みかん少女とヨーソローな幼馴染が部屋にいる生活   作:すいーと

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なんとこの作品初の評価が付きました。ありがとうございます。
本当は更新するつもりはなかったですが急きょ書くことのしました。
少し短めです。


朝のいろいろ

まだ眠い。いつの間にか眠ってしまった俺目掛けて朝日が注がれる。色々あって寝不足の俺は光を避けるように寝返りを打った。

 

ふにゅ。

 

 何やら柔らかく触り心地の良いの感触が……。しかし眠たかった俺は気に留めることなく眠りに落ちっていった。

しばらく幸せな、懐かしいような安心するような、でも知らないような不思議な感覚に包まれていると、息苦しさを感じた。何かに押しつぶされるような生命の危機を感じて目を開いた。視界いっぱいに広がるのは緑色の布。

 

「確かこれって曜の……」

 

そこまで考えて俺は飛び起きた。気づいてしまえばとたんにドキドキしまう。

 

「ん……。なに……こんな朝から?」

 

 飛び起きた物音で曜が目を覚ました。眠そうに目をこすり、無防備にはだけた服からはブラチラしてしまっている。俺がさっきまで柔らかいと喜んで顔をうずめていたのは曜の胸? いや待て曜は昔はそんなに大きくないはずだ。ほらよくみていろ曜の胸元には大きな双丘がって……。嘘だろっ。急成長していた。

 

「真樹君? どしたの?顔真っ青だよ。具合でも悪いの?」

 

 心配そうに曜が近づいてくるが、いまはまずい。具体的ことは伏せるが朝だということで察していただきたい。

それを隠すために前かがみになるわけだが、お腹がいたいと勘違いされさすろうか? なんて言い出してくる。

気づかいはありがたいがこれ以上揺らして長引かせないで。

 

「ほんとに大丈夫だから」

 

「そっか。それなら私は朝ごはん作って来るから」

 

 少ししょんぼりとしながら曜が俺の部屋を出ていく。何とか隠し通せた。それが収まるのを待って千歌を起こすことにしよう。千歌の寝顔を極力見ないようにしながら起こす。

 

「千歌朝だぞー。起きろ」

 

「ん…………。真樹君? えへへっ。」

 

 二度寝すると同時に俺に倒れ掛かってくる幸せそうな顔の千歌。胸やお腹の柔らかい部分が俺の体に密着して、変な声が漏れた。

不幸だったのは突然のことで支えきれず、俺に千歌が覆いかぶさってしまったことだ。耳にかかる寝息がくすっぐたくて、力がうまく入らない。さらには抱き着くように回された腕がピンポイントで口を塞ぎ、声を出すこともできなくなってしまった。

そうこうしているうちにトーストの焼ける香りがリビングのほうからしてくる。

 

「真樹君。千歌ちゃん朝ごはんできたよー」

 

 眠って力の抜けた千歌をどかすことはインドアの俺には無理で、さらに声も出すこともできない。返事がないことを不審に思ったのか曜の足音がだんだん近づいて来る。その状態を見られたら誤解されるのは確実。だがどうすることもできない。足音が止んだ。

 

「真樹君もしかして二度寝かなぁー?」

 

曜の明るい声がいまは怖い。しかし無情にもドアが開けられ曜が入って来る。

 

「大変っ。真樹君が千歌ちゃんに襲われている」

 

曜は冷静に判断すると、素早く千歌を引きはがしてたたき起こす。

「ん……。曜ちゃんおはよ」

 

「おはよう。千歌ちゃん」

 

心なしか曜の声は怒っているように聞こえた。

 

 

 三人そろって朝ごはんを食べ始める。会話はない。曜と千歌の二人はなぜかお互いをじーっと見つめあっていた。

始まって二日目にしてなんだか不安になって来たぞ。




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