なんでもありな人間も問題児と共に異世界にくるそうですよ? 作:ゆっくりキリト
====================
ギフトゲーム名 “魔王VS剣の英霊とその主”
・プレイヤー一覧 四季咲 死鬼
セイバー
・クリア条件 白夜叉を打倒する。
・クリア方法 白夜叉を降参させる。二人がかりでも良い。
・敗北条件 特に無し(ギブアップするまで)
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開始します。
“サウザンドアイズ”印
====================
「………二人がかりで来い、か………。随分と余裕だね、白夜叉」
「フッ、まあの。私は強いからの。何人増えても別に構わんぞ?」
「………………言ってくれますね、シロヤシャ。それは慢心です。負けても後悔しないでくださいよ?」
「これは慢心ではなく余裕、というやつだ」
問題児組の試練が終わり、死鬼とセイバー、白夜叉は広大な雪原で向かい合っていた。
ゲームの内容はいたってシンプル、ただ相手を打ち倒せばいい。それ以外は基本、何でもアリだ。
そして、「ここにいるのは危ない」という死鬼の提案で、
「ヤハハ、死鬼の奴がどこまでやれるか楽しみだぜ」
「ま、お手並み拝見ね」
「………楽しみ」
「ご主人は大丈夫だろうか………」
「だっ、大丈夫です!きっと大丈夫なはずです!」
十六夜達は、一足先にゲーム盤から出て、中で行われるゲームを観戦していた。
「さて、いい加減始めるか、白夜叉」
「ふむ、そうだのう。私も楽しむとするか。先手はそちらで良いぞ?」
「お、いいの?んじゃお言葉に甘えて………いけるか?セイバー」
「ええ、いつでも」
「よし!いくぞ、セイバー!」
「はい!」
「!」
気合の声と共に、セイバーが白夜叉に肉薄し、その剣を振るう。だが白夜叉は即座に攻撃を察知して回避する。
「むう、見えない武器か………。厄介じゃのう」
「そちらも中々当たってくれませんね」
(………これ、俺が参加する必要無くね?)
斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、避ける。
さすが星霊と英雄。繰り返される攻防に死鬼は手持ち無沙汰でぼーっとしていた。
「ふう………、おんしは参加せんのか」
「参加していいの?」
「いいも悪いもおんしが決めた事だろうに」
「まあ、そりゃそうか。そんじゃ、パッパと終わらせるぞセイバー!『
「はい!」
再び肉薄するセイバー、その後ろから黒弓を投影した死鬼が白夜叉を狙っていた。
「ハッ!ゼヤァァッ!!」
「
「む!―――――!?ぬお!?」
先程の様にセイバーの振るう剣を回避する白夜叉。だがその直後、死鬼が刃が歪に捻じ曲がった剣を弓に番え、
慌てて飛び退く白夜叉。しかし、死鬼がそこに更なる追い打ちを掛ける。
「ラストスパートだセイバー!『
「!ええ!一撃で沈めます!」
「ッ!?(何か、とてつもない物が来るッ!!)」
死鬼の指示により、セイバーは『
対して死鬼は、死の気配が纏わり付いた真紅の槍を取り出し、投擲した。
「―――――その心臓、貰い受ける!『
「ングッ!?ぬおおおおおおぉぉぉ!?」
死鬼が投擲した『突き穿つ死翔の槍』は凄まじい威力を持って白夜叉に襲い掛かった。しかし、流石は太陽の星霊である。心臓に貫く筈だった『突き穿つ死翔の槍』を、
ただでさえ満身創痍の白夜叉に、セイバーは止めとばかりに常勝の名を告げる。
「とどめだ、決めろセイバー!!」
「星の一撃、受けるがいい!『
「ぬっ!?ぐおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」
立ち昇る光の柱が視界を覆う。やがて光が収まると、そこには、
「……………………きゅう」
黒焦げになった白夜叉がいた。
「………やり過ぎたかな………」
「………かもしれませんね………」
文才が………欲しいです………ッ!