えておこう」

 

ふふ、私の能力をもってすれば種族を操るぐらい造作もないんだ。

能力を発動すると周りが明るくなり月も見える様になる。

みすちーの能力は『歌で人を狂わせる程度の能力』だから人じゃなければ問題では無いという事だよね。

 

「でもこれは、狙ってやったと言うより誰かの為に歌っている様な感じだったね、屋台でもやってるのかな?」

 

何かに釣られる様に私は歌が聞こえる方に歩く。

其処では屋台に座っている見覚えのある二人に歌を歌っているみすちーの姿だった。

 

「おや?お客さんかな?いらっしゃい」

 

とみすちーが気づく。客の二人も気づいた様だ。

 

「あら、芽衣。久しぶりね」

「ホントに芽衣だわ、久しぶり~」

「や、二人とも元気にしてた?」

 

屋台に座っていたのは妖怪の賢者こと八雲紫と白玉楼の主こと西行寺幽々子だった。

 

「私はいつでも元気よ、でも最近紫がね~…」

「ええ…式はいるんだけど博麗大結界の時に龍神とちょっとね…」

「いつそんな事をやってたの?全然、分かんなかったよ」

「そりゃ、貴方にも手伝って貰おうとしたけど貴方、神社にいつも不在じゃない」

「あはは~、ごめんごめん」

 

世界を旅してたから紫も私の事を見つけられなかったのかな。

 

「お客さん、何か食べます?」

「あ、夕飯は食べたし……そうだ雀酒って置いてる?」

「お、客さん。通だね~勿論、置いてあるよ。待ってて今、出すからさ」

「雀酒?何それ」

「私も聞いた事ないわね」

「ん~、紫達も飲めば?」

「それもそうね、店主。私にも一杯」

「あ、私にも~」

「はいは~い!」

 

その後、幽々子と飲みあいになったり紫に愚痴を聞かされたり、

いやぁ……楽しい飲み会でしたね……。

 

「あ、そうそう芽衣」

「何?」

「貴方…博麗神社に一度も行ってないでしょ。今、霊夢って子が巫女だから明日ぐらいに挨拶に行って来なさいよ」

「分かった」

「それと……はい、これ」

「……お札?」

 

紫からお札?を数十枚ぐらい渡された。

 

「一から説明するわね、まず初めに_______________

 

 

 

数十分後

 

 

________分かったかしら?」

「何となく、要するに勝負する時は弾幕ごっこをすればいいんでしょ?」

「そういう事」

「後、相手の了承を得れば天測ルールを良いと…」

「理解したようね、助かるわ。じゃあ私は幽々子を送っていくわ」

 

幽々子は私と飲みあいをしてさっかいからダウンしていた。

ふふ、鬼と競った私に勝てる人は居ない!あ、今人じゃなかった。戻しとこ。

 

「それじゃ」

「さよなら」

「家の店をまたご利用して下さいね~」

「ああ、また来るよ」

「ありがとうございました~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の朝

 

「お嬢様、またお出かけですか?」

「うん、同業者に挨拶に行く所。今日には帰るよ」

「そうですか、それとは別件なんですが……そろそろプリニー達のアレが行われる時期なのですが……大丈夫でしょうか?」

「ああ、その事ね。大丈夫、今年の夏に行うからさ」

「分かりました、プリニー達にもそう伝えて置きます」

「宜しく、じゃ行って来る」

「お気をつけて、お嬢様」

 

 

 

 

 

博麗神社

 

「到着!……私の神社と色々と違うね、でも良い雰囲気だしてる。一応、お賽銭でも入れて置こう、500円でいいかな」

 

チャリーン

 

「神社の皆が元気でいます様に……」

 

って私が神様だ。

そんな感じで私がお参りをしていると、奥から…

 

「え?参拝客?」

「こんにちは、私は星羅芽衣。宜しく」

「私は博麗霊夢。この神社の巫女をやっているわ。貴方が紫が言っていた人ね、どんな胡散臭い人だと思ったら普通の人ね。星羅さんでしたっけ?私に何か用でも?」

「紫ェ……芽衣で良いよ。今日、来たのは同業者として挨拶に来たんだよ」

「それでは芽衣さんで……同業者という事は貴方も巫女なんですか?」

「いや、崇拝されてる方かな」

「え?」

 

とその時、空の方から声が聞えて来る。

 

「おーい、霊夢!」

「あら、魔理沙。何の様かしら?賽銭が無いなら帰りなさい」

「おいおい、私は参拝者だぞ?賽銭は無いが」

「賽銭を入れない奴は参拝者では無い」

「じゃあ、其処にいる奴はどうなんだよ!」

「芽衣さんは良いのよ、参拝者だしお賽銭も入れてくれたし」

「参拝者なんてこの神社に居たのか(笑)……」

 

と魔理沙ちゃんが挑発して霊夢ちゃんが睨んでいる。

魔理沙ちゃんが霊夢ちゃんから視線を逸らそうとして私と目が合った。

 

「おっと、自己紹介をしていなかったな、私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ!」

「私は星羅芽衣。旅人だよ」

「え?さっきと言ってる事が……」

「色々な事をしているんだよ」

「なるほど」

「えーと、芽衣さんだっけか?弾幕ごっこって知ってるか?」

「知ってるよ、昨日教えて貰った」

 

名前を知っているのは大分昔から何だけどね。

 

「魔理沙……手加減してあげなさいよ。初心者みたいだから」

「分かってるぜ!じゃあ、枚数は2枚で1回当たったら負けだぜ!」

「……分かった」

 

私の今の持っているスペルカードは二枚、ぎりぎり足りた。昨日の内に作って置いて良かった……

そして私と魔理沙は空中に移動した。

 

「じゃあ、行くぜ!『魔弾「テストスレイブ」』!」

 

魔理沙ちゃんは自身と赤いレーザーで繋がった使い魔を召喚し全方位に星弾を撃たせて来た。勿論、魔理沙ちゃんも弾幕を放ってくる。

というか、これって妖精大戦争の時の奴じゃ……まぁいいか。

 

「でも、これくらいなら」

 

私は軽いステップで殆どその場から動かず弾幕を避けた。そしてスペルブレイク、

 

「………本当に弾幕ごっこ初心者なのか?」

「案外、避けるわね芽衣さん」

「次は私だね。えっと……『終符「逃げ場のない恐怖~Easy~」』

「「!?」」

 

瞬間、芽衣から放たれた弾幕は半分は曲線を描きながら放たれもう半分は魔理沙を追尾し近くまで来ると爆発して小さな弾幕を放つ。だがEasyでもあって弾の数は少ない、が難しい。

 

「おおおお!?」

 

魔理沙もそれを必死に避ける、グレイズは当たり前の様になり最後には本当に当たる直前にスペルブレイクをした。

 

「あ、危なかったぜ……」

「Easyって聞こえた気がするんだけど気のせいかしら……?」

「さて、お待ちかねの二枚目だ。芽衣さんはビーム系のやつを持ってるか?」

「ん、一枚だけ」

「それじゃあ、競り負けた奴が負けだな。行くぜ!『恋符「マスタースパーク」!!!』」

「これは少しだけ火力を上げないと……『音符「洗礼ノ音波砲~Normal~」』」

 

魔理沙は極太のレーザーを芽衣に放つ。手加減など微塵も感じない。

だが芽衣はその魔理沙が放ったレーザーの数倍はあるであろうレーザーは魔理沙のレーザーを飲み込む様にして消した。

 

「なっ……!?」

 

そして芽衣のレーザーは魔理沙を包み込んで、

 

ピチューン

 

そんな音が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛てて、少しは手加減をしてくれよ芽衣さん」

「あれ?立場が逆になってない?」

「芽衣さんって才能があるんじゃない?」

「其処まで?」

「私からみても敵いそうに無かったわ」

 

霊夢ちゃんに褒められちゃったよ。

でも手加減はしたんだけどな~。でも弾幕ごっこは何となく分かったかな。

誰か天測で勝負してくれる人居ないかな~。

 





霊夢と魔理沙が芽衣にさん付けしてるのは、単純に年上だと思ったからです。
次は紅霧異変の前兆か芽衣だけで特攻するかもしれません。
今月はこれで最後の投稿になると思います。
次回は多分、遅くなります。すいません。文字も出来るだけ増やして行きたいと思います。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。