ダンまちの世界で怪獣の能力を使って生きていく 作:アルプスのラスカル
取り敢えず、お気に入りありがとうございます!
何故か急にお気に入りが多くなったのでびっくりしてましたw
前回のあらすじ
ガイガンは敵でした。
レオ達はどうなるのか!
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アヤメに代わり黒を背負って、先頭を歩いているとアヤメが小走りし此方を不思議そうに覗き込みながら問いかけてくる。
「あの〜。さっきのベルさんの所で働くってどういう意味ですか?」
「それはな。考えて見てくれ。あのヘスティアさん達が大きな豪邸に住んでいるとなるとゴミ屋敷になると思うんだ」
原作を知っているから自分は分かるが、あの一週間で地下室をゴミ部屋に変えたりと、ニートの最終形態の様な生活をしていたヘスティアさんを見ていたアヤメは、あの人の性格から使用人みたいな仕事の募集をしてそうと考え付いたのか、急ぎ足じゃなくなり自分の歩くスピードが同じになる。
「そうですね……あの人なら使用人とか雇いそうです。しかもベルさんがダンジョンに行く時は1人ですし」
「まだ確定じゃないけどな」
そんなこんなでぶらりぶらりと歩いていたら周りの家と家の間から、大きな豪邸が見えてきた途端アヤメが辺りを見渡して、不思議そうに首を傾げる。
「アヤメ、どうかしたのか?」
「いや……何故かこの近くで、同族の声が聞こえた気がしました」
(ふぁ、おはよう!)
同族か……じゃあベル達はウィーネに出会って保護しているのか?それだとヘスティアさんとか門前払いしそそうだな。
だが、入れさせてもらわないと今日は野宿になるぞ。
この場合はアヤメ達にゼノス達の声を辿らせれば多分大丈夫か?
「アヤメ、同族の声の方向に行ってみるか?」
「すいません!大丈夫そうですけど一応確認を」
(おっけーね!先に行ってるよ!)
二人はアクセル全開で声がした方向に走り出して行く……あの〜自分は聞こえなかったから分からないんですが。
まぁ、アヤメ達を追いかければ良いんだけどね。
そう思いながら自分も屋根に上がりアヤメ達を追いかけた。
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「ここですね……」
「うん、最初から分かってたんだけどね」
声がする方へ行ってみると、案の定アポロンファミリアの屋敷に着いた様だ。
深呼吸をしながらその屋敷を見ると部屋の明かりが少し漏れていて、まだベル達が起きている事が分かる。
鉄で出来ている門を開けて、奥へ進み分厚そうな扉を一回ノックする。
反応は・・・全く無い。
「・・・」
「まさか監禁とかじゃ無いですよね!」
(違うと思うけどなー)
「っ!」
自分達が扉の前で待っていると誰かが走ってくる様な足音がした後、直ぐに扉が開き何か人らしき物がアヤメを奇襲した!
突然の奇襲の為アヤメは受け身が取れず、砂煙を上げながらゴロゴロと地面を転がって行く……自分は勢いよく開いた扉に顔面を打ち、少し鼻血が出ている。流石に痛いよ。
砂煙で全然見えないが正体は予想はつく、だがこれでどんな展開になるか分からないけど。
「何なんですかあなた!ちょっ!そこはやめて!痛いです。痛いです!」
「わたしとおなじ?」
視界が良くなった先に見えたのは、アヤメに馬乗りになって頬を力強く掴み横に伸ばしている青白い肌の少女だった。しかも仮面を外されてるし。
鼻血を垂らしながら、少し現実逃避していると開きっぱなしの扉の先からベルが顔を出して馬乗りになっている少女を見て自分の方を見ると、少女と同じぐらい顔色が青白くなっていく。
「やぁ、久し振りベル。元気してたか?取り敢えずヘスティアさんに会わせてくれるか?」
「はははは、はい!」
やれやれ、誰がこんなカオスに な状態にしているのやら。
そう考えながら鼻血を止める事に専念し始めた。
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現在自分達がいるのはヘスティアファミリアのホーム、竃火の館の中に入れさせて貰えた。
だが、自分達とは違いベル達の雰囲気が暗く何と話を切り出せばいいかわからないし、ベルとヘスティア以外の人からは信用されてないのか警戒されている。
如何しましょうかこの雰囲気……するとヘスティアさんが周りの事を気にせずに話しかけて来た。
「レオくん!あのアポロン達から囮になってからどこに言ってたんだい?僕達に言ってくれればどうにかして住む場所を探したのに」
「いやぁ、それがですね……神様の皆さんが執拗にファミリアに入れて来ようとするから、少しの間オラリオを離れてましたよ」
普通の会話を五分ぐらいしていると、ついにヘスティアさんの方から切り出して来た。
「まぁ、其処は如何でもいいんだよね。レオくん、率直に聞こう。君は……いや君達はこの子の事を知ってるだろう?」
「……何故そんな風に思ったんですか?」
ヘスティアさんにそう聞いてみると、少し間が空いて話し始めた。
「そうだね。先ずはレオくん達と初めて会った時の話なんだけど、普通の人間と違う雰囲気だなって思ったんだ。そして決定的な証拠は、其処にいるウィーネにあってからさ。君達と同じ雰囲気だったんだ」
「はぁ、そうですか……バレたらしょうがないですね。まぁ、自分は知っていますよ?彼女が何なのかは」
アヤメと黒はヘスティアさんを見て驚いているようだ。そりゃ、神様が自分達のことに気付いていても、普通に接してくれてたのだから……地上で暮らしたいアヤメ達にとっては大きな一歩だな。
そして、ベル達も自分が言った言葉に驚いたのか、自然と周りの視線が集まる。
はぁ、ここは説明しないといけないだろうな。
「まぁ、簡単に言うと彼女は魔物です……ただし、知能を持って善悪の判断が出来て、しかも地上で暮らしたいって思っている亜人って言えば良いかな?」
「何でレオくんは、そんなに詳しいんだい?」
そう言われて、少し考える……これって何処まで話して良いのかな?うーん悩む、でも自分の本名ぐらい言っても良いか。
「じゃあ、詳しくは後々わかるんで、一応ちゃんとした自己紹介を……自分の名前はレギオン。よろしく。その隣がアヤメ、そして黒だ」
「よろしくお願いします」
(よろよろ!)
「あっ、言っておきますけど誰にもこの子の事は言いませんよ。最も自分がここに来たのは理由がありまして」
ウィーネは自分を警戒しているのか、目を合わせると素早くベルの後ろに隠れて、しかも怖がられている。
これは如何しようか?もう如何しょうもないところまで行ってる気がする。
「取り敢えず……ここで働かせて下さいっ!」
「えっ?それだけの為にレオくんはここに来たの?」
そんな光景を窓から何かが覗いていた……
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「フェルズ、これはどう言うことだ?」
「何でこんな良いタイミングで、接触するんだよ……」
あぁ、久し振りに無いはずの胃が痛み始めた。
あいつは良く覚えている。人間では無い何か、そしてゼノス達を殺さず助けたりする変人だ。
そのせいで近くにはあいつに助けられた2人のゼノスがいる。
ダンジョンにも一体助けたゼノスがいるのを確認したし。
「あの男を知っているのか、あいつは何だ?」
「奴は……もしかしたら地上でも数少ないゼノス達の味方。そして絶対に怒らせてはいけない何か」
「……危険性はないのだな」
「多分ないと思う。だが今の現状彼は人の味方ではなく、ゼノスの味方だ」
「ほぅ、だとしたら……ゼノス達に危害が加われば、どうなる?」
ウラノスはオラリオの事を第一に考えているのか、眼を閉じ問いただしてくる。
「断言できる事は、そこら辺の冒険者より強いって事だけだ」
奴は監視しているとこちらの方を見つめたりしてくるから、見つかってしまったのかとヒヤヒヤする。
出来ることなら奴とは会いたくない、またストレスが溜まってしまいそうだ……はぁ。
次回は未定。
皆さん熱中症には気をつけましょう!
次回もお楽しみに!