ぐらんどおーだー 人理の天地 カルデア脇役録   作:七⭐

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勘違いしないでほしいのだが、私は彼(オジマンディアス)を頼りにしてるし、一位二位を争うくらい好きなキャラクターだ。
彼のお陰でJAS(ジャンヌ・アンデルセン・システム)はJKS(ジャンヌ・子◯・システム)へと改良され、高難易度での活躍は素晴らしいものだった。
彼はわたしの切り札にして絶対の王者!
勿論聖杯も持たしてるし、ロックだって掛けている。

でも、だからこそ弄りたくもなるんだぁ…。


ネタバレは八つ目の大罪

 

大体からして、神殿建てまくったこの人が陣地作成のスキルを持つキャスター枠に入らないわけがないのである。

問題なのは本人が全盛期と謳った年齢よりはるか年上で現れた矛盾である。

何せ本人がセーブかけてる状態である。

本来なら呼ばれるはずもない。

しかし、その異常が成立した。とある工藤(バカ)によって。

太陽王としての彼と建築王としての彼。

大きな違いがあるとすれば、それは彼を語り継いだ者達の思想しかあるまい。

太陽のごとき支配と執政を行った王と後の建築へと影響を与えた長命の王。

故に彼等は互いを認めながらも違う存在、違う王として語り合う。

キャスター・ラムセス二世。

そんな偉大なファラオは今…

 

「…zzz」

 

絶賛お昼寝中だった!!

 

「す、すごいです!室内に大列柱室が完全再現です!高いです!天井が高くて室内と、と言うか、カルデアと思えません!」

 

ません!… せん… !せん…と、エコーのかかる空間の広さにマシュは大興奮である。

つーかまじ広い。

ハムナプトラ的と言うか、失われたアーク的と言うか、あ、実物はダビデが自室で机がわりにしてます。ミカン箱かっ!(セルフツッコミ)

 

「…カルデアってこんなに広かったですっけ?」

 

「…やっぱりそこに行き着くよね」

 

どう考えても、質量保存の法則にケンカ売ってしまう。

詳しくは省くが、あちら(ぐだ子産)のファラオと違い、此方のファラオは建物を召喚しているわけではない。

"統治したファラオと建築したファラオの差である。"とは、本人の弁。

兎にも角にも移動用ベット(木製折り畳み式・"実在")でお休み中の匠にこのビフォーアフターを問いたださなくてはなるまい。

 

オレの部屋どこ行った!っと。

 

「オレのベッド下どこ行った!」

 

「落ち着けマスター。青少年の叫びになっているぞ!」

 

おぉっと、やっちまったぜ。

ナイスノートン。

そこ"うわぁ"な目で見ない。

男の子だから、男の子なんだからぁ…。

 

「む、騒がしいのぅ、誰ぞ吾をファラオと知っての…て、なんじゃ坊(マスター)か」

 

むくりと起き上がる身の丈183cm、諸説あるが、92まで生きたとされる彼は驚くことにその晩年までファラオの健全をアピールする短距離走を走っていたとされる。

つーか、デカイ、背中曲がってない、髪黒い。

間違いなくハイパーおじいちゃんである。

 

「ファラオ…いや、ラムセス…いや、おじいちゃん…」

 

「何であんなに言い直してるの?」

 

「座りが悪かったんでしょうか?」

 

仕方ないのである。

ライダーとしての彼がちらつくのだ。

 

「オレの部屋は…どこに消えたんだ?」

 

「?何をいっとるんだ坊?自分の部屋を忘れたのか?」

 

「原型ないからね!?分かるはず無いからね!?」

 

「ははは、何を言うかと思えば、ワシが少しばかりリフォームした程度で」

 

「断じてこれはリフォームじゃないよ⁉建築素材から変わってるからね⁉」

 

それでいて電気回りは生きていると言うハイブリッド状態。

ある意味革命である。

だが、工藤は知っている。

廊下のインテリアとして飾られている柩の中にほんまもんのマミー達が"自宅警備"の名の元に控えていることを。

なんて悲しい死後であろうか、正に死体に鞭打つ行為。

エミヤがある意味同属だと彼等に差し入れを作っているのを見たときは悲しみのあまり直視できなかった程だった。

 

「なんじゃい部屋に吾を呼びたいと言うから頑張ったと言うのに…」

 

「そこからおかしいよな?何故それがリフォーム(仮)に繋がる…」

 

その発言に輝く瞳。

深い皺の入った目尻が歪む。

あ、嫌な予感。

 

「いいか坊。こうは思わんか?何故マイルームに連れて行けるのは一人なのか?そもそも何故マイルームでなくては話せないのか?食堂でなら?浴場でなら?トイレでなら?あの子ならなんと言う?あの男ならなにをする?…ありとあらえるシチュエーションに幕間の物語だけで対応するのは間違とる!そもそもそんなに日常でバトル無いから、いらないから。

そう考えたとき、吾にこうビビビっとアイデアが走ったのじゃよ。」

 

何故かそこで溜めるおじいちゃん。

その目が、悪巧みをするDebu(カエサル)と同じにしか見えない。

 

「なんか、止めるべきなのに止めてはならない止めれないオーラがあった気がするが、一応言っておこう。"それ以上はいけない"」

 

「"だが断る!"マイルーム等と概念に囚われることこそ間違い!カルデア=マイルーム!マイルーム=カルデア!そう、つまりはラ◯プラスならぬ鯖プラスこそ我らの"約束された答え"だったのじゃー!!」

 

な、なんだってー!!

 

と叫んではやらない。

いや、後ろの女性陣は盛大に叫んでたが、こちらは"それ"どころではない…!

 

「ご老体…つまり私やマスターの部屋は…」

 

気付いたかノートン。

語尾震えてるし。

 

「うむ!"ココ"がそうじゃな!!さぁ、坊よ好きなだけポチポチするがいい!!」

 

ででーん!と胸を張るラムセス。

ヘイカモ!じゃねー。

右を見る。

巨大な柱が百メーター位向こうまで続いていた。

左を見る。

巨大な柱が百メーター位向こうまで続いていた。あ、オレの机(名残)発見。

近づいてみる。

その上には"お母さんの優しさ"があった。

 

「……………………………………」(絶望)

 

「ま、マスター!!」

 

冷たい石畳の上に崩れ落ちる。

そうしなければ耐えれそうになかった。

良くなりすぎた風通しに体が流されそうな気さえする。

ノートンが何やら言っているが、もう無理だ。

嫌だ、立ち直れない。

帰る部屋を失い、性癖(年上のおねーさん)すらばらされて、どの面して生きていけばいいと言うのか…。

もうダメだ、いろいろダメだ。

人理?いいよもう、人生終わったしオレ隅っこで見ておくよ。

っは、李師匠見てください!テトラポッドの象形拳(体育座り)こんなにうまくなりましたよー!これはこれで良き構え…な☆ん☆つっ☆てー!

あはははははははははははははははははははははは……はぁ(欝)

オレなんで生きてんだっけ(真理)?

 

「く、工藤君…?」

 

躊躇いがちな声が不思議と耳から頭に響いた。

こ、この声は…

 

「ぐ、ぐだ子、先輩…オ…オレの…オレ…どうすれば…」

 

「だ、大丈夫!大丈夫だから!」

 

そういえば!この人「泊まってく?」とか言ってくれてた!(好感度+2)

天使あらわる!

後ろでマシュが武装完了してるけどそんなの関係ない!もう、何も怖くない…!

 

「わ、私……………年上だよ‼」

 

ジーザス。そこじゃねー。

いや、その覚悟完了はなんというか、その嬉しくも感じれるのだけれど、それより!

マシュが…マシュが…!!(武力×5)

 

「は、はわわわわわわわわわわわ…」

 

「…………………ひとり先輩」

 

な、なんて冷たい目。

まるで養豚場の豚を見るような以下略。

ま、不味い。よく分からない(鈍感)がマシュマロ系後輩が限突している!ストーリー進んでないのに!聖杯か?聖杯なのか!?

 

「わたし信じてたんですよ?先輩方は友達。わたしを入れて仲の良い三人組だって………信じて…いたのにぃ…」

 

「ま、マシュ…」

 

ぽろぽろと泣き出すマシュ。

手に持った凶器がアレだが、その姿は幼い子供のようだ。

そ、そうか、ぐだ子先輩にオレが迷惑をかけたばっかりに先輩を独占する形に…

 

「す、すまないマシュ。オレがしっかり「ふん!」<ガン!>ってわーーーー!!」

 

目の前に降り下ろされる円卓。

放射状に入る罅。

次もきっとBASTAR。

あらやだ、この後輩マジよ…?

 

「マシュ?!何してるの!」

 

「先輩どいて!そいつ殴れない!」

 

「殴らないでよ⁉」

 

や、やヴぁい。このままではマシュにマッシュマッシュにされてしまう。

文字だけ見ると幸せそうだが、現実はフルボッコである。

いつぞやの砂漠を思い出す。

 

そうマシュが覚醒し、ランスロットとの親子対決に………決着がついた"後"。

 

かくまっていた砂漠の民の女性に言い寄っていたランスロットの後頭部に勢いよく降り下ろされた鈍器(付属されている十字の意匠部分)を!!

 

し、死ぬる(確信)。

 

「ひ、ひーーーー!!」

 

「あ、逃げた!」

 

そりゃ逃げる。逃げねば殺られる。

オレはポテトではないのだ、ギャグパートで生き残れるのは…………アレ?結構いける気が…

 

「大丈夫…落ち着いて…落ち着いて…」

 

やっぱ無理!

chainか!?chainなのか!?コンボで決める気ですか!

 

「ぬおー!死んでたまるかー!」

 

「あ、逃げないで!」

 

言うやいなや盾をくるりと支点で回し遠心力で叩き込むマシュ!

その姿正にパニッシャー!

その内機関銃とかロケット弾とか組み込まないよね?最強の個人兵装?

おいバカやめろ。

 

「よ、ほ、は!はぁ!?」

 

「逃が、しま、せん!」

 

ドゴン、ドゴンと叩きつけられるラウンドシールド。

を、紙一重で避けて走り出す。

今だ!ノートンとおじいちゃんの元まで逃げ切れば…って

 

「「がんばれー、よけるんだー、こっちくんなー」」

 

逃げてるーー‼

マスターをおいてその健脚を遺憾なく発揮するラムセスと二頭の犬と共に柱の影へと逃げ込むノートン。

お前等それでもオレのサーヴァントか!(お似合い)

 

「どうしてマシュがあんなに…っは、もしかしてマシュ!」

 

ぐだ子先輩、たぶんですが違います!

やめて、火にガソリン注がないで!

 

「工藤君の事…好きなの…?」

 

「ぐがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ぁぁぁぁあ、マーシューカー爆誕!

 

やめて!ぐだ子先輩の勘違いで、マシュの理性を焼き払われたら、霊基でマシュと繋がってるギャラハッドの精神まで燃え尽きちゃう!

お願い、死なないで工藤(オレ)!お前が今ここで倒れたら、所長やダヴィンチちゃんとの伏線はどうなっちゃうの? 逃げ道はまだ残ってる。ここを耐えれば、引き弱にだって勝てるんだから!

 

次回「工藤死す」。デュエルスタンバイ!

 

って死んでるーーーーー‼

 

 


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