魔法少年リリカル良太!?   作:高町 優希

10 / 16
第10話

 

 

 

ゲンヤ「おはようさん」

 

 

ウェンディ「パパリン、おはようっす!どうだったっすか?」

 

 

ゲンヤ「何がだ?」

 

 

ウェンディ「昨日良太と話をしたっすよね?」

 

 

ゲンヤ「その事か」

 

 

ディエチ「どうだったのかな?」

 

 

ゲンヤ「結果論から言えばお前達を嫌ってはいねえ」

 

 

ノーヴェ「ならどうしてだ?」

 

 

ゲンヤ「俺から言えるのは一つ。自分を良く見てみろだな」

 

 

チンク「自分達を?」

 

 

ゲンヤ「そうだ」

 

 

チンク「わかった。考えてみる」

 

 

チンク達はバイトやら研修に出掛けた。

 

 

良太「おはよう」

 

 

ゲンヤ「何だ?今日は寝坊助だな」

 

 

良太「まだ眠い」

 

 

ゲンヤ「飯だけでもちゃんと食っとけ」

 

 

良太「食べる」

 

 

ゲンヤ「そうだ、良太」

 

 

良太「なに?」

 

 

ゲンヤ「お前に一つ注文だ」

 

 

良太「注文?」

 

 

ゲンヤ「頼みって言ってもいいな」

 

 

良太「言ってみて」

 

 

ゲンヤ「良太、家族を守れる男になれ」

 

 

良太「むずかしい課題だ」

 

 

ゲンヤ「ハハ!そうだな。頑張れよ」

 

 

良太「努力する」

 

 

ゲンヤ「じゃあ俺も仕事に行くぞ」

 

 

ゲンヤも出勤して行き、良太はお留守番をこなした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギンガ「楽しみだね♪」

 

 

良太「ワクワク」

 

 

次の休みの日、ナカジマ家(ゲンヤ以外)は温水プールにやって来た。

 

 

ウェンディ「楽しむっすよ~♪」

 

 

早速施設に入ると着替えてプールに向かった。

 

 

良太「プカプカ」

 

 

良太は浮き輪に乗り揺れて楽しんでいた。

 

 

ギンガ「良太?楽しい?」

 

 

良太「気持ちいい」

 

 

ウェンディ「良太~♪」

 

 

するとウェンディが近寄ってきた。

 

 

ウェンディ「あっちに波乗り出来る場所があるっすよ!」

 

 

ギンガ「せっかくだから行っておいで?」

 

 

良太「……」コク

 

 

良太はウェンディと一緒に波乗りに向かった。

 

 

ウェンディ「良太、ちゃんと掴まってるっすよ!」

 

 

良太「……」コク

 

 

ウェンディ「今っす!」

 

 

ウェンディは波が来るとタイミング良く立ちサーフボードを進めた。

 

 

良太「!」

 

 

スピードが出るために早く岸についてしまった。

 

 

ウェンディ「どうするっすか?もう一度やるっすか?」

 

 

良太「……」コク

 

 

ウェンディ「じゃあ行くっすよ♪」

 

 

ウェンディは良太が甘えてくれたのに喜びもう一度サーフボードを楽しんで終えた。

 

 

良太「……」トテトテ!

 

 

良太がギンガの待つシートに向かう途中で…

 

 

ピュー!バシャ!

 

 

良太「?」

 

 

良太が振り向くと大きな水鉄砲を持ったディエチがいた。

 

 

ディエチ「遊んでみる?」

 

 

良太「……」コク

 

 

遊ぶ道具があると警戒心が和らいでいるようだ。

 

 

ピュー!

 

 

ひとしきり楽しんだ良太は再びギンガの待つシートに向かった。

 

 

ギンガ「お帰り、楽しんだ?」

 

 

良太「まだまだ」

 

 

チンク「良太」

 

 

良太「……」

 

 

チンク「向こうでターゲットボールというのをやってる。行って見ないか?」

 

 

ギンガ「行っておいで」

 

 

ギンガに背中を押されて良太はチンクについて行った。

 

 

良太「!」ポイッ!ポイッ!

 

 

良太はターゲットボールを楽しんでいた。

 

 

チンク「何を狙ってるのだ?」

 

 

良太「……」スッ

 

 

チンク「あれか。姉に任せて見ろ」

 

 

チンクはボールを投げると見事にターゲットに当てた。

 

 

良太「……」パチパチ

 

 

チンク「よし戻るか」

 

 

チンク達が戻ろうとすると…

 

 

良太「?」トテトテ!

 

 

チンク「良太?そっちではないぞ?」

 

 

チンクは慌てて追い掛けた。

 

 

店員「さぁ、アタックマシンに挑戦するものはいないか!」

 

 

良太「……」キラキラ

 

 

チンク「どうしたのだ?…あのラジコンか?」

 

 

店員「さぁ挑戦者はいないか!」

 

 

良太「……」シュバ!

 

 

良太が手を上げた。

 

 

店員「小さな挑戦者だ!」

 

 

わ~♪

 

 

良太「……」

 

 

良太は縦長のマシンの前に立つと…

 

 

良太「!」ぺし

 

 

シーン

 

 

良太「!!!!」ぺし!ぺし!

 

 

店員「逆の測定不能だ~!」

 

 

良太「……」しょぼん

 

 

チンク「私でも無理だな、あの得点は」

 

 

良太「……」しょぼーん

 

 

チンク「困った…ノーヴェ!」

 

 

歩いて戻っているとノーヴェと会った。

 

 

ノーヴェ「チンク姉?良太?どうした?そんなに落ち込んで」

 

 

良太「……」しょぼーーん

 

 

チンク「実はな…」

 

 

チンクはアタックマシンについて話した。自分ではそこまでの威力が出せない事も。

 

 

ノーヴェ「仕方ねえな。ほら…良太?もう一回行くぞ」

 

 

良太「?」

 

 

ノーヴェ「アタシが取ってやるよラジコン」

 

 

良太「……」パァ!

 

 

良太はノーヴェの手を引いてアタックマシンに向かった。

 

 

チンク「ふふ♪現金なものだ」

 

 

チンクは一足先にシートに戻った。

 

 

店員「さぁ、挑戦者はいないか!」

 

 

良太「……」シュバ!

 

 

店員「さっきやったろ?」

 

 

ノーヴェ「違うよ、今度はアタシだ」

 

 

店員「お姉さんがリベンジに来た~!」

 

 

わ~!

 

 

ノーヴェ「蹴りもありか?」

 

 

店員「はい、パンチか蹴りで」

 

 

ノーヴェ「なら、セイッ!」ドスン!!

 

 

テッテテー!

 

 

店員「な、な、なんと!最高ポイント到達だ~!」

 

 

わ~!

 

 

ノーヴェ「へ?」

 

 

店員「リゾート世界のチケットになります!」

 

 

ノーヴェ「え"」

 

 

ノーヴェが慌てて良太を見ると…

 

 

良太「……」しょぼん

 

 

ノーヴェ「なぁ?これあのラジコンと変えてくれねぇか?」

 

 

店員「へ?そりゃ構いませんがリゾートのチケットですよ?」

 

 

ノーヴェ「いや、な?」

 

 

ノーヴェが指差すと良太が落ち込んでいた。

 

 

店員「…わかりました」

 

 

店員は目録を元に戻すとラジコンを取った。

 

 

ノーヴェ「ほら、良太」

 

 

良太「!」パァ!

 

 

良太は嬉しそうにラジコンを抱いた。

 

 

ノーヴェ「さぁ、姉貴達の所に戻るぞ」

 

 

パチパチパチパチ

 

 

ノーヴェの兄弟愛に拍手が起きた。

 

 

ノーヴェ「ただいま」

 

 

良太「見て」

 

 

ギンガ「格好いいね、ちゃんとお礼言った?」

 

 

良太「ありがとう」

 

 

ノーヴェ「お、おう」

 

 

ギンガ「さぁ、お昼にしようか?」

 

 

ギンガはサンドイッチの入ったバスケットを前に置いた。

 

 

良太「モグモグ」

 

 

良太が一生懸命食べてるとそれを邪魔する者が現れた。

 

 

男1「かーのじょ?俺達と一緒に遊ばない?」 

 

 

ギンガ「そういうのは間に合ってるので。家族と来てるので」

 

 

男2「いいじゃん!俺達とあそぼうよ?」

 

 

良太「……」バッ!

 

 

良太が手を広げてギンガ達と男達の間に立った。

 

 

男3「何だ?チビは引っ込んでな」ゲシ

 

 

ドサッ

 

 

ディエチ「良太!」

 

 

ガシッ!

 

 

ギンガ「暴行の現行犯で逮捕します」

 

 

男4「げ!?局員だ!」

 

 

残りの男達は逃げようとしたが…

 

 

チンク「逃がさん」

 

 

ノーヴェ「大人しくしてれば怪我はしないぜ?」

 

 

ウェンディ「そうっすよ?」

 

 

ディエチ「大丈夫?良太?」

 

 

良太「けほ」

 

 

この後直ぐに近くの局員が呼ばれて男達は連行された。

 

 

ギンガ「よっぽど楽しかったのね」 

 

 

ギンガの背中で良太は眠っていた。

 

 

ウェンディ「うぅ、うらやましいっす…」

 

 

ノーヴェ「仕方ねえだろ?ギン姉の背中にしか乗らねえんだから」

 

 

最初、良太は歩いて帰っていたが途中のバスで寝始めてしまった。最初はウェンディが抱っこすると言ったが良太は歩く言って聞かなかった。しかしどう見ても歩いて帰れそうにないのでギンガが背負うと言うと大人しく乗った。

 

 

ギンガ「ただいま~」

 

 

ゲンヤ「おう、お帰り…何だ?寝ちまったのか」

 

 

ギンガ「寝かせてくるね」

 

 

ギンガは自分の部屋に向かった。寝る時は今でもギンガと一緒な良太だった。

 

 

ギンガ「はぁ、疲れた」

 

 

ゲンヤ「楽しんでたか?」

 

 

ギンガ「うん。凄くね、ただちょっと邪魔が入ったけど」

 

 

ゲンヤ「邪魔?」

 

 

ウェンディ「実は…」

 

 

ウェンディはナンパ達の事を細かく話した。

 

 

ゲンヤ「そうか♪良太がな」

 

 

チンク「父上?なぜそんなに嬉しそうなのだ?」

 

 

ディエチ「良太が怪我をするところだったんだよ?」

 

 

ゲンヤ「確かにな。でもそれ以上嬉しいのさ」 

 

 

ノーヴェ「何で?」

 

 

ゲンヤ「俺は良太に一つ頼み事をした。家族を守れる男になれってな」

 

 

ギンガ「それが…え?あ!」

 

 

そこでギンガ達も気付いた。

 

 

ゲンヤ「そうだ。良太は少しずつお前達を認めようとしてるんだ」

 

 

チンク「良太…」

 

 

チンク達は少し嬉しい気持ちになった。

 

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。