東方変守録   作:ほのりん

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前書き~

サブタイ、どんな意味でしょうね
最後まで読めば分かります

そういえば先日、高校の入学式がありました
その次の日は始業式で、先輩方を見てきたのですが席が一番前で後ろを見れず、声だけの判断ですが、私、高校生活大丈夫かなって思いましたが、なんとかやっていこうと思います
担任の先生は優しく若い女性だったのでそこは安心です

さてさて今回は魔理沙side、途中side無し。弾幕カットでお送りします
それでもいい方はゆっくりしていってね!


第26話『ある事実が発覚してしまったぜ......』

魔理沙side

 

 

 エントランスからしばらく、私は誰にも会わないまま図書館へ繋がる大きな扉の前へ辿り着いた

 榛奈はここに犯人がいるとは言ってなかったが、手で指したのはこっちの方で、更には「下を目指せ」と言われた

 つまり下、地下寄りにある図書館か、行ったことはないがフランが言っていた地下室に犯人がいるのだろう

 しかし、どうやって入ろうか......

 もし図書館に犯人がいるのならいきなり攻撃されないよう慎重に行くか、中を覗くだけにするか......

 ...ここでゴチャゴチャ思っててもしょうがないな

 とりあえず入ってみるか

 そう思い扉を開けた先はいつも通り本棚が所狭しと並んでおり、扉から正面に見える場所には机や椅子、片付けられてない本があった

 そこに、普段ならいるはずの図書館の主は居らず、司書もいない

 まさか、誰かに捕まっているのだろうか......

 

魔「パチュリー!小悪魔!いるかー!?」

 

 

 ............

 

 

 聞こえるよう大声で呼んでみたが、私の声が図書館内に響くだけで何の反応もない

 もしかして、本当に捕まってるのか......?

 いやパチュリーは喘息を患ってることを除けば簡単に捕まるほど弱くはないだろう

 小悪魔もだ。二人ともたまたま図書館にいないだけかもな

 そんなことを思いながら地下室に向けて箒で飛びながら図書館を進む

 

魔「...そういえばフランは何処だ?」

 

 此処(紅魔館)に来ると大体フランは榛奈の近くにいたから探す必要も無かった

 図書館ではそれぞれ本を探しに行っていたが、椅子の場所は隣で、食堂も席が隣で、そしてそれぞれ何処かに行く時お互いついていっていた

 それはまるでアヒルの親子みたいだなと思っていたのは覚えている

 しかし今日は既に榛奈には会ったがフランはいなかった

 榛奈も私が訊いた美鈴のことや咲夜のことしか言っていなかった

 ということはフランもパチュリーや小悪魔と同じく何処かにいるか、犯人に捕まってるか......

 いやそれこそないか

 フランはレミリアと同じ吸血鬼だ。日光や流水、銀と弱点が多くてもそれを補う余りある力がある。負けるどころか反対に相手をボロボロにするだろう

 もしも捕まったとして、紅魔館に他のメンバーがいなくても榛奈と美鈴が助けるはずだ

 それこそ榛奈があそこにいることはない

 となればフランも何処かにいるのか?

 というかこれは本当に異変なのか?

 あまりにも静かすぎやしないか?

 

魔「どうなってるんだよ。今日の此処(紅魔館)は......」

 

 その後も地下室へ繋がる階段の扉の前に着くまでの間、ずっと周りを見渡していたが、小悪魔どころか妖精一匹すら出てこなかった

 私は仕方なくそのまま地下室へ行くことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 図書館の中にある一室

 ベッドにテーブル、クローゼットなど生活に必要な家具と大量の本があるその部屋の机の上には水晶玉があり、その周りには二人の女性がいた

 一人はゆったりとした服、帽子、髪色まで紫の女性

 もう一人は赤い髪に蝙蝠の羽根、黒い服を着た女性

 二人は水晶に映し出されていた人物が図書館からいなくなるのを見届けると、ふぅっと息を吐いた

 

?「......どうやら行ったみたいね」

 

?2「そのようですね...... ...あのパチュリー様。どうして私達は隠れる必要があるのですか?」

 

パ「榛奈の計画の一つよ。小悪魔」

 

 そうパチュリーと呼ばれた紫の女性は小悪魔と呼んだ赤い女性の方を向き言った

 

小「榛奈さんの......?どうしてでしょう......」

 

パ「知らないわよ。今回の計画はフランの発言からきてるけど、計画自体は榛奈がしてるのだから」

 

小「パチュリー様が雨を降らしたのもですか?」

 

パ「えぇ。それとレミィが神社に行ったのも、咲夜がいないのも、美鈴が門にいないのもね」

 

小「榛奈さんはいったい何を考えてるのでしょうか......」

 

パ「それは後々本人に訊けばいいわ。それより今は紅茶をいれてくれるかしら。魔理沙が地下の方に行ったからもうこの部屋から出ていいでしょうし」

 

小「畏まりました。それではいれてきます」

 

 小悪魔はそう言うと部屋を出ていった

 それを見届けたパチュリーはため息をついた

 

パ「...本当、あの娘は何を考えてるのかしらね......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 [地下室 螺旋階段]

 

 

魔「へぇ。結構深そうだな......」

 

 地下室へ繋がる階段は円を書くような螺旋階段のため、手すりから下を覗くとまるで大きな穴が空いているかのように底の方まで見える

 壁には蝋燭が一定の間隔で設置されているので暗いということはない

 まぁ明るいともいえないがな

 とりあえず階段を使わずに降りるか

 罠はあるかもしれないから用心してな

 

 

 

 

 ~少女移動中~

 

 

 

 

 

魔「っと、着いたな」

 

 上の扉から下の地下室と思われる扉の前まで直線距離で飛んできたが罠等はなく、何事も無く着いてしまった

 これこそ罠なんじゃないかって疑うほどだ

 いや、犯人がいないだけかもしれない

 さっさと扉を開けて、確認するか

 

 私はそう思い、扉を開ける

 扉の先には地上と同じように壁や床、天井、家具に至るまで全て紅く、ベッドの上には棺桶がある

 衣食住の住が揃っているみたいだな。棺桶は人間にはいらないが

 そして、地上と違うことがある。それは、全体的に広いことだ

 端から端まで歩くより飛んで移動した方が速いくらいだ

 なんでこの館はこんなにも広いのが好きなのかね

 なんて考えながら扉を開けたまま中に入り、少しだけ進むといきなり扉が閉まった音が聞こえた

 

魔「なっ!?誰だ!......ってなんだよ。フランか......」

 

フ「ふふふっ♪そうだよ、魔理沙♪」

 

 私が後ろを振り返ると笑顔を浮かべる虹色の翼を持った吸血鬼がいた

 なるほどな。今日は榛奈とは別行動だったのか

 

魔「驚かせるなよ。心臓に悪いぜ」

 

フ「ふふ、ごめんね。驚かせたくて」

 

 なんだよ、わざとだったのか。タチが悪いな

 

 魔「ま、いいか。それより異変の犯人が何処にいるか知ってるか?」

 

フ「異変の......犯人?」

 

魔「あぁ。榛奈が下の方に小さな異変の犯人がいるって言ってたんだが......」

 

フ「(あぁ、榛奈はそう言ったんだ。なるほどね......)」

 

魔「ん?何か言ったか?」

 

フ「ううん。何でもないよ。それより魔理沙。もし私が――」

 

 ――異変の犯人だって言ったらどうする?――

 

魔「なッ!?」

 

 その言葉と共に圧倒的な妖力が空間を支配する

 いきなりのことに一瞬たじろぐがすぐに持ち直し、フランと距離を取る

 どういうことだ?フランが異変の犯人なのか?

 状況を正確に把握するには情報が足りなさすぎる

 もう少しフランから聞ければいいが......

 

魔「...それはどういう意味か教えてくれると助かるんだが......」

 

フ「そのままの意味だよ。榛奈が言った小さな異変の犯人が私ってこと。で、魔理沙は異変を解決しに来たんだよね?」

 

魔「あぁ。その通りだ。ってことはお前を倒せば異変は解決するんだな?」

 

フ「うん♪」

 

魔「ならやることは1つだな」

 

 私はそう言い、懐から数枚のカードを取り出し、箒に乗る

 フランもまた数枚のカードを取り出す

 その数はおよそ10枚

 弾幕ごっこにしては多い数だ

 

フ「弾幕ごっこね。スペカは10枚でいい?」

 

魔「あぁいいぜ。被弾はどうする?」

 

フ「3回」

 

魔「いくらだす?」

 

フ「コインいっこ」

 

魔「1個じゃ人命も買えないぜ」

 

フ「貴女がコンティニューできないのさ!」

 

 

 

 

 ~少女弾幕中~

 

 

 

 

 

フ「まさか私が負けるなんて......」

 

魔「いやあ危なかったぜ」

 

 結果はフランの負け

 私は9枚使い2回被弾、フランも2回被弾し、10枚全て使い切った

 まさかこんなに苦戦するとは思ってなかったぜ

 こっちがスペカ使っても向こうは霧化して無効化しちまうし

 もっと強くならないとな

 

フ「はぁ、これで終わりかぁ。もっとやりたかったな」

 

魔「で、1人になったら首を吊るのか?」

 

フ「何で?」

 

魔「She went and hanged herself and then there were none.(1人が首を吊ってそして誰もいなくなった)

 

フ「誰から聞いたの~」

 

魔「有名な童謡だぜ」

 

フ「私の予定では魔理沙が最後の1人だったんだよ?」

 

魔「さっきの攻撃の時だな」

 

 フランがスペル【秘弾】『そして誰もいなくなるか?』を宣言した途端、フランは何処かに消えた

 つまり、体力ゲージがなく、制限時間まで避け続けなければなかったのは痛かったな

 

フ「She died by the bullet(1人が弾幕を避けきれず) and then there were none.(そして誰もいなくなった)

 

魔「予定通りにならなくて悪かったな。あいにく弾避けは得意なんだ」

 

フ「ま、いいけどね。首を吊ったって死なないから」

 

魔「首吊り死体は醜いぜ。大人しく本当の歌の通りにしとけよ」

 

フ「本当の歌って?」

 

魔「おいおい知らんのかよ。She got married and then there were none. . .」

 

フ「誰とよ」

 

魔「私の妹とかどうだ?」

 

フ「え......は、榛奈と......?」

 

魔「ん?ああそうだが。どうした?」

 

フ「ふぇ!?い、いや何でもないよ......///」

 

 フランの顔を見れば周りの紅にも負けないくらい真っ赤になっている

 まるで照れているような......

 ...もしかして、そういうことなのか?

 いやまさかないだろ

 でもフランの顔は依然として赤い

 元々白い肌だった故にその赤さがよく分かる

 ただ赤くなったなんてことはないだろう

 ってことは私の魔法にも使ってるあれか......?

 

 

 

 

 

 どうやら妹は大変なやつに好かれてしまったらしい




後書き~

最近///←これがただの棒にしか見えなくてちゃんと伝わってるかなと心配になっていたりします
さて、魔理沙がある事実に勘づいてしまったのですが、それは果たして本当にその通りなのか......
魔理沙の魔法とはスペカの一部にも書かれていることですね。星じゃないですよ?

それでは次回もゆっくりしていってね!

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