神に気に入られし人間   作:新城真宵

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書きたい二次小説をかきました。
暇な時に更新。
これから頑張ります!


君が気に入った

 

意識が覚醒する。だがそれは有り得ない事の筈。

なぜなら私は病気……それも世に出ていない新種の病気に掛かり死んだ筈だ。

だが、あれは本当に『死』だったのか?

怖い…という感情も痛いという事も感じなかった。

それよりも此処は…?一面が白くて明るい……天国の様な場所だ。

 

「起きたのかい?」

 

ふと、後ろから声を掛けられる。

私は咄嗟に振り返る。其処には20歳後半ぐらいの男性が立っていた。

 

「…?…混乱しているのかい?まぁ、無理もないか。聞きたい事とかある?」

「貴方は?」

「僕かい?僕は星月。人間でいう神様をやっているよ」

「神様?」

「そう、神様」

 

もう一度、目の前にいる人物の姿を確認する。

格好は着物を着て狐のお面をして如何にも日本という感じを出している。

だが、翼が生えていたり神々しかったりは殆どしない。

 

「いや、まぁ、神様全員がそんな感じじゃないからね」

 

……心を読んで来る辺り本物の神様の様だ。

 

「それで神様が何の様ですか?」

「う~ん、そうだね。適当な理由を述べるとすれば……

 

  君が気に入った」

「………え?」

 

何故か神に気に入られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の名前は星羅芽衣(せいらめい)。現在進行形で神様に気に入られた普通?の人間です。

というか、どうして私が神様に気に入られたのか。それが不思議だった。

 

「それはもう単純に気に入ったとしか………」

「また心を…………まぁ、神様だから仕方ないか。それは良いとして私は死んだ?筈だけど何で此処にいるんですか?天国とか地獄とかあるんじゃないんですか?」

「君を此処に呼んだ理由はさっき言ったよね、それとは別にもう一つ!君はね、何事にも縛られず自由に生きるべきなんだよ!それは僕が一番理解している」

「え…?話が飛躍している気がしますけど……要するにもっと生きろって事ですか?」

「大体合ってる。というか敬語なんて使わなくて大丈夫だよ、僕と芽衣は切っても切れない縁だからね!」

 

切っても切れない縁てどういう事なんだろ。でも、まぁ、堅苦しい事は苦手だし普通に接しよう。

本人が良いって言ってるし良いよね。

 

「というか勘違いしてるかもしれないから言っておくけど芽衣は別に死んでないよ。僕がそう見せかけただけだから。転生って言い方は違うかな、生まれ変わる訳じゃないし」

「じゃあ星月。私はどうすれば良いの?元の世界じゃあ私は死んだ事になってるんでしょ?」

「ああ、心配しなくても大丈夫だよ。芽衣は別の世界、東方projectの世界に行けばいいから」

「東方?東方ってあの弾幕シューティングゲームの?」

 

あのゲームは大分やり込んだし二次創作とかでも色々と楽しんでたから嬉しいんだけど……

どう考えても私みたいな普通の人間が行ってどうこう出来るもんじゃないよね。

 

「そんな事無いよ、芽衣は元から能力を持っているしね。じゃあ良い夢を」

「へ?私が能力って……あれ………なんか…急に眠く………」

 

意識が朦朧として地面に倒れる。

私が最後に見た光景は星月がまるで子を送り出す親の様な顔だった。

そして私の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う~ん、頭がガンガンする。吐き気はないけど少しだるい。

って此処は何処?周りが森なんだけど………見た事ない植物が多く生えてる……。

 

(やぁ、聞こえるかい?芽衣)

「え、星月?何処にいるの………」

 

突然、頭の奥底から星月の声が聞こえてくる。

 

(芽衣の頭に直接言葉を送っているからね、頭で伝えたい事を思えば芽衣も伝えられるよ)

(こ、こんな感じ?)

(そうそう、良く出来てるよ。それじゃ本題だ。君は今、八意永琳が生まれる数年前だよ。場所はそう遠くないけど、森の中だから向こうからは見つけれないだろうね。暇だったら行ってみるのもいいかもね)

(へぇー、永琳が生まれる前………って、え!?という事は、霊夢たちが生まれるまで数億年かかるの!?)

(それは……心配ないよ君の能力を使えば問題無いから、君の能力は『全てを操る程度の能力』だよ。それがあれば君の寿命や力、全てを操る事が出来る)

 

………チート過ぎない?私の元々の能力がこれってどんな遺伝子なんだろ……。

でもこの能力があれば十分にこの世界を楽しめそう!

 

(あはは、芽衣らしいね。じゃ、僕は仕事が有るから頑張ってね!)

 

そう言って星月の言葉が途絶える。

 

「………永琳が生まれるまで、此処に家でも作って住もうかな」

 

そんな事を誰も居ない森の中で呟いた。

 

「まぁ、言ってもしょうがないし行動しよう」

 

………う~ん、家を作ろうにもどうすれば良いか分からないんだけど………。

私の能力だと周りにある木でも操って家でも建てればいいのかな?

有言実行!じゃあ、頑張りますか!

 

 

 

 

 

 

___10分後___

 

 

出来たのは洞窟の様なものでそのままの意味で開放感がある家だった。

 

「何か……違うよね。そうだ、もっと能力をフルに使って………」

 

 

 

 

 

___1時間後___

 

 

「で、出来た~!やっと完成した~!疲れた~!能力を使うのにこんなに体力を使うんだなんて聞いてないよ………。あ、でも能力使って体力を回復すればいいのか。本当に便利だね」

 

それはともかく、私は早速自分で作った家に入った。中は私が家の設定を操つり思い通りに和で統一されてる。なんとなくで自分が作った物を家と認識してその設定を操つってみたら出来た。

念の為に自分の設定も操る事が出来た。

この能力………本当に便利過ぎる………。まぁ、今は眠いから明日やろう。

お休みなさい。

 

そうして私は都合良く有った布団を敷いて睡眠を取った。

 

 

 

 

 

 

 

___次の日___

 

『キシャアアアァァァァァァァッッ!!!』

「え!?何々!?」

 

いきなり外から大きな虫のような声が聞えて来た。

そう言えば東方の世界には妖怪が居たんだっけ……この頃も居るんだ……。

 

(まずは外を見て何が起こっているのか確認しなきゃ)

 

そうして窓から外を覗いてみたら大きな蜘蛛がいた。明らかにこの家を壊そうと近づいて来る。

あの大蜘蛛の縄張りに入ってたのかな?でも折角、作った家を壊されるのは……。

い、一応、言葉が分かるか話しかけてみよう。説得だよね。説得。

私は家から出て蜘蛛に話しかけてみる事にした。

 

「あ、あの蜘蛛……さん?私の言葉が分かりますか?」

『キシャアアアァァァァァァッッ!!!』

 

なんか凄い駄目な感じがする。

 

「と、とりあえず。お、落ち着いて話し合いましょうよ。ね?」

 

そういうと、蜘蛛はいきなり私に向かって糸を吐いてきた。

 

「え!?えーと。木で防ぐ!」

 

私が周りの木を操ると周りにある木が私を守るようにして囲んだ。

吐かれた糸は木に遮られ芽衣には届かない。

それにしても、どうやってあの蜘蛛を落ち着かせればいいんだろう?

 

心を落ち着かせる……心を………そうだ!心を操って私は敵じゃない事を分かって貰えば良いんだ!

って色々と無理がある様な気がするけど…この方法しか無いか。

 

「えーと、まずは木で蜘蛛の動きを止めて」

 

木がすぐに蜘蛛を押さえつけるように囲み最初は抵抗していた蜘蛛も諦めたのか大人しくなった。

 

「次に心を操り………って何これ!?心が欲望しかないってどういうこと!?と、とりあえずは、心を操って新しい心……というか感情を作ろう。まずは……一通りの感情を……」

 

最初はこんなもんで大丈夫かな。人の感情をありったけ詰め込んだけど。

今、蜘蛛は疲れて寝てるので先に自分の設定?でも操ってみよう。

私の設定は………う~ん。人間とかを変えたらどうなるのかな?

結果、天狗,天使だと羽が生え、河童とかはあまり変化無し。

その他にも色々試したけど……まぁ、普通に人間でいいかな。

 

次に私は不老不死という設定に変えた。痛みは感じるけど傷が一瞬で治った。

その後に、色々と設定を変えて歳をいじくってみたりした。

けど、まぁ、不老不死なので変わらない。なんか体から霊力だっけ?みたいなのが込み上げてきた。

…………あ、忘れてた。食べ物探しに行かないと。

 

 

 

 

 

___少女収穫中___

 

 

 

 

「良かった~、近くに色々な果物やら野菜があって」

『キシャー』

「あ、起きたんだね。………名前を付けよう。何がいい?」

『キシー』

「キシでいいの?」

『キシャー』

 

どうやらそれで良いみたいだ。

 

「じゃあ、キシ一緒にご飯食べよう!」

『キシャー』

 

その日は色々あったのでキシの上で寝てしまった。

ふかふかで気持ち良く暖かった。

 

 





主人公の対応力はEX超えてるんでは無いだろうか…。

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