ノーヴェ「早く帰って飯にすっか？」
良太「ご飯」
？「ノーヴェ・ナカジマさんですね」
ノーヴェ「あん？」
ノーヴェと良太が街灯の上を見るとそこに立っている女性がいた。
ノーヴェ「噂の通り魔か」
覇王「覇王と名乗らせていただいています。貴女に幾つか聞きたい事があります。聖王と冥王の居場所を」
ノーヴェ「知らねぇな、アタシは聖王や冥王とダチになったつもりはねぇ」
覇王「理解しました。その事は他を当たります。もう一つ、貴女と私、どちらが強いか」
ノーヴェ「あん？よく見りゃまだガキじゃねえか？強さを求めるならいいジム紹介してやるぞ」
覇王「私の求める強さは戦場にあります」
ノーヴェ「良太、隅っこに行ってろ」
良太「……」
良太は言われた通り隅っこに隠れた。
するとノーヴェも防護服を纏って試合が始まった。
良太「……」
良太は見ている事しか出来なかった。
ノーヴェ「このバカたれー！」
ノーヴェの蹴りが覇王の頭にクリーンヒットした。
覇王「断空拳！」
覇王はノーヴェの蹴りを受けたままカウンターを放った。
ノーヴェ「かはっ！」
覇王「……」
トテトテ！
ノーヴェ「何してる…出てくるな！」
覇王「弱き者には興味ありません」
覇王が振り返り去ろうとすると…
カシャン
ノーヴェ「やめろ！良太！」
ノーヴェはカウンターのせいで体が麻痺してた。
良太「変身！」
良太は紫のスイッチを押してパスをかざした。
良太「お前、倒すけどいいよね？答えは聞いてない！」
良太は電ガッシャーを銃モードに組み立てた。
ドキュン！
覇王「射撃型！」
ノーヴェ「やめろ！良太！くそ！ジェット！ウェンディに繋げ！」
ウェンディ『はいはーい。どうしたっすか？』
ノーヴェ「ウェンディ、急いで来てくれ！良太が暴走した！」
ウェンディ『マジっすか!?』
ノーヴェ「あぁ、しかも紫だ」
ウェンディ『最悪の組み合わせじゃないっすか！直ぐに行くっす！』
ノーヴェ「くそ！まだ動けねえ！」
ドキュン！
銃声が少しずつと離れ始めていた。
ノーヴェ「やべぇ、見失う…」
ジェット『覇王に着けた発信器は正常に稼働中』
ノーヴェ「ジェット！絶対見失うな！」
ウェンディ「ノーヴェ！」
ウェンディがライディングボードでチンクと来た。
ノーヴェ「チンク姉も来てくれたのか！」
チンク「大丈夫か？」
ノーヴェ「アタシはいい！良太を！」
ドキュン…
チンク「まだ近くだな。行くぞ、ウェンディ」
ウェンディ「了解っす！」
ウェンディとチンクはライディングボードに乗って向かった。
良太「ほら♪ほら♪」
覇王「クッ!?(さっきのダメージが今になって…)」
良太「ハハ♪」
覇王「しまっ…」
ドキュン…ガキィン！
ウェンディ「良太！そこまでっす！」
チンク「もうやめるんだ。ノーヴェは無事だ」
良太「邪魔しないでよ！」ドキュン
ガキィン
ウェンディ「うわっと!?チンク姉、どうするっすか？良太、完全に我を忘れてるっすよ？」
チンク「だが止めねばなるまい」
良太「あはは♪」ドキュン
ガキィン！
チンク「良太！」
チンクは体格を利用して自分より小さい良太を地面に倒した。
良太「離してよ！」
チンク「ウェンディ！」
ウェンディ「スタンバレット、発射！」ドン！
ドス
良太「あ、う…」
ウェンディは良太の首筋にスタンバレットを撃ち込んで気絶させた。
チンク「ふぅ」カシャン
良太「……」
チンクは良太からベルトを外した。
ウェンディ「覇王っ子には逃げられてしまったすね」
ノーヴェ「そっちはスバルとティアナに行って貰った」
チンク「ノーヴェ、大丈夫か？」
ノーヴェ「あぁ。それより良太は？」
ウェンディ「眠ってるっすよ」
ノーヴェ「アタシがだらしない場面を見せたばかりに」
ウェンディ「覚えてないといいんっすけどね」
チンク「ウェンディ、良太を連れて先に帰ってくれ。姉はノーヴェに付き添う」
ウェンディ「了解っす」
良太はウェンディによってナカジマ家に運ばれた。
良太「…？」ひょこ
良太は気がつくとベットに寝ていた。
トテトテ
良太「おはよう」
ウェンディ「良太、起きたっすね」
良太「何で？お家？」
チンク「昨日の事はどこまで覚えてる？」
良太「…変身したところまで」
チンク「お前は暴走したんだ」
良太「……」
チンク「なぜ紫を使った？あれは禁止したはずだろ？」
良太「頭に血が上った」
チンク「ふむ、反省するんだぞ？」
良太「了解」
ウェンディ「いいんすか？」
チンク「覚えてない事を責めても何もならんだろう。なら覚えてる所から注意するしかあるまい」
ウェンディ「そうっすね」
自分達への発砲は伏せておくことにした。