月と正義の魔法使い   作:ユーリ・クラウディア

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英霊エミヤをそのまま小さくして髪下ろしたらヨナそっくりになる気がするのは私だけか?
それでは、本編どうぞ


4話

この世界に来て早3年と少し、私は小学4年生になり、シロウは中学1年生、身長も大分伸びた。

 

今の処、厄介事は発生していない、平和そのものだ。

私は友達も其れなりに増え大満足である。

シロウは皮肉屋な発言が災いしてそこまで友達が居ない。

只、やはり根がお人好しなお陰か嫌われてはいないようだ。むしろ女の子にはモテて居るようだ。勿論本人は気づいていない。ブラウニーと呼ばれるのも時間の問題だろう。

 

シロウは既に160㎝後半の身長で本人も驚いている。

何でも、昔は身長が低くて悩んだそうだ。

 

私は140㎝後半で同年代の女子では高い方だ。

只、女の私が長身になっても喜んでいいのかは少し複雑だ。

 

しかし、この小学校、動きから武術をしていると読み取れる人が多い、全く物騒な学校だ。

 

 

魔術の方もかなり進歩した。

まず、私にも魔術回路があった、メイン48、サブ20だ、かなり優秀な部類らしい。既に全て正常に稼働している。

コードキャストは既に聖杯戦争時代の能力を越え、効果倍率が以前の比じゃない上に、倍率を調整出来るようになった。

シロウから新しくガンドという魔術や体術、剣術、投擲術を中心に教わり、自己戦闘も其れなりに行えるようになった。

 

そのシロウは、投影魔術の練度と隠形の練度をひたすら上げ、合間に家に追加されていた工房で剣を鍛えていた。

剣は素人目でも業物と分かる逸品だ。本当に此奴は鍛冶師になれば大成できただろうに。

 

此方の世界の魔法については未だ詳しくは解ってはいない、

只毎晩のように街の結界に何者かが侵入しようとしているらしく、魔法を直に観察できる機会には事欠かない。シロウが隠形の鍛錬をしているのも出来るだけ近くで長い時間観察するためだ。

 

それでも、やはり見るだけでは解析しきれない部分が多くある、そこで今日は、その手の魔導書があると目される図書館島に潜入することになった。

 

魔術の使用は出来るだけしたくないので、シロウが鍛えた剣と投影した黒鍵を装備している。黒鍵に魔力を通す程度ならバレない事は既に実証済みだ。更にもしもを考え、フードを深く被っている。

 

そして、潜入から早2時間、帰りの時間も考えると後1時間ほどで成果を上げなければならない。

 

「此処は本当に図書館なのか?」

 

「本が有ればそれで図書館とか思ってるんじゃない?」

 

この図書館、頭が可笑しい、これは最早ダンジョンだ。

トラップの量が半端じゃない。

 

「ん?」

 

シロウが足を止めた

 

「どうしたの?」

 

「雰囲気が変わった…、白野、此処からが本番のようだ」

 

シロウの忠告に気を引き締め直す。

 

そこから10分ほどだろうか。

目の前に、魔力を纏った2体の石像が鎮座している。

 

「…白野」

 

「うん」

 

近づくと石像が動き出す。

 

「行くぞ」

 

シロウが剣を抜き疾走する。

私は黒鍵に魔力を通し援護に回る

 

シロウの接敵に合わせ黒鍵を投擲、

頭部に刺さるが効果が確認されない。

 

シロウの剣が石像の持つ棍と交差する

通常の棍なら今ので真っ二つだが魔力を羽織っているせいで強度が上がっている。

 

そのまま、2体の石像と剣を打ち合い続ける。攻めきれない。

私の攻撃を無視してシロウに攻撃し続ける石像

 

「仕方がないか、」

 

シロウが石像の攻撃をパリィして距離をとる。

 

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)!」

 

石像に刺さっていた黒鍵が爆発する

石像は主要部位が吹き飛び動かなくなる

 

「白野!全力で離脱するぞ」

 

それを聞き、コードキャストと強化魔法を使用して走る

 

流石に「壊れた幻想」を使えばバレる。

此処からは此方の姿を捕捉される前に脱出し。身を隠さなければならない。

 

2時間かけた道のりを10分強で踏破する。

 

魔術を説き気配を殺しながら入り組んだ道を走る。

 

 

 

 

**************

 

 

 

 

 

「何とか見つからずに済んだようだ…」

 

「流石に動く石像は予想外だったね」

 

「ああ、魔術強化無しでアレを攻略するのは骨が折れる。」

 

「それに、多分あの石像が起動した時点で侵入したことはバレてたよね…」

 

「ふむ、しばらくは大人しくしなければな…」

 

きっと警備は更に厳重になるだろう

正体不明の魔法使いとして認知された以上次侵入できるのは年体で先だろう

 

「はぁ…前途多難だな」

 

 

 

 

**************

 

 

 

 

side.魔法使い

 

 

「ふむ…」

 

「学園長、先の侵入者ですが、居間だ発見できて居ません。」

 

先ほどの魔術師組の侵入を察知した学園だったが、シロウ達のあまりの離脱の速さに追跡処か発見すらできなっかった。

 

「一体何者なのでしょう?移動速度が尋常じゃありません。ゴーレムの起動から撃退まではそれなりの実力者といったタイムでしたが、それにしては、離脱までにかけた時間が少な過ぎます。」

 

「大方、ワシらに気取られんように魔法の使用を避けていたのじゃろう。気も魔力も使わずに、ようやるわい。」

 

「そうなると、かなりの手練れですね」

 

「しばらくは、警戒して大人しくしてるじゃろ、警備レベルを上げて牽制するだけでよいよ。」

 

「わかりました。」

 

一礼して退室する

 

「ふむ、どうするかの~」

 

そうして、学園長の悩みの種は増えていくのであった。

この数週間後学園や魔法世界でハッキングが多発して、学園長の頭がより寂しくなったのは別の話。




文章書くのムズイ
前回一気に時間飛ばすとかいってたけどたった3年だったな。

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