Fate/Grand Order 特異点α 天神煩殺聖都立川 作:十三番目の弟子(帰ってきた)
場所は立川、松田ハイツ。世紀末を無事に越えた聖人二人が休暇を過ごす、サンクチュリアである。今日も二人はコンビニと温泉とアパートにしか行かないのだろう。
「イエス、君宛にラファエルさんから荷物が届いたよ」
「え?ラファエルから?何だろう」
段ボールを開けると、中にはラファエルと書かれた封筒とガブリエルと書かれた封筒、そして数冊の本が入っていた。ラファエル封筒は手紙、ガブリエル封筒は現金、本はFate/Zeroという本だった。
「え〜っと、何々…ブッダ!ラファエル達が冬木市でキリスト教関係のイベントやるから来ないかだって。どうする?」
「冬木市までジャストの金額が入った封筒が送られてきた時点で断るという選択肢は私に無いよ。天界に帰省しようとした時みたいなことになったら嫌だから」
天界に帰省しようとした年、それは御節が全段東京銘菓になった年である。詰めの甘い気遣いは気遣いじゃないと天界の者達がブッダに説かれた時でもある。
「それで…このFate/Zeroってなにかな?」
「前にラファエルが配ってたダンテ君が書いた神曲みたいなガイドブックじゃない?」
閑話休題(それはさておき)。
「とりあえず、私からラファエルに楽しみにしてるってメールを送っておくよ」
聖イエス、聖ブッダの二名が聖杯戦争に関わり始めた瞬間であった。
◆天界◆
「あっ!イエス様から冬木旅行楽しみにしてるってメールが来ました!」
ラファエルの言葉に、ダンスの練習をしていたアークエンジェルズがざわっと騒がしくなる。
「冬木市の案内は私達がでますが…聖杯探求のプロフェッショナルがほしいですね」
ウリエルの言葉にミカエルが回りへ視線を向けると、ぺトロと話すジャンヌ・ダルクが視界に入った。
「現地でジャンヌをクラス・ガイドのサーヴァントとして召喚しよう」
冬木では神の家に…いやいやホテル取りましょうよ…
冬木の戦争は、加速する。
◆てんぷる◆
キャスター──メディアはサーヴァントを召喚しようとしていた。陣が光を放ち、人影が現れる。それは白い髪の幼女、ジャック・ザ・リッパーであった。
「……おかあさん?」
メディアの姿が消える。気付けばメディアは、召喚されたサーヴァントに抱き着いていた。
「可愛い!この子はウチの子よ!戦わせはしないわ!」
メディア、陥落。
てんぷるは、翌日に魔術要塞になっていた。
◆ゆうが娘◆
ゆうが娘、遠坂凜は敗北感に打ちのめされていた。原因は、彼女が召喚したサーヴァントの作り出した絶対天津飯である。
「マスターの為に剣を振るうのは構わんが──鍋を振るっても構わんだろう?」
という一言から全てが始まり、アーチャーの手には中華鍋とお玉が握られていた。
「アンタ、それなに?」
「何って…宝具だが?」
凜は頭を抱えた。父の思いを継ぎ、聖杯戦争を勝ち抜くこうと意気込んで召喚したサーヴァントがアーチャー、しかも宝具が調理道具。頭を抱え込むのも致し方無い。
「ほっ、本当に宝具はそれだけ?」
「うん?…ああ、戦闘用の宝具はまた別にあるが」
アーチャーの手から鍋とお玉が消え、黒い弓が握られる。
凜は神に感謝した。よくわからないサーヴァントが調理道具が宝具とか意味不明なことを言い出したが、まともな宝具を持っていたことに。
「まあいい。マスターよ、台所を借りるぞ」
そしてアーチャーは台所へと消えていった。
「マスター!このスポンジはなんだ!?汚れが魔法のように取れるぞ!」
「うっさい!アンタらサーヴァントの存在が魔法じゃないの!仮にも英霊がスポンジ一つで騒いでんじゃないわよっ!」
そうして、冒頭に戻る。
◆へっぽこ◆
(今日の晩飯何にしよう?)
◆神の家◆
「ショムジョをするぞ」
「はい?」
言峰は困惑した。かの邪智暴虐で傲慢で慢心の塊みたいな…というか正にそれである金ぴかキングがいきなり訳のわからないことを言い出したからだ。
「セイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカー、そして我、完璧ではないか!我は準備をしてくる。聖杯戦争の途中で始めるぞ」
様々な時代の英傑が集いスプーンをぶつけ合うスポーツ。そして、忍耐や精神力を必要とする魔術師は必ず教わる競技。
時計塔では、週に三時間ショムジョをやる。正に諸行無常。
「相手は?」
「安心しろ。伝説の選手がやって来る……誰かは試合まで秘密だがな」
そして金ぴかキングはヴィマナに乗って何処かへと飛んでいった。
「なんだったんだ…」
まったくもってその通りだ。
「マスター、あれは関わらない方がいい」
「何が言いたいのかわかりにくいよカルナさん」
モンハンプロット組終わった…どうしよ?最後に宇宙から来た蜘蛛型モンスター、古龍観測所命名、ORT倒すんやけど?