のんのんびより 輝く星   作:クロバット一世

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気長に書いてます


3話 転校生と狸見た

「そぉーれっ!!」

 

「おっと」

 

ただいま休み時間、一輝たちはみんなで中当てをやっていた。現在俺はこれまでに9回連続で生き残っているので今回生き残れば連続10回生き残り達成なので結構本気で避けていた。現在残っているのはれんげ、俺、そして蛍の三人であった。と言っても5人でやってるのでまだ始まったばかりではあるが、

 

「へっへ〜どうしたナツ姉、そんな攻撃じゃカスリもしないよ」

 

「言ったな一輝〜オリャァァァッ」

 

「ほっと」

 

「きゃっ!?」

 

ナツ姉の本気のボールをかわしたとき、蛍がビックリして転びそうになってしまった。

 

「やべっ!!」

 

俺は慌てて蛍の手を握って彼女を支えた。

 

「ごめん、大丈夫か蛍?」

 

「あ…いえ、コッチこそありがとうございます…」

 

どうやら怪我はないようだ、良かった良かっ…

 

「あ、隙あり」

 

ポスッ

 

「……………………え?」

 

突如背中に何かが当たる感触がして、振り返るとコマ姉が俺の背中にボールを当てていた。

 

「一輝〜アウト〜」

 

「し…しまったぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

 

か…完全にゆだんしてたぁぁぁぁあ!!

 

「れ…連続10回生き残り記録が…」

 

「へっへ〜やっり〜」

 

「す…すみません私のせいで…」

 

「いや、蛍のせいじゃないよ、俺の油断だから」

 

慌ててこちらに謝る蛍にそう言ってると、

 

「こんなところに鍵がおちてるん」

 

れんげが鍵を拾った。

 

「あ、それ私のだ…」

 

「なんの鍵?」

 

「なになに?」

 

「どうしたの?」

 

みんなも集まって来た。

 

「えっと…今日夜まで家族が帰らないから家の鍵を持って来ていて…」

 

「「「「ふーん………………えっ?」」」」

 

えっと…家の鍵?

 

「れんちょん、家の鍵って閉める?」

 

「ううん」

 

「姉ちゃん、一輝、うちも鍵閉めてないよね?」

 

「閉めるどころか鍵自体見たことがないよ」

 

「うん」

 

「だよね〜」

 

だってこんな泥棒もいないような村で必要ないもんな…うん、やっぱり…

 

「…えっ?」

 

「「「「変わってらっしゃる」」」」

 

4人の意見が1つになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わった〜」

 

「早く帰ろ〜」

 

「くっそ〜結局今日中当て不調子だった〜」

 

あの後も中当てをしたがペースが乱れて何度かナツ姉とコマ姉にアウトにされた。

ナツ姉ならまだしもコマ姉にまでアウトにされるとは…

 

「ほたるん、うちに遊びに来るん?」

 

「え?…えっと…」

 

「来ないんの?」

 

「あっ…うん、じゃあちょっとだけ…」

 

「カズにぃたちも来るん?」

 

「それじゃあお邪魔しようかな?」

 

こうしてれんげの家に遊びに行くことになった。

 

その後、みかん畑に蛍が興味を持った。うちの村ではみかんの他にもお米や野菜、それから料理に添える葉っぱなんかも栽培している。

そんなことを話しているうちにれんげの家についた。

 

「やっぱまだ仕舞えないよね〜コタツって」

 

「なっ?本当に鍵かかってなかったろ?」

 

「は、はい…」

 

「今日はお父さんとお母さん畑にいるのん」

 

「一輝〜それ取って〜」

 

「え〜自分で取れよ〜」

 

「そう言いながらもちゃんと取ってくれるあたりやっぱ一輝だわ〜」

 

「も〜一輝、あんまり夏海を甘やかさなくて良いんだよ?」

 

そんな風に駄弁っていると突然れんげがみんなに見せたいものがあると言い出し外に出た。庭に出てみるとれんげは、口に指をあてて息をふーっと吐く。

口笛のつもりなんだろうが、鳴ってない。

しばらくすると、

 

ガサリッ

 

茂みからタヌキが出て来た。

 

「タヌキ飼ってるの?」

 

てゆーか今のたぬきには聞こえてたのか…

 

「名前もついてるの、『具』!!」

 

生き物につける名前か?と思いながらもみんなでタヌキと戯れた。その時の蛍の笑顔に少し見惚れた俺であった。

 

 




ここで一輝のプロフィール公開です

越谷 一輝(こしがや かずき)

12月1日生まれ 射手座 O型
身長166センチ
小学6年生
好きな食べ物 とんかつ、母さんのプチトマト入り味噌汁

小学1年生間もない頃に両親を事故で失い引き取り先が見つからなかった時に越谷 雪子に引き取られて養子となる。
そのため、母の雪子にはとても懐いており、幼少期はとても泣き虫で甘えん坊であった。
夏海とはたまにイタズラに巻き込まれて雪子に一緒に叱られたりしてる。
最近は小学校からほとんど成長しない小鞠が本当に姉なのか疑問に思っている。

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