東方想本録   作:蒼霜

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レミリアの話し方ってこれで良いのかな~(;^ω^)

それではどうぞ(*´∀`)つ


第3話 レミリア・スカーレット

前を歩く咲夜さんについて長い廊下を歩く。

やはり内装も紅を基調として造られているようだ。

赤絨毯に薄赤色の壁etc…紅だらけで目が痛くなりそうだ。

 

 

窓の外の景色から、今が夜だという事がわかった。

確か気絶したのは昼を少し過ぎたぐらいだった気がするので、意外と長く気絶していたらしい。

……というか、絶叫で誰か起こしてしまったかもしれない。

 

咲夜さんが一際大きな扉の前で立ち止まった。

この紅魔館の主の部屋らしく、他の扉よりも装飾も凝っている気がする。

 

「失礼します、お嬢様。」

 

「入りなさい」

 

咲夜さんのノックの後、予想よりもかなり若い声が答えたので驚いてしまった。

正確には若いというより、幼いと言った方が良いのかもしれない。

 

咲夜さんが扉を開けると、まず目に映ったものは赤の内装。

中に入ると、天井には高級住宅に有りそうなシャンデリアが吊り下げられていた。

壁にはレイピアやロングソードを始めとする様々な武器が飾られていた。

部屋の美しい装飾品に見とれていると、

 

「…………こっちよ」

 

「す、すみません!」

 

明らかに不機嫌さが感じとれる声が聞こえ、館の主の目の前だと思い出し、慌てて頭を下げた。

 

「でも、そこまで畏まらなくても良いわ」

 

「本当にすみません、部屋があまりにも美しかったのでつい……」

 

「良いから顔を上げなさい。やりにくくて仕方がないわ」

 

そういわれて顔を上げると、先ほど聞いた声の通りの姿をした少女がいた。

 

「私はこの紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。覚えておきなさい」

 

紅魔館の主、レミリアさんはそう高らかに名乗った

 

(……あんなに小さくても威厳は出るんだな~)

 

「今、何か失礼なことを考えなかったかしら」

 

「すみません!」

 

 

__________________________

 

 

「助けていただいてありがとうございました」

 

「それほどでもないわ。それにあなたを助けるべきだと運命が囁いたのよ」

 

あの後、再び最初のようなやり取りが交わされたのち、咲夜さんが運んで来た紅茶を飲んでいる。

レミリアさんから席に座るように勧められ、1度は断ったのだが、「やりにくい」と言われたので座らせてもらった。

記憶が無いことは既に咲夜さんが伝えている。

 

「運命を信じているんですか?」

 

僕はレミリアさんにそう聞いた。

別に運命など存在しないとまでは思わない。しかしレミリアさんの本気で信じている口調を聞いて、聞き返さざるを得なかった。

 

「信じるも何もそれが私の力よ?」

 

……当たり前みたいに言われてしまうと考えなかったが。

レミリアさんのキョトンとした表情を見ていると、逆に自分の方がおかしいんじゃないかと思えてくる。

 

「お嬢様、彼は外の世界から来たそうですよ」

 

「あら、そうだったのね。分かったわ」

 

頭を抱えた僕を見た咲夜さんのフォローもあって、レミリアさんは何かを納得したようだ。

 

「私の力は『運命を操る程度の能力』よ、これで分かるかしら?」

 

(やっぱり僕の方がおかしいのか!?)

再び頭を抱えた僕を見て、見かねた咲夜が説明してくれた。

 

「この幻想郷では特別な力を持つ人が居るのです。例えば、お嬢様なら『運命を操る程度の能力』です。」

 

「運命を操るとはどういう事ですか?」

 

お嬢様、と咲夜さんに目で合図されたレミリアさんは「例えばの話」と話し始めた。

 

「明日に誰かがここに来る予定があるとするわね?私はもちろんその事を知らないわ。だけど、この能力を使うと誰がいつ頃来るのかがわかるのよ」

 

「それだと能力の規模が小さすぎません?」

 

「まだ話は終わってないわよ。最後まで聞きなさい。でもあなたの言った通り、それだとただの予知能力だわ。私の力はその予定を早めたり無くしたり出来るのよ。もちろんその逆も出来るわ。」

 

「つまり、運命を弄って変えることが出来ると」

 

「解りやすく言ったらそう言うことよ」

 

「でも規模が小さい気が……」

 

「だから例えばの話だってば!」と怒られたので、すぐに謝った。

 

(しかし『運命を操る程度の能力』か……)

そう考えると1つ聞きたい事が出てきた

 

「もしかして僕がここに来ることも運命だったんですかね?」

 

「それは分からないのよ」

 

「ということは、完璧な能力ではないんですね」

 

「いいえ、いつもは全て解るのよ。でもあなたの場合は違う。あなたが来ることは少しも分からなかったのよ」

 

じゃあ僕はここに来る運命ではなかったということだ。

それにしても、特別な力を持っているなんて羨ましい……

 

「咲夜さんは何か能力を持っているんですか?」

 

「そうですね…言うだけではつまらないですし、実際に見てもらいましょうか」

 

そう言うと咲夜さんが指を鳴らした……と思ったら今までとは違う場所に立っていた。

 

「…………瞬間移動?」

 

考え抜いた末、僕はそう結論付けた。

 

「残念、ハズレです」

 

しかし正解ではなかったようで、咲夜さんは少し微笑んで、答えを告げた

 

「正解は『時を操る程度の能力』です」

 

残像のようなものが全く見えなかったので、恐らく時間を止めて移動したのだろう。

起きた時に居なかったのに、いつの間にか居た事の説明もこれでついた。

時間を止めて入ってきたなら音がしないのも当然だ。

(この人達、人間にしては規格外すぎやしませんかね…)

 

 

__________________________

 

 

 

「明日、博麗神社に行きなさい。そこで紫に元の世界に帰してもらうと良いわ」というレミリアさんの指示で、今夜は紅魔館に泊まらせてもらう事になった。

迷子になると困るので咲夜さんに部屋まで送ってもらい、ベッドに入った。

 

すぐ横の机にはあの厚い本が置いてある。

なかなか眠れないので、手に取って開けた。

本を開いていると、気分が落ち着く。

例えそれが白紙の本だったとしても……何かが書かれているページを見つけて驚いた。

湖岸で読んだ時は全てのページが白紙だった事は確認済みだ。

 

内容は幻想郷や紅魔館、一部の人が持つ特別な能力、そしてレミリアさん・咲夜さんについての事だった。

詳しく見てみると、自分が覚えたことが全てそこに書かれていた。

一部文字が掠れて、読めなくなっている所がある。

もちろん僕はこの本をメモになど使っていない。

それに先ほど書いたのなら、ここまで掠れているのはおかしい。

いったいこの本は何なのだろう?

 

 

そうしているうちに段々と眠くなってきた。

元々寝るまでの間の暇潰しに読み始めたのだ。

本を机に置き、布団をかぶり直した。

そしてあっという間に眠りに落ちていった―――

 

 

 

 




気に入ってる小説の作者さんが6000字も頑張って書いていたので、僕も頑張った!(*´・ω・`)b

6000字も書くなんてスゴいよな……
本当に尊敬するよ………(;^ω^)

僕もその人みたいに上手く書けてると良いなぁ~

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