やはり猫が可愛いのは間違っていない。   作:如月の夢

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お、お久しぶりです…………
い、いやー、FF15いいっすねぇ…………



ごめんなさい……
久しぶりの更新です、どうぞ。


人を繋ぐ輪は

突然だが、今現在、スタバなるものに来ている。

マッ缶を飲むより高いお金を、別の飲み物を買うために使うのは癪だが、この際良しとしよう。

問題なのは状況だ。

このテーブルは4人用である。

ぼっちの癖にそんな広くテーブルを、なんて思わないでくれ。

そもそもひとりでは来ない。

それに、しっかり"4人"座っているので、問題ない。

いや、俺からしたら大問題だ、なので久しぶりに、かつ不満げに、こう呟く

「どうしてこうなった…」

「いやー、テンション低すぎっしょ、上げてかなきゃ」

「いや、騒がしくしてどうするんだよ。」

「八幡?元気ないの?」

「たった今出た、ありがとう戸塚。」

「君は、どんだけ戸塚くんが好きなんだ……」

「お前嫌いだけどな。」

そう、何故か戸塚、葉山、戸部の3人と相席している。

いや、何故か、じゃないな。

 

 

 

事の始まりは、先日の依頼である。

眼鏡をかけ始めたことにより、見た目は確保出来ているらしい。

どれだけ目がやばいんだよ、自覚してるけど。

なので、由比ヶ浜曰く、

「私達のグループに入ってみれば?」

と、今世紀最大の無茶を言ったのである。

どれ位の無茶かというと、由比ヶ浜が総武に入学することと同等……

出来てるじゃねーか……ほんと、なんで。

 

 

「にしてもー、比企谷くんゲームうますぎっしょ。勝てないわー。」

「うん!あれは凄かったよね、こう、ずばばばーんみたいな感じ!」

やばい、戸塚可愛いな、可愛いです。

「材…材木君あたりとやってたりするのか?」

あの葉山ですら、名前覚えてないのかよ……

「どちらかと言うと、観察が得意だからなあ、パターン掴めるだけだ。」

しかも、戸部は典型的なパターン、やられたらやり返す。

それがわかるから、こっちはカウンターし放題である。

「戸部は、わかりやすいんだよ、もう少し頭を使って生きろ。」

「なんか、生き方を注意されたべ!?」

「にしても、疲れたお前といると人の目を集めるんだよ。」

と、若干キレ気味に、殺意の込めた目線を葉山に送る。

殺意を込めてる時点で、若干じゃないな。

「そうとも限らないぞ、今日は君にも目は向いていた。」

「それは場違いだからだろ。」

リア充2人に、天使が1人、ゴミ1人。

自分で、ゴミって言っちゃったよ……

「それはどうかな…」

「いやー、でも、眼鏡かけた比企谷くんまじイケメンだべ、隼人くんと並ぶくらい!」

「お前は今すぐ、乱視かどうか調べてこい。」

「さっきから辛辣すぎるべ……」

「辛辣って言葉知ってたのか。」

「なんか、結衣と同じ扱いされてる気がするべ。」

分かるもんなのな…

「まぁ、とにかく、君と遊んでいれば、君の立ち位置は…君の言葉を借りるならカーストが、確実に上がるだろうね。」

「そんなもんか?金魚の糞みたいなもんだろ。」

「仮にそうだとしても、自分で言うのか……」

「まぁ、変わるためにはそれも厭わない。」

「難しい事言ってるけど、ようは、比企谷くん前川さんの事が好きって話だべ。」

「…………まぁ、そういう事…なんだが。」

「八幡が頑張るなら、なんでも手伝うからね!」

「おう、」

「俺のことも、借りを作りたくないと思うなら、利用するって思うんだな。」

「既に、そうしている。」

「俺のことは、海老名さんのこともあるし?じゃんじゃん使っていいべ!」

「なら焼きそばパン買ってこい。」

「それは、パシリだ!?」

 

 

そんな事があってから、だいぶ経った。

そして、あの日がやってくる。

一年前に、カーストを大きく落とすこととなった。

そう"文化祭"

今年は役員を回避できたが、いろんな意味で疲れる。

なにせ、気づいたら葉山達のメンバーの一部と認知されるようになった。

同時に不幸の手紙も増えた……

ピンクの封筒にハートマークのシールって……

まぁ、当然のごとく破り捨てるけどな。

ちなみに、文化祭の出し物は、2つの教室を使い、キッチンとフロアを用意して、メイド喫茶を行うらしい。

働かないことを信条とする俺は、当然サボろうと思ったのだが…

 

「ほら、ヒキオ!さっさと作れ、お客さんが待ってる。」

「なぜ、俺だけに言うんですかねぇ」

「あ?」

「喜んで作らせていただきます。」

こえぇよぉ…

「何にせよ、調理班のリーダーはヒキオでしょ?」

そう、リーダーなのだ。

専業主婦志望を掲げていたが為に、料理スキルはあるという事で、全体の指揮を任されたのだ。

「はいはい。」

「いいからしっかりやりな!美味しいって評判出てるみたいだから、頑張れ。」

最後の最後で背中を押す辺り、オカン特有ですかね……

 

そうして無事にピークを通り過ぎた…

待てよ、今日は校内公開だから、明日はそれ以上来るのか…

サボ……たら殺されますね、分かります。

「比企谷、お疲れ。優美子が休憩入っていいってさ。」

「やっとか……」

エプロンを取り、隣の教室へはいる。

「ひ、比企谷くん」

と、見知らぬ生徒に話しかけられる。

ひ、って言うのは悲鳴ですね、慣れてます。

「どうした?」

「料理、上手いんだね。」

「お、おう?」

「今から暇?」

「そうだが?」

「な、ならさ、良かったらいっs「比企谷殿!」」

「うぉっ。」

突然の体当たり、正面から突っ込んできたものの、構える時間もなく、衝撃を殺せなかった。

つまり倒れた……

腰を強く打つが、それどころではない。

「いってぇ、離れ…ろ!」

肩を掴み引きはがす。

「あう…」

いや、あう、ってなんだよ、可愛いなこんちくしょう。

「俺は、今こいつと話していただろ。」

と、先程話しかけてきていた方を伺うと

「……」

ぷるぷる震えていらっしゃる……

「お、おい大丈夫か?」

「レ…た…ぎ……」

「ん?」

「レベル高すぎぃぃい」

「あ、おい!」

走り去って行った……レベル?

「なぁ、比企谷殿!」

何だったんだ、あの子……

「なぁ、なぁ!」

と言うか、腰痛が…

「八幡!」

「うぉ!な、何だよいきなり。」

「いきなりでは無いわ!」

「わりぃ、聞いてなかったわ」

「むぅ、まぁ、そんなことより」

と、突然、くるっと回って見せた。

メイド服がふわっと舞った。

「どうだ?」

小町に似た容姿のため、出る言葉はひとつ。

「あー、世界一可愛いよー」

「棒読みすぎるぞ!?」

「悪かったな」

「もういい!とにかく文化祭回るぞ!」

「はぁ、面倒臭いから嫌だ、むしろ帰りたい。」

「嫌だ!今日が最後なんだし、絶対に回るの!」

「は?文化祭は、明日もあるだろうが。」

「最後の我儘何だよ……」

「…………行くぞ」

「うん……」

最後の我儘、その言葉が、心に大きな影を落とす。

 

 

 

 

そうして、一日目の文化祭は終わった。

あの後、霧谷と共に、各教室へ見学しに行った。

お化け屋敷もあれば、縁日をテーマにしていたところもあった。

射的は霧谷の厨二を加速させたが……

今は放課後、明日の本番を控えたスタッフの人は、足早に帰り、体力の回復を図るのだそう。

俺は、最後に明日の備えのため、教室へ向かう。

なぜか、霧谷も一緒に……

そして、ひと通りのチェックが終わった時。

 

「比企谷殿……」

「……なんだ」

空気が重くなる。

「その、だな…」

俺は言葉を発せない、だが、最近のこいつを見ていると、何を言うかは予想できる。

しかしきっと、それは言わせてはいけない。

「ひ、比企谷どの。わ、私は貴殿のこt「なぁ、霧谷」…なんだ?」

「俺さ…凄く大事な奴がいるんだよ。」

「……」

黙ってしまったが、そのまま続ける。

「最近さ、らしくも無く、葉山達とつるんだり、こうやって、リーダーになったり……」

そう、昔の俺からしたら、驚愕な事ばかり。

「変わろうとしているんだ、そいつのために、隣に立つために。」

「みく、だよね……」

「……」

無言は肯定の意を示す。

「だよね…」

「あぁ」

「そして、やっぱり比企谷くんらしいよね」

「キャラ崩れてるぞ…」

「ううん、こっちの方がいい。」

「俺らしいってなんだ…」

「私の告白を遮ったところ。」

「…………」

「直接的に振られるよりは、諦めるしかない、そんな状態の方がいい、って考えでしょ?」

「そんなことは無い。」

「そうかな?でも、少なくとも、今はそうなっている。」

「……」

「でもね、やっぱり言いたいの、無理だってわかってても。伝えられずにはいられない。」

「わかってても…か。」

「私、霧谷琴音は、比企谷八幡が大好き。」

「悪いが、俺には好きな人がいる。」

「うん。幸せにするんだよ?みくの事」

「努力する、というか、そもそも付き合えるかわからんだろ。」

「そうでもないかもね……」

「ん?」

「何でもないよー、あ、気まずくはならないから!

結婚がゴールなんだからね、容赦しないよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだった、八幡」

「おい、呼び方」

「細かいことは気にしない、それより」

「細かい事じゃねーよ」

「明日、体育館で私達でバンドやるから、見に来いよ☆」

「徹底的にキャラ壊れてるぞ……」

 

 




突然ですが!この作品、あと2話程度で完結します。
(絶対できるとは言ってない)
頑張りますんで、応援?しなくてもいいですけど、して下さい!

「長くやってなかったくせに、生意気にゃ……」
「うっ……」

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