転生これくしょん~転これ~ 【一時休止中】   作:上新粉

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長らくお待たせしました!
もう一つの作品の今後を考えていたり、とある企画の為のオリキャラを考えてたり、仕事が変わったりなど色々とありまして……へへ……遅くなっちまいやした。

響夜「マイクラやって無きゃもっと早く掛けただろ」

アーアーきこえなーい!

龍田「何時まで休暇を続ければいいのかしら〜?」

はい……誠に申し訳御座いません。
ま、まあ少しだけ落ち着いてきましたので投稿ペースは上がるかと思いますのでこれからもどうかよろしくお願い致します。

本編入りマース!


やまxしろ作戦 第一海域「長門誘導作戦」

「提督〜?私達行きたい所があるからぁ、ちょっと行ってくるわね〜?」

 

珈琲屋を出た所で龍田は作戦通り山本に別行動を取る事を伝えた。

 

「へ?別に行きたい所があるならみんなで行けばいいんじゃないか?」

 

「あらぁ?ランジェリーショップに行くのだけれど……付いてくる気かしら〜?」

 

「あっ……いや、そういうつもりじゃ。わ、分かった」

 

「響と深雪の下着姿だとっ!?俺もそっちにっ──」

 

「死にたい船はどこかしらぁ〜?」

 

いつもの如く唐突に妄想が暴走しだした長門(七世)の首筋にに対して龍田は何処からか取り出した薙刀を突き付ける。

 

「長門さ〜ん?」

 

「えっ、ちょ……なん……でしょう?」

 

「貴方は響ちゃんとどっか行ってなさい?いいわねぇ?」

 

「は、はい……って良いのか響!?」

 

長門(七世)は驚きつつも期待を込めた眼差しで俺に問い掛けてきた。

 

ぐっ……アレと一緒に一日とか苦行以外の何者でもない。

しかし、これは作戦の為なんだ………………ふぅ、覚悟を決めよう。

 

「あ、あぁ……大丈夫……だよ」

 

「よっしゃあ!!じゃあ行ってくる!さらばだ山本!」

 

「あっ!おい待て長門!!響を返せぇっ!」

 

山本が必死に呼び止めようとするも長門(七世)は一切止まることなく()を抱き上げて一目散に走り去って行った。

 

 

 

 

 

 

長門(七世)に抱えられたまま運ばれる事十分、俺は漸く地に足を着くことが出来た。

長門(七世)は全力で走り続けた為か、現在膝を着いて息を切らしている。

 

「はぁ、少しは人の迷惑を考えてくれないかい?」

 

「っはぁ……っはぁ……ご、ごめん……」

 

と入ったものの目的は達成したから問題は無い。

後は鉢合わせないように長門(七世)と時間を潰せば良いだけだが……

 

「響……」

 

この後の予定を考えていると呼吸が落ち着いてきた長門(七世)が声を掛けてきた。

 

「長門?どうしたんだい?」

 

「この後の作戦はどうなってるんだ?」

 

「ふぁっ?」

 

ちょっと待て、今作戦って言ったか?

いやいやいやいや長門(七世)は聞いてなかった筈だし知っている訳が無い。

た、多分聞き間違いだろう!それか別件に違いない、きっとそうだ!

 

俺は頭を整理しつつ聞き返すと長門(七世)は不思議そうに首を傾げながら再び聞いてきた。

 

「ん?あれ、山本と白雪さんをくっつける作戦だと思って二人に疑念を抱かせないように俺が強引に連れ出したんだけど……もしかして違った?」

 

長門(七世)は申し訳なさそうな顔をしながら右手で頭を掻いていた。

 

俺はどう答えるべきか一瞬悩んだが直ぐに気付いた。

俺の任務は不安要素であるこいつを二人から遠ざけること……つまり長門(七世)が作戦に協力的である以上、下手に隠す必要などなかったのだ。

 

「……いや、それで合ってるよ。よく気付いたね?」

 

「あ、良かった。いやな?白雪さんの態度は気付いてたし何も無いのに響が俺と二人きりになるなんて有り得ないだろ?」

 

「ま、まあ……それはそうかもしれないが自分で言う事かい?」

 

「ああ、自分で聞いといて凹んだわ……」

 

しかし……どうやら長門(七世)は思っていたより鋭い見たいだな。

色々と感づかれないように気を付けないと。

 

項垂れる長門(七世)を見つめながら俺は気を引き締めていた。

すると長門(七世)は先程までとは打って変わって真剣な表情でこっちを向いて尋ねてきた。

 

「それでさ、この後何か作戦が在るのかな?」

 

「え……っと、動くのは龍田で私の目的は長門を二人から引き離し続ける事だから特には──」

 

と、ここまで言った所で俺は長門(七世)の変化に気付き、そして激しく後悔した。

 

「つまり……二人に近付かなきゃ自由なんだな?」

 

「あ……ええと…………そうだ、ね」

 

はぁ……結局こいつに振り回される羽目になってしまったか。

 

取り敢えず気を取り直そうと一旦目を瞑ると突然両足ががっしりと掴まれる感覚を受け慌てて目を開けて下を見ると長門(七世)()の股下に頭を通し両足を掴んで居た。

 

「は?──ってうあぁぁあぁぁー!!?」

 

「ひゃっほーーう!響と遊び放題だぁーーーっ!!」

 

ちょっ!?幾ら何でも意味わからん!

なんで?どうしてそこで肩車なん!?

たかいたかいたかいたかいって!!ストップ!すとっぷぅー!!

 

「良し、どこ行こうっ?そうだパンツ!響のパンツ買いに行こうぜ!!」

 

「ちょっ、お前なあぁぁぁー!!」

 

そして長門(七世)の奴は()を肩車したまま止めるのも聞かずに服屋に向けて再び走り出すのであった……

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

「わ、悪い……大丈夫か響?」

 

大丈夫じゃない吐きそうだ……。

はぁ、艦娘が陸で船酔いとか冗談じゃないっつうかもはや意味わかんねぇよ。

まあ心配してくれてるし悪気があった訳じゃないだろうからいいや。それより今現在俺が置かれている状況をどうにかしないと。

取り敢えず頭を整理する為にも再確認をしておくか。

 

「……なんとか大丈夫、それより此処はどこだい?」

 

「ここ?此処は衣料品店の女性用下着売り場だな。下着は必要だろ?」

 

平然と答える長門(七世)に俺は深い溜息と共に項垂れた。

 

いやまあ確かに近い内に買いに行こうとは思ってたよ?

だって最初に支給された下着の予備がいつの間にか()()()()()盗られたせいで今は妖精さんに頼んで入浴とか入渠の間に洗濯乾燥して貰って何とか二着で回してる状態だからね。

あ、なんか考えてたら腹立ってきた。

 

「響?」

 

「ああそうだね、何処ぞの輩が人の下着を()()も盗っていくから下着が足りなかったんだ」

 

「ままま待てっ、おお俺がそんなに持ってく訳ないだろ!?」

 

「ふ〜ん、じゃあ何枚なんだい?」

 

「俺は三枚しか、あ……」

 

十中八九こいつだとは思ってたがあっという間にボロが出たな。

 

「ああそう。それで?残り二枚は何処に隠したんだい?」

 

「い、いや!俺はほんとに三枚だけなんだ!!後は山本と深雪が持ってる!」

 

山本は解らなくもないがまさか深雪の所為にするとは馬鹿な男だ。

 

「へぇ?司令官と深雪からなら聞き出すことは簡単だけど……本当に良いんだね?」

 

「ああ、聞いてくれて構わない」

 

あら?迷いが無い……なるほど、もしかしたら嘘じゃないのかも知れない。

 

「分かった。ただ長門が三枚盗んだのは変わらないよね?」

 

「ゔっ、それは……まあそうだな」

 

「じゃあ領収書は貰ってくるから後で長門から司令官に請求しておいてくれ、いいね?」

 

「へ?」

 

「なんだい、不満かい?」

 

「いや、そういう訳じゃないんだが……返さなくて良いのか?」

 

「ああ、まあそれはそっちで処分してくれ」

 

正直山本に自分の下着の事なんて話したくないし、一度盗られたものを取り返しても使いたくないからな。

何故とは言わんが……ああでも、深雪にだけは後で聞いてみるかな。何か事情があるかも知れないし。

とにかく伝える事は伝えたしさっさと買う物買ってこの空間から離れよう。今や身に付けているものとはいえ、かなり気まずい。

 

こだわりも特に無いので安めの女性用下着を何着か購入すると長門(七世)を連れてそそくさとその場を後にした。

 

 

 

ふと気付くと既に時間は昼前に差し掛かっていたので近くの喫茶店で昼食を取りながら俺は龍田達と連絡を取ってみることにした。

 

『あら〜響さ〜ん、そっちは大丈夫〜?』

 

「うん、長門が察してくれてたお陰で問題は……ないよ」

 

まあ、長門(七世)が暴走していなければ大丈夫……かな。

 

『ふぅん……?それなら良いけどぉ〜。提督達は今お洒落な喫茶店でお昼にしてるわ〜』

 

「お洒落な喫茶店?」

 

山本がそんな所に行くなんて珍しいな。

もしかして俺達が動かなくても白雪の事を意識してるのか?それなら……

 

『そ、まぁ勿論私が誘導したんだけどね〜?』

 

「あ、はい。ですよねぇ……」

 

あいつ昔から色恋沙汰に関してはびっくりするぐらい鈍いんだよなぁ。

後輩の女子に『付き合って下さい!』って告られた時も真顔で『ん、どこに?』とか聞き返しだすレベルだし…………ってあれ、この作戦上手くいくのか?

 

「ねぇ龍田、司令官が何か察した様子はあるかい?」

 

『う〜ん、白雪ちゃんの様子がいつもと違う事は気付いてそうだけとぉ……』

 

「だけど?」

 

少し困った様な声色の龍田に対してまさかと思い問い掛けてみるが案の定の答えが返ってきた。

 

『赤くなって俯いてる白雪ちゃんが不機嫌そうに見えるのかしらね〜?提督がちょっと怖がってるわ〜』

 

「あぁ…………」

 

「白雪さんに対する恐怖心を克服しなきゃ発展しようがねぇんじゃねぇか?」

 

「その通りだけど……」

 

白雪が恐怖の対象になったのは長門(七世)の所為でもあるんだよな……まあ言っても仕方無いか。

 

「まあいいや、それで?この後の予定はどうなんだい?必要なら手伝いに行くけれど」

 

長門(七世)が協力的な以上こっちの任務は終わったも同然だからね。

それにあんま長い間こいつと二人きりでいたくはないと言うのもあるが。

 

『問題ないわよ〜。それじゃあ引き続き長門さんをよろしくね〜?』

 

「あ、ちょっと!?」

 

龍田は伝える事を伝え終えると呼び止める間もなく通信を切ってしまった。

 

当然今の会話も長門(七世)は聞いてる訳で……

 

「おっし!じゃあ今日は目一杯楽しもうぜ!!」

 

鬱陶しい位のテンションで擦り寄ってくる長門(七世)を引き剥がしながら俺はこれから起こるであろう悪夢を前に、ただただ深いため息を付くことしか出来ないでいた。

 

……無事に帰れるだろうか。

 

 

 




次回は今月中に上げられると思います。

白雪「今週中の間違いではありませんか?」

え、流石に……いきなり三日はきついかなぁ?

白雪「…………」

ら、来週中までに上げられるよう頑張ります!

白雪「はぁ……まあ良いでしょう。二つとも来週中に上げるんですよ」

はい!……って二つとも?マジか!?

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